日経平均の予想: <20071006>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

Saturday, October 06, 2007

<20071006>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

OECDのGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は直近では+2.7ポイントとなり、先週に比べ0.2ポイント増加し、日本市場の割安感は少し減少しました。200日線乖離率差は-11.3ポイントとなり先週よりも1.4ポイント割安度は増しました。一方、8月決算の業績発表はほぼ終わり、今期予想増益率は、日経225採用銘柄平均+6.2%と増益率は変化なく、米国S&P平均の+7.0%よりは劣るもののほぼ同水準となっています。8/17の急落時点の日経平均の予想PERは16.1とここ10年では最低水準となりましたが、現在は18.3とこの面の割安感はだいぶ薄れてきました。
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2007年GDP予測値(現在2.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場はFRBのさらなる利下げ観測から堅調に推移し、年初来高値更新を更新しました。
②日本は、第一四半期の業績発表は終わりましたので、10月末までは相場に与える影響は少なくなると思われます。
③長期金利は多少上昇ぎみながら、安定的に推移し、金利差(2.9%)は差は変化なく、円安ぎみに推移しています。
④OECDによる予測値が改定され日本の今年のGDP伸び率予測値2.4%は変化ありませんが、米国は2.1%から1.9%に下方修正され、日本市場の割安感はさらに増しています。
⑤9月第4週は7月第3週以来の大幅買い越しとなりました。政局の安定から外人買いが復活してきたようです。
5つのポイントのうち先週は①⑤が強気料でした。今週も①と、⑤の外人買い越しの定着有無に注目する必要が有りそうです。
日本市場はテクニカル面では、直近株価は一目均衡表では雲を抜けましたので、期待が持てる形になってきました。200日移動平均線乖離率は-1.4%とマイナス幅は縮小し、総合乖離率も+2.8%とプラスに転換し、9/3の高値16576円を抜きましたので、中期上昇トレンドはもう少しで"青色信号"という段階まできました。
米国市場が高値を更新したことと、9月の雇用統計が予想を上回ったことでサブプライム問題は過去のものになったようです。しかし、日本市場は下げの65%程度しか戻していません、今後も①の米国市場の展開、③に伴う為替の動向、⑤政局の安定と外人買いの継続と出来高の動向がキー・ポイントと思われます。
ここからの投資スタンスは、基本スタンスは買いが有利とおもわれますが、あまり押し目を作らずにここまで上昇してきましたので、次の目標の200日線近辺で、一旦調整が有りそうです。その調整幅次第で次の上昇目標を考えれば良いように思います。