日経平均の予想: September 2010

Thursday, September 30, 2010

[2010/09/30]日経平均の今後の見通し

[市況]
29日のNYDowとNASDAQは下落しました。30日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場は80円安まで売られる展開となりました。後場も値を下げる動きが続き、最終的に180円安で終わりました。日経平均は190円安で引け、出来高は20.7億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、570万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
29日の米国市場では、財政懸念を背景に欧州株式相場が下げたことや高値警戒感などから利益確定売りが優勢となりました。一方、原油が上昇したため、エネルギー関連株の一角が買われたことや、米国の追加金融緩和への期待から、下値は限られました。
30日の日本市場では、期末要因のドレッシング買い期待や、追加の金融緩和政策期待が下支えとなり、前場中頃まではもみ合う展開でしたが、欧米市場での金融不安の高まりを嫌気した銀行株の下落が嫌気され、その後は下げ幅を広げる展開となりました。後場入り後も、円高や銀行株安に歯止めがかからず、冴えない動きが続き、大引けにかけては一段と下げ幅を広げました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-6.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-7.0%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線が、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.8ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は予想以上だったものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月はやや改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月27日 0.2894% → 09月28日 0.2894% → 09月29日 0.2900%と下げ止まりから上昇に転換しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は29日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.92ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げる動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%となり、日経平均は90円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-110円 ~ +100の間で推移しています。日本市場は、円高推移で、ドルベースでも米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、4-6月期GDP改定値、9月のシカゴ購買部協会景気指数などが注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以下でも売り材料にはなりにくい状況が続いていており、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカル指標から、目先は買われ過ぎ圏で、欧米市場で財政懸念が意識されてきましたので、利食い売りが出やすい状況です。日経平均は円高推移で、一目均衡表の雲の上に出ることが出来ず、逆に雲の下限に近付き、正念場を迎えました。再び為替介入の水準に近づいたとも考えられますが、大きな反発は期待しにくいと思われます。


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Wednesday, September 29, 2010

[2010/09/29]日経平均の今後の見通し

[市況]
28日のNYDowとNASDAQは上昇しました。29日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付きました。前場は120円高まで上昇した後に10円高まで上げ幅を縮める荒っぽい動きでした。後場は上値圏での揉み合いとなり、最終的に70円高で終わりました。日経平均は63円高で引け、出来高は17.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、30万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
28日の米国市場では、7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が予想以上だったものの伸びが鈍化し、9月の消費者信頼感指数が予想以上に低下したことなどから、景気動向に敏感な銘柄に売りが出ました。ただ、指標悪化を受けてドルが売られたため、原油が上昇し、金も過去最高値を更新したことで、石油株や金鉱山株が上昇し、相場全体にも買い戻しが優勢になりました。経済指標が悪化すればFRBが追加の金融緩和に踏み切る可能性が高まるとの期待から、指標を手掛かりに下値を売り進む動きは限定的でした。
29日の日本市場では、日銀短観は、実績、見通しともに市場予想の範囲内でしたが、先行きの悪化見通しを受けて、為替介入や追加金融緩和策への期待が高まることとなり、強気材料につながる格好となりました。米国市場高もあり、朝方は買いが優勢だったものの、買い一巡後に先物主導で一時急速に伸び悩む場面もありました。ただ、後場入り後にはバスケット買いなども観測され、需給好転で改めて上げ幅を広げる展開になりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-0.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.4ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.6ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は予想以上だったものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月はやや改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月24日 0.2894% → 09月27日 0.2894% → 09月28日 0.2894%と下げ止まり傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は28日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.88ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にも関わらず、米国市場の上昇に連動した動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は30円の高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-110円 ~ +90の間で推移しています。日本市場は、円高安推移にも関わらず、ドルベースでは米国市場より強い動きとなりました。今夜の米国市場は、重要な経済指標の発表は無さそうですので個別材料が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以下でも売り材料にはなりにくい状況が続いており、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカル指標から、目先は買われ過ぎ圏で、利食い売りが出やすい状況ですので、高値圏での揉み合いが続きそうです。日本市場は為替離れの兆しもあるものの、一目均衡表の雲の上には出ることがなかなかできません。雲を抜くことが中期上昇トレンド入りの条件です。


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Tuesday, September 28, 2010

[2010/09/28]日経平均の今後の見通し

[市況]
27日のNYDowとNASDAQは下落しました。28日の日経平均先物は、前日比20円安で寄り付きました。後場の中頃までは小動きながら、一時20円高まで上昇する場面もありましたが、引けにかけて下落し、最終的に50円安で終わりました。日経平均は107円安で引け、出来高は13.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、140万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態ですがピークアウト感あります。
27日の米国市場では、ムーディーズがアイルランド大手銀アングロ・アイリッシュ銀行の長期債務格付けを3段階引き下げたと発表したことで、欧州銀の財務の健全性懸念から、欧州銀の株式や米金融株に売りが出て、相場の重荷になりました。一方、M&A関連のニュースが相次ぎ、企業が事業拡大に積極的になっているとの見方が相場を支えました。NYDowは午後に10ドルほど上昇する場面がありましたが、引け前に再度下げに転じました。
28日の日本市場では、欧米市場の金融株の軟調推移を受けて、日経平均も63円前後とみられる配当権利落ち分を埋め切れず売り先行の展開となりました。その後は、明日に日銀短観の発表を控え膠着感を強める動きとなりましたが、後場中頃に先物の大口売りをきっかけに一段安となりました。ただ、売買代金は9月9日以来の1兆円割れと閑散相場でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-2.5%とマイナス転換しました。200日線との乖離率は-5.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点燈しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.5ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月23日 0.2894% → 09月24日 0.2894% → 09月27日 0.2894%と下げ止まり傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は27日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.87ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.11、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動した動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均は60円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-110円 ~ +90の間で推移しています。日本市場は、円高安推移で、ドルベースでは米国市場より弱い動きが続いています。今夜の米国市場は、7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数や9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数の発表が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカル指標から、目先は買われ過ぎ圏ですので、利食い売りが出やすい状況で、高値圏での揉み合いが続きそうです。日本市場は為替次第の展開が続いていますが、一目均衡表の雲の上には出ることがなかなかできません。雲を抜けなければ、上昇トレンド入りとは云えません。


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Monday, September 27, 2010

[2010/09/27]日経平均の今後の見通し

[市況]
24日のNYDowとNASDAQは上昇しました。27日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付きました。前場は徐々に値を上げる展開でした。こう着したっ後場も概ね堅調な動きとなり、最終的に140円高で終わりました。日経平均は131円安で引け、出来高は16.7億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、350万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態ですがピークアウト感があります。
24日の米国市場では、ドイツの9月の企業景況感指数が小幅ながら上昇し、欧州景気への懸念がやや和らぎ、欧州株が上昇したことで、高く始まりました。また、8月の耐久財受注額は前月比1.3%減と市場予想以下でしたが、機械や電子機器などの受注がプラスに転じたことで、むしろ好材料となりました。8月の新築住宅販売件数も市場予想以下でしたが、7月分が上方修正となったことや、中古住宅販売は改善していることから悪材料とはなりませんでした。
27日の日本市場では、先週末の米国市場高もあり、寄り付きから買い安心感が広がり、ハイテク銘柄を中心に幅広い銘柄に買いが入りました。また、9月期中間決算銘柄の権利付き最終売買日となったため、配当取り資金の流入も相場全体を支える要因となりました。ただ、円が高止まりしていることなどを警戒して、9600円超の水準では積極的な上値追いの動きは限られました。その後は高値圏でこう着感が強まったまま大引けを迎えました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+1.0%とプラス転換しました。200日線との乖離率は-4.8%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。1つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点燈しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月21日 0.2897% → 09月23日 0.2894% → 09月24日 0.2894%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は24日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動した動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-120円 ~ +90の間で推移しています。日本市場は、円高安推移で、ドルベースでは米国市場より弱い動きが続いています。今夜の米国市場は、8月のシカゴ連銀全米活動指数の発表が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。先週末はテクニカルに買われ過ぎ圏であったにも関わらず大きく上昇しました。思いの外、強い動きですが、買われ過ぎ圏ですので、利食い売りが出やすい状況であることは変りませんので注意が必要です。日本市場は為替次第の展開が続いていますが、今日の上昇でも一目均衡表の雲の上には出ることはできませんでした。雲を抜けなければ、上昇トレンド入りとは云えません。


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Sunday, September 26, 2010

[2010/09/26]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、高値警戒感で弱含む日もあったものの、個別の好材料や景気回復期待で、週間では大きく上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.8ポイント割安となっています。米国企業の業績予想の後退でS&P500のPERが15.6となり、日経平均のPERの16.3と同程度となりましたので、金利差分だけ日本市場は割安となりました。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇しました。その結果、NYDowとNASDAQは8月の高値を抜きました。高値警戒感が出やすい水準となりました。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③日本の長期金利が低下し、日米の金利差は1.6%-1.7%で推移し、為替は85から84円台の動きでした。今週は、83から85円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤9月3週と9月4週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料で③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、8.1ポイント割安となり、先週比2.0ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。200日移動平均線乖離率は-6.1%となり先週と比較してマイナス幅が拡がりました。総合乖離率は-3.0%となりマイナス転換しました。2つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は中期的上昇トレンドに青信号が点燈していますが、日本市場の中期上昇トレンドの確認にはもう暫く掛かりそうです。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いている間は、円高と景気後退懸念から、株価低迷が続くと考えておくことが無難と思われますが、米国市場は200日線を上回るところまで回復してきましたので日本市場も追従すると思われます。また、LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は無くなりつつあります。一方、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、8月は米国の景気指標の悪化も重なって、市場の悪材料となっていました。ただ、9月に入り経済指標は改善傾向が持続しており、米国市場はNYDow、NASDAQともに堅調です。ちなみに、日経平均は、200日線とは、まだ600円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数や9月のISM製造業景気指数などが株価に影響を与えそうです。今週の米国市場は、目先の高値警戒感が出る水準ですので、悪材料が出れば、これに敏感に反応しそうですが、9月に発表されたものは好材料となるものが多いのが実績ですので、今週は、高値圏での揉み合いとなる可能性が高そうです。日本市場はそれに為替の影響を加味する必要があります。


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Friday, September 24, 2010

[2010/09/24]日経平均の今後の見通し

[市況]
23日のNYDowとNASDAQは下落しました。24日の日経平均先物は、前日比110円安で寄り付きました。前場はこう着した相場でした。後場に急伸し、一時80円高を付ける場面がありましたが、最終的に120円安で終わりました。日経平均は94円安で引け、出来高は19.1億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、80万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態ですがピークアウト感ああります。
23日の米国市場では、ユーロ圏の経済指標が低調で、欧州株が軟調に推移したことや、週間の新規失業保険申請件数が市場予想以上に増えたことで、朝方は安く始まりました。一方、8月の米中古住宅販売件数が前月比7.6%増の413万戸と市場予想の410万戸を上回ったことで、相場は上げに転じる場面もありましたが、9月に入ってから株式相場は短期間で急上昇しており、高値警戒感も強く、相場は引けにかけて下げ幅を広げました。
24日の日本市場では、東京市場の休場を挟んで米国市場は続落となったことや、円高が進行し、寄り付きから幅広い銘柄に売りが先行しました。売り一巡後は、安値圏でのもみ合いが続きましたが、後場中頃に、政府・日銀による為替介入実施の観測とともに、一気に85円台にまでドル高円安が進行しました。これを受け、日経平均は一時9600円台にまで急速な上昇を見せましたが、円の下げ幅が限られたこともあり、その後はポジション整理の動きとなり、大引けにかけて再度下落幅を広げる格好となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-3.0%とマイナス転換しました。200日線との乖離率は-6.1%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点燈しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数は市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月20日 0.2903% → 09月21日 0.2897% → 09月23日 0.2894%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は23日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.80ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.10、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動した動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-120円 ~ +90の間で推移しています。日本市場は、一時、円安推移で、ドルベースでは米国市場より強い動きとなりましたが、その後、元の弱い動きに戻りました。今夜の米国市場は、バーナンキFRB議長講演や、8月の耐久財受注、8月の新築住宅販売件数の発表が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカルには買われ過ぎ圏となっていますので、上値の重い展開で、悪材料が出れば反落しやすい局面でもあります。ただ、米国市場は深押しの可能性は低そうですので、今のところは、200日線あたりまでの下落を想定しておけばよさそうです。日本市場は為替次第の展開が続いていますが、一目均衡表の雲に跳ね返された格好ですので、あまり良くない形です。


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Wednesday, September 22, 2010

[2010/09/22]日経平均の今後の見通し

[市況]
21日のNYDowは小幅上昇しNASDAQは小幅下落しました。22日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付きました。前場は50円高を付ける場面もありましたが、後場は40円安まで下げる場面もありましたが、最終的に10円安で終わりました。日経平均は35円安で引け、出来高は14.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、870万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
21日の米国市場では、午前はFRB声明の発表を前に様子見ムードが強く、最近の相場上昇を受けた利益確定の売りと、市場予想を大きく上回る8月の住宅着工件数を好感した住宅株などへの買いが交錯しました。結局FRBはFOMCで市場予想通り政策金利の誘導目標を0~0.25%で据え置きましたが、声明では「必要なら追加の金融緩和を実施する用意がある」と前回8月の表現をほぼ踏襲したことで、機械や通信など幅広い銘柄に買いが入る場面がありました。ただ、引けにかけては、伸び悩んで終了しました。
22日の日本市場では、円高ドル安の動きや海外金融株安を嫌気して、朝方は売りが先行しました。その後一旦は前日比プラス圏まで浮上しましたが、為替介入の動きなども観測されず、中国市場の休場入りなどで、一段と物色の手掛かり材料が乏しくなり、大引けにかけてはポジション整理の売りに押されて、再度下げ幅を広げていく格好となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+0.1%とプイラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。1つの要素がプラスですので、中期的トレンドは黄信号が点燈しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.9ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は入りやや改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月17日 0.2916% → 09月20日 0.2903% → 09月21日 0.2897%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は21日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.94ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の小動きに連動した動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-120円 ~ +120の間で推移しています。日本市場は、円高推移で、ドルベースでは米国市場より弱い動きとなりました。今夜から明日の米国市場は、8月の中古住宅販売件数や8月のコンファレンスボード景気先行指数の発表が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、NYDowの25日線乖離率は4.0%で少し余裕がありますが、Nasdaqの25日線乖離率は5.9%で買われ過ぎ圏となっています。一方、ボリンジャーバンドの+2.σラインが拡がってきましたので、上昇余地もあります。日米市場は材料しだいで、どちらにも動き得る状態が続いていますが、買われ過ぎで上値が重い状況となってきました。悪材料が出れば反落しやすい場面でもあります。ただ、米国市場は深押しの可能性は低そうです。日本市場は為替次第の展開が続いていますが、中間決算を控え9月内は大きな崩れはなさそうです。


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Tuesday, September 21, 2010

[2010/09/21]日経平均の今後の見通し

[市況]
20日のNYDowとNASDAQは上昇しました。21日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は80円高を付けた後は上げ幅を縮める動きとなりました。後場も下落傾向が続き、最終的に40円安で終わりました。日経平均は23円安で引け、出来高は15.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、530万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
20日の米国市場では、6-8月期決算の内容が市場予想を上回った住宅関連のレナーや、クレジットカード大手ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズの好決算から、企業業績の堅調さが続くとの期待が強まり、住宅株や消費関連株、金融株などに幅広く買いが入りました。IBMのネティーザの買収も好材料でした。9月の住宅市場指数は前月比横ばいで市場予想を下回ったものの、レナーの好決算を背景に相場の反応は限られました。
21日の日本市場では、米国市場が5月中旬以来の高値水準まで上昇したことで、寄り付きから8月3日以来となる9700円乗せとなりました。ただ、円安一服傾向など買い手掛かり材料も乏しく、積極的な上値追いの動きは限定的でした。今晩には米FOMCの結果発表も控え、その後の為替動向を見極めたいとして、様子見ムードも広がる中、後場は安値圏での推移となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+1.4%とプイラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-4.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。1つの要素がプラスですので、中期的トレンドは黄信号が点燈しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は2.5ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は入りやや改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月16日 0.2914% → 09月17日 0.2916% → 09月20日 0.2903%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は20日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.99ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均は110円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-120円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、円高推移で、ドルベースでは米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、8月の住宅着工件数や FOMCの声明の発表が注目されそうです。米国市場は、200日線を上回りまって推移しています。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場の短期上昇トレンドも、崩れていません、NYDowの25日線乖離率は4.0%で少し余裕がありますが、Nasdaqの25日線乖離率は6.4%で買われ過ぎ圏となってきました。ただ、ボリンジャーバンドの+2.σラインが拡がってきましたので、上昇余地もあります。日米市場は材料しだいで、どちらにも動き得る状態が続いていますが、買われ過ぎで反転する可能性が増してきました。


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Sunday, September 19, 2010

[2010/09/19]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、一部の経済指標は予想以下でしたが、個別の好材料や景気回復期待で、週間では上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.8ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感が薄まりましたが、米国企業の業績改善で、割高になりつつあります。日経平均のPERは16.3とかなり低下していますが、S&P500のPERの11.9と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇しました。その結果、NYDowとNASDAQは200日線を上回りました。ここからは8月の高値を抜けるか否かに注目です。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③日本政府の為替介入により長期金利が低下し、日米の金利差は1.6%-1.7%で推移し、為替は82から85円台の動きでした。今週は、84から86円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤9月2週の外人は売り越しでした。9月3週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、6.1ポイント割安となり、先週比0.8ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。200日移動平均線乖離率は-4.5%となり先週と比較してマイナス幅が縮まりました。総合乖離率は+2.3%となりプラス転換しました。1つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は中期的上昇トレンドに青信号が点燈しましたが、日本市場の中期上昇トレンドの確認にはもう暫く掛かりそうです。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いている間は、円高と景気後退懸念から、株価低迷が続くと考えておくことが無難と思われますが、米国市場は200日線を上回るところまで回復してきましたので日本市場も追従すると思われます。また、LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は無くなりつつありますが、直近でアイルランドやポルトガルの国債利回りが上昇した点には注意が必要です。一方、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、8月は米国の景気指標の悪化も重なって、市場の悪材料となっていました。ただ、9月に入り経済指標は改善傾向が持続しており、米国市場はNYDow、NASDAQともに堅調です。ちなみに、日経平均は、200日線とは、まだ450円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、FOMC、住宅関連指標や景気先行指数などが株価に影響を与えそうです。今週の米国市場も、過度な悲観論の後退が維持されそうですが、そろそろ目先の高値警戒感が出てくる水準ですので、悪材料に敏感に反応する可能性が高そうです。ただ、その場合でも200日線や25日線がサポートラインとなりそうです。



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Friday, September 17, 2010

[2010/09/17]日経平均の今後の見通し

[市況]
16日のNYDowとNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付きました。前場は70円高まで上げ幅を縮める場面もありましたが、その水準でもみ合う動きでした。後場は一段高となり、一時170円高まで上昇しましたが、最終的に140円高で終わりました。日経平均は116円高で引け、出来高は16.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、80万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
16日の米国市場では、フィラデルフィア連銀が発表した9月の景気指数はマイナス幅が前月から縮小したものの、市場予想を下回ったことや、フェデックスの利益見通しが予想を下回ったことも重荷となり、NYDowは安く推移する場面がありましたが、週間の新規失業保険申請件数が市場予想より少なかったため、雇用情勢に対する懸念が後退して買いが入り、8月10日以来約1ヶ月ぶりの高値を更新しました。
17日の日本市場では、朝方から、買いが先行する展開となり、日経平均は寄り付き直後に100円を超える上昇となりました。ただ、買い一巡後は戻り売りに抑えられ、上げ幅を縮める動きとなりました。後場は中国株式市場の下落と緩やかな円高基調が嫌気され、大引けにかけては安値圏でのもみ合いとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+2.3%とプイラス転換しました。200日線との乖離率は-4.5%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に入りました。1つの要素がプラスですので、中期的トレンドは赤信号から黄信号に変りました。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.1ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.4ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月は入りやや改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月14日 0.2919% → 09月15日 0.2920% → 09月16日 0.2914%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は16日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.97ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均は50円の割安で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、為替の落ち着きを好感して上昇し、ドルベースでも米国市場より強い動きとなりました。今夜の米国市場は、9月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が注目されそうです。米国市場は、200日線を上回りまって推移しています。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場の短期上昇トレンドも、崩れていませんが、Nasdaqの25日線乖離率は4.7%で買われ過ぎ圏となってきました。ただ、ボリンジャーバンドの+2.σラインが拡がってきましたので、上昇余地も出てきました。日経平均もボリンジャーバンド+2σの9510円近辺を大きく上回りましたが、+2.σラインが拡がってきましたので上昇余地も出てきました。ここからは、連休中の米国市場と為替の動きに左右されると思われますが、米国市場が8月の高値を明確に上回れるか否かが注目点と思われます。ただ、水準は買われ過ぎ圏に近づいていますので、悪材料が出てくれば、高値もみ合いや反転下落の可能性もありそうです。


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Thursday, September 16, 2010

[2010/09/16]日経平均の今後の見通し

[市況]
15日のNYDowとNASDAQは上昇しました。16日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場は徐々に値を下げる動きとなりました。後場も軟調な相場展開が続き、最終的に40円安で終わりました。日経平均は7円安で引け、出来高は18.3億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、1420万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態ですが、ピークアウト感があります。
15日の米国市場では、朝方は売りが先行しました。9月のニューヨーク連銀景気指数が市場予想を下回り、8月の鉱工業生産指数も市場予想に届きませんでした。ただ、連銀景気指数の個別項目では「新規受注」と「出荷」がともに前月から改善しており、嫌気した売りは続きませんでした。自社株買いなどの株主利益還元策など個別に買い材料の出た銘柄が買われ、相場の支援材料となりました。
16日の日本市場では、朝方から、買いが先行する展開となり、日経平均は寄り付き直後に100円を超える上昇となりました。ただ、買い一巡後は戻り売りに抑えられ、上げ幅を縮める動きとなりました。後場は中国株式市場の下落と緩やかな円高基調が嫌気され、大引けにかけては安値圏でのもみ合いとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-1.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-5.7%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点燈しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.5ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.4ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月のニューヨーク連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月13日 0.2922% → 09月14日 0.2919% → 09月15日 0.2920%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は15日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.92ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均は30円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、一転してドルベースでは米国市場よりやや弱い動きとなりました。今日の日本市場は円高ぎみの動きを嫌気し下落しました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数や9月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数の発表が注目されそうです。米国市場は、200日線を上回りました。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場の短期上昇トレンドも、崩れていませんが、Nasdaqの25日線乖離率は4.8%で、ボリンジャーバンドの+2.σラインを越えてきましたので、そろそろ買われ過ぎ圏となってきました。日経平均もボリンジャーバンド+2σの9430円近辺を大きく上回りましたので、テクニカルには上値が重そうな状況となりました。ここからは、悪材料に敏感になりそうですので、悪材料が出てくれば、高値もみ合いから反転下落の可能性もありそうです。


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Wednesday, September 15, 2010

[2010/09/15]日経平均の今後の見通し

[市況]
14日のNYDowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。15日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きました。前場は110円安まで下落した後に急騰する展開となりました。後場も一段高となり290円高まで上昇する場面あありましたがその後はもみ合いとなり、最終的に220円高で終わりました。日経平均は217円高で引け、出来高は23.6億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、560万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
14日の米国市場では、8月の小売売上高が市場予想を上回ったことや、家電量販店ベスト・バイの決算で1株利益が市場予想を上回ったことなどが好感され、景気敏感株を中心に買われ、NYDowは高く推移する場面もあったものの、ここ数日上昇が続いた後とあって、利益確定売りが優勢となりました。
15日の日本市場では、朝方は円高への警戒感から、売りが先行する展開となり、日経平均は一時100円ほど下げる場面もみられましたが、前日のNY市場でつけた円高水準を突破したタイミングで、政府・日銀による6年半ぶりの円売り、ドル買い介入が実施され、先物の買戻しを主導に急速な切り返しを見せました。後場も一段高のスタートとなりましたが、その後は大引けにかけて高値圏でのもみ合いとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-0.9%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-5.6%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.9ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月10日 0.2922% → 09月13日 0.2922% → 09月14日 0.2919%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は14日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.94ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.13、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.0%となり、日経平均は90円の割高で、割高幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでも米国市場より強い動きとなりました。今日の日本市場は急激な円安で急騰しました。今夜の米国市場は、9月のニューヨーク連銀製造業景気指数や8月の鉱工業生産の発表が注目されそうです。米国市場は、200日線を上回りました。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上のものが多く、米国市場の短期上昇トレンドも、崩れていません。相場の過熱感もまだ、それほどではありませんので、日経平均にもサポートとなる余地はありそうですが、日経平均はボリンジャーバンド+2σの9430円近辺を大きく上回りましたので、テクニカルには上値は重そうですので、しばらく、高値もみ合いが続きそうです。ただ、為替が円高に振れるリスクもありそうですので、その場合は乱高下も予想されます。


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Tuesday, September 14, 2010

[2010/09/14]日経平均の今後の見通し

[市況]
13日のNYDowとNASDAQは上昇しました。14日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場は20円高まで上昇した後60円安まで下げて寄り値に戻る動きでした。後場も同水準を挟んで上下する展開となり、最終的に10円安で終わりました。日経平均は22円安で引け、出来高は15.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、570万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
13日の米国市場では、銀行の自己資本に対する新たな国際規制案が一部の予想よりも厳しくないとの見方から、大手銀行株が軒並み上昇し相場を押し上げました。株主配当や自社株買いで、社債を発行する可能性が伝わったマイクロソフトは5%高、iPadを中国で発売すると発表したアップルも上昇しました。
14日の日本市場では、民主党代表選を控えて様子見ムードが広がる展開となりました。米国市場高にもかかわらず、円高ドル安進行が売り材料視され、日経平均は3日ぶりの反落となりましたが、下値を売り叩く動きも限定的で、朝方の売り一巡後はもみ合いが続く展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-7.6%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-7.7%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.16.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は2.1ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.5ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月08日 09月09日 0.2925% → 09月10日 0.2922% → 09月13日 0.2922%と低下しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は13日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.99ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.9、PBRが1.10、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも拘らず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.4%となり、日経平均は30円の割高で、割高幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場より強い動きが後退しました。今日の日本市場は円高推移で弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、8月の小売売上高の発表が注目されそうです。米国市場は、200日線を上回りました。日経平均も昨日、9月7日の9311円を上回ってきました。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上の物が多く、米国市場の短期上昇トレンドは、崩れていません。相場の過熱感もまだ、それほどではありませんので、日経平均は、ボリンジャーバンド+2σの9430円近辺まで上昇する余地がありそうです。ただ、円高がさらに進めば上値は限定的と思われますので注意が必要です。


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Monday, September 13, 2010

[2010/09/13]日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNYDowとNASDAQは上昇しました。13日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付きました。前場は170円高まで上昇した後80円高まで上げ幅を縮める動きでした。後場は120円高近辺の狭い範囲の動きから引けにかけて軟調な展開となり、最終的に80円高で終わりました。日経平均は82円高で引け、出来高は14.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、430万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
10日の米国市場では、7月の卸売在庫が市場予想以上に増えたため、7-9月期の経済成長率が予想より高くなるとの見方が出て買いが優勢になりました。8月の中国の輸入の伸びが高水準だったことで、中国の景気が堅調との見方が広がったことや、原油の上昇でエネルギー株が買われたことも支援材料となりました。
13日の日本市場では、米国市場高やの円安推移などから、朝方は買い先行となりました。日経平均は一時9400円手前まで上昇しました。ただ、買い一巡後は、円高反転で上値の重い展開になりました。後場に入り、アジア株の堅調な展開から戻りを試す動きとなりましたが、前場の高値は抜くことが出来ず、大引けにかけては円高推移から伸び悩み、本日の安値圏で取引を終えました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-7.1%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.5%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.5ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月08日 0.2925% → 09月09日 0.2925% → 09月10日 0.2922%と低下しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は10日、前日比同値でした。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.91ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.10、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.0%となり、日経平均は90円の割高で、割高幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場より強い動きです。今日の日本市場は円高ぎみの推移ながら、強い動きとなりました。今夜の米国市場は、8月の財政収支の発表が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、引き続き、200日線を大きく上回れるか否かです。日経平均は9月7日の9311円を上回ってきました。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上の物が多く、米国市場の短期上昇トレンドも、まだ崩れていません。相場の過熱感もまだ、それほどではありませんので、日経平均は、ボリンジャーバンド+2σの9470円近辺まで上昇する余地がありそうです。ただ、ここ数日NYDowに比べて上げ過ぎの面がありますのでで、米国市場が一服した場合には注意が必要です。


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Sunday, September 12, 2010

[2010/09/12]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、週初は欧州の財政や銀行財務不安の再燃で下げましたが、週間では若干上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.5ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感が薄まりましたが、米国企業の業績改善と、日本の長期金利が上昇で、割高になりつつあります。これが、円高の原因の一つとなっています。日経平均のPERは15.8とかなり改善しましたが、S&P500のPERの12.2と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇しました。NYDowとNASDAQは200日線を上回れずに足踏みしています。今週は200日線を大きく超えられるか否か注目です。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.5%-1.6%で推移し、為替は83から84円台の動きでした。今週は、83から85円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤9月1週の外人は買い越しでした。9月2週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料で③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、6.9ポイント割安となり、先週比1.0ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-8.4%となり先週と比較してマイナス幅が縮まりました。総合乖離率は-9.9%となりマイナス幅は縮まりました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は中期的なトレンドが上昇に転換しつつありますが、日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いている間は、円高と景気後退懸念から、株価低迷が続くと考えておくことが無難と思われますが、米国市場はもう少しで200日線を上回るところまで回復してきました。また、LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は無くなりつつあります。一方、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、8月は米国の景気指標の悪化も重なって、市場の悪材料となっていました。ただ、9月に入り経済指標は改善傾向が持続しており、米国市場はNYDow、NASDAQともに堅調です。ちなみに、日経平均は、200日線とは、まだ840円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数などが株価に影響を与えそうです。今週の米国市場は、過度な悲観論の後退が維持され、上昇トレンドが維持される可能性が高かそうです。日本市場は、民主党党首選挙結果による波乱も予想されるものの、米国市場に連動した動きが続きそうです。日経平均は8月19日の高値9363円を上回ることが出来れば、ボリンジャーバンド+2σの9500円接近も予想されます。ただ、円高が進行し、9363円を上回ることができなければ、25日線の9100円割れも考えられます。


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Friday, September 10, 2010

[2010/09/10]日経平均の今後の見通し

[市況]
9日のNYDowとNASDAQは上昇しました。10日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は徐々に上昇し210円高となる場面がありました。後場に上げ幅を縮める場面もありましたが、最終的に150円高で終わりました。日経平均は143円高で引け、出来高は21.9億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、850万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
9日の米国市場では、朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想以上に減ったことや、7月の米貿易赤字も予想を超えて大幅に縮小したことなどで、経済情勢への悲観論が和らぎ、NYDowは朝方に一時90ドル近く上昇しました。ただ、9月に入って上昇基調が続いているため、上値では利益確定目的の売りが出て伸び悩みました。
10日の日本市場では、円安進行が好感され、朝方から買いが先行する展開となりました。SQ値9150円を上回ったことで買い安心感も広がり、日経平均は先物主導で一時200円近い上昇となる場面がありました。中国市場の株価下落で後場入り後に伸び悩む場面もありましたが、引けかけては持ち直す動きとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在りますが、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-9.9%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-8.4%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に抜けました。
NYDowは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.1ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.5ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容ですが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月07日 0.2919% → 09月08日 0.2925% → 09月09日 0.2925%とやや上昇しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は9日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.91ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は20円の割高で、割高幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場とほぼ均衡しています。今日の日本市場は円安ぎみの推移で、強い動きとなりました。今夜の米国市場は、OECD7月の景気先行指数や、7月の卸売在庫の発表が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、引き続き、200日線を大きく上回れるか否かです。日経平均は25日線を上回ってきましたので、次の注目点は9月7日の9311円を上回れるか否かです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以上の物が多く、米国市場の短期上昇トレンドも、まだ崩れていません。相場の過熱感もまだ、それほどではありませんので、日経平均は上昇する可能性の方が高そうです。ただ、円高傾向が治まったとも思えませんので、円高の分だけ、米国市場より弱い動きが続きそうです。


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Thursday, September 09, 2010

[2010/09/09]日経平均の今後の見通し

[市況]
8日のNYDowとNASDAQは上昇しました。9日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付きました。前場は徐々に下げる動きとなり、後場に50円高まで上げ幅を縮めた後は下げ渋り、最終的に80円高で終わりました。日経平均は73円高で引け、出来高は13.0億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、30万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
8日の米国市場では、早朝にポルトガルの国債入札が無難な結果になったと伝わり、前日の市場で高まった欧州の財政や銀行財務を巡る不安が和らいだことで、欧州市場や米株価指数は上昇しました。ただ、午後に発表された米地区連銀経済報告は、新味に欠ける内容との受け止め方が多く、買い手掛かり材料とはならず、相場は伸び悩んで終えました。
9日の日本市場では、米国市場高や為替の落ち着きを背景に朝方は買戻しの動きが優勢となりました。ただ、明日のSQ算出を控えて上値追いのムードは強まらず、高寄り後は伸び悩み、その後は膠着感を強める展開となりました。日経平均の日中値幅は70円弱にとどまり、売買代金も8月23日以来の1兆円割れとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-14.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.8%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に抜けました。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.8ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイントに拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容ですが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月06日 0.2922% → 09月07日 0.2919% → 09月08日 0.2925%とやや上昇しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は8日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.84ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.08、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は10円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-50円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場とほぼ均衡しています。今日の日本市場は円高ぎみの推移で、やや弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数や、7月の貿易収支の発表が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、引き続き、200日線を大きく上回れるか否かです。日経平均の注目点は再び25日線を上回るか、それとも9/1の安値8796円を下回るかです。今日は、25日線を上回れませんでしたが、欧州の銀行のストレステスト問題の影響は薄れつつあり、米国市場の短期上昇トレンドも、まだ崩れていませんので、日経平均は、25日線を上回る動きとなる可能性の方が高そうです。ただ、円高傾向は治まる気配はありませんので、米国市場より弱い動きが続きそうです。


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Wednesday, September 08, 2010

[2010/09/08]日経平均の今後の見通し

[市況]
7日のNYDowとNASDAQは下落しました。8日の日経平均先物は、前日比130円安で寄り付きました。前場は徐々に下げる動きとなりました。後場に240円安まで下げた後は下げ渋り、最終的に210円安で終わりました。日経平均は201円安で引け、出来高は14.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、220万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
7日の米国市場では、主要な米経済指標の発表がなく、朝方から前週末までの続伸を受けた利益確定目的の売りが優勢でした。7日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙が、欧州銀行監督委員会が7月に実施したストレステストで、一部銀行が国債保有額を完全には開示せず過少申告していたと報じたことで、欧州で銀行株が売られ、つれて米市場でも金融株が下げました。
8日の日本市場では、欧州財政問題への警戒感再燃や、円高の進行で、朝方から嫌気売りが先行しました。寄り前に発表された7月の機械受注は市場コンセンサスを上回ったものの、下支え材料にはつながりませんでした。ただ、週末のメジャーSQを控えていることもあり、9000円割れはとはなりませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変りました。総合乖離率は-17.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-10.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に抜けました。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.8ポイントに拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容ですが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月03日 0.2928% → 09月06日 0.2922% → 09月07日 0.2919%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は7日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.83ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが1.07、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.1%となり、日経平均は20円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場より弱い動きに転換しました。今日の日本市場は円が8/24の値を更新したことで、弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数や地区連銀経済報告の発表が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、200日線を大きく上回れるか否かですが、上回れずに一旦反落しました。日本市場は再び25日線を上回れるか、それとも9/1の安値8796円を下回るかが注目点となりましたが、米国市場の短期上昇トレンドは、まだ崩れていませんので、今のところは、25日線を上回る動きとなる可能性の方が高そうです。


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Tuesday, September 07, 2010

[2010/09/07]日経平均の今後の見通し

[市況]
6日のNYDowとNASDAQは休場でした。7日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付きました。前場は30円高まで上昇した後、下げに転じました。後場も下落傾向で、最終的に190円安で終わりました。日経平均は75円安で引け、出来高は15.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、590万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
6日の米国市場は、レーバー・デーで休場でした。
7日の日本市場では、前日まで連騰してきたことや、不透明感のある為替への警戒感が強まり、昨日の高値を抜いた後は、軟調な展開となりました。米大統領発表のインフラ計画を受けた、今夜の米国市場の動向を見極めたいとする動きも、買い手控えにつながったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-11.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-8.6%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.8ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイントに拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容ですが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月02日 0.2944% → 09月03日 0.2928% → 09月06日 0.2922%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は3日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.91ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の休場で軟調な動きとなりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.4%となり、日経平均は30円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場よりやや強い動きとなっています。今日の日本市場は為替が円高ぎみに推移したことで、弱含みの動きでした。今夜の米国市場は、重要な経済指標の発表はなさそうですので、米大統領のインフラ投資発表が影響しそうです。米国市場の次の注目点は、200日線を大きく上回れるか否かです。そうなれば、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドが確認されます。そうなれば、日本市場にも良い影響が及びそうですが、それに水を注すのは日米金利差が拡がらない点と、それに伴う為替の方向です。これが改善しないと、米国市場ほどのリバウンドとはなりそうにありません。日経平均の次の注目点は引き続き、8/19の高値9363円を上回れるか否かです。


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Monday, September 06, 2010

[2010/09/06]日経平均の今後の見通し

[市況]
3日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。6日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付きました。前場は70円高まで上げ幅を縮めた後は上値追いの展開となりました。後場も高値を更新する動きとなり210円高まで上げる場面もありました。最終的に190円高で終わりました。日経平均は187円高で引け、出来高は14.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、10万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
3日の米国市場では、朝方発表された8月の雇用統計は雇用者数が前月から54000人減ったものの、減少幅は市場予想の半分程度で、注目度の高い民間部門の雇用者数が予想以上に伸び、6、7月分の雇用者数も上方修正されたことで、景気への過度な悲観論が後退し、NYDowは上昇しました。8月の非製造業景況感指数が予想を下回ったことで利益確定売りが出て、相場は伸び悩む場面もありましたが、引けにかけて上昇幅を拡大しました。
6日の日本市場では、米雇用統計が想定を上回る好内容となり、買い安心感が高まりました。為替相場が落ち着いた動きで、アジア市場の堅調な動きも支援材料となり、高寄り後も上値追いの動きが続き、ほぼ高値引けの展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-9.1%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.9%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に抜けました。
NYDowは、200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲を抜けました。米国市場の短期トレンドは黄信号から
青信号に変りました。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、8月のISM非製造業景況感指数、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容ですが、9月に入り改善傾向が続いています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月01日 0.2956% → 09月02日 0.2944% → 09月03日 0.2928%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は3日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.91ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.10、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動した動きとなりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.8%となり、日経平均は70円の割高で、割高幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +190の間で推移しています。日本市場は、ドルベースでは米国市場より強い動きとなりました。日本市場は今日も米国高の割に円安とはなりませんでしたが、落ち着いた動きでした。米国市場は雇用統計が強気材料となり、リバウンドが続いています。今夜の米国市場は、レーバー・デーで休場です。米国市場の次の注目点は、200日線を大きく上回れるか否かです。そうなれば、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドが確認されます。そうなれば、日本市場にも良い影響が及びそうですが、それに水を注すのは日米金利差が拡がらない点と、それに伴う為替の方向です。これが改善しないと、米国市場ほどのリバウンドとはなりそうにありません。日経平均の次の注目点は8/19の高値9363円を上回れるか否かです。


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Sunday, September 05, 2010

[2010/09/05]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、製造業関連、消費関連経済指標や雇用統計の改善などで、週間では上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.1ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感が薄まりましたが、民主党代表選挙開始以来、日本の長期金利が上昇ぎみとなり、割高になりつつあります。これが、円高の原因の一つとなっています。日経平均のPERは15.9とかなり改善しましたが、S&P500のPERの12.9と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇しました。NYDowとNASDAQは一目均衡表の雲の上に抜けました。今週は8月高値を伺う動きが期待されます。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.5%-1.6%で推移し、為替は83から85円台の動きでした。今週は、83から85円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤8月4週の外人は売り越しでした。9月1週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料で③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.9ポイント割安となり、先週比2.1ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-9.7%となり先週と比較してマイナス幅が縮まりました。総合乖離率は-15.2%となりマイナス幅は縮まりました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線の下に在りますが、9日線の上に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は中期的なトレンドが上昇に転換しつつありますが、日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いている間は、景気後退懸念から、株価低迷が続くと考えておくことが無難と思われますが、米国市場に脱却の兆しが見え始めました。また、LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は無くなりつつあります。しかし、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、8月は米国の景気指標の悪化も重なって、市場の悪材料となっていました。ただ、先週の経済指標は改善傾向でした。その結果、米国市場はNYDow、NASDAQともに200線に接近してきましたが、日経平均は、200日線とは、まだ980円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、地区連銀経済報告、7月の貿易収支、7月のOECD景気先行指数などが株価に影響を与えそうです。今週の米国市場は、急ピッチの上昇から利食いが出やすい環境ですが、上昇トレンドは続きそうです。日本市場は、政府や日銀の円高対応策が功を奏さず、円高推移が続きそうですので、米国市場よりは物足りない動きも予想されますが、少なくとも25日線(9260円近辺)を超えるレベルまでの上昇が期待できそうです。


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Friday, September 03, 2010

[2010/09/03]日経平均の今後の見通し

[市況]
2日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。3日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は110円高まで買われた後は、後場初めに昨日終値と同値まで下げる場面もありましたが、引けにかけては買い戻され、最終的に110円高で終わりました。日経平均は51円高で引け、出来高は13.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、560万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
2日の米国市場では、7月の米仮契約住宅販売指数が市場予想に反して上昇し、週間の米新規失業保険申請件数も減少するなど、景気失速への警戒感が和らぎました。小売り大手の8月の既存店売上高が市場予想を上回り、小売株が上昇したことも相場を支え、引け間際に上げ幅を広げて終えました。ただ、前日に相場が大きく上げていたうえ、3日に注目度の高い8月の雇用統計の発表を控え、NYDowは小幅安で推移する場面がありました。
3日の日本市場では、米国市場高や為替の落ち着きが好感され、日経平均は3日続伸となりました。朝高後に伸び悩み、後場寄りには一時マイナス圏に沈みましたが、その後は持ち直す展開となりました。ただ、今夜に雇用統計の発表が予定されていることもあり、積極的な上値追いの動きは手控えられました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-15.2%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に抜けました。NASDAQは、200日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.5ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.3ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月は弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月31日 0.2956% → 09月01日 0.2956% → 09月02日 0.2944%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は2日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.88ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.08、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動した動きとなりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は20円の割高で、割高幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、ドルベースではほぼ均衡しています。日本市場は今日も米国高の割に円安とならず、円高警戒感から伸び悩みました。米国市場はリバウンドが続いています。今夜の米国市場は、8月の雇用統計や8月のISM非製造業景気指数が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、今夜の雇用統計となりました。為替の方向も含め、今後の方向を決めそうです。事前の雇用関連指標が予想より良かった点を考えると、強気材料となる可能性が高そうです。


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Thursday, September 02, 2010

[2010/09/02]日経平均の今後の見通し

[市況]
1日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。2日の日経平均先物は、前日比150円高で寄り付きました。前場は徐々に下落する展開となりました。後場初めには20円高まで上げ幅を縮めた後に戻し、最終的に110円高で終わりました。日経平均は135円高で引け、出来高は15.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、810万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
1日の米国市場では、ISMが発表した8月の製造業景況感指数は56.3と前月から上昇し、市場予想の52.5を上回っりました。事前の警戒感が強かったため、指標の改善は売り方の買い戻しを誘いました。月初で、資金が市場に流入しやすいことも相場上昇につながったようです。ただ、朝方に発表された8月のADP全米雇用リポートは、市場予想に反して前月比で減少し、3日に発表される雇用統計への警戒感が意識される場面もありました。
2日の日本市場では、世界的な景気減速懸念後退を期待して、朝方は買い先行となりましたが、円安反転の動きは限定的で、予想された先物の買い戻しの動きも見られず、買い一巡後は伸び悩む展開となりました。週末の米国雇用統計や国内政局動向も影響し、商いは手控えられました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-17.1%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-10.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、8月のISM製造業景況感指数、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月は弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月30日 0.2969% → 08月31日 0.2956% → 09月01日 0.2956%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は1日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.71ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが1.06、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率ほどには上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は10円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場より弱い動きとなりほぼ均衡しました。日本市場は米国高で円安とならず、伸び悩みました。米国市場は年初来安値を更新することなくリバウンドしましたが、日経平均は昨日安値を更新したことも影響しているようです。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数や 8月のチェーンストア売上高が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、今夜の新規失業保険申請件数と3日の雇用統計となりました。為替の方向も含め、米国市場の経済指標の発表内容次第の動きが続きそうです。


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Wednesday, September 01, 2010

[2010/09/01]日経平均の今後の見通し

[市況]
31日の、NYDowは小幅上昇しNASDAQは小幅下落しました。1日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付きました。前場は徐々に上昇する展開となりました。後場は高値圏での揉み合いとなり、最終的に130円高で終わりました。日経平均は102円高で引け、出来高は16.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
31日の米国市場では、アジアと欧州の株安を嫌気してNYDowが朝方に70ドル近く下げましたが、コンファレンス・ボードが発表した消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、市場予想も上回ったことで、買いが優勢になりNYDowは60ドル余り上昇する場面がありました。午後に発表されたFOMC議事要旨で、多くの参加者が「米景気の下振れリスクがやや大きくなった」と判断していたことが明らかになると、売りが優勢になり、10000ドルを割る場面がありました。
1日の日本市場では、米国市場や為替の落ち着きを好感して、反発に転じる展開となりました。寄り付き直後に、日経平均が8月25日のザラ場安値を更新する場面もありましたが、その後は円安反転の動きとともに切り返した。中国PMIの上ブレも支援材料となり、後場は一段と上げ幅を広げてスタートしました。ただ、今晩の米国市場の重要な経済指標の発表を控えており、後場の高寄り後は膠着感を強める展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-21.8%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-11.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、消費者信頼感指数が3ヶ月ぶりに改善し、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.3%で予想を上回りましたが先月(+0.5%)より伸びは縮まりました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はかなり弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月27日 0.2969% → 08月30日 0.2969% → 08月31日 0.2956%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は31日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.71ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが1.06、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.0%となり、日経平均は90円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円安ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場より強い動きとなりました。日本市場は昨日の下げ過ぎを修正する動きとなりました。米国市場は年初来安値を更新することは避けられましたが、日米市場は安値を更新しました。今夜の米国市場は、8月のADP雇用統計や8月のISM製造業景気指数が注目されそうです。米国市場の次の注目点は、引き続き年初来安値を更新するか否かです。為替の方向も含め、米国市場の経済指標の発表内容次第の動きが続きそうです。


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