日経平均の予想: June 2008

Monday, June 30, 2008

<080630>日経平均の今後の見通し

[市況]
27日のNYSEとNASDAQが下落しましたが、日経平均は40円ほど高く寄りつき、前場は比較的堅調な動きでしたが、後場一段安となり、結局62円安で引けました。外人は1980万株の買い越しとなりましたが、出来高は18.3億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
27日の米国株式市場では、アナリストの予想を受け、メリルリンチの損失拡大観測が広がったほか、AIGにも損失拡大の可能性を指摘する報道が伝わった。午後にはムーディーズが、モルガン・スタンレーを格下げ方向で見直すと発表。米金融機関の財務に対する懸念が一段と強まり、金融株を中心に売りが広がりました。原油が初めて142ドル台まで上昇したことも重しとなりました。30日の日本市場では、取引時間中は値ごろ感や投資信託の買い観測で上昇する場面もあったものの、ムーディーズによる日本国債の格上げをきっかけに円が105円台まで上昇したことで、自動車や電機など輸出関連の主力株が下落しました。あすの日銀の企業短観や、今週は内外の経済指標の発表が相次ぐことも買い手控えにつながったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に入り、総合乖離率は-12.1%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-7.3%とマイナス幅は拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、引き続き"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.9ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.4ポイント上回わるレベルとなり、若干割高な状況です。
NY Dowは、連日の年初来の安値更新となり下げ止まる気配が見えません。一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在ります。Nasdaqも一目均衡表の雲の下に抜け、9日線、25日線、75日線の下となってしまいました。日経平均は一目均衡表の雲の中に入り、9日線、25日線の下に在り、75日線も割ってしまいました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は金融機関の財務懸念が一段と強まり、下落しました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。反転するには公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、年初来安値を更新しています。(3月安値18.6ドルに対して現在17.3ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは15.9となりました。

[今後の見通し]
やはり、日経平均は米国市場の動きには逆らえないようです。終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+3.2%(440円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて6日経過し、今日は戻り歩調ですが、なかなか雲の中に戻れません。中期的に軟調な展開となるかどうか引き続き正念場となっていますが、多少リバウンドする兆しもあります。NY Dowは1月の安値を割ってしまいましたので、中期的に下降トレンド入りの可能性大となりましたが、円高にならない限り日本市場はまだ中期的に期待できると思います。


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Sunday, June 29, 2008

<20080629>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.9ポイントとなり、先週に比べ0.4ポイント割安度は減少しました。200日線乖離率差は+0.7ポイントとなり先週よりも1.2ポイント割安度は縮小し、逆に割高となりました。日本市場は割高へ変化しつつ有ります。一方、3月決算発表が終了し、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均で-2.3%となっています。今週も米国の金融不安、原油高騰と為替が関心事です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週も米国市場は原油急騰と金融不安が悪材料となり、週末にかけて大幅に下落しました。       ②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより半年前の+6.8%から-2.3%に減少しています。先週からは変化はありません。
③長期金利は日米とも下降ぎみですが、日米の金利差は2.3%から2.4%と拡大ぎみに推移していますが、為替は108円から106円と週末は2円ほど円高でした。今週も引き続き為替の影響を受け易いと思われます。
④5月末に、OECDによる日米の2008年のGDP伸び率予測値が修正され日本が1.6%→1.7%となり、米国は2.0%→1.2%となりましたので、この面では日本市場にとって0.5ポイント強気材料となりました。OECD合計も2.3%→1.8%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されている中、世界の投資家にとって日本市場が見直される根拠の一つとなりそうです。
⑤外人は6月第3週も買い越しで、12週連続の買い越しとなりました。6月4週は売り越しに転じた可能性大ですが、今週は売り買い拮抗が予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が弱気材料でした。今週も米国市場動向と為替で左右されそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、まだ雲の中に入り、200日移動平均線乖離率は-7.0%となり先週と比較してマイナス幅は拡大し、総合乖離率は-11.0%となりマイナス幅は8.2ポイント拡大しました。中期上昇トレンドは、"黄信号"のままです。日本市場をより客観的に示していると考えられる日経平均のドル換算チャートは一目均衡表の雲の下に抜けマズイ状態となりました。

[今週の見通し]
先週末の米国市場の大幅下落後もリバウンドせず、未だ、下げ止まり感はありません。今週も米国市場は金融不安と原油との動きに左右されることが予想されますが、日経平均は米国株価指数に、為替を加味した価格よりは500円程度下げ渋っていますので、為替が大幅に円高に振れない限り、3月のような大幅な下げはなさそうですが、米国市場が上昇に転じない限りは日本市場の上昇も望めそうもありません。米国市場に強力な材料が出ないとズルズル下げそうです。


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Saturday, June 28, 2008

<080627>日経平均の今後の見通し

[市況]
26日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は220円ほど安く寄りつき、終日軟調な動きとなり、一時360円安まで売られましたが、結局277円安で引けました。外人は290万株の売り越しで、出来高は19.7億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
26日の米国株式市場では、大手証券のアナリストがシティグループやGMの投資判断を引き下げたことや、決算発表したオラクルが先行き慎重な見通しを示したことなどから、企業業績に対する懸念が浮上。FRBが利下げを停止したものの、ドルが対ユーロで下落していることや原油が急反発したことも嫌気されました。27日の日本市場では、米株が、原油の高騰や金融システム不安をきっかけに急落した流れを引き継ぎ、円高も重なり、自動車やハイテク、銀行など幅広い銘柄が売られました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に入り、総合乖離率は-11.0%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-7.0%とマイナス幅は拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.9ポイントに縮小、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント上回わるレベルとなり、若干割高となりました。
NY Dowは、とうとう年初来の安値更新となってしまいました。一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在ります。Nasdaqも一目均衡表の雲の下に抜け、9日線、25日線、75日線の下となってしまいました。日経平均は一目均衡表の雲の中に入り、9日線、25日線の下に在り、75日線まで下落しました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は金融不安に原油高が重なり大幅に下落しました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。反転するには公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在8.8ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは15.9となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均はNY Dowの下落率ほどには下げませんでした。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+3.6%(500円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて4日経過しましたが、なかなか雲の中に戻れません。中期的に軟調な展開となるかどうか正念場となっています。NY Dowは1月の安値を割ってしまいましたので、中期的に下降トレンド入りの可能性大となりました。金融不安解消に繋がる材料が出ないと日本市場はキビシイ状況が続きそうです。


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Thursday, June 26, 2008

<080626>日経平均の今後の見通し

[市況]
25日のNYSEとNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は15円ほど高く寄りつき、前場は若干値を下げ一時前日比30円安くなる場面も有りました。その後一旦は戻しましたが、後場再び売りに押され、結局7円安で引けました。外人は360万株の売り越しで、出来高は18.2億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小しましたが、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
25日の米国株式市場では、5月の米耐久財受注額は前月比横ばい、新築住宅販売件数が市場予想ほどは落ち込まなかったことや、原油が大幅安となったこともあり、米景気への懸念が若干緩和、株価指数は、堅調に推移しました。FOMCで金利は年2.0%で据え置かれ、声明も市場予想通りと受け止められ、相場への影響は限られました。
26日の日本市場では、前場はGLOBEXで米株価指数先物が軟調な展開となったことで、日経平均が下げに転じる場面もありましたが、FOMC通過で米国市場や為替市場が落ち着いた動きとなったことから、安心感が出て後場寄り付きにかけて、主力株が買われました。しかし、その後は再び軟調な展開となり、方向感にとぼしい展開でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に入り、総合乖離率は-5.2%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅は変わらずで、3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.0ポイントに縮小、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.9ポイント下回わるレベルとなり、若干割安となりました。
NY Dowは、安値更新はなかったもののリバウンドには至らず、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、3月の安値に並んでいます。Nasdaqは若干も戻し、一目均衡表の雲の中に在り、9日線、25日線、の下に在りますが75日線まで戻しました。日経平均も終値で、一目均衡表の雲の上限近くですが、9日線、25日線の下に在りますが、75日線の270円上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はFOMCを通過して少し落ち着いたように見えますが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在8.1ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは16.4となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均はNY Dowに連動した動きとなりました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+0.4%(50円)とほとんどなくなりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて4日経過しましたが、なかなか雲の中に戻れません。中期的に軟調な展開となるかどうか正念場となっています。NY DowはFOMCを通過しても上昇とはなりませんでした。これ以上下げて1月の安値を割るようですと中期的にかなり問題です。金融不安解消に繋がる材料が出ないとキビシイ状況が続きそうです。


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Wednesday, June 25, 2008

<080625>日経平均の今後の見通し

[市況]
24日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は30円ほど安く寄りつき、前場は値を下げ一時210円ほど安くなる場面も有りましたが、後場は戻し、結局19円安で引けました。外人は1120万株の売り越しで、出来高は19.8億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
24日の米国株式市場では、UPSが燃料高や米景気減速を理由に4―6月期の一株利益見通しを大幅に引き下げたことや、6月の消費者信頼感指数が50.4と5月の58.1から大きく低下したこと、原油が高く推移していたこと等で売り中心に推移していましたが、前週からの下げの大きさや、FOMCの結果を見極めたいとの様子見ムードから、売り一巡後は下げ渋りました。
25日の日本市場では、今夜のFOMCの声明内容待ちで買いが控えられる中、国内外景気に対する不透明感が銀行や輸出関連といった主力株の売りにつながって前場は下げたものの、上海株の上昇やGLOBEXでの米株価指数先物の上昇が今夜の米国市場の上昇期待感も有り、後場は買い戻されました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に入り、総合乖離率は-5.0%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅が若干拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント上回わるレベルとなり、逆に割高感が出てきました。
NY Dowは、下落し、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、ザラ場では、3月の安値に並んでしまいました。Nasdaqは9日線、25日線、75日線の下に在り、安値で一目均衡表の雲の下限に到達しました。日経平均も終値で、一目均衡表の雲の上限近くですが、中に入ってしまいました。9日線、25日線の下に抜けて、安値では75日線にあと100円まで迫りました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は昨日も原油高と運輸株に悪材料が出て軟調でした。今後しばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在9.0ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.2%で、予想PERは16.4となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均は米国市場より比較的強い動きとなりました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+0.8%(110円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて3日経過しましたが、数日以内に雲の中に入れないようですと、中期的に軟調な展開を覚悟しなければなりません。しかし、下値での3日連続で陽線となり底堅さも見られます。日本市場はFOMCの結果で米国市場が反発することを期待してるようです。

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Tuesday, June 24, 2008

<080624>日経平均の今後の見通し

[市況]
23日のNYSEとNASDAQが小幅下落したことを受けて、日経平均は100円ほど安く寄りつきましたが、前場はじりじりと値を上げ一時20円高も有りました。後場は安くなる場面もありましたが、結局8円安で引けました。外人は500万株の売り越しで、出来高は16.3億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小しましたが、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
23日の米国株式市場では、値ごろ感からの自律反発狙いの買いが入ったものの、メリルリンチとUBSの利益見通しが引き下げられ、シティグループやゴールドマン・サックスが投資銀行部門で人員削減と報じられ、金融株安が重しとなり、原油先物相場の上昇に伴い、エネルギー株が上昇したものの、自動車など消費関連株の下げにつながったようです。
24日の日本市場では、朝方からトヨタなど主力株が軟調に推移しましたが、24日の米経済指標やFOMCの結果を見極めようとする機運も強く、売買高が低水準にとどまる中、円が108円台前半で落ち着いたこともあって、ホンダなど輸出関連株の一角は堅調で、日経平均は方向感を欠く動きとなりました。

[テクニカル視点]
一目均衡表ではまだ雲の上に在りますが、総合乖離率は-4.6%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-5.1%とマイナス幅が若干縮小しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント下回わるレベルとなり、売られすぎ感は無くなりました。
NY Dowは、小動きで、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、昨日とさほど変わらないものの、3月の安値に接近しています。Nasdaqは一目均衡表の雲の中に入り、9日線、25日線の下に在り、75日線も割り込みました。日経平均はかろうじて、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線、25日線の下に抜けて、75日腺の320円上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は昨日も原油高と一部金融株に悪材料が出て軟調でした。今後しばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在9.6ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.2%で、予想PERは16.4となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均は米国市場と同じで小動きでした。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+0.6%(70円)とほとんどなくなりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました、数日以内に雲の中に入れないようですと、中期的に軟調な展開を覚悟しなければなりません。米国市場の反発力の弱さを確認した格好ですので、好材料が出ないと一段安の覚悟が必要でしょう。


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Monday, June 23, 2008

<080623>日経平均の今後の見通し

[市況]
20日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は170円ほど安く寄りつき、前場は一時270円安まで下落しましたが、その後戻り歩調となり、結局84円安で引けました。外人は220万株の売り越しで、出来高は18.2億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
20日の米国株式市場では、ニューヨーク・タイムズ紙がイスラエルがイラン攻撃の演習を行っていたと報じたことを受け、原油が大幅上昇して、小売株など消費関連銘柄に売りを誘いました。メリルリンチが業績見通しを下方修正するとのうわさが出たことや、ムディーズがモノラインを格下げしたこともあり、金融株も売られ、S&PがフォードやGMの格付けを格下げ方向で見直すと発表したことも投資家心理をさらに冷やし、相場は午後に下げ幅を広げました。
23日の日本市場では、先週末の米国株安や、朝方に発表された4―6月期の法人企業景気予測調査で景況感が悪化し、幅広い銘柄に売りが先行して始まりましたが、前場中ごろから、このところの下げで値ごろ感が出たことや、香港ハンセン指数やシカゴ先物での米株価指数先物の上昇が下支え要因になったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表ではまだ雲の上に在りますが、総合乖離率は-4.5%とマイナス幅が拡大し、200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントに縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.0ポイント下回わるレベルとなり、売られすぎ感は縮小しほぼ無くなりました。
NY Dowは、大幅に下げ、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、昨日も直近安値を更新して3月の安値に接近しています。Nasdaqは一目均衡表の雲の中に入り、25日線の下に在り、9日線を割り、75日線に接近しています。日経平均は一目均衡表の雲の中に入りましたが、終値では上に出ました、9日線、25日線の下ですが75日腺の350円上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は原油高と金融不安に繋がる悪材料が出て大きく下落しました。今後しばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、スッキリしません。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在9.6ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.2%で、予想PERは16.4となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均はリバウンドして今夜の米国株の反転をある程度織り込んだ形となりました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+1.04%(130円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました、数日以内に雲の中に入れないようですと、中期的に軟調な展開を覚悟しなければなりません。今夜の米国市場のリバウンドの有無が今後の行方に大きく影響しそうです。


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Saturday, June 21, 2008

<20080622>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+2.3ポイントとなり、先週に比べ変化はありません。200日線乖離率差は-0.5ポイントとなり先週よりも1.9ポイント割安度は縮小しましたが、週末の米国市場の大幅安が影響しています。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は縮小傾向です。一方、3月決算発表が終了し、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均で-2.3%となっています。米国の金融不安、原油価格とドル高誘導が関心事です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は原油急騰と金融不安が悪材料となり、週末にかけて大幅に下落しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより半年前の+6.8%から-2.3%に減少しています。先週からは変化はありません。
③長期金利は日米とも下降ぎみですが、日米の金利差は2.3%から2.4%と拡大ぎみに推移し、為替は107-108円と円安方向でしたが週末は1円ほど円高でした。今週も引き続き為替の影響を受け易いと思われます。
④5月末に、OECDによる日米の2008年のGDP伸び率予測値が修正され日本が1.6%→1.7%となり、米国は2.0%→1.2%となりましたので、この面では日本市場にとって0.5ポイント強気材料となりました。OECD合計も2.3%→1.8%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されている中、世界の投資家にとって日本市場が見直される根拠の一つとなりそうです。
⑤外人は6月第2週も買い越しで、11週連続の買い越しとなりました。6月3週は買い越幅は縮小した思われますが、今週は売り越しの可能性大です。
5つのポイントのうち先週は③⑤が強気材料、①が弱気材料でした。今週も米国市場動向と為替で左右されそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、まだ雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-4.7%となり先週と比較してマイナス幅は変わりませんが、総合乖離率は-2.8%となり0.9ポイント減少しました。中期上昇トレンドは、"黄信号"のままです。日経平均のドル換算チャートは来週初めに、一目均衡表の雲の下に抜けそうですので危険な状態となりました。

[今週の見通し]
先週末の米国市場の大幅下落によりシカゴの日経平均先物は13765円となっていますので、月曜日の日経平均はとりあえず少なくとも250円程度下落すると思われます。今週も米国市場は金融不安と原油との動きに左右されることが予想されますが、日経平均は米国株価指数に、為替を加味して、連動した動きが予想されます。まずは、NY Dowが3月安値11740を終値で大きく下回るかどうか、NASDAQが75日線を大きく下回るかどうかに注目したいと思います。強力な対策が出てきても良いタイミングに近づいているとも推測できます。


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Friday, June 20, 2008

<080620>日経平均の今後の見通し

[市況]
19日のNYSEとNASDAQは上昇したことを受けて、日経平均は40円ほど高く寄りつきましたが、直ぐに下落に転じ、その後も終日軟調な展開となり、結局188円安で引けました。外人は1070万株の売り越しで、出来高は20.2億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
19日の米国株式市場では、中国が石油製品の値上げとの報道で需要減少観測が広がって原油が急反落し、アナリストが一部銘柄の業績見通しを引き上げたハイテク株が堅調だったことも、相場を支えたようです。一方、シティが住宅ローン関連で4―6月期に追加損失を計上する可能性を示したと伝わり、大手銀行株が下落。6月のフィラデルフィア連銀景気指数のマイナス幅が前月から拡大し、市場予想を下回ったことも重しとなりました。
20日の日本市場では、米市場の上昇を好感して買いが先行したものの、モノライン大手の格下げなど、米金融不安への意識が徐々に強まり、日経平均は下げに転じました。後場寄り付き直後は、中国株式相場の反発を受けて日経平均が下げ渋る場面もありましたが、その後先物への見切り売りをきっかけに下げ幅を拡大しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表ではまだ雲の上に在りますが、総合乖離率は-2.8%とマイナス転換し、200日線との乖離率は-4.7%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.3ポイントに拡大しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.0ポイント下回わるレベルとなり、売られすぎ感が出てきました。
NY Dowは、少し上げたものの、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、昨日も直近安値を更新しています。Nasdaqは一目均衡表の雲の上となり、25日線には届きませんでしたが9日線は抜きました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を割り、25日線も割ってしまいました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は原油の下落を好感して上昇しましたが、シティの追加損失と経済指標悪化が重荷でした。今後しばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、スッキリしません。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在10.0ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.2%で、予想PERは16.5となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均は今夜の米国安を予測して売られました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約-0.4%(-60円)となり、逆に若干売られ過ぎとなりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下限に到達し、75日線も割ってしまいました。目先の日経平均の割高感はなくなり、NYDowとの連動性が高まりました。上昇の条件の内、原油安は少し見えてきましたので、残る米金融不安が増すのか減るのかがポイントです。

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Thursday, June 19, 2008

<080619>日経平均の今後の見通し

[市況]
18日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は130円ほど安く寄りつき、その後も終日、じり安となり、結局322円安で引けました。外人は1110万株の買い越しで、出来高は21.3億株と増加したものの、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプマイナス転換し、個別銘柄は"売り"有利となりました。
18日の米国株式市場では、モルガン・スタンレーが大幅減益決算を発表したことや、地銀のフィフス・サード・バンコープが減配を発表したこと等で、金融機関の業績や財務の不透明感が改めて強まり、さらにフェデックスの決算が、原油高や米景気低迷の影響で赤字に転落し、見通しも慎重だったことで、金融や景気敏感株に売りが出ました。原油先物相場が上昇に転じるとダウ平均は下げ幅を拡大し、午後には1万2000ドルの大台を割り込む場面もありました。
19日の日本市場では、前日の米市場の下落が嫌気されたことや、心理的な節目の14500円に昨日接近したことで主力株中心に利益確定の売りが増え、先物に手じまいとみられるまとまった売りが出て、日経平均はじりじりと下げ幅を拡大。上海市場などアジア市場も安くなり後場も下げは止まらず、若干の円高も影響して終日軟調な展開でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+1.1%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-3.5%とマイナス幅が拡大しましたが、3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、まだ"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.2ポイント下回わるレベルで、ほぼ売られすぎ感は無くなりました。
NY Dowは、一目均衡表の雲の下に在り、75日線、25日線、9日線の下でも在り、直近安値も更新してしまいました。Nasdaqは一目均衡表の雲の上限に再接近、25日線と9日線の下まで下げました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を割り、25日線まで下げました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はフェデックスとモルガンの決算にネガティブに反応しました。しばらく不動産下落も続きそうですので、根本的な金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。6月の証券会社の決算の内容に沿って、米株価指数は軟調な展開となっています。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、スッキリしません。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在10.9ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.3%で、予想PERは17.0となりました。

[今後の見通し]
]連日の米国市場安の中では、さすがに日経平均も売られました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約1.6%(220円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲に入ってしまい、75日線に接近して、テクニカルには嫌な感じです。目先の日経平均の割高感は緩和しましたが、結局、米国市場との連動性を証明する形となりました。よって上昇の条件は、原油安と米金融不安後退しかないように思います。残念ながら、強気になれる方向感は依然としてまだ見えません。

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Wednesday, June 18, 2008

<080618>日経平均の今後の見通し

[市況]
17日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は50円ほど安く寄りつきましたが、直ぐに戻り歩調となり、後場寄付きに100円ほど高くかる場面も在りましたが、結局104円高で引けました。外人は460万株の買い越しで、出来高は18.5億株と低水準ながら、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況です。
17日の米国株式市場では、ゴールドマン・サックスが発表した3―5月期決算は減益ながら、一株利益が市場予想を上回り、金融株全般に買いが先行したものの、アナリストがリポートで、米金融機関は追加で650億ドル程度の増資が必要と指摘したと伝わると金融株は下げを加速。5月の卸売物価指数の上昇率が前月比1.4%と半年ぶりの高い伸びとなり、原油の高止まりと併せてインフレ懸念を誘い、相場の重しになったようです。
18日の日本市場では、米株安を受けて朝方は売りが先行したものの、下値の堅さが確認されると大口買いが入り、上昇に転じました。朝方の外人が買い越し観測だったことに加え、アジア株が総じて上げたことや為替が落ち着いた動きとなっていたため堅調に推移しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+8.0%とプラス幅が拡大、200日線との乖離率は-1.3%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.9ポイント上回わるレベルで、逆に買われ過ぎ感が出てきました。
NY Dowは、一目均衡表の雲の下に在り、25日線、9日線の下でも在ります。直近安値更新も心配したければならない位置となりました。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に在りますが、25日線の下に在り、9日線まで下げました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在り、さらに9日線と25日線の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はゴールドマンの決算発表にも一旦はポジティブに反応しましたが、金融株は結局売られ、インフレ懸念も出てさえない動きでした。今夜にモルガン・スタンレーと決算発表が続きまが、証券会社の収益が改善しても、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、根本的な金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.0となりました。

[今後の見通し]
米国市場安の中で日経平均は意外にも堅調な値動きでした。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約2.2%(300円)となり、また、かなりプレミアムが付いてきましたので注意が必要です。ドル換算チャートでは25日線の下に在りテクニカルには、まだ強気になれない状況ですので、目先の日経平均は割高と思われます。米国市場との連動性を考慮すると、原油安と金融不安後退が、米国市場と日本市場のさらなる上昇の条件と思われますが、こちらも強気になれる方向感は依然としてまだ見えません。

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Tuesday, June 17, 2008

<080617>日経平均の今後の見通し

[市況]
16日のNYSEが下落、NASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は30円ほど高く寄りつき、高値と安値の差は87円と終日小動きで、結局6円安で引けました。外人は20万株の売り越しで、出来高は18.1億株と低水準ながら、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラスに転換し、個別銘柄は"買い"有利となりました。
16日の米国株式市場では、アナリストの投資判断引き下げが伝わったAT&TやGEなどが売りに押され、ダウ平均を押し下げたものの、原油が下げて終えたほか、リーマン・ブラザーズの決算発表が赤字ながら想定範囲内で豊富な流動性などについて言及したことで大手金融株が総じて堅調となり、下値は限られました。
17日の日本市場では、アジア市場や16日の米国市場が方向感を欠く値動きだったことで、手掛かりに乏しく、小動きに終始しました。原油価格の動向や17日発表予定の米卸売物価指数の内容を見極めたいとして、日本市場は終日小動きでした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+5.8%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-2.1%とマイナス幅は変わらずでした。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントに縮小しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.6ポイント下回わるレベルで、売られ過ぎ感はほぼなくなりました。
NY Dowは、一目均衡表の雲の下に在り、25日線、9日線の下でも在ります。まだ本格的な反発とは言えない状況です。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線は上回ったものの25日線には届いていません。日経平均は一目均衡表の雲の上に在り、さらに9日線と25日線の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は方向感にとぼしい動きでしたが、リーマンの決算発表にはポジティブに反応しました。今夜にゴールドマン・サックス、明日にモルガン・スタンレーと続きますので、まだ安心はできません。証券会社は収益が改善しても、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、根本的な金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.0となりました。

[今後の見通し]
今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約1.2%(160円)となり、また、多少プレミアム付いてきました。日経平均のチャートは良い形ですが、ドル換算チャートでは9日線を上回りましたが、まだ25日線の下に在り、まだ上昇トレンド入りとは云えません。ドル換算チャートの方が実態に近いと思いますので、まだ、それほどテクニカルにも強気になれません。原油安と米金融機関の破綻懸念後退が、米国市場と日本市場のさらなる反転上昇の条件と思われますが、こちらも強気になれる方向感はまだ見えません。


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Monday, June 16, 2008

<080616>日経平均の今後の見通し

[市況]
13日のNYSEと、NASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は150円ほど高く寄りつき、前場は小動きでしたが、後場寄り付きに急伸し、結局380円高で引けました。外人は90万株の買い越しで、出来高は18.9億株と低水準ながら、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小し、個別銘柄は"売り"有利ながらボトムアウト感があります。
13日の米国株式市場では、サウジアラビアが増産を検討していると伝わり、原油が反落。5月のCPIは前月比0.6%上昇と市場予想の0.5%上昇をやや上回ったものの、コア指数が同0.2%上昇と予想に一致したことなど、ほぼ予想通りの結果に安心感が広がったようです。16日の日本市場では、G8財務相会合で、強いドルが事実上容認されたとして、輸出株に買い安心感が出たことや、シンガポール先物に仕掛け的な大口買いが入ったことで後場に日経平均が急伸したようです。ただ今週は米証券大手の3-5月期決算発表が相次ぐため、見送り気分も有り、出来高は低水準でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+6.0%とプラス転換、200日線との乖離率は-2.1%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスとなりましたので、中期的トレンドは、"青信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.3ポイントに拡大しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.2ポイント上回わるレベルに改善し、売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の上昇も一目均衡表の雲の下にあります。まだ本格的な反発とは言えない状況です。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に出ましたが、9日平均は上回っていません。日経平均は一目均衡表の雲の上に在り、9日線と25日線を抜きました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では原油一服とCPIの落ち着きで若干もどしましたが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.7となりました。

[今後の見通し]
今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.5%(70円)となり、プレミアムはほとんど有りません。日経平均のチャートは良い形になりましたが、ドル換算チャートではまだ25日線と9日線の下に在り、まだ上昇トレンド入りとは云えません。ドル換算チャートの方が実態に近いと思います。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、結局は米国市場動向と為替に影響される相場になりそうです。やはり、原油安と米金融機関の破綻懸念後退が、米国市場と日本市場のさらなる反転上昇の条件でしょう。

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Sunday, June 15, 2008

<20080615>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+2.3ポイントとなり、先週に比べ0.4ポイント増加しました。200日線乖離率差は-2.4ポイントとなり先週よりも2.3ポイント割安度は拡大しましたが、日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は縮小傾向です。
一方、3月決算発表が終了し、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均で-2.3%となっています。米国市場は金融不安、原油価格とドル高誘導が関心事です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は原油急騰が悪材料、小売に関する経済指標が好材料でした。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより半年前の+6.8%から-2.3%に減少しています。先週からは変化はありません。
③長期金利は日米とも株価の戻りにともない上昇しています。先週も日米の金利差は2.2%から2.3%で推移しましたが、為替は週末に108円台まで売られました。今週も引き続き為替の影響を受け易いと思われます。
④5月末に、OECDによる日米の2008年のGDP伸び率予測値が修正され日本が1.6%→1.7%となり、米国は2.0%→1.2%となりましたので、この面では日本市場にとって0.5ポイント強気材料となりました。OECD合計も2.3%→1.8%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されている中、世界の投資家にとって日本市場が見直される根拠の一つとなりそうです。
⑤6月第1週も買い越しで、10週連続の買い越しとなりました。6月2週は買い越幅は縮小した思われますが、今週も買い越しが期待できそうです。
5つのポイントのうち先週は③④が強気材料、①が弱気材料でした。今週も米国市場動向と為替で左右されそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の上に抜け、200日移動平均線乖離率は-4.7%となり先週と比較してマイナス幅が3.1ポイント拡大、総合乖離率は-1.9%となり5.5ポイント減少しました。中期上昇トレンドは、"黄信号"となりました。日経平均は25日線の下に在りますが、一目均衡表では、雲の上に在りますので、まだ上昇トレンドは維持しています。

[今週の見通し]
先週末の米国市場の上昇によりシカゴの日経平均先物は14220円で終了していますので、月曜日の日経平均はとりあえず250円程度上昇すると思われます。今週も米国市場は原油と経済指標の動きに左右されることが予想されますが、日経平均は米国株価指数に、為替を加味して、連動した動きが予想されます。まずは、米国株価指数が9日線を上回って推移するかどうかに注目したいと思います。

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Saturday, June 14, 2008

<080614>日経平均の今後の見通し

[市況]
12日のNYSEと、NASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は20円ほど高く寄りつき、その後下げに転じ、前場は一時180円ほど安くなる場面も有りましたが、後場戻し、結局85円高で引けました。外人は320万株の買い越しで、出来高も31.1億株とSQ日で高水準ながら、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は安値を更新したもののマイナス幅が縮小し、個別銘柄は"売り"有利ながらボトムアウト感があります。
12日の米国株式市場では、小売統計に良い結果が出て小反発し、13日はサウジアラビアが原油増産を検討していると伝わり、原油が反落。5月のCPIは前月比0.6%上昇と市場予想の0.5%上昇をやや上回ったものの、コア指数が同0.2%上昇と予想に一致したことなど、ほぼ予想通りの結果に安心感が広がったようです。
13日の日本市場では、円安基調に加え12日の米国株式相場の上昇が支援材料となり、買い優勢で始まり、その後、上海株式相場の動向を警戒した売りが優勢になり、日経平均は下げに転じる場面もありましたが、週末のために先物の売り持ち高を買い戻す動きが強まり、日経平均は再び上げに転じて終了しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は-3.6%とマイナス転換、200日線との乖離率は-5.4%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスとなりましたので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントに拡大しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.7ポイント下回わるレベルに縮小し、ほとんど売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の上昇も一目均衡表の雲の下にあります。まだ本格的な反発とは言えない状況です。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に出ましたが、9日平均は上回っていません。日経平均は25日線を割ったものの、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日平均は上回っていません。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では原油一服とCPIの落ち着きで若干もどしましたが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.7となりました。

[今後の見通し]
今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約-0.1%(-20円)となり、プレミアムはほとんど無くなりました。日本市場はSQを通過し、需給要因のウエイトが減ると思われます。その結果益々、米国市場動向と為替に影響される相場になりそうです。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、原油安と米金融機関の破綻懸念後退が、米国市場と日本市場のさらなる反転上昇の条件でしょう。


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Thursday, June 12, 2008

<080612>日経平均の今後の見通し

[市況]
11日のNYSEと、NASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は170円ほど安く寄りつき、その後下げに転じ、前場は一時30円ほど安くなる場面も有りましたが、後場戻し、結局162円高で引けました。外人は1020万株の売り越しで、出来高は22.2億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
11日の米国株式市場では、原油在庫の減少幅が予想を上回ったことなどを受け、原油が一時138ドル台に上昇したことで、改めて景気や企業収益への悪影響が意識され、景気敏感株が売られました。さらに、金融機関の財務懸念も根強く、金融株もさえない展開でした。FRBベージュブックの発表内容は「経済活動は引き続き全体的に弱い」との総括判断でしたが、サプライズはありませんでした。
12日の日本市場では、米国の大幅下落が嫌気され、朝方に比べると円安・ドル高となったものの、上海株が大きく下落するなどアジア株安への警戒感は強く、前場は主力株への押し目買いは限られました。後場は若干円安に振れたこともあり、先物買いが入り底堅い展開でした。

[テクニカル視点]一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は-3.6%とマイナス転換、200日線との乖離率は-5.4%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスとなりましたので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントに拡大しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.7ポイント下回わるレベルに縮小し、ほとんど売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の下落で一目均衡表の雲の350ドルほど下になってしまいました。中期的に低迷することも考えておかなければなりません。Nasdaqも一目均衡表の雲の中に入ってしまいましたが、日経平均は25日線を割ったものの、一目均衡表の雲の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では原油高と金融機関の財務懸念で大きく下落しました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.7となりました。

[今後の見通し]
今日は米国市場安に連動して、外人も大量売り越しとなり、日経平均も大幅下落したものの、3月とは違い米国市場が下落しても円安傾向である点です。その為か、下値では先物の大量買いも入ったようで、底堅い展開でした。今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.3%(50円)となり、プレミアムはほとんど無くなりました。ここ数日は出来高も減少し、外人を中心とした短期筋の資金の流入は顕著ではありません。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんが、米国市場も目先は、そろそろ、自立反発して良い時期と思われます。米国市場が反転してくれば、世界的なインフレ懸念の中、日本のスタグフレーション懸念は比較的少ないとの思惑が働いて、日本市場の相対的優位性が再び見直される可能性がありそうです。



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Wednesday, June 11, 2008

<080611>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNYSEは上昇、NASDAQは下落しましたが、日経平均は110円ほど高く寄りつきましたが、その後下げに転じ、前場は一時30円ほど安くなる場面も有りましたが、後場戻し、結局162円高で引けました。外人は70万株の売り越しで、出来高は21.6億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を縮小しましたが、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
10日の米国株式市場では、バーナンキFRB議長が「経済が深刻に落ち込むリスクは小さくなってきた」と述べたと伝わり、景気悪化への懸念がやや後退したことを受け、金融株の一角に買い戻しを誘い、アナリストが投資判断を引き上げたコカ・コーラが大幅高となるなど、個別銘柄も買われましたが、インフレ警戒感は根強く、株価の上値を抑える要因となったようです。利益見通しが予想に届かなかったテキサス・インスツルメンツが軟調で、NASDAQ指数を押し下げる一因になったようです。
11日の日本市場では、円が107円台前半に下落したほか、原油の下落、1-3月期のGDP改定値の速報値からの上方修正などを手掛かりに上昇して始まったものの、前場はアジア株下落懸念から急速に伸び悩みましたが、後場は逆にアジア株の落ち着きや円安進行で再び上昇に転じ、自動車やハイテクなど輸出関連株が上げを主導しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+2.6%とプラス転換、200日線との乖離率は-3.4%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスとなりましたので、中期的トレンドは、"青黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.0ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.9ポイント下回わるレベルに縮小し、ほとんど売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の上昇でも一目均衡表の雲の下に在ります。数日で戻れないと中期的に低迷することも考えておかなければなりません。Nasdaqと日経平均は一目均衡表の雲の上に在りますが、Nasdaqは25日線の下にありますが、日経平均も25日線の上で終わりました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場ではFRB議長発言で落ち着きを取り戻しましたが、上げに転じるところまでは回復していません。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.9となりました。

[今後の見通し]
今日はさすがに円安に反応して若干もどしました。その結果、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.6%(80円)となり、昨日と同じレベルですが、プレミアムはほとんど無くなりました。今日は外人も売り越しとなりました。ここ3日は出来高も減少し、外人を中心とした短期筋の資金の流入は顕著ではありません。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、弱気材料はやはり、米国市場の動きです。しかし、米国市場が反転してくれば、世界的なインフレ懸念の中、日本のスタグフレーション懸念は比較的少ないとの思惑が働いて、日本市場の相対的優位性は、しばらく続くと思われます。


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Tuesday, June 10, 2008

<080610>日経平均の今後の見通し

[市況]
9日のNYSEは上昇、NASDAQは下落しましたが、日経平均は100円ほど高く寄りつきましたが、その後下げに転じ、後場、下げ幅を拡大、結局160円安で引けました。外人は170万株の買い越しでしたが、出来高は19.7億株と低水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を縮小しましたが、個別銘柄は"売り"有利な状況です。
9日の米国株式市場では、原油が下げたほか、4月の仮契約住宅販売指数が前月から大きく改善したことも支援材料となり、前週末に急落した後とあって、値ごろ感からの買いが入りやすかったようです。一方、リーマン・ブラザーズが巨額の赤字決算見通しや増資計画を発表したことが、金融機関の業績懸念や財務不透明感を誘った面もありました。米景気懸念が強まっており、景気に敏感なNASDAQ指数は終日軟調に推移しました。
10日の日本市場では、ポールソン財務長官が9日、「為替介入の選択肢を排除しない」と発言したことで、円相場が106円台に下落、朝方は輸出関連株中心に買いが目立ちましたが、後場に香港・上海市場安につられて日経平均の下げ幅が拡大しました。4月の機械受注統計は受注額が市場予想平均を上回わりましたが、相場への影響は限定的でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は-0.9%とマイナス転換、200日線との乖離率は-4.6%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがマイナスとなりましたので、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.0ポイントに拡大。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.5ポイント下回わるレベルに拡大しましたが、売られ過ぎ感は改善方向です。
NY Dowは、昨日の上昇でも一目均衡表の雲の下に在ります。数日で戻れないと中期的に低迷することも考えておかなければなりません。Nasdaqと日経平均は一目均衡表の雲の上に在りますが、Nasdaqに続き日経平均も25日線を割りました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では住宅に良い経済指標が出たものの、新たに金融不安懸念が出ました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.3となりました。

[今後の見通し]
今日は円安にも関わらず下落しました。その結果、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.7%(100円)となり、ほとんど、この差は解消されました。今日は円安よりもアジア株安の影響が勝ったと云うことでしょう。しかし、外人を中心とした短期筋の資金の流入は続いているようです。世界的なインフレ懸念の中、日本のスタグフレーション懸念は比較的少ないとの思惑が働いているようです。日本市場の相対的優位性はしばらく続きそうですが、米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、不安材料はやはり、米国市場の動きでしょう。


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Monday, June 09, 2008

<080609>日経平均の今後の見通し

[市況]
6日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は210円ほど安く寄りつき、直後に370円ほど安くなる場面もありましたが、その後は若干戻す展開となり、結局308円安で引けました。外人は830万株の買い越しでしたが、出来高は19.4億株と低水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス転換しましたので、個別銘柄は"売り"有利な状況に変化しました。
6の米国株式市場では、雇用統計で雇用者数は前月比49000人減と市場予想の6万人減ほど悪化しなかったものの、失業率が5.5%と前月比で0.5ポイントの急上昇となり、市場予想の5.1%も大きく上回ったことと、中東情勢の不安などを背景に原油先物相場が一時1バレル139ドル台に急伸し、過去最高値を更新したことが景気低迷とインフレの同時進行を連想させ、指数は大きく下落しました。
9日の日本市場では、前週末米市場が急落したことや、朝方の円相場が円高で推移したことで、ほぼ全面安となりましたが、寄付前の外人が買い越しだったことから、外人の日本買いは続くとの思惑が働き、米国市場と比べ下落率は小さいままで終了しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+2.5%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-3.6%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.9ポイントと変化はありません。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.1ポイント下回わるレベルに縮小し、、売られ過ぎ感はほとんど無くなりました。
NY Dowは、一目均衡表の雲の下に抜けてしまいましたので、数日で戻れないと中期的に低迷することも考えておかなければなりません。Nasdaqは25日線を割りましたが、日経平均は、25日線の上をキープしました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では雇用減と原油高で行き先スタグフレーション懸念が再燃してきました。さらに、金融不安もくすぶっています。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいないようです。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.3となりました。

[今後の見通し]
今日はさすがに円高ぎみでしたが、米国市場の下落率ほどは下落しませんでした。その結果、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約4.0%(550円)となりました。いずれこの差は解消されると思われますが。外人を中心とした短期筋の資金の流入は続いているようです。世界的なインフレ懸念の中、デフレから脱却中の日本はインフレ率は低いので、スタグフレーション懸念は比較的少ないとの思惑が働いているようです。日本市場の相対的優位性はしばらく続きそうですが、米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、やはり、円安基調、原油下落方向、金融不安懸念後退が日本市場の更なる上昇要因と思われます。

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Saturday, June 07, 2008

<20080608>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.9ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較でOECDのGDP予想値修正により、先週に比べ0.8ポイント増加しました。200日線乖離率差は-0.1ポイントとなり先週よりも3.2ポイント割安度は縮小しました。先週末の米国市場の急落が影響していますが、日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は縮小傾向です。
一方、3月決算発表が終了し、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均で-2.3%となっています。米国市場は金融不安、原油急騰と雇用悪化が再び問題となりそうな気配です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は原油急騰と雇用悪化で週末に急落しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより半年前の+6.8%から-2.3%に減少しています。先週からは変化はありません。
③長期金利は日米とも株価の戻りにともない上昇しています。先週も日米の金利差は2.2%から2.3%で推移しましたが、為替は週末に106円台から104円後半に急騰しました。今週も引き続き為替の影響を受け易いと思われます。
④先週、OECDによる日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が1.6%→1.7%となり、米国は2.0%→1.2%となりましたので、この面では日本市場にとって0.5ポイント強気材料となりました。OECD合計も2.3%→1.8%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤5月第5週は買い越しで、9週連続の買い越しとなりました。6月1週も買い越しと思われまが、今週は売り越し転換が危惧されます。
5つのポイントのうち先週は③⑤が強気材料でした。今週も米国市場動向と需給や為替、外人動向次第と思われますが、週初は大幅下落からスタートとなりそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の上に抜け、200日移動平均線乖離率は-1.6%となり先週と比較してマイナス幅が1.4ポイント縮小、総合乖離率は+8.2%となり1.2ポイント増加しました。中期上昇トレンドは、"青信号"を維持しました。日経平均は25日線の3%上に在り、ボリンジャーバンド+2σ近辺で上髭陰線で終了しましたのでチャートは警戒感を示しています。

[今週の見通し]
先週末の米国市場の急落によりシカゴの日経平均先物は14065円で終了していますので、月曜日の日経平均は450円程度の下落を覚悟しておかねばなりません。ちょうど25日線の水準ですが、その後も米国市場は原油の動きに左右されることが予想されますが、日本市場はそれプラス為替に影響されると思われます。来週はSQでもありますので、ボラティリティーも高そうです。25日線を維持できない場合、75日線がかなり下にありますので、ボリンジャーバンドの-2σと一目均衡表の雲の上限が重なる13600円近辺までの下落も目安として想定しておいた方がよさそうです。

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Friday, June 06, 2008

<080606>日経平均の今後の見通し

[市況]
5日のNYSEとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均は190円ほど高く寄りつき、その後は軟調な展開となり、結局148円高で引けました。出来高は23.6億株と高水準で、外人は870万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況です。
5日の米国株式市場では、週間の新規失業保険申請件数は減少、5月の既存店売上高は全体が市場予想を上回る結果となり、米雇用情勢や消費に対する過度の懸念が後退し、幅広い銘柄に買いが入りました。原油相場が急反発したものの、消費関連株への売り圧力は限られました。
6日の日本市場では、前日の米市場の大幅高や円が106円台まで下落したことを支援材料に、終日高い水準で推移しましたが、原油先物相場が再び騰勢を強めたことや5月の米雇用統計を見極めたいとのムードもあり、下げ気味に推移して終了しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+9.2%とプラス幅が拡大、200日線との乖離率は-1.6%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.9ポイントと変化はありません。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.0ポイント下回わるレベルに拡大しましが、売られ過ぎ感は傾向としては改善方向です。
NY Dowは75日線を抜きましたが、まだ、一目均衡表の雲の中です。Nasdaqは200日線を抜きました。日経平均は、年初来高値を更新しました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では5月の小売が良かったことで、大幅上昇しましたが、金融不安もくすぶっています。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は完全に払拭されてはいないようです。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.3となりました。

[今後の見通し]
今日も円安ぎみでしたが、米国市場の上昇率ほどは上昇しませんでした。その結果、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約2.3%(330円)となりました。いずれこの差は解消されると思われます。思ったほどは出来高は増えず、プレミアムは減少しました。円安基調、原油下落方向、金融不安懸念後退が日本市場の更なる上昇要因と思われます。


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Thursday, June 05, 2008

<080605>日経平均の今後の見通し

[市況]
4日のNYSEは小幅下落しNASDAQは上昇しましたが、日経平均は40円ほど安く寄りつき、その後も軟調な展開となり、前場は一時110円安となる場面もありましたが、その後はもみ合いとなり、結局94円安で引けました。出来高は25.0億株と高水準で、外人は1210万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況です。
4日の米国株式市場では、ADPの5月全米雇用リポートで雇用が市場予想に反して増加したことや、ISMが発表した5月の非製造業景況感指数が市場予想を上回ったこともあり、上昇して推移したものの、ムーディーズがモノラインのMBIAなどを、格下げ方向で見直すと発表した為、信用不安が改めて強まり、それまで買われていた金融株に売りが広り、FRBのバーナンキ議長がインフレへの強い警戒感を示したことも嫌気され、ダウ平均は下げに転じて終えました。
5日の日本市場では、前場はアジア株が軒並み安となっていることや、債券先物が上昇していることを受けて売りが先行し、一時は同110円安の14270円まで下げる場面があったものの、下値では買いが入り、大きくは下げず、もみ合い状態が続きました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+6.2%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-2.7%とマイナス幅が拡大台しましたが、3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.9ポイントに拡大、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.3ポイント下回わるレベルに拡大しましが、売られ過ぎ感は傾向としては改善方向です。
NY Dowは5/27の直前の安値を割ってしまい、一目均衡表の雲の下限で推移しており、引き続き要注意です。Nasdaqと日経平均は、終値で25日線の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場ではモノラインの格下げ問題が再浮上し、金融不安が引き続き意識されて金融株が売られました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は完全に払拭されてはいないようです。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは17.2となりました。

[今後の見通し]
今日も円安ぎみでしたが、昨日の上げ過ぎの修正で軟調な展開でしたが、下値は外人と思われる買いが入り、底堅い動きでした。今日の終値でもNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約4.0%(500円)あります。いずれこの差は解消されると思われますが。短期筋の資金が流れ込んでいるようで、ここ数日は拡大ぎみです。NY Dowの動きが冴えませんので、本来、日本市場は下落する可能性が大きいはずですが、新興国市場や原油市場が弱い中、過剰流動性による短期資金が久々に日本市場へやって来ているようです。しかし、逃げ足も速いので注意が必要です。


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Wednesday, June 04, 2008

<080604>日経平均の今後の見通し

[市況]
3日のNYSEとNASDAQは下落しましたが、日経平均は60円ほど高く寄りつき、その後も上昇、後場も堅調に推移し、結局226円高で引けました。出来高は26.4億株と高水準で、外人は880万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況です。
3日の米国株式市場では、4月の製造業受注額は前月比1.1%増と市場予想を上回ったものの、リーマン・ブラザースの財務や資金繰り悪化への懸念が強まり、株価は9%超下落。CEO辞任を発表した米銀大手ワコビアも大幅に下げ、金融株を中心に市場は軟調に推移しました。一方、FRB議長の強いドルが必要との発言でドル高円安方向に振れたようです。
4日の日本市場では、朝方の寄付前の外人が買い越だったことや、円相場が105円台前半に下落したことを好感し、ホンダやトヨタ、TDK、ソニーといった輸出関連株主導で上昇しました。債券から株式への資金シフト期待は根強く、日経平均はじりじりと上値を切り上げました。個人投資家や証券会社の自己売買部門の短期売買が中心のようで、物色の対象は原発や水処理といったテーマ性のある銘柄に向かっているようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+3.7%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-2.1%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.7ポイント下回わるレベルに縮小しました。売られ過ぎ感は傾向としては改善方向です。
NY Dowは5/27の直前の安値をザラ場で割ってしまい、一目均衡表の雲の下限で踏みとどまりましたが、引き続き要注意です。た。Nasdaqは終値で25日線の上をなんとかキープ。日経平均は、終値で25日線のかなり上となりました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では懸念していた金融不安が引き続き意識されて金融株が売られました。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は完全に払拭されてはいないようです。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表はほぼ終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.2%で、予想PERは17.3となりました。

[今後の見通し]
今日は円安ぎみとは言え、日経平均は米国市場安にも関わらず強いうごきでした。今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは4.0%(500円)となりました。いずれこの差は解消されると思われますが。短期筋の資金が流れ込んでいるようで、ここ数日は拡大ぎみです。NY Dowの動きが冴えませんので、本来、日本市場は下落する可能性が大きいはずですが、乱高下の中ボラティリテーの高い状態が続きそうです。


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Tuesday, June 03, 2008

<080603>日経平均の今後の見通し

[市況]
2日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は170円ほど安く寄りつき、その後も下落、後場に一時戻す場面もありましたが、結局230円安で引けました。出来高は22.8億株とやや高水準ながら、外人は350万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が減少し、個別銘柄は"買い"有利ながらピークアウト感があります。
2日の米国株式市場では、英住宅ローン大手ブラッドフォード・アンド・ビングレーが増資向け株式発行価格の大幅引き下げを発表したことや、S&Pが証券大手のリーマンやメリル、モルガンの格付けを引き下げたと伝わり、金融機関の業績や財務への懸念が改めて強まり、金融株が下落し、相場の重しとなった。5月のISM製造業景況感指数は49.6と前月から上昇し、市場予想も上回ったものの価格指数が上昇したため、インフレ警戒感から買い材料視されなかったようです。
3日の日本市場では、米国市場で金融株が下げたことで金融不安が再び意識され、高値警戒感もあった東京市場では円相場が104円台前半に上昇したこともあり幅広い銘柄に売りが出ました。午後にはリーマン・ブラザーズの30―40億ドル規模の増資の可能性が報道され、これを悪材料視した売りが出て、日経平均の下げ幅は300円を超える場面もありました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+3.7%とプラス幅が縮小、200日線との乖離率は-2.8%とマイナス幅が拡大しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.9ポイント下回わるレベルに拡大しましたが、売られ過ぎ感は傾向としては改善方向です。
NY Dowは5/27の直前の安値をザラ場で割ってしまい、一目均衡表の雲の中に入り込んでしまいました。要注意となりました。Nasdaqと日経平均は、終値でまだ25日線の上に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では懸念していた金融不安がまた意識されてきたようです。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は完全に払拭されてはいないようです。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表はほぼ終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.2%で、予想PERは17.1となりました。

[今後の見通し]
今日も日経平均は先物主導で荒っぽいうごきでした。予想したほどは下げませんでしたが、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは3.0%(450円)と変わりません。いずれこの差は解消されると思われますが。ここ数日は拡大ぎみです。NY Dowの動きが冴えませんので、ここからは、日本市場も下落する可能性が大きそうですが、乱高下の中下げ幅は比較的小さい状況が予想されます。

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Monday, June 02, 2008

<080602>日経平均の今後の見通し

[市況]
30日のNYSEは小幅安でNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は前日終値近辺で寄りつき、前場は一時前日比150円ほど安くなる場面もありましたが、その後反転し、結局101円高で引けました。出来高は22.6億株とやや高水準で、外人は1670万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が増大し、個別銘柄は"買い"有利な状況です。
30日の米国株式市場では、原油市場の先行き不透明感が強く、前日に上げた金融株などに利益確定売りが出て相場の重しとなりました。一方、デルと半導体のマーベル・テクノロジーがそれぞれ発表した2―4月期決算が市場予想を上回り、NASDAQは4日続伸しました。
2日の日本市場では、1月9日以来約5ヶ月ぶりの高値を付けました。円安基調を好感し、ソニーやトヨタといった輸出関連株が買われ、長期金利の上昇に伴う利ざや拡大期待で銀行株も高く、時価総額の大きな銘柄の影響を受けやすいTOPIXの上昇率が高い結果となりました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+8.8%とプラス幅を拡大、200日線との乖離率は-2.3%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスですので、中期的トレンドは、"青信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.6ポイント下回わるレベルに縮小し、売られ過ぎ感は傾向としては改善方向です。
NY Dowは一目均衡表の雲の上限で跳ね返り、75日線を抜きましたがアヤ戻しの水準の9日線までしか戻れていません。Nasdaqに比べ戻りが鈍い状態です。Nasdaqは、25日線を抜き上昇トレンドを維持して200日線まで戻しましたが、直近の高値を抜くまでは至っていません。日経平均は、年初来の高値を付け上昇トレンドを確認しました。ただドル換算チャートではまだ5/16日の高値は抜いてはいませんので注意が必要です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は先週末は原油の不透明感と金融株安から足踏み状態でした。今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は完全に払拭されてはいないと考えておかなければなりません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表はほぼ終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.2%で、予想PERは17.1となりました。

[今後の見通し]
今日も日経平均は先物主導で荒っぽいうごきでした。朝方は軟調に推移していましたが、一転、米国市場以上の上昇となりました。その結果、今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは3.0%(450円)となりました。いずれこの差は解消されると思われます。当面の目標達成感もあり、米国市場次第ですが、明日も先物主導の荒っぽい動きが予想されます


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