日経平均の予想: March 2008

Monday, March 31, 2008

<080331>日経平均の今後の見通し

[市況]
28日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は110円ほど安く寄りつき、前場は徐々に下落幅を拡大、後場は一段安となり、結局294円安で引けました。出来高は今日も18.4億株と低水準で、外人は440万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を縮小しましたが、個別銘柄はまだ"買い"有利な状況が続いています。
28日の米国株式市場では早朝発表の2月の個人消費支出が前月比0.1%増と市場予想(0.1%減)を上回ったほか、物価指標であるコアPCEデフレーターが前年同月比2.0%上昇とFRBの想定範囲内に収まったことも有り、上昇して始まりましたが、JCペニーの業績下方修正発表や銀行の配当削減予想が出て小売、金融株が売られ、指数も下落して終了しました。
31日の日本市場では2月の鉱工業生産動向が市場予想平均(2.2%低下)ほど悪化しなかったことから指数はシカゴ清算値を上回って寄り付いたものの、前週末に大幅高した反動で売りが先行。その後も反発力は鈍く、午後に入って先物の持ち高を減らす売りが膨らんで下げ幅を広げたようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の800円下までに拡大、総合乖離率は-31.6%とマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-20.0%とマイナス幅が拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと変化はありません。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が8.4ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は増加しました。
NY Dowは先週末の下げで、25日線を割り、一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました。これ以上下げると転換線も割ってしまいますので、正念場となったようです。NasdaqとS&P500とも、9日線、25日線を割ってしまいました。一方、日経平均は終値でなんとか9日線を割らずにすみましたが、明日割ってしまうと目先下げる確率が高くなります。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場は先週末も小売業の業績悪化と証券会社による大手銀行の配当削減観測が嫌気されて下落しました。今週も業績見通しや重要経済指標発表が続きますので、これに影響されそうです。4日連続下げましたので、そろそろリバウウドもありそうですが、4月中旬以降にはシティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、本格反転まで、まだまだ時間が掛ることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日経平均は当面の目標である25日平均線にほぼ到達して下落しましたので、イヤな感じとなりました。明日以降に9日平均線を割ってしまうと、投資スタンスを"売り"に変更することも考えなければなりません。今夜の米市場と明日の日本市場の動きに注目したいと思います。


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Saturday, March 29, 2008

<20080329>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.0ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.1ポイント縮小しました。200日線乖離率差は-6.7ポイントとなり先週よりも2.4ポイント割安度は縮小しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は円高一服により先週は縮小しました。
一方、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均では+0.6%とかなり減少してきました。今後は4月中旬の米銀行の決算発表でのサブプライム関連の評価損の大きさ特に注目する必要があります。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、週初はJPモルガン・チェースが、ベアーの買収価格を一株当たり約2ドルから約10ドルに引き上げると発表したことが好感されて上昇したものの、経済指標の悪化とアナリストが銀行の利益予想を下方修正したことで、週末にかけては下落しました。週足は陰線となりました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は世界景気の下ぶれにより2ヶ月前の+6.8%から+0.6%に減少しています。日々減少が続いています。
③長期金利は持ち直し、金利差は2.3%に拡大し、為替は1ドル99円台と一服しています。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤3月第3週は小幅売り越しでしたが、3月第4週は買い越しに転じていると思われます。今週も外人の買い越しが期待されます。
5つのポイントのうち先週は①②が弱気材料で③⑤が強気材料でした。今週も①③⑤と為替の動向に振り回される展開が続きそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-18.3となり先週と比較してマイナス幅は2.8ポイント縮小、総合乖離率も-26.0%とマイナス幅が10.5ポイント縮小しましたが、3つとも大幅マイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"が続いています。しかし、日経平均はほぼ25日線までの反転を実現しました。ドル換算チャートでは1月の安値は更新しおらず、25日線を抜き、75日線に接近している状態です。短期的には米国市場よりも良い形になっていますので、外人投資家の買いを誘うことが期待できます。

[今週の見通し]
日柄から見て次のピークは日柄から4月上旬が推定されます。価格としては円が1ドル100円と仮定すれば、13000円前後と考えておくことが無難と思われます。しかし、仮に円レートが98円以下になるとなると28日にすでにピークを付けてしまった可能性も有ります。逆に円レートが102円となると13260円あたりがピークと想定されます。

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Friday, March 28, 2008

<080328>日経平均の今後の見通し

[市況]
27日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は10円ほど安く寄りつき、前場は一時前日比100円ほど安くなる場面がありましたが、後場は急速に上昇に転じ、結局215円高で引けました。出来高は今日も18.0億株と低水準でしたが、外人は260万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を拡大しました。個別銘柄は"買い"有利な状況が続いています。
27日の米国株式市場では新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、雇用悪化懸念がやや薄らぎ、10―12月期の米実質GDP確報値は前期比年率0.6%増で改定値と同じで、内訳で個人消費が改善など経済指標は株価の下支え要因となったものの、オラクル決算で売上高が予想を下回り、証券各社のアナリストが大手・中堅銀行の利益見通しを引き下げたことが嫌気されハイテク、金融株が売れれました。
28日の日本市場では米株安や朝方発表の家計調査やCPIで消費の伸び悩みと物価上昇が明らかになったことで前場は軟調な展開でしたが、後場に入り、上海株の久々の上昇もあり、先物主導で大きく上昇しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の500円下までに拡大、総合乖離率は-26.2%とマイナス幅が縮小、200日線との乖離率も-18.3%とマイナス幅は縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと変化はありません。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.4ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は大分改善しました。
NY Dowは昨日の下げでも、かろうじて一目均衡表の雲の中に有ります。引き続き雲を抜けるか、2月の高値と75日線を抜けるかに注目したいと思います。Nasdaqは、かろうじて、25日線の上にありますが、S&P500は25日線を割ってしまいました。一方、日経平均はやっと、ほぼ25日線に達しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場は昨日も経済指標の悪化と証券アナリストの大手金融機関の利益下方修正の発表が有り嫌気されて下落しました。しかし、まだ、ここ数日の上昇の調整と云う面が強いように思います。もう一段のドル高とならなければ、日本市場の短期上昇トレンドは継続しそうです。しかし、4月中旬以降シティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っています。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、まだまだ時間が掛ることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日経平均は当面の目標である25日平均線にほぼ到達しました。日柄から見ると、あと数日は上昇する地合いですが、ここからは売り転換のタイミングを計りながら、付いてゆくと言う投資スタンスが重要と思います。

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Thursday, March 27, 2008

<080327>日経平均の今後の見通し

[市況]
26日のNYSEとしNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は90円ほど安く寄りつき、前場は一時前日比230円ほど安くなる場面がありましたが、後場は戻りに転じ、結局102円安で引けました。出来高は今日も16.7億株と低水準でしたが、外人は210万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は日経平均が下落したにも関わらずプラス幅を若干拡大しました。個別銘柄は若干"買い"有利な状況が続いています。
26日の米国株式市場は2月の耐久財受注額は前月比1.7%減と、市場予想(0.8%増)を下回り、民間設備投資の先行指標とされる資本財受注額も2.6%減少し相場の重しとなったほか、アナリストが多額の評価損計上を予想して、シティなど複数の大手金融機関の利益を下方修正したことで金融株が下落しました。一方、2月の新築住宅販売件数は市場予想を上回ったものの、好感する動きは限られたようです。
27日の日本市場では円高・ドル安基調の継続や米景気の先行き不透明感を背景に、企業の業績悪化を警戒した売りが優勢でしたが、ここ数日外人の売買が減少していることもあり、下値を売り込む動きはみられず、安い水準で方向感を欠く値動きでした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の700円下までに拡大、総合乖離率は-31.2%とマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-19.8%とマイナス幅は拡大し、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと変化はありません。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が10.6ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は変わりませんでした。
NY Dowは昨日の下げでも一目均衡表の雲の中に有ります。引き続き雲を抜けるか、2月の高値と75日線を抜けるかに注目したいと思います。NasdaqとS&P500もまだ25日線の上にありますので短期上昇トレンド入りが期待されます。日経平均は25日線まであと300円ほどです。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場は経済指標の悪化と証券アナリストの大手金融機関の利益下方修正が嫌気されて下落しましたが、過剰には反応していませんでした。むしろ、ここ数日の上昇の調整と云う面が強いように思います。もう一段のドル高とならなければ、日本市場の短期上昇トレンドは継続しそうです。しかし、4月中旬以降シティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っています。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、今後も不動産下落は続きそうですので、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。

[今後の見通し]
日経平均はあと300円で25日平均線に到達と云う水準です。明日も10―12月期の米GDP(確定値)などの経済指標の発表がありますので発表内容によっては押し目を作る可能性がありますが、9日平均線を割らない限り、4月上旬までは押し目は積極的に買って良いように思います。

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Wednesday, March 26, 2008

<080326>日経平均の今後の見通し

[市況]
25日のNYSEが小幅下落しNASDAQが小幅上昇したことを受けて、日経平均はちょうど権利落ち分100円ほど安く寄りつき、前場は若干安くなる場面がありましたが、後場は小動きながら、引け際に上昇し、結局38円安で引けました。外人は940万株の買い越しでしたが、出来高は15.7億株と今年最低となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を縮小しました。しかしプラスは維持していますので個別銘柄は"買い"有利な状況が続いています。
25日の米国株式市場は1月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が前年同月比10.7%の大幅低下したほか、3月の消費者信頼感指数は市場予想を大きく下回った為大きく下落する場面もありましたが、相場の底入れ期待からハイテク株などを中心に買いが入って午後にかけて下げ幅を縮めました。NASDAQは上昇して終了。
26日の日本市場では円相場が再び1ドル=99円台後半まで上昇したことや、米経済指標の悪化などが影響し、主力株は総じて軟調な展開でしたが、今日は3月決算銘柄の権利落ち日で、日経平均の配当落ち分が市場試算で約100円とみられることを考慮すると、実質的には上昇したと考えられます。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の600円下までに改善、総合乖離率は-29.7%と変わらず、200日線との乖離率も-19.3%とマイナス幅は変化なく、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと変化はありません。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が10.7ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は若干増大しました。
NY Dowは2月の高値と75日線に接近してきました。次は一目均衡表の雲をぬけるかどうかに注目したいと思います(後100ドルほどです)。NasdaqとS&P500も25日線を大きく抜いて短期上昇トレンド入りしましたが、2月の高値を抜くには一段高が必要です。日経平均は25日線にまだ届きません(後250円ほどです)。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場は住宅価格指数など経済指標の悪化による悪材料を先高期待による買いでカバーした感じです。先高期待感が続いている間は悪材料にさほど反応しないと思われますので、このままドル安一服が続けば、日本市場の短期上昇トレンドは継続しそうです。しかし、4月中旬以降シティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っています。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、今後も不動産下落が続けば、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。何時行われるかが市場の最大の関心事となってきました。

[今後の見通し]
日経平均はあと250円で25日平均線に到達と云う水準まできました。明日も・2月の米新築一戸建て住宅販売や2月の米耐久財受注などの経済指標の発表がありますので発表内容によっては押し目を作る可能性がありますが、4月上旬までは押し目は積極的に買って良いように思います。


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Tuesday, March 25, 2008

<080325>日経平均の今後の見通し

[市況]
24日のNYSEとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均は160円ほど高く寄りつき、前場は若干安くなる場面がありましたが、後場にかけて上昇、引け際に高下したものの、結局265円高で引けました。出来高は19.1億株と最低水準ながら、外人は290万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況が続いています。
24日の米国株式市場はJPモルガン・チェースが、ベアーの買収価格を一株当たり約2ドルから約10ドルに引き上げると発表したことと、2月の中古住宅販売件数が前月比2.9%増と、市場予想(0.8%減)に反して増加したことを市場は好感し大幅上昇しました。
25日の日本市場では前日の米市場の大幅上昇や円高一服が買い安心感につながり、3月期末の配当権利付き最終売買日にあたり、権利確保を目的とした投資家の買いも支援材料となったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の600円下までに改善、総合乖離率は-29.6%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率も-19.2%とマイナス幅は縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は0.9ポイントに縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が10.0ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は若干増大しました。
NY Dowは2月の高値と75日線に接近してきました。次は一目均衡表の雲をぬけるかどうかに注目したいと思います。NasdaqとS&P500も25日線を大きく抜いて短期上昇トレンド入りしましたが、2月の高値を抜くには一段高が必要です。日経平均は25日線にまだ届きません。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場はJPモルガン・チェースが、有力株主と従業員の同意を得やすくする為に、ベアーの買収価格を一株当たり約2ドルから約10ドルに引き上げるたことを好感した動きとなりました。このままドル安一服が続けば、日本市場の短期上昇トレンドは継続しそうです。しかし、4月中旬以降シティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っています。"金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらない"と言うことは日本の過去が実証済みですので、今後も不動産下落が続けば、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。何時行われるかが市場の最大の関心事となってきました。

[今後の見通し]
日経平均はあと250円で25日平均線に到達と云う水準まできました。経済指標の発表内容や米国市場の動きによっては安くなる日もあるとは思いますが、4月上旬までは押し目は積極的に買って良いように思います。

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Monday, March 24, 2008

<080324>日経平均の今後の見通し

[市況]
21日のNYSEとNASDAQは休場でしが、日経平均は10円ほど安く寄りつき、前場は若干安くなる場面がありましたが、後場にかけて100円高まで上昇、引け際に下げに転じ、結局2円安で引けました。出来高は16.1億株と今年最低水準ながら、外人は630万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況が続いています。
21日の米国株式市場は休場でした。24日の日本市場では法人企業景気予測調査で景況判断指数が-9.3となったものの、織り込み済みとの見方で、市場への影響は限定的でした。円相場が一時1ドル=100円に接近したことが輸出関連株の一角の買いにつながり、信用不安がひとまず後退したことで全体的に底堅い動きでしたが引けにかけて下げに転じて終了しました。欧州や香港が休場とあって、出来高は今年最低の水準でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の900円下までに改善、総合乖離率は-35.8%となりマイナス幅は若干縮小し、200日線との乖離率も-21.0%と変化はありませんが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は0.9ポイントに縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が9.0ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は変化はありません。
NY Dowは1月安値を割らずに再び25日線を抜き良い形になってきましたが、NasdaqとS&P500は1月安値を更新してしまいましたし、25日線も抜いていませんので、まだ下降トレンドから抜けきれていません。日経平均は9日線を抜きましたので目先は下げ止まったと言って良いと思います。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場はファニーメイ、フレディマックの住宅ローン債権の買い取り枠を2000億ドル拡大したことを好感した動きとなっています。ドル安一服が続けば、日本市場の短期上昇トレンドは継続しそうです。しかし、4月中旬以降シティーなど投資銀行の決算控えていますので、予想を超える評価損による破綻懸念は残っています。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、今後も不動産下落が続けば、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。何時行われるかが市場の最大の関心事となってきました。

[今後の見通し]
日経平均は短期の上昇トレンド転換と考えてよさそうでが、経済指標の発表内容や米国市場の動きによっては安くなる日もあるとは思いますが、4月上旬に向けて当面の目標である25日線までは上昇する可能性が高いと思います。

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Saturday, March 22, 2008

<20080322>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.1ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.2ポイント縮小しました。200日線乖離率差は-9.1ポイントとなり先週よりも1.1ポイント割安度は縮小しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は先々週まで拡大していましたが円高一服により先週は縮小しました。
一方、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均では+1.2%とかなり減少してきました。今後は4月中旬の米投資銀行の決算発表でのサブプライム関連の評価損の大きさ特に注目する必要があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、週初はベアー・スターンズのJPモルガン・チェースへの身売りで動揺したものの、FRBの利下げと住宅ローン債権の買い取り枠拡大により落ち着きをとりもどしました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は世界景気の下ぶれにより2ヶ月前の+6.8%から+1.2%に減少しています。
③長期金利は多少低下傾向で、金利差は2.1%に縮小し、為替はドル離れから一時1ドル95円台に急騰しました。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤3月第2週は大幅売り越しでしたが、3月第3週はかなりの改善が予想されます。今週は外人の買いが期待されます。
5つのポイントのうち先週は週前半は①③が弱気材料で後半は①⑤が強気材料でした。今週も①③⑤と為替の動向に振り回される展開が予想されます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-21.1となり先週と比較してマイナス幅は2.0ポイント縮小、総合乖離率も-36.5%とマイナス幅が8.1ポイント縮小しましたが、3つとも大幅マイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"が続いています。
しかし、日経平均は9日平均を抜いてきましたので短期トレンドは25日線までの反転の可能性が見えてきました。ドル換算チャートではまだ1月の安値は更新しおらず、底堅い動きになっていますので、外人投資家の買いを誘うことが期待できます。

[今週の見通し]
日柄から見ても先週、目先のボトムを付けた思います。米国市場次第で、今後も乱高下しそうですが、次のピークは日柄から4月上旬が推定されます。価格としてはその時期の25日線の水準である13000円前後と考えておくことが無難と思われます。

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Friday, March 21, 2008

<080321>日経平均の今後の見通し

[市況]
20日のNYSEとNASDAQは大幅上昇したことを受けて、日経平均は70円ほど高く寄りつき、前場は一時若干安くなる場面がありましたが、後場にかけて上昇、引け際に上げ幅を拡大し、結局222円高で引けました。出来高は18.2億株と低水準ながら、外人は1390万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラスに転換し、個別銘柄は"買い"有利に変わりました。
20日の米国株式市場では金や原油先物相場が軟調で、関連銘柄の一角が売られましたが、3月のフィラデルフィア連銀景気指数は-17.4となったものの前月から改善し、市場予想も上回り、買いが優勢となり、住宅ローン債権の買い取り枠を2000億ドル拡大すると発表したファニーメイ、フレディマックが連日上昇したことも安心感を生み金融株の上昇につながり、市場全体の上昇を牽引したようです。
21日の日本市場では欧米やアジアが休場とあって外人の売買は限定的だったものの、米株高や円高一服感から買い安心感につながり、引け前に上げ幅を一段と広げましが、その中で資源関連株の売りが目立ちました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の900円下までに改善、総合乖離率は-36.5%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率も-21.1%に縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントに縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が8.9ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感も縮小しました。
NY Dowは1月安値を割らずに昨日の上昇で再び25日線を抜き良い形になってきましたが、Nasdaqは1月安値を更新してしまいましたし、25日線も抜いていませんので、まだ下降トレンドから抜けきれていません。日経平均は今日の上昇で9日線を抜きましたので目先は下げ止まったとは言って良いと思います。

[ファンダメンタルの現状認識]
米証券大手3社の決算にとりあえず安心し、住宅ローン債権の買い取り枠を2000億ドル拡大を好感した動きとなっています。しかし、4月中旬以降にシティーなど投資銀行の決算控えていますので、疑心暗鬼は続きそうです。しかしドル安一服が続けば、今日の動きが日本市場の当面の上昇トレンド転換につながりそうです。しかし、金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、不動産下落が続けば、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。問題は何時行われるかです。

[今後の見通し]
今日の上昇で9日平均線を陽線で抜くことができましたので、日経平均は短期の上昇トレンド転換と考えてよさそうです。当面の目標を25日線にして良いのではないかと思います。


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Wednesday, March 19, 2008

<080319>日経平均の今後の見通し

[市況]
18日のNYSEとNASDAQは大幅上昇したことを受けて、日経平均は180円ほど高く寄りつき、前場は一時400円ほど高くなる場面がありましたが、後場にかけて下落、引け際にもどし、結局296円高で引けました。出来高は21.3億株と低水準ながら、外人は880万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅は-8とマイナス幅は大幅に縮小しましたが、個別銘柄は"売り買い"の方向性はなくなってきました。
18日の米国株式市場では朝方にゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザーズが発表した12月-2月期決算が減収減益となったものの、市場予想を大きく上回り、業績に関する不安がやや後退したことや利下げ期待で大幅に上昇して始まりました。FOMCで0.75%の引き下げを発表すると直後は失望売りを誘いましたが、声明文で追加利下げを示唆したこともあり、売りは一時的でした。19日の日本市場では信用不安の後退と利下げ好感による米株の急伸と円高一服で、主力株は終日、ほぼ全面高でしたが、上値の重い展開で、外部環境の好転にはまだ懐疑的な投資家が多いようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1200円下に在り、総合乖離率は-41.8%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率も-22.6%に縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.4ポイントに拡大しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が11.0ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感も拡大しました。
NY Dowは1月安値を割らずに25日線を抜き直近高値を越え、良い形になってきましたが、Nasdaqは1月安値を更新してしまいましたし、25日線も抜いていませんので、まだ下降トレンドから抜けきれていません。日経平均は今日の上昇でも9日線にも届いていませんので、下げ止まったとは言えません。

[ファンダメンタルの現状認識]
米証券大手2社の決算にとりあえず安心し、FOMCの利下げを好感した動きとなりました。しかし、4月中旬以降にシティーなど投資銀行の決算控えていますので、疑心暗鬼は続きそうです。ドル安が続けば、今日の動きが日本市場の短期上昇トレンド転換につながるかどうか疑問も有ります。それに加え、金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、不動産下落が続けば、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。問題は何時行われるかです。

[今後の見通し]
今日の上昇で日経平均は目先の反転は一応実現しましたが、短期の上昇トレンド転換の為には9日平均線を陽線で抜くことが必要と思います。一方、ここから下げた場合の次の目安は2/27の高値から、昨年10-11月の下落幅と同程度の、3000円下の11100円前後が想定されます。

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Tuesday, March 18, 2008

<080318>日経平均の今後の見通し

[市況]
17日のNYSEは小幅上昇でNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は30円ほど高く寄りつき、前場は一時200円ほど高くなる場面がありましたが、後場にかけて下落、後場もどし、結局176円高で引けました。出来高は22.6億株と低水準、外人は810万株の売り越しとなりましたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅は-596とマイナス幅は縮小しましたが、個別銘柄は"売り"有利となっています。
17日の米国株式市場ではベアー・スターンズがJPモルガン・チェースに身売りが決まり、信用不安の根深さが意識され売りが先行したものの、買収は好条件との受け止めからJPモルガンが大幅高となってダウ平均は上昇。一方、エネルギー株が下げたこともあり、S&P500とNASDAQは下落して終了し、まちまちの動きでした。
18日の日本市場ではFOMCやリーマン・ブラザーズなどの米大手証券決算を米国時間18日に控え、基本的には模様眺めの相場でしたが、軟調な商品相場を反映して、資源関連株が安く、値がさハイテク株の買い戻しが優勢でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1500円下に在り、総合乖離率は-48.7%となりマイナス幅は若干縮小し、200日線との乖離率も-24.6%に縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.2ポイントと縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が9.4ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感も縮小しました。
米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまいましたが、NY Dowは昨日の安値でもかろうじて、1月安値をまだ更新していませんが、更新しそうな状況は変わっていません。日経平均の方はここ3日で1000円下げた割には反発力は弱く、下げ止まったとは言えません。

[ファンダメンタルの現状認識]
今夜のFOMCを意識してか、今日の為替相場は落ち着いた動きでしたので、一息ついた格好ですが、FRBの利下げは米国にスタグフレーションを招き、さらなる円高を誘発しそうで、日本市場の短期上昇トレンド転換につながるかどうか疑問も有ります。それに加え、金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、どうも、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。

[今後の見通し]
今夜のFOMCの利下げ幅などの発表や金融機関の決算内容次第で米国市場の反応も大きく異なるものと思われます。0.75%の利下げは織り込み済みと思われますし、1%だと逆に打ち止め感が出そうで、プラスのサプライズの可能性は小さいのではないかとの見方が多いようでが、さらに下げたとしても、目先、売られ過ぎを示す指標が数多く出ていますので、日柄的に見ても、目先の反転は近いように思います。さらに下げた場合の次の目安は2/27の高値から3000円下の11100円前後が想定されます。

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Monday, March 17, 2008

<080317>日経平均の今後の見通し

[市況]
14日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は150円ほど安く寄りつき、前場は下落が続きました、後場一時550円安となる場面がありましたが、その後若干戻し、結局454円安で引けました。出来高は24.55億株と低水準、外人は850万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅は-1393と1000を超え、個別銘柄は"売られ過ぎ"となっています。
14日の米国株式市場では朝方発表の2月米消費者物価指数は前月比横ばいと、物価の落ち着きを示す内容でプラスで始まりましたが、資金繰りの悪化した米証券大手ベアー・スターンズに対し、FRBなどが緊急支援に乗り出すことで合意と報道されると、信用リスクの高まりが嫌気され、売りが膨らみました。17日の日本市場では米国の金融システム不安から前週末の米株式相場が下落。円高・ドル安が進み、輸出関連を中心に主力企業の業績悪化懸念が強まりました。FRBによる緊急の公定歩合引き下げもドル安要因と見なされてしまったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1800円下に在り、総合乖離率は-53.0%となりマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-25.9%に拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、1.4ポイントと再び拡大してきました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が13.0ポイント下回わり、売られ過ぎ感はさらに拡大しました。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまいました。NY Dowは1月安値をまだ更新していませんが、更新しそうな状況となってきました。日経平均の方は連日安値を更新してさらに加速しそうな気配です。

[ファンダメンタルの現状認識]
一挙に95円と云う円高のインパクトに、日本市場は連日反応せざるを得ない状況です。FRBの利下げはスタグフレーションを招き、さらに円高を誘発しそうで、短期上昇トレンド転換につながるかどうか疑問になってきました。それに加え、金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みですので、どうも、モノラインや金融機関への公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。

[今後の見通し]
日経平均は連日安値を更新し12000円は抵抗ラインにはならず、先が見えづらくなってきました。今日の安値は2003年の安値から昨年の高値のちょうど61.8%(黄金分割)押しでした。ここがボトムだった可能性無いとは言えませんが、さらに下げた場合の次の目安は2/27の高値から3000円下の11100円前後が想定されます。米国の協力な対策の発表次第と思いますが、目先、売られ過ぎを示す指標が数多く出ていますので、日柄的に見ても、反転は近いように思います。

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Saturday, March 15, 2008

<20080315>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.3ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.2ポイント拡大しました。200日線乖離率差は-10.2ポイントとなり先週よりも4.0ポイント割安度は拡大しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は再び拡大してきましたがドル・ベースで見るとそうでもない、という点も考慮が必要です。一方、日本企業の四半期決算発表もほぼ終わり通期予想増益率は、日経225採用銘柄平均は+2.0%とかなり減少しました。ここからは米金融機関の決算発表に注目する必要があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、欧米中央銀行の協調資金供給で株価は戻したものの、相次ぐ金融機関の破綻懸念や経済指標悪化で週末に大きく下げました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は2ヶ月前の+6.8%から+2.0%に減少しています。
③長期金利は多少低下傾向で、金利差は2.2%は変化はないものの為替は1ドル99円に急騰しています。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤3月第1週は大幅売り越しでしたが、3月第2週も売り越し額が予想されます。週末に米国市場が大幅下落しましたので、今週も週初は大幅売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は③⑤が弱気材料でした。今週も①③⑤とFOMCの金利発表に振り回される展開が予想されます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-23.1となり先週と比較してマイナス幅は2.7ポイント拡大、総合乖離率も-44.6%とマイナス幅が8.2ポイント拡大しました。3つとも大幅マイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"が続いています。1月の安値を更新してしまいましたので短期トレンドにも反転の兆しは見えませんが、ドル換算チャートではまだ1月の安値は更新しおらず、むしろ上昇基調を維持している点はかすかに希望が持てる点です。

[今週の見通し]
先週末のシカゴの日経平均先物は12050円で終わっていますので、週初は一段安く始まりそうですが、今週の注目点は日経平均が12000円で踏みとどまることができるかどうか、FRBの利下げで米国市場の下落を止めることができるかです。日柄としては今週中にボトムを付ける可能性が高いように思います。

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Friday, March 14, 2008

<080314>日経平均の今後の見通し

[市況]
13日のNYSEとNASDAQが小幅上昇したことを受けて、日経平均は80円ほど高く寄りつき、前場は狭いレンジで推移していましたが、後場下落が顕著となり、結局191円安で引けました。出来高はSQ日なので31.5億株と増加、外人は1250万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅は大幅に増加して、個別銘柄は"売られ過ぎ"となっています。
13日の米国株式市場では朝方、米投資ファンド、カーライル・キャピタルが「取引先が保有資産の回収に入る」と発表。金融機関の評価損拡大懸念につながり、2月の小売売上高が市場予想を大きく下回り、ドル安の加速、金相場一時1000ドル台に乗せるなど、インフレ警戒感でて大きく下落したものの、S&Pが、大手金融機関の評価損計上はまだ続きそうだが、折り返し地点を過ぎたとの見方を示したことで、上げに転じたようです。
14日の日本市場では朝方は、昨日の米国市場が小幅ながら反発したことで上昇して始まりましたが、後場、軟調なアジア株や円が99円台に入ったことなどから徐々に下げ幅を広げました。自動車や海運の下げが目立ちました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1200円下に在り、総合乖離率は-44.2%となりマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率は-23.1%に拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、1.2ポイントと再び拡大してきました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が10.2ポイント下回わり、売られ過ぎ感はさらに拡大しました。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまいましたが、Dowは1月安値をまだ更新していませんが、まだ9日平均線を抜いていませんので上昇に転じたとも言えません。日経平均は連日安値を更新して短期下降トレンドから抜け出せません。

[ファンダメンタルの現状認識]
100円割れと云う円高のインパクトに、日本市場は過剰に反応しているようです。世界市場の短期上昇トレンド転換の為には、FRBの緊急利下げや、モノラインへの公的資金注入という強力な材料が必要ですが、日本市場は為替の反転でも短期トレンド転換が期待できそうです。

[今後の見通し]
日経平均は連日安値を更新して先が見えづらくなってきました。チャート的に見ると12000円が強い抵抗ラインですので、ここを大きく割るかどうかが焦点になってきました。今のところ、米国市場のパニック的下げが出ないので、日本市場の下げ止まり感も出にくい状況です。しかし、目先、売られ過ぎを示す指標が数多く出ていますので、日柄的に見ても、反転は近いように思います。セリング・クライマックとなった時に買うべき候補銘柄を想定しておく時期に来たと思います

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Thursday, March 13, 2008

<080313>日経平均の今後の見通し

[市況]
12日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は120円ほど安く寄りつき、その後も終日下落が続き、結局427円安で引けました。出来高は21.1億株と低水準で、外人は20万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-433とマイナス幅は大幅に増加して、個別銘柄は"売り"が優位となっています。
12日の米国株式市場では朝方は昨日の流れを受けて上昇して始まったものの、原油先物相場が1バレル110ドルの大台に初めて乗せたことや、ドルが対ユーロで再び過去最安値を更新するなど下落したことで、インフレ圧力が強まるとの懸念から、株式市場では売りが優勢となったよです。
13日の日本市場では円相場が午後、1ドル=100円02銭と1995年11月以来、12年4ヶ月ぶりの高値圏に上昇する場面があり、輸出企業を中心に業績悪化懸念が強く意識され、ハイテクや自動車株が下落。また、米金融不安と株安懸念も根強く、大手銀行など金融株も下落し、ほぼ全面安となりました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1200円下に在り、総合乖離率は-40.9%となりマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率は-22.1%に拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、0.9ポイントとかなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が9.2ポイント下回わり、売られ過ぎ感はさらに拡大しました。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまいましたが、Dowは1月安値を更新することなくリバウンドしましたが、まだ9日平均線を抜いていませんので安心はできません。日経平均は小幅ながら安値を更新してしまいました。

[ファンダメンタルの現状認識]
FRBによる金融市場への流動性供給は、日本市場への影響としては長続きしませんでした。短期上昇トレンド転換の為には、やはり、FRBの緊急利下げや、モノラインへの公的資金注入という強力な材料が必要なようです。

[今後の見通し]
日経平均は一昨日の安値を小幅ながら更新してしまいましたので、反転上昇とはなりませんでした。しかし、目先、売られ過ぎを示す指標も出始めましたので、反転は近いように思います。短期に反発に転じるとすれば、セリング・クライマックに繋がる動きが出ることも想定しておいた方が良いように思います。

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Wednesday, March 12, 2008

<080312>日経平均の今後の見通し

[市況]
11日のNYSEとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均は180円ほど高く寄りつき、前場は一時前日比400円ほど高くなる場面がありましたが、その後は下落に転じ、結局202円高で引けました。出来高は20.4億株と低水準ながら、外人は8日ぶりに610万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-19とマイナス幅は大幅に減少して、個別銘柄は売り買いが拮抗しています。
11日の米国株式市場ではFRBが取引開始前に、海外中央銀行に対するドル資金の融通枠拡大とRMBSを担保に米国債を貸し出す金融機関向けの新たな資金繰り支援策を発表した。このところ格付けの高いRMBSなどの価格が急落していたため、FRBの資金供給策で市場心理が好転。金融株が大幅高となり、相場全体を引き上げました。12日の日本市場では朝方は米国市場の上昇を受けて、売り方の買戻しから大幅に上昇して始まったものの、前日の反動で今晩の米市場が下落するのではないかとの警戒感が出たようですが、この2日の上昇率ではほぼ同じですので、昨日の上昇分も入れて考えれば妥当な水準とも考えられます。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の800円下に在り、総合乖離率は-32.5%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率は-19.5%に縮小したものの、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、0.9ポイントとかなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.1ポイント下回わり、売られ過ぎ感は拡大しました。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまいましたが、Dowは1月安値を更新することなくリバウンドしましたが、まだ9日平均線を抜いていませんので安心はできません。

[ファンダメンタルの現状認識]
昨日の日経平均はやはり、米国市場の反転上昇を先読みした動きでした。しかし、FRBの緊急利下げや、モノラインへの公的資金注入という強力な材料ではなく、金融市場への流動性供給でしたので、株式市場への影響は長続きしない可能性もあります。

[今後の見通し]
日経平均は1月の安値を更新してしまいましたので、今日の上昇でもまだ安心はできませんが、強気材料が出たこと、サイコロジカルラインは25%まで一旦低下した点、安値更新銘柄数が1000を越えた点、など目先の下げ過ぎを示していましたので、目先は25日線までは上昇する可能性が高いと思います。

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Tuesday, March 11, 2008

<080311>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は140円ほど安く寄りつき、前場は一時前日比160円ほど安くなる場面がありましたが、その後は上昇に転じ、結局126円高で引けました。出来高は23.9億株と増加しましたが、外人は840万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-1031とマイナス幅は1000を超え、個別銘柄は"売られすぎ"を示すレベルとなりました。
10日の米国株式市場では格付け会社ムーディーズが発行する住宅ローン関連証券を格下げしたことや流動性懸念のうわさも出て、金融株が下落。原油先物相場が最高値を更新したことで、個人消費や企業業績への悪影響懸念もあり、下げが加速しました。11日の日本市場では朝方は米市場安から売り先行で始まり、約2年半ぶりの安値水準まで下げたものの、売り一巡後は鉄鋼株に買い戻しが入り、徐々に下げ幅を縮小、明確な強気材料はなかったものの、シカゴで米株価指数先物が上昇していたこともあり、上昇に転じて引けました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の900円下に在り、総合乖離率は-37.3%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率は-20.9%に縮小したものの、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.1ポイント下回わるところまで縮小し、売られ過ぎ感は改善しました。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまい、Dowも12000ドルの節目を割ってしまいました。Dowが1月安値を更新するようですと底が見えなくなります。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日の日経平均は特に強気材料がないのに米国市場に連動しませんでした。米国市場の反転上昇を先読みした動きと思われます。すなわち、FRBの緊急利下げや、モノラインへの公的資金注入などの材料が今夜にも出ると先読みしたとも云えます。どうでしょうか?

[今後の見通し]
今日の安値でTOPIXと日経先物も日経平均に続き1月の安値を更新してしまいました。今日の上昇だけでは、とても反転したとは言えません。むしろ、今日の日本市場が先走った動きだったとすれば、明日の反動は大きそうです。やはり、次の下落目安である12000円を覚悟しておいた方が良さそうです。

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Monday, March 10, 2008

<080310>日経平均の今後の見通し

[市況]
7日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は60円ほど安く寄りつき、前場は一時前日比プラスとなる場面がありましたが、その後は下落に転じ、結局250円安で引けました。外人は1250万株の売り越しで、出来高は21.9億株と低水準のままで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-819とマイナス幅は大幅に拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況が続いています。
7日の米国株式市場では発表された雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比6万3000人減と大幅な減少となり下落して始まった後、FRBが資金供給額拡を発表したことで持ち直しましたが、ワシントン・ミューチュアルが資本増強を模索との報道で、金融機関の住宅ローン関連損失拡大が連想されてダウは大きく下落して終了しました。10日の日本市場では寄付前に発表された1月の機械受注統計が、前月比19.6%増と市場予想平均(3.1%増)を大きく上回わるも反応せず、米国株安の影響が勝り、アジア株安も重なって世界連鎖株安への懸念を誘い、日経平均はきょうの安値圏で引けました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1100円下に在り、総合乖離率は-40.6%となりマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率は-21.8%に拡大し、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.7ポイント下回わるところまで拡大し、再び、売られ過ぎ感がでてきました。
米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を更新してしまい、Dowも12000ドルの節目を割ってしまいました。Dowが1月安値を更新するようですと底が見えなくなります。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日も米国市場に連動し世界的な株安が続いています。米国市場の7日の2月の雇用統計の発表で、さらに、この下落基調は続いています。下げがさらに加速すればFRBの緊急利下げや、モノラインへの公的資金注入も有りえます。しかし、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
日経平均は1月の安値を更新し、ボリンジャーバンド-2σ(12600円)も割ってしまいました。TOPIXと日経先物はかろうじて安値を更新していませんが、時間の問題のようです。次の下落目安は岩盤と考えられる12000円となりました。

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Sunday, March 09, 2008

長期の移動平均線を割り込んでいる時の買いの目安

落ちる短剣は掴むなと云う相場の格言があるように、下落中の銘柄を買うのは大変勇気がいります。
しかし、必ず下げ止まるポイントが有ります。一般的には半値押しや3分の2押しが節目と考えられています。そこで、バブル崩壊の期間(1989年から2003年)に連れ安せず、かえって上昇した国際優良銘柄の底値を探ってみました。
CODE,銘柄名称,配当利回,ROE,PBR,2/3押し,現値,差
4502,武田薬品,3.1%,14.4%,1.7,5310,5350,40
7203,トヨタ自,2.6%,11.7%,1.3,4420,5330,910
7267,ホンダ技,2.9%,13.7%,1.1,2837,2990,153
7751,キヤノン,2.4%,15.0%,1.7,4221,4530,309
8035,東京エレ,2.1%,19.0%,2.0,5930,5960,30

武田薬品と東京エレクはほぼ3分の2押しに達しています。トヨタはだいぶ距離が有りますが、ホンダとキャノンもかなり近づいています。ホンダはPBRからみても3分の2押しは底値にふさわしいのではないでしょうか?


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Friday, March 07, 2008

<20080308>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.0ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.1ポイント拡大しました。200日線乖離率差は-6.2ポイントとなり先週よりも2.4ポイント割安度は拡大しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は若干拡大してきました。一方、日本企業の四半期決算発表もほぼ終わり通期予想増益率は、日経225採用銘柄平均は+2.0%とかなり減少しました。日・米主力企業の四半期決算発表はほぼ終了しましたので業績の影響は限定的になるものと思われます。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、各種経済指標の悪化とFRBの異例の警告や原油・金の高値更新からインフレ・景気後退懸念が拡大して大きく下落しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は2ヶ月前の+6.8%から+2.0%に減少しています。
③長期金利は多少低下傾向で、金利差は2.2%と先週より0.2ポイント縮小。102円に急騰しています。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されていますが、昨年10―12月期のGDP速報値が市場予想を大幅に上回ったことが相場をかろうじて下支えしている状態です。
⑤2月第4週は売り越しでしたが、3月第1週は売り越し額が拡大していると思われます。週末に米国市場が大幅下落しましたので、今週も週初は大幅売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は週初は①③⑤が弱気材料でした。今週も①③⑤と経済指標の発表に振り回される展開が予想されますが、今週の関心時は1月の安値12573を割るかどうかに移りました。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-20.4となり先週と比較してマイナス幅は4.5ポイント拡大、総合乖離率も-36.0%とマイナス幅が14.5ポイント拡大しました。3つとも大幅マイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"が続いています。

[今週の見通し]
先週末のシカゴの日経平均先物は12650円で終わっていますので、週初はボリンジャーバンド-2σライン(12700円近辺)を下回って始まりそうです。FRBの緊急利下げやモノラインへの公的資金注入などの施策が出るまでは下落に歯止めがかかりそうにありません。

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<080307>日経平均の今後の見通し

[市況]
6日のNYSEは大幅下落したことを受けて、日経平均は190円ほど安く寄りつき、前場はさらに下落して一時460円程度安くなる場面がありました。その後は狭いレンジの動きとなり、結局432円安で引けました。外人は1750万株の売り越しで、出来高は20.9億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-499とマイナス幅は大幅に拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況が続いています。
6日の米国株式市場では住宅ローン関連金融機関が債務不履行の通知を受け取ったことが明らかになり、住宅ローン担保証券の価格下落懸念から金融株に売りが出たことや、07年10―12月期の住宅ローンに対する住宅の差し押さえ率が過去最高になったことで、住宅市場の先行き不透明感が改めて意識されて大幅下落となりました。7日の日本市場では米株が大幅安となったことを嫌気し、銀行株が下落。円高・ドル安への警戒感から自動車など輸出関連株も売られ、東証1部はほぼ全面安となりました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の900円下に在り、総合乖離率は-36.0%となりマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率は-20.4%に拡大し、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.8ポイント下回わるところまで縮まり、割安感がなくなりつつあります。米国市場のチャートはNasdaqは1月安値を後少しで更新してしまうところまで下げ、Dowも12000ドルの節目を割る寸前です。今夜の雇用統計発表結果次第では、一気に割ってしまいそうです。米国市場は正念場です。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日は米国市場に連動し世界的な株安となっています。米国市場の7日の2月の雇用統計の発表がこの下落基調を加速するのか否かが重要なポイントになりそうです。下げが加速すればFRBの緊急利下げも想定されますので、荒っぽい動きも考えられます。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
今日の動きを見ると、日本市場は結局米国市場と外人投資家次第を思い知らされます。しかし、今のところは、ボリンジャーバンド-2σ(12700円)と+2σ(14150円)のボックス相場は崩れてはいないと思われます。引き続き、今夜の米国市場を注視したいと思います。

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Thursday, March 06, 2008

<080306>日経平均の今後の見通し

[市況]
5日のNYSEは小幅上昇したことを受けて、日経平均は100円ほど高く寄りつき、前場から堅調に推移し、後場一段高となり、引けにかけ利食い売りに押されたものの、結局243円高で引けました。外人は1590万株の売り越しで、出来高は19.9億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-65とマイナス幅は大幅に縮小し、個別銘柄はまだ"売り"が有利な状況ながら流れは変化してきました。
5日の米国株式市場では2月のISM非製造業景況感指数は49.3と市場予想の46.5を大きく上回り株価は上げ幅を広げましたが、アムバックが、15億ドル以上の公募増資の計画を発表すると、市場は金融機関の資本注入を期待していた為、株価は下げに転じる場面もありました。6日の日本市場では前日の米市場の上昇を受けて前場は見直し買いが入り堅調に推移、さらに、昼休みにロイター通信の電子版が「米下院民主党は質の悪化した住宅ローンを政府が買い取る案を協議している」と報じたことを材料に、後場中ごろには上昇幅が400円に迫る場面もありました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の500円下に在り、総合乖離率は-27.7%となりマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率は-17.8%に縮小したものの、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.8ポイント下回わるところまで縮まり、割安感がなくなりつつあります。米国市場のチャートはNasdaqもDowも2月の安値を割ってしまいましたので、昨日の上昇でも反転したとは言えませんが、日経平均は日足を見る限り反転した可能性が大です。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日はロイターのニュースに大きく反応しましたが、米国市場は週末に2月の雇用統計の発表を控えていることもあり、このニュースにどの程度反応するか見ものです。しかし、ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
今日の動きを見ると、日本市場は好材料により反応しやすい時期となってきたように思います。基本的には、ボリンジャーバンド-2σ(12800円)と+2σ(14150円)のボックス相場が続くと思われます。引き続き、今夜の米国市場を注視したいと思います。

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Wednesday, March 05, 2008

<080305>日経平均の今後の見通し

[市況]
4日のNYSEは小幅下落でNASDAQが小幅上昇したことを受けて、日経平均は50円ほど高く寄りつきましたが、前場は売られ、一時70円安くなる場面がありましたが、後場にかけて多少持ち直したものの、結局20円安で引けました。外人は1050万株の売り越しで、出来高は19.5億株と今年2番目の低くさとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-425とマイナス幅は若干縮小しましたが、個別銘柄は"売り"が有利な状況が続いています。
4日の米国株式市場ではバーナンキ議長が講演で、住宅ローンの延滞に言及。サブプライムローン問題が長引くことで金融機関の業績悪化も続くとの懸念が広がり金融株が軒並み売られましたが、アムバックの資本増強策が近くまとまるとの報道が伝わると、急速に下げ渋って終了しました。5日の日本市場では寄付き前に財務省が発表した10―12月期法人企業統計は企業の経常利益や設備投資額の悪化を示した為、朝方は売り先行で始まりましが、国内経済の減速はある程度織り込み済みの面もあり、上昇に転じる場面もありました。週末に米国の重要経済指標発表も控えている為に結果的には小動きで終始しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の800円下に在り、総合乖離率は-33.0%となりマイナス幅は若干縮小し、200日線との乖離率は-19.4%と変わらず、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が6.8ポイント下回り、割安感が少なくなりつつある状況に変化はありません。
米国市場はNasdaqに続きDowも2月の安値を割ってしまいました、チャート的には下離れした感じです。その割には、日経平均は踏みとどまっているのではないかと思います。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日も方向感の定まらない相場でした。米国の経済指標である2月のISM非製造業景況指数や2月の雇用統計の発表を控え動きずらいところです。これ等の経済指標好材料が出てこないと上昇トレンド転換とはならないようです。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
今日も、ボリンジャーバンド-2σ(12800円)がサポートラインとなっています。下離れするかどうかは米国の経済指標次第となってきたようですが、日柄的には反転して良い時期です。引き続き米国市場を注視したいと思います。

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Tuesday, March 04, 2008

<080304>日経平均の今後の見通し

[市況]
3日のNYSEとNASDAQが小幅下落だったものの、日経平均は90円ほど高く寄りつきましたが、前場中ごろまでは売られ、一時100円近く安くなる場面がありましたが、後場にかけて多少持ち直したものの、結局昨日同値で引けました。外人は540万株の売り越しで、出来高は20.9億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-509とマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況がさらに進みました。
3日の米国株式市場では2月のISM指数が48.3%と市場予想(48.0%)をやや上回ったものの、50%を下回り、1月の建設支出は前月比1.7%減と予想(0.7%減)以上に悪化するなど、米景気後退が改めて意識され、相場の重しとなったものの、前週末に大きく下げたこともあり、取引終了にかけて下げ渋りました。
4日の日本市場では昨日の大きな下げと米国市場の小幅安から買い戻しが先行して始まったものの、先物主導で荒い相場となりました、商品市況高を受け非鉄株や商社株、海運株の上げが目立ったものの、相場全体への影響は限定的で、4日のFRB議長の講演内容や5日の10―12月期の法人企業統計の内容などを気にして見送り気分も強かったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の900円下に在り、総合乖離率は-33.1%となりマイナス幅は若干縮小し、200日線との乖離率は-19.4%に若干縮小したものの、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が6.8ポイント下回り、割安感は若干縮小したものの2月12日の安値を更新してしいました。米国市場もこれ以上下げると、持ち合い離れとなり、下げが加速するリスクが有ります。NASDAQはすでに下離れした感じです。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日は方向感の定まらない相場でした。米国市場は3日も経済指標の悪化に反応しましたが、上昇しないのは、好材料が出てこないからとも言えそうです。やはり、根本解決が見えるまでは、上昇トレンド転換とはならないようです。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
今日の安値は、ボリンジャーバンド-2σ(12850円)に届いておらず、今のところサポートラインとなっていますが、狭まりつつありますので、下離れの可能性大です。今夜の米国市場を注視したいと思います。

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Monday, March 03, 2008

<080303>日経平均の今後の見通し

[市況]
29日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は200円ほど安く寄りつき前場はさらに下落し、一時560円近く安くなる場面がありましたが、後場は多少持ち直し、その後引けにかけて売られ結局610円安で引けました。外人は880万株の売り越しで、出来高は21.6億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-433とマイナス幅が大幅に拡大しました。個別銘柄は"売り"が有利な状況がさらに進みました。
29日の米国株式市場では1月の個人消費支出のコア指数上昇率は前年同月比2.2%と、FRBの管理水準を3カ月連続で上回ったことや、金や原油の先物相場が連日で過去最高値を更新していることが、インフレ懸念を誘い、さらに、2月のシカゴ購買部協会景気指数予想以上に前月から急低下、景気後退懸念が強まったようです。3日の日本市場では米国株急落、国内外の景気後退観測、102円台まで進行した円高、原油など原材料価格の高騰などから自動車やハイテクなど輸出関連株が軒並み大幅安、米国発の信用不安問題は根強く、大手銀行など金融株もそろって下落など全面安となりました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1000円下まで離れ、総合乖離率は-33.4%となりマイナス幅は大幅拡大し、200日線との乖離率は-19.5%に拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.2ポイント下回り、割安感が2ポイントほど大きくなり、今夜の米国市場の下げをある程度折り込んだようです。

[ファンダメンタルの現状認識]
今日も、円高・ドル安で日本市場は米国市場以上に大きく下げました。米国市場は29日も経済指標の悪化に敏感に反応しました。やはり、根本解決が見えるまでは、上昇トレンド転換とはならないようです。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。

[今後の見通し]
今日の下げで、ボリンジャーバンド-2σ(12870円)にかなり近づきましたが、下降していますので、まだ反転ポイントに到達したとは言えません。ボリンジャーバンド-2σがサポートラインとなるかどうか注目したいと思います。日柄的には3月5日近辺で目先のボトムを付ける可能性が高いと思います。

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Sunday, March 02, 2008

押し目買い候補銘柄スクリーニング

今週の日経平均は調整ムードが支配しそうな気配ですが、押し目買いのチャンスでもあります。しかし、3月決算の下方修正、円高、資源高など、さらに物色銘柄のふるい分けが進むと考えられますので、銘柄の選定が非常に重要と思います。
今年1月の安値からの上昇率が高い銘柄から、物色の特徴を見極める為に、以下の条件でスクリーニングしてみました。
日経225採用銘柄の中で、PERが15倍以下で配当利回り1%以上の銘柄の中から1月22日の安値から2月27日の高値の上昇率TOP10を選びました。

CODE,銘柄名,上昇率,PER,PBR,配当率,経常増益率
5707,東邦亜鉛,61.3%,10.1,1.62,1.50%,-9.3%
5713,住友金鉱,53.2%, 9.3,2.11,1.33%,4.2%
8002,丸紅, 52.5%, 9.7,1.69,1.42%,18.7%
8058,三菱商事,51.9%,12.8,1.75,1.52%,-8.5%
8001,伊藤忠商,51.1%, 8.5,1.78,1.40%,-6.7%
9101,日本郵船,46.3%,10.9,1.77,2.26%,86.0%
8031,三井物産,45.7%,10.0,1.79,1.88%,22.7%
5711,三菱マテ,42.0%,10.4,1.40,1.55%,12.0%
9104,商船三井,40.0%, 9.0,2.56,1.86%,64.4%
6767,ミツミ電,38.6%,13.1,2.20,1.29%,29.2%

鉱業、商社、海運の上昇率の高さが目立ちます、3月もこれ等の銘柄の優位性は続きそうです。
押し目買いを狙うなら、鉱業、商社、海運から選んでみてはいかがでしょうか?

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Saturday, March 01, 2008

<20080302>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+0.9ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.1ポイント拡大しました。200日線乖離率差は-3.8ポイントとなり先週よりも2.0ポイント割安度は縮小しました。米国企業の決算を反映した結果、日本市場の割安感(売られ過ぎ度)はほどんどなくなってきました。もはや日本市場は割安とは言えません。一方、日本企業の四半期決算発表もほぼ終わり通期予想増益率は、日経225採用銘柄平均は+2.7%とかなり減少しました。日・米主力企業の四半期決算発表はほぼ終了しましたので業績の影響は限定的になるものと思われます。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、モノラインの格下げ見送りと金利切り下げ期待で、週半ばまでは堅調でしたが、後半は経済指標の悪化やドル安容認観測、原油・金の高値更新からインフレ・景気後退懸念が再燃して大きく下落しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は2ヶ月前の+6.8%から+2.7%に減少しています。
③長期金利は多少低下傾向で、金利差は2.4%と先週より0.1ポイント拡大。為替は108円から103円に急騰しています。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されていますが、昨年10―12月期のGDP速報値が市場予想を大幅に上回ったことが相場をかろうじて下支えしている状態です。
⑤2月第3週は売り越しでしたが、2月第4週は改善していると思われます。ドバイや中国の政府系ファンドの日本投資報道もあり、1月よりは格段に明るくなってきましたが、週末に米国市場が大幅下落しましたので、水をさされた格好です。
5つのポイントのうち先週は週初は①⑤が強気材料でしたが週末にかけて①③が弱気材料となりました。今週も①③⑤と経済指標の発表に振り回される展開が予想されますが、日経平均はボリンジャーバンド+2σラインに押し戻され格好です。2月4日の高値を抜いて三角持合を上に抜けたかと見えましたが、騙されたようです。今週の関心時は株価がどこまで下げるかに移ってしまいました。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-15.9となり先週と比較してマイナス幅は1.1ポイント縮小、総合乖離率も-21.5%とマイナス幅が2.6ポイント縮小しましたが、3つとも大幅マイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"のままです。

[今週の見通し]
先週末のシカゴの日経平均先物は13305円で終わっていますので、週初は25日線を割って始まりそうです。下値の目途としてはボリンジャーバンド-2σライン(13000円近辺)が想定されます。どうも、13000円-14000円のボックス相場と見た方がよさそうです。

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