日経平均の予想: February 2022

Monday, February 28, 2022

[2022/03/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

228日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。31日の日経平均先物は、前日比160円高で寄り付くと、午前中は160円高から460円高と上昇幅を拡げ、午後は390円高から260円高の間でもみあって、結局330円高で取引を終えました。日経平均の終値は317円高の26844円で、出来高は12.47億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への売り圧力はさらに弱まりました。

 

228日の米国では、西側諸国がロシアの銀行をSWIFTの決済網から締め出す方針を打ち出したことから、世界経済への悪影響を懸念した売りが広がりました。停戦協議の進展を見極めたいとの思惑から下げ渋る場面もありましたが、具体的な議論が次回に持ち越されたことが伝わると、不透明感を嫌気した売りが出ました。ただ、引けにかけてはハイテク株に押し目買いが入り、相場を押し上げました。結局、NYDow3営業日ぶりに反落し、NASDAQ3日続伸しました。

31日の日本市場では、ロシアに対する経済制裁の具体的な内容が明らかになったことから、不透明感を嫌気していた投資家のリスク回避姿勢がやわらぎ、買い戻しが優勢となりました。米長期金利の上昇が一服したことも好感され、高PERの銘柄に見直し買いが入りました。もっとも、ウクライナをめぐる情勢はまだ流動的であり、上値では戻り売りが出ました。日経平均は3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は-11.0%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-5.7%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドには赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.3ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が350円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が2.4ポイント(日経平均換算で640円)割安となっています

 

日経VI25.40VIX30.15と、米国市場のボラティリティーが上昇した一方、日本市場のボラティリティーはやや下落しました。NYDowに対する日経平均の弱さは、前日より改善されました。VIXは再度30を上回り、投資家の不安心理は最高レベルまで高まっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.6、米国-3.3と日本が4.3ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.18ポイント(日経平均換算で4820円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率7.0%増で、速報値の6.9%増から小幅に上方修正されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

1月の耐久財受注、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比46.7万人増で、市場予想の12.5万人増を大きく上回りました。一方、失業率は4.0%で、先月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数、2月の住宅市場指数、12月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。一方、12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面で強気気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、223 0.4975 224 0.5078 225 0.5230上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.94PBR1.19となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.0%で、こちらは3か月前より5.7ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.6%となり、日経平均は110円の割安から440円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-110円から+510円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.71ポイントから1.68ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。日経平均も、短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

31日の米国市場では、バイデン大統領の一般教書演説のほか、セールスフォース・ドットコムやターゲットなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを130円ほど上回り、下値は想定ラインを570円ほど上回りました。目先は、25日線+200円(現在27230円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在26590円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を3日連続で下回り、売り圧力はさらに弱まりました。日本市場のボラティリティーは下落し、投資家の不安心理は依然として高いものの、やや和らぎました。日経平均は25日線にタッチしましたが、ここからさらに上昇するには、VIX指数の低下が必要と考えられます。



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Sunday, February 27, 2022

[2022/02/28]今後の日経平均の見通し

[市況]

225日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。228日の日経平均先物は、前日比20円安で寄り付くと、午前中は240円安から150円高の間で上下し、午後は220円安から60円高と上昇に転じて、結局60円高で取引を終えました。日経平均の終値は50円高の26526円で、出来高は14.48億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

また、空売り比率は5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への売り圧力はさらに弱まりました。

 

225日の米国では、ロシアがウクライナとの停戦交渉に応じる構えを示したことから、紛争の長期化が避けられるとの期待が高まり、売り方の買い戻しや短期的な押し目買いが優勢となりました。ハイテク株は前日に引き続き買われ、景気敏感株やディフェンシブ株への買いも目立ちました。主要3指数は大幅に続伸しました。

228日の日本市場では、ウクライナ問題をめぐって西側諸国がロシアに対して追加の経済制裁(SWIFTの決済網からの締め出し)を打ち出したことが警戒され、リスク回避の売りをさそいました。ただ、ウクライナとロシアの停戦協議を見極めたいとの心理もはたらき、持ち高を一方に傾ける動きは限定的でした。結局、日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-14.7%と前週末よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-6.8%と前週末よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.6ポイントと前週末よりプラス幅を縮め、日経平均が160円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が3.9ポイント(日経平均換算で1030円)割安となっています

 

日経VI26.53VIX27.59と、米国市場のボラティリティーが下落した一方、日本市場のボラティリティーはやや上昇しました。NYDowに対する日経平均の弱さは、前週末より拡大しました。VIX30を下回りましたが、投資家の不安心理は依然として高い状態です。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.7、米国-3.2と日本が4.5ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.31ポイント(日経平均換算で5320円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率7.0%増で、速報値の6.9%増から小幅に上方修正されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

1月の耐久財受注、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、2月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12月の製造業受注は市場予想を下回りました。経済指標は84負で、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比46.7万人増で、市場予想の12.5万人増を大きく上回りました。一方、失業率は4.0%で、先月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数、2月の住宅市場指数、12月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。一方、12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面で強気気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、223 0.4975 224 0.5078 225 0.5230上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.77PBR1.18となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.4%で、こちらは3か月前より5.2ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇率ほどには上げませんでした。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は510円の割高から110円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+510円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.76ポイントから1.71ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

228日の米国市場では、2月のシカゴ購買部協会景気指数などが注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを160円ほど下回り、下値は想定ラインを110円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+300円(現在26910円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+100円(現在26260円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で下回り、売り圧力はさらに弱まりました。日本市場のボラティリティーは上昇し、投資家の不安心理は依然として高い状態です。引き続き、外部要因は不安定であり、さらに上昇するかどうかは微妙な状態です。上昇しても、25日線が抵抗線となりそうです。



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Saturday, February 26, 2022

[2022/02/27]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、ロシア軍によるウクライナ侵攻で大幅下落しましたが、西側諸国の制裁内容が伝わると、株価指数は大きく反転して終了しました。

週間変動率 NYダウ:-0.06%, NASAQ:+1.08%, S&P500:+0.82%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.30ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER19.5に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.9との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.30ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER15.5程度になるか、又は、日経平均が31780円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は5300円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は5300円分、魅力に欠けるとも言えます。

日本市場の弱さは拡大しました。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足はたくり足となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足もたくり足となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYDow25日線の上戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.3%となりました。3ヶ月前に比べて0.2ポイント改善しています。また、利益伸び率は+29.4%3ヶ月前に比べて5.5ポイント悪化しています。

  米国の長期金利が上昇し、日米間の金利差は1.72から1.76と拡大して、ドル円は114円から115円範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.45%%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率予測が公開されて、日本が+1.8%で、米国は+4.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が3.1ポイント劣ります。

  2月第3週は買い越しで、2月第4週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.3ポイント(日経平均に勘算すると80円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に4.2ポイント(日経平均に勘算する1110円程度)割安です。

週間では米国市場に対する日本市場の弱さが改善しました。米国市場のボラティリティーは高く、VIX27と先週と同水準です。投資家の不安心理は高い状態が続いています。

 

日経平均は、25日線と9日線の下にあります。短期トレンドには”赤信号”が点灯しています。

一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-15.6%となり先週と比較してマイナス幅は拡大しました。200日移動平均線との乖離率は-7.1%で、マイナス幅は拡大しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドには、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQも、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には黄信号で、中期的には赤信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ウクライナ紛争、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国政府による大規模の経済対策があげられます。また、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債と12兆円までのETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府による経済対策があります。さらに、EUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の継続などが揚げられます。ただ、ECBFRB債券購入の減額を決め、利上げ時期を探っています。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期下降トレンドで、短期はもみあいです。日本市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安方向に反転しています。今週は115円台から114円台が想定されます。

 

今週は、米国の2月の雇用統計が注目されそうです。また、中国・ユーロ圏・英国のPMIが発表され、オーストラリアの中央銀行が金融政策の決定を行う予定です。その他の経済指標では、米国の2月のISM非製造業指数、1月の製造業受注も発表されます。一方、市場のボラティリティーの高さは継続すると予想されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを310円ほど下回り、下値は想定ラインを480円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値が25日線(現在27100円近辺)で、下値がボリンジャーバンド -2σ(現在26190円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週も、ボラティリティー・インデックスは高いままと思われますので、25日線が戻りの限界と思われます


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Thursday, February 24, 2022

[2022/02/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

224日、NYDowNASDAQは上昇しました。225日の日経平均先物は、前日比210円高で寄り付くと、午前中は190円高から480円高と上昇幅を拡げ、午後は280円高から570円高と上昇幅を拡げて、結局570円高で取引を終えました。日経平均の終値は505円高の26476円で、出来高は13.39億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を5日ぶりに下回りました。個別銘柄への売り圧力は弱まりました。

 

224日の米国では、ロシアのウクライナ侵攻を受けて投資家心理が悪化し、朝方にはNYDow859ドル安まで下落する場面もありましたが、午後に入ると、業績が景気の影響を受けにくいハイテク株を中心に押し目買いが入り、相場を押し上げました。ロシアのサイバー攻撃への警戒感からサイバーセキュリティ関連株が買われたという面もあったようです。一方で、景気敏感株は売りが目立ちました。原油先物相場の上昇を受けて買われてきた石油株も、利益確定の売りに押されました。NYDowNASDAQ6営業日ぶりに反発しました。

225日の日本市場では、前日の米株式市場で主要3指数がそろって上昇した流れが引き継がれ、グロース(成長)株を中心に見直し買いが入り、相場を押し上げました。対ロシアの経済制裁にSWIFT(国際銀行間通信協会)の決済網からの排除が含まれないことが判り、世界経済への影響は限定的との見方が広がったことも支えとなったようです。日経平均は6営業日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-15.6%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-7.1%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.8ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が480円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が1.9ポイント(日経平均換算で500円)割安となっています

 

日経VI25.56VIX30.32と、日米市場のボラティリティーは下落しました。NYDowに対する日経平均の弱さは、前日より改善されました。ただ、VIX30を上回っており、投資家の不安心理は依然として最高レベルまで高まっています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.6、米国-3.1と日本が4.5ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.35ポイント(日経平均換算で5560円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率7.0%増で、速報値の6.9%から小幅に改善されました。また、1012月期の米企業の決算は、好調な企業が目立ちます。

 

経済指標を見てみます。

2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。一方、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、12月の製造業受注、12月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比46.7万人増で、市場予想の12.5万人増を大きく上回りました。一方、失業率は4.0%で、先月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げ時期が早まるという面で弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売仮契約指数は予想を上回りました。一方、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数、2月の住宅市場指数、12月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面で強気気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、221 0.4638 222 0.4878 223 0.4975と一服していますが、傾向としては上昇中であり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.9PBR1.19となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+29.1%で、こちらは3か月前より5.5ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.9%となり、日経平均の割高幅は140円から510円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-130円から+510円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.70ポイントから1.76ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

225日の米国市場では、PCEデフレータや、1月の耐久財受注、1月の中古住宅販売仮契約指数、2月のミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されるでしょう。引き続き、ウクライナ情勢や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを90円ほど上回り、下値は想定ラインを420円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在26850円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在26190円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を5日ぶりに下回り、売り圧力は弱まりました。日本市場のボラティリティーは下落し、投資家の不安心理は和らぎましたが、依然として高い状態です。外部要因は不安定であり、さらに上昇するかどうかは微妙な状態です。



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