日経平均の予想: October 2009

Friday, October 30, 2009

<20091030>日経平均の今後の見通し

[市況]
29日のNY DowとNASDAQは大幅上昇しました。30日の日経平均先物は、前日比160円高で寄り付きました。前場に100円高まで上げ幅を縮める場面がありました。後場寄り付きにかけて、徐々に値を戻す動きとなりましたが、その後はもみ合いとなり、最終的に前日比130円安で終わりました。日経平均は143円高で引け、出来高は17.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1140万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

29日の米国市場では、7-9月期の米実質GDPが5四半期ぶりに3.5%のプラスとなり、市場予想の3.2%を上回ったことで、米景気が後退局面を脱したとの見方が広がり、景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入り株価指数は大幅に上昇しました。
30日の日本市場では、米市場の大幅反発に加え、9月完全失業率の低下と有効求人倍率の上昇などが追い風となり、買い優勢で始まりました。ただ、節目の1万円大台を回復させた後は、一時アジア市場の上昇を受けて上げ幅を160円近くまで広げる場面もあったものの、上値の重い展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+7.0%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+8.7%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在り、75日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NY Dowは200日線、75日線の上に在り、9日線、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.4ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、7-9月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は好調な企業が多いものの、10月の消費者態度指数が予想以下となり、住宅関連指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向で、主要金融機関の7-9月期業績を見ると投資銀行業務は好調ですが、米地銀をはじめ、商業銀行業務は不良債権問題で不調です。ノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は29日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.31ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43ドル)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは38.5となりました。PBRは1.25となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安に振れた割には、NY Dowの上昇率に比べ物足りませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.8%(290円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-50円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、円安にも関わらず下振れ幅は拡大しました。プレミアムの中身は、円安を評価しなかった分が150円、民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が140円程度と考えられます。NY Dowは一昨日の下げ幅以上に上げましたがNasdaqと日経平均は一昨日の下げ分は埋められませんでした。短期トレンドが反転したと判断するのは早計と思われます。今夜の米国市場では10月のシカゴ購買部協会景気指数が注目されそうです。日経平均は、10180円を回復しないと安心できませんが、NY Dowは反転したようですので、日経平均も遅れて追従しそうです。


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Thursday, October 29, 2009

<20091029>日経平均の今後の見通し

[市況]
28日のNY DowとNASDAQは下落しました。29日の日経平均先物は、前日比200円安で寄り付きました。前場は230円安と140円安の間の揉み合いとなりました。後場は再度230円安まで売られた後は小動きとなり、最終的に前日比200円安で終わりました。日経平均は183円安で引け、出来高は26.4億株と増加しました。寄り付き前の外国人は600万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

28日の米国市場では、9月の耐久財受注はほぼ市場の予想どおりだったものの、9月の新築住宅販売件数が前月比で市場予想に反して減少し、景気の先行き不透明感が意識され、売りが優勢となりました。原油安や、鉄鋼最大手アルセロール・ミタルが発表した利益見通しが市場予想を下回ったことも悪材料となりました。
29日の日本市場では、米市場安や円安一服、アジア市場安から、国際優良株や資源関連株などを中心に幅広い銘柄が売られました。しかし、9月鉱工業生産の前月比プラス幅の改善や、1万円割れに伴う値頃感などが下支えとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+2.5%となり、プラス幅は縮小しました。200日線との乖離率は+7.1%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の下に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在り、75日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NY Dowは200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.1ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は好調な企業が多いものの、10月の消費者態度指数が予想以下となり、住宅関連指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向で、主要金融機関の7-9月期業績を見ると投資銀行業務は好調ですが、米地銀をはじめ、商業銀行業務は不良債権問題で不調です。ノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は28日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.08ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43ドル)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは37.6となりました。PBRは1.21となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、やや円高に振れたこともあり、NY Dowの下落率以上に下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%(160円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-310円~-50円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、円高の割には下振れ幅は拡大しませんでした。円ベースでの日経平均は100円程度の下振れとなっています。民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が130円程度です。米国市場の短期トレンドも赤信号となりました。今夜の米国市場では7~9月GDPが注目されそうです。日経平均は、26週線の9980円を大きく割り込みましたので、次の節目としてはボリンジャーバンドの-2σの9660円近辺までの下げが考えられます。


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Wednesday, October 28, 2009

<20091028>日経平均の今後の見通し

[市況]
27日のNY Dowは上昇し、NASDAQは下落しました。28日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きました。寄付直後に30円安まで下げ幅を縮めましたが、その後は売り優勢となりました。後場も一段安となり、最終的に前日比170円安で終わりました。日経平均は137円安で引け、出来高は18.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は290万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

27日の米国市場では、石油大手BPの決算で純利益が市場予想を上回ったことで、石油株が買われました。また、IBMが自社株買い取得枠追加の発表や8月のS&Pケース・シラー住宅価格指数が前年同月比で市場予想ほど低下しなかったことも支援材料となりました。一方、10月の消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで全般に売りが出て上値を抑えました。
28日の日本市場では、米株市場がまちまちの動きとなるなど、手掛かり材料難を受けて手仕舞い売りが優勢となりました。後場はアジア株市場の軟調な推移や、円高が進んだことから、一段安となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は9日線の下に在り、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+8.1%となり、プラス幅は縮小しました。200日線との乖離率は+9.2%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.3ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところ好調な企業が多いようです。しかし、9月のシカゴ購買部協会景気指数や10月の消費者態度指数が予想以下となり、消費関連経済指標や住宅関連指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向で、主要金融機関の7-9月期業績を見ると投資銀行業務は好調ですが、米地銀をはじめ、商業銀行業務は不良債権問題で不調です。ノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は27日、変わらずでした。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.27ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43ドル)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは38.1となりました。PBRは1.23となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、やや円高に振れたこともあり、NY Dowの下落率以上に下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%(190円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-310円~-50円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、円高を嫌気して下振れ幅は拡大しました。円ベースでの日経平均は30円程度の下振れとなっています。民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が160円程度です。今夜の米国市場では9月の新築住宅販売や耐久財受注が注目されそうです。NY Dowは続落後にも関わらず反発幅は限定的でした。Nasdaqは続落し25日線を下回りました。米国市場は弱い動きが続いています。日経平均は、25日線、75日線、一目の転換線が集まる10120-10190円を下回りましたので、次の節目としては26週線の9980円近辺が考えられます。


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Tuesday, October 27, 2009

<20091027>日経平均の今後の見通し

[市況]
26日のNY DowとNASDAQは下落しました。27日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場は売り優勢となり、一時160円安となる場面がありました。後場は小動きながら、下げ幅を縮める展開となり、最終的に前日比110円安で終わりました。日経平均は150円安で引け、出来高は19.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は260万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

26日の米国市場では、ベライゾンなどが発表した決算が市場予想を上回ったことや、半導体大手マーベル・テクノロジーが売上高見通しを引き上げたことなどが好感され、相場は高く始まったものの、原油の下落につれて、次第に下げに転じました。アナリストによる投資判断引き下げで、銀行株が一段安となったことも下落要因となりました。
27日の日本市場では、米市場安を受けて、朝方から売りが先行しました。4-9月期決算を見極めたいとする手控えムードが強まるなか、下値を切り下げる展開となりました。後場も積極的な買いは入らず、次第に方向感を欠く展開でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+12.3%となり、プラス幅は縮小しました。200日線との乖離率は+10.7%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.5ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところ好調な企業が多いようです。しかし、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標や住宅関連指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向で、主要金融機関の7-9月期業績は投資銀行業務は好調ですが、米地銀をはじめ、商業銀行業務は不良債権問題で不調です。ノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は26日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.27ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43ドル)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.1となりました。PBRは1.25となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落に連動して下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%(120円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は若干拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-310円~-60円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、円安を好感して下振れ幅は縮小する傾向です。円ベースでの日経平均は110円程度の上振となっています。円の落ち着きが評価されています。民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が100円程度です。今夜の米国市場では8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が注目されそうです。米国企業の決算もピークを過ぎ、一服するタイミングが到来したようです。NY Dowは節目の9900ドルを下回る動きとなりましたので、もう一段の下げが予想されます。日経平均は、25日線、75日線、一目の転換線が集まる10120-10190円直前まで下げてきました。引き続き、このラインが守れるか注目したいと思います。このラインを守ることが出来れば、その後一段高も望めそうです。


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Monday, October 26, 2009

<20091026>日経平均の今後の見通し

[市況]
23日のNY DowとNASDAQは下落しました。26日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付きました。前場は買い優勢となり、一時120円高となる場面がありました。後場は小動きで、上げ幅を縮める展開となり、最終的に前日比70円高で終わりました。日経平均は79円高で引け、出来高は17.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は130万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

23日の米国市場では、大幅高の翌日で週末ということや、原油の下落で資源株が下げるなど、利益を確定させる動きが優勢でした。9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回ったものの、住宅株は前日に大きく上げていた為にさえない展開でした。一方、マイクロソフトやアマゾンの四半期決算は市場予想を上回り、Nasdaqは底堅い展開でした。
26日の日本市場では、前週末の米市場安を受けて朝方は売りがやや優勢でしたが、円安で輸出関連株への買い安心感が出て、前引けにかけては上げ幅を一時110円超へ拡大させる場面もありました。しかし、一目均衡表の雲上限に上値を抑えられ、後場に入ると4-9月期決算発表の本格化を前に模様眺めムードが強まりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+17.0%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+12.5%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に出ました。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.6ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところ好調な企業が多いようです。しかし、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標や住宅関連指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向で、主要金融機関の7-9月期業績は投資銀行業務は好調ですが、米地銀をはじめ、商業銀行業務は不良債権問題で不調です。ノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は23日、変わらずでした。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.46ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43ドル)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.5となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安に振れたことで、NY Dowの下落にも関わらず上昇しました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%(110円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-310円~-60円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、円安を好感して下振れ幅は縮小しました。円ベースでの日経平均は110円程度の上振となり円安が評価されました。民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が110円に減少しました。今夜の米国市場では重要な経済指標の発表がありませんので模様眺めが予想されます。米国企業の決算もピークを過ぎたようですので、そろそろ一服してもおかしくないタイミングです。NY Dowは週末下落しましたが、このまま9900ドルを下回る動きとなれば、要注意です。目先の日経平均は、円安ぎみの為替を評価する動きとなりましたが、米国市場の上昇と外人買い頼みに危うさも伺えますので。為替の行方次第では、25日線、75日線、一目の転換線が集まる10120-10190円近辺までの下げも考えられます。しかし、このラインを守ることが出来れば、その後一段高も望めそうです。


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Sunday, October 25, 2009

<20091025>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では、低金利が続き主要企業の7-9月決算も概ね好調で景気回復期待相場が続いています。一方、多くの地方銀行の破たんが報道されるなど、金融実態の厳しさも露呈しています。中長期的には、米国を中心とする先進国の消費の低迷や雇用の悪化などによる個人ローンの不良債権化と商業用不動産価格の下げによる信用収縮傾向が、今後も景気の足を引っ張る原因となる可能性が残っています。
そのような環境の中、10月第4週の米国市場は、アップルやアマゾン7-9月期決算が好調だった半面、金融業は投資銀行業務は好調なものの、銀行本体業務の不調から高値揉み合いとなりました。今週は、米国の住宅価格指数や米国の7-9月期のGDPなどが注目されそうです。
2009年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差はOECDのGDP予想値が改訂され日本市場が3.5ポイント割高となっています。先週と比べ0.1ポイント割高幅が縮小しました。日本市場は米国市場に比べGDPの減少率と企業利益の減少が著しい点が割高の原因です。日経平均のPERは39.1で、S&P500のPERの18.2と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも大幅な割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-5.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は高値揉み合いでした。今週は決算発表も一巡したことから弱含みな展開となりそうです。。
②3月決算発表が終わり、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.3%となっています。
③米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は2.0-2.1%で推移し、為替は90--92円台のレンジ内の動きでした。金利差は拡大ぎみですので、今週も、90-92円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-5.6%となり、米国は-2.8%と予想されていますので、この面では日本市場にとって2.8ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤10月2週の外人は買い越しでしたが、10月3週も小幅買い越しだった可能性は高いものの、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は③が強気材料でした。今週は①③⑤がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.4ポイント割安となり、先週比1.0ポイント縮小しました。
一目均衡表では、雲の中に在り、200日移動平均線乖離率は+11.7%となり先週と比較してプラス幅は0.2ポイント縮小し、総合乖離率は+14.8%となりプラス幅が拡大しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は9日線、25日線の上に在りますので、短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。短期的には"黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週は、米市場が米企業の第三四半期の好決算を相当織り込んでいたので、高値揉み合いでしたが、為替がやや円安に推移したことで日経平均の戻り歩調が続きました。先週までに主要企業の決算発表はほぼ終わりましたので、今週の米国市場は好材料出尽くしで、弱含みな展開が予想されます。こうした環境から、今週の日経平均はテクニカルな支持線である25日線、75日線、一目均衡表の転換線が集まる10120-10190円近辺を守れるか否かに注目したいと思います。


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Friday, October 23, 2009

<20091023>日経平均の今後の見通し

[市況]
22日のNY DowとNASDAQは上昇しました。23日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付きました。後場初めにかけて徐々に値を上げ一時110円高となる場面もありましたが、その後は売りが優勢となりました。最終的に前日比20円高で終わりました。日経平均は15円高で引け、出来高は19.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は510万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

22日の米国市場では、朝方発表の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことが嫌気され、下げる場面もありましたが、保険大手トラベラーズや化学大手3Mなどが市場予想を上回る決算を発表したことが好感され、業績の回復期待から買いが優勢になり、株価指数を押し上げました。
23日の日本市場は、米市場高もあり、朝方から買いが優勢となりました。後場寄りにはアジア市場の上昇や円安も買い安心感につながり、一時100円ほど上げ幅を拡大させる場面がありました。しかし、一目均衡表の雲の上限(10395円)は抜けず、大引けにかけては週末のポジション調整が優勢となり、上げ幅を急速に縮める展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+14.8%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+11.7%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の上限近辺です。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が10.2ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところ好調な企業が多いようです。しかし、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の住宅着工件数が市場予想を下回り、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、主要金融機関の7-9月期業績はまちまちで、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は22日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.46ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.6となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、やや円安に振れたにも関わらず、NY Dowの上昇率には及びませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.8%(300円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-310円~-90円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。円ベースでの日経平均は80円程度の下振となり円安が評価されなかった分が80円で民主党の政策の影響など日本自身の弱さによる分が220円に増加しました。今夜の米国市場では9月の中古住宅販売、マイクロソフトなどの7-9期決算が注目されそうです。米国企業の決算もピークを過ぎたようですので、そろそろ一服してもおかしくないタイミングが到来しています。目先の日経平均も、米国市場の上昇と外人買い頼みに危うさも伺えます。来週も25日線、75日線、一目の転換線が集まる10120-10190円近辺を下回るか否かに注目したいと思います。しかし、このラインを守ることが出来れば、その後一段高も望めそうです。


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Thursday, October 22, 2009

<20091022>日経平均の今後の見通し

[市況]
21日のNY DowとNASDAQは下落しました。22日の日経平均先物は、前日比90円安で寄り付きました。前場は寄り付き後に60円安まで下げ幅を縮めましたが、後場にかけて170円安まで売られました。引けにかけては買い直される動きとなり、最終的に前日比60円安で終わりました。日経平均は66円安で引け、出来高は20.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は20万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮小しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

21日の米国市場では、市場予想を上回る決算を発表したヤフーや、モルガン・スタンレーが堅調に推移したことや石油株の上昇が、相場を支えました。引けにかけて、アナリストがウェルズ・ファーゴの投資判断を「中立」から「売り」に引き下げたと伝わったことで金融株が売られ、相場全体の下げにつながりました。
22日の日本市場は、米市場安を受けて安く始まりました。7-9月期の中国実質GDPが8.9%増と良好な数値を示したものの、事前予想とほぼ同水準であったことで、かえって好材料出尽くし感につながり、相場をさらに押し下げる展開となりました。ただ、その後は先物への買いを契機に押し目買いが入り、大引けにかけては急速に下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+14.5%となり、プラス幅は縮小しました。200日線との乖離率は+11.6%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に接近しました。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.7ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は若干縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところまだら模様ながら期待が先行しています。しかし、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の住宅着工件数が市場予想を下回り、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、主要金融機関の7-9月期業績はまちまちで、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は21日、若干下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.42ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.6となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、やや円安に振れた割に、NY Dowの下落率程度の下げでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%(160円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-90円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。円ベースでの日経平均は30円程度の上振となり円高の影響は短期的にはほぼ無くなったようです。日本市場独自の弱さによる分が130円と言うことになります。今夜の米国市場では9月の景気先行指数、アマゾン、ダウ・ケミカル、AT&Tなどの7-9期決算が注目されそうです。日本株の弱さの要因に変化は見られませんので、日経平均は、米国市場の上昇と外人買い頼みも怪しくなってきたようです。明日以降の25日線、75日線、一目の転換線が集まる10115円近辺を下回るか否かに注目したいと思います。


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Wednesday, October 21, 2009

<20091021>日経平均の今後の見通し

[市況]
20日のNY DowとNASDAQは下落しました。21日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付きました。前場は20円高まで戻した小動きとなりました。後場も小高く推移しましたが、最終的に前日比80円高で終わりました。日経平均は3円安で引け、出来高は17.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は640万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮小しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

20日の米国市場では、9月の住宅着工件数が市場予想を下回ったことが嫌気されました。利益確定売りが出やすい市場環境の中、原油が急速に下げる場面があり、素材やエネルギー株を中心に売られました。一方、アップルやキャタピラーなど予想を上回る決算を発表した銘柄は買われ、相場を支えました。
21日の日本市場では、米市場安を受けて売り先行で始まりましたが、寄り後には買いが優勢となりました。ただ、国内の買い手掛かり材料が乏しく、主力企業の7-9月期業績発表の本格化を控えて模様眺めムードも根強く、小幅なレンジ内での動きとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+16.7%となり、プラス幅は若干縮小しました。200日線との乖離率は+12.4%となり、プラス幅は若干縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.9ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところまだら模様ながら期待が先行しています。しかし、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の住宅着工件数が市場予想を下回り、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、主要金融機関の7-9月期業績はまちまちで、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は20日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.43ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.7となりました。PBRは1.28となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率ほどは下げませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%(120円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-50円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが改善しました。円ベースでの日経平均は30円程度の下振となり円高の影響は短期的にはほぼ無くなったようです。日本市場独自の弱さによる分が100円と言うことになります。今夜の米国市場ではベージュブックやイーベイ、ボーイングの7-9期決算が注目されそうです。日本株の弱さの要因に変化は見られませんので、日経平均は取引時間中の値幅の狭さが続き、米国市場の上昇と外人買い頼みが、まだ続きそうです。


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Tuesday, October 20, 2009

<20091020>日経平均の今後の見通し

[市況]
19日のNY DowとNASDAQは上昇しました。20日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付きました。前場は70円高まで上げ幅を縮めた後に120円高まで買われました。後場は60円から100円高のレンジで膠着感のある動きとなり、最終的に前日比80円高で終わりました。日経平均は100円高で引け、出来高は18.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1670万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

19日の米国市場では、企業決算への根強い期待を背景に買いが優勢となりました。20日に決算発表予定のキャタピラーが6%高、翌日に決算発表予定のデュポンも1%超上昇するなどして、NY Dowは年初来高値を更新しました。
20日の日本市場では、米市場の上昇に加え、引け後に好決算を発表したアップルやTIなどの時間外取引での上昇も好感され、買いが先行しました。後場に利益確定売りも出ましたが、アジア株の上昇で高値圏を維持して終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+16.8%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+12.6%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が10.6ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は若干縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。米企業の7-9月決算は今のところまだら模様ながら期待が先行しています。しかし、住宅関連指数もまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、主要金融機関の7-9月期業績はまちまちで、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は16日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.54ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.7となりました。PBRは1.28となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率ほどは下げませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%(160円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-40円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが改善しました。円ベースでの日経平均は90円程度の下振となりあまり変わりませんが。日本市場独自の弱さによる分が160円と言うことになります。今日の日経平均の上昇は米国市場の上昇と外人買いが主に貢献したようです。今夜の米国市場では9月の住宅着工やヤフー、デュポンの7-9期決算が注目されそうです。日本株の弱さの要因に変化は見られませんので、日経平均は米国市場の上昇と外人買い頼みが、まだ続きそうです。


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Monday, October 19, 2009

<20091019>日経平均の今後の見通し

[市況]
16日のNY DowとNASDAQは下落しました。19日の日経平均先物は、前日比90円安で寄り付きました。前場は徐々に下落幅を拡大する展開となりました。後場は一転して戻り歩調となり、最終的に前日比20円安で終わりました。日経平均は21円安で引け、出来高は18.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は10万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

16日の米国市場では、バンカメの四半期決算は個人向け融資の焦げ付き増加などが響き、3四半期ぶりに赤字に転落。GEは、売上高が市場予想を下回りました。前日夕にIBM発表した四半期決算は1株利益、売上高ともに予想を上回りましたが、一部事業部門の不振などから売られました。好決算への期待買いが一服しました。また、10月の米消費者態度指数は前月から低下し、市場予想を下回ったことも相場押し下げに繋がりました。
19日の日本市場では、前週末の米市場安を受け、輸出関連株を中心に売りが優勢となりました。一時130円超下落する場面もありましたが、25日移動平均線近辺で下げ渋る展開となりました。後場に入るとアジア株市場の堅調な推移が買い安心感を誘い前日終値水準まで戻す場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+13.9%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+11.6%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が10.7ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、米企業の7-9月決算は今のところまだら模様で、住宅関連指数もまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、FRBは当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、主要金融機関の7-9月期業績はまちまちで、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は16日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.59ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.0となりました。PBRは1.26となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率ほどは下げませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%(180円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-40円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが改善しました。円ベースでの日経平均は70円程度の下振となりあまり変わりませんが。日本市場独自の弱さによる分が120円、円安による上振れ分が50円と言うことになります。今日は銀行株が反発したことがで25日線がサポートラインとなり、米国市場安の影響を和らげました。今夜の米国市場では10月の住宅市場指数やアップル、TIの7-9期決算が注目されそうです。JAl問題で企業再生支援機構活用案への期待感が今日の銀行高の一因ですが、今後の展開を期待したいところですが、今日の動きは一時的と考えた方が良さそうです。ここしばらく、日経平均は米国市場の上昇と外人買い頼みが続きそうです。


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Sunday, October 18, 2009

<20091018>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では、低金利が続き景気回復期待が勝っているようです。一方、主要企業の7-9月決算は週初には好感されましたが、週末には嫌気されるなど、まだら模様のようです。一方、中長期的には、米国を中心とする消費の低迷や雇用の悪化などによる個人ローンの不良債権化と商業用不動産価格の下げによる信用収縮傾向が、今後も景気の足を引っ張る原因となる可能性が残っています。
そのような環境の中、10月第3週の米国市場は、インテルやJPモルガン・チェースの7-9月期決算が市場予想を上回ったことなどで上昇しましたが、バンカメやGEの決算内容が嫌気され週末は一服となりました。今週は、米国の住宅関連指数や中国の7-9月期のGDPなどが注目されそうです。
2009年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差はOECDのGDP予想値が改訂され日本市場が3.6ポイント割高となっています。先週と比べ変化はありません。日本市場は米国市場に比べGDPの減少率と企業利益の減少が著しい点が割高の原因です。日経平均のPERは39.1で、S&P500のPERの18.0と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも大幅な割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-5.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇しました。今週は警戒感の出る水準に近付いたことから、高値揉み合いとなりそうです。
②3月決算発表が終わり、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.3%となっています。
③米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は2.0-2.1%で推移し、為替は88--91円台のレンジ内の動きでした。金利差は拡大ぎみですので、今週は、88-92円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-5.6%となり、米国は-2.8%と予想されていますので、この面では日本市場にとって2.8ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤10月1週の外人は買い越しでしたが、10月2週も小幅買い越しだった可能性は高く、今週は小幅売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①③⑤がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、10.4ポイント割安となり、先週比2.4ポイント縮小しました。
一目均衡表では、雲の中に在り、200日移動平均線乖離率は+11.9%となり先週と比較してプラス幅は2.4ポイント拡大し、総合乖離率は+14.7%となりプラス幅が拡大しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は9日線、25日線の上に在りますので、短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と200日線、25日線、9日線の上に在ります。短期的には"青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週は、米国の経済指標の好転と米企業の第三四半期の好決算期待で米国市場が上昇したことや円高一服に反応して日経平均の戻り歩調が続きました。先週までの米市場は企業業績の好転を相当織り込んだようですので、今週の米国市場は高値揉み合いが予想されます。こうした環境から、日本市場は為替とJAL問題を引きずる銀行株の動向により左右されやすく、10000円割れを試す展開も考えられます。ただ、中国のGDPが予想以上に良い数字となれば、後半は持ち直しもありそうです。


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Friday, October 16, 2009

<20091016>日経平均の今後の見通し

[市況]
15日のNY DowとNASDAQは上昇しました。16日の日経平均先物は、前日比70円高で寄り付きました。前場は徐々に上げ幅を縮める展開となりました。後場は一時マイナスになる場面があったものの、最終的に前日比30円高で終わりました。日経平均は18円高で引け、出来高は19.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は240万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

15日の米国市場では、2009年7-9月期決算が市場予想を上回ったゴールドマン・サックスやシティグループが材料出尽くし感から売られるなど利益確定売りが先行しました。一方、10月のNY連銀景気指数や週間の新規失業保険申請件数の改善から企業業績や景気回復への期待感は根強く下値は限られました。原油が上げ幅を拡大し、資源関連株に買いが膨らみNY Dowは上昇に転じて終了しました。
16日の日本市場では、米市場高や円高一服を好感した買いが先行したものの、上値は利益確定売りに抑えられました。金融株の一角が増資への思惑で売られたことも投資家心理を冷やし、後場に入ると手掛かり難から下げに転じる場面もありました。大引けにかけては若干戻し前日比プラスで終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+14.7%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+11.9%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.6ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の7-9月決算は今のところ順調で、4-6月期の米GDPや10月のNY連銀景気指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の7-9月期業績は順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は15日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.75ドル)8月下旬に61.8%戻し(5.43)を達成後揉み合っています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.4となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高一服を反映せず、NY Dowの上昇率にも及びませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.6%(270円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-320円~-40円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが増しました。円ベースでの日経平均は170円程度の下振となりあまり変わりませんが。日本市場独自の弱さによる分が270円、円安による上振れ分が100円と言うことになります。今日も銀行株は弱い動きでした。とは言え、日経平均の短期トレンドは青信号です。米国市場の堅調な展開で何とかもっている感じです。今夜の米国市場では10月のミシガン大学消費者信頼感指数やバンカメの7-9期決算が注目されそうです。、JAl問題での銀行株安、民主党政権の政策など、日経平均の弱さの原因は解決されていません。ここしばらく、日経平均は米国市場の上昇と外人買い頼みが続きそうです。


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Thursday, October 15, 2009

<20091015>日経平均の今後の見通し

[市況]
14日のNY DowとNASDAQは上昇し年初来高値を更新しました。15日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付きました。前場はさらに上昇し、一時210円高となる場面がありました。後場は利益確定売りに押され、最終的に前日比160円高で終わりました。日経平均は178円高で引け、出来高は20.0億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1150万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

14日の米国市場では、インテルに続き、JPモルガン・チェースが予想を上回る決算を発表。米企業の業績回復への期待が高まり、買い優勢となりました。また、買い替え支援策の終了による自動車販売の減少の影響が懸念されていた9月の米小売売上高で、前月比のマイナス幅が予想より小さかったため、個人消費への不安が薄れたことも支援材料となりました。
15日の日本市場では、米市場でNY Dowが1万ドル大台を回復したことが好感されました。日経平均株価は75日移動平均線や25日移動平均線を上放れたことで売り方の買い戻しが入り、前引け段階での上げ幅は210円を超えました。後場は利益確定売りで伸び悩んだものの、大引けにかけては買いも入り、高値圏で引けました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+14.2%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+11.8%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.8ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の7-9月決算は今のところ順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の7-9月期業績も今のところ順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は14日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在5.00ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.5となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの上昇率と同程度でした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%(100円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は若干拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-290円~-40円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、改善傾向です。円ベースでの日経平均は160円程度の下振となり80円ほど改善しました。日本市場独自の弱さによる分が100円、円高による下振れ分が60円と言うことになります。今日は外人買いが戻りましたが、銀行株は弱い動きでした。日本市場独自の弱さは若干改善しました。日本市場の短期トレンドも青信号となりました、日経平均は野村証券の大型ファイナンスや返済猶予問題で生じた窓を埋め、25日線を抜きましたので、市場心理はこの問題を一応乗り越えたと考えられます。今夜の米国市場では10月のNY連銀製造業景気指数やIBMや大手銀行の7-9期決算が注目されそうです。円高、JAl問題での銀行株安、民主党政権の政策など、まだ日経平均の弱さの原因として残っているようです。ここしばらく、日経平均は米国市場の上昇と外人買い頼みが続きそうです。


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Wednesday, October 14, 2009

<20091014>日経平均の今後の見通し

[市況]
13日のNY Dowは下落しNASDAQは小幅上昇しました。14日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付きましたが、前場は下げ歩調となり、一時70円安まで売られました。その後は戻り歩調となりましたが、最終的に前日比10円安で終わりました。日経平均は17円安で引け、出来高は21.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は190万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

13日の米国市場では、高値警戒感がある中で、朝方に発表した7-9月期決算で売上高が市場予想に届かなかったJ&Jが下落し、アナリストが投資判断を引き下げたゴールドマン・サックスが下げ、米銀行大手株にも下げが目立ちました。売り一巡後は下げ渋ったものの、引け後に予定されているインテルの決算発表を見極めたいとして、様子見ムードが強まりました。
14日の日本市場では、インテルの7-9月期決算が市場予想を上回る内容となり、寄り付きはこれを好感した動きとなりました。その後は材料出尽くし感から買いは続かず、下げへ転じました。売り一巡後は、米主要企業決算の内容を見極めたいとするムードが根強く、積極的な売買は見送られました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+8.9%となり、プラス幅は縮小しました。200日線との乖離率は+10.0%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が12.0ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は若干縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の7-9月決算は今のところ順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。但し、対ドルに対する円高も一服しています。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は13日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.83ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは38.9となりました。PBRは1.26となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にも関わらず、NY Dowの下落率と同程度でした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.8%(80円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-290円~-40円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていますが、改善傾向です。ドル・ベースの日経平均は、NY Dowより80円ほどの下振れで前日より縮小しました。円ベースでの日経平均は240円程度の下振となり40円ほど改善しました。日本市場独自の弱さによる分が80円、円高による下振れ分が160円と言うことになります。ここ2日は外人買いが引っ込み、金融株も元気なく、日本市場独自の弱さが続いています。
米市場は青信号ですが、日経平均は25日線を抜けず、日本市場の短期トレンドは、黄信号のままです。今夜の米国市場では9月の小売売上高やJPモルガン・チェースの7-9期決算が注目されそうです。日経平均の弱さの原因である円高は一進一退で、銀行株もJALに対する債権放棄要請などで逆風が吹いています。日本市場は外人買い、円安、金融株高が戻らないと、もう一段の上昇は困難なようです。テクニカルにも25日線を抜かないことには、元気が出ないようです。


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Tuesday, October 13, 2009

<20091013>日経平均の今後の見通し

[市況]
12日のNY Dowは上昇しNASDAQは小幅下落しました。13日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付きました。前場は20円高まで上げ幅を縮める場面がありましたが小高い水準で小動きでした。後場は買いが優勢となり120円高まで買われ、最終的に前日比80円高で終わりました。日経平均は60円高で引け、出来高は18.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は430万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

12日の米国市場では、原油が一時8月下旬以来の高値を付け、石油株が買われました。アナリストによる半導体大手AMDやグーグルなどの投資判断や目標株価の引き上げが相次ぎ、企業の業績期待を強めました。NY Dowは一時60ドル超上げる場面があったものの、引けにかけて、利益確定売りに押され急速に上げ幅を縮めました。
13日の日本市場では、連休中の米市場が堅調な展開を受けで、買いが先行して始まりました。後場に入るとアジア株市場の上昇も好材料となり、上げ幅が拡大しました。その後は模様眺めムードが強まり、大引けにかけては売りがやや優勢となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+9.5%となり、プラス幅は拡大しました。200日線との乖離率は+10.2%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が12.1ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。但し、対ドルに対する円高も一服しています。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は12日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.77ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.1となりました。PBRは1.26となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高一服にも関わらず、NY Dowの上昇率ほどは上げませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.1%(210円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-290円~-110円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。ドル・ベースの日経平均は、NY Dowより180円ほどの下振れで先週末より拡大しました。円ベースでの日経平均は200円程度の下振となり70円ほど改善しました。日本市場独自の弱さによる分が180円、円高による下振れ分が20円と言うことになります。今日は外人買いが引っ込み、金融株も元気なく、日本市場独自の弱さが浮き彫りとなりました。
米市場は青信号ですが、日経平均は25日線を抜けず、日本市場の短期トレンドは、黄信号のままです。今夜の米国市場ではインテルの決算発表が注目されそうです。日経平均の弱さの原因である円高は改善の兆しが出てきましたので、米国市場で企業決算内容が評価されれば、日本市場も外人買いが戻り、もう一段の上昇が見込めそうです。ただ、まだ25日線が抜けない点と出来高が低水準が続いている点が気がかりです。


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Monday, October 12, 2009

<20091012>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では景気対策効果が薄れたものの、低金利が続き景気回復期待が勝ってきたようです。しかし、中長期的には、米国を中心とする消費の低迷や雇用の悪化などによる個人ローンの不良債権化と商業用不動産価格の下げによる信用収縮傾向が、今後も景気の足を引っ張る原因となる可能性が大と思われます。
そのような環境の中、先週の米国市場は、9月のISM非製造業景況感指数が前月比で市場予想以上に上昇したことやアルコアの7-9月期決算が市場予想を上回ったこととなったことなどでリバウンドしました。今週は、9月の小売売上高や主要企業の7-9月期決算などが注目されそうです。
2009年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差はOECDのGDP予想値が改訂され日本市場が3.6ポイント割高となっています。先週と比べ0.3ポイント割高幅が縮小しました。日本市場は米国市場に比べGDPの減少率と企業利益の減少が著しい点が割高の原因です。日経平均のPERは38.8で、S&P500のPERの18.0と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも大幅な割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-5.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場はリバウンドしました。今週もこの傾向は続きそうです。
②3月決算発表が終わり、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.3%となっています。
③米国の長期金利は上昇し、日米の金利差は1.9-2.1%で推移し、為替は87--89円台のレンジ内の動きでした。金利差は拡大ぎみですので、今週は、87-91円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-5.6%となり、米国は-2.8%と予想されていますので、この面では日本市場にとって2.8ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤9月5週の外人は買い越しでしたが、10月1週も買い越しだった可能性は高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①③⑤がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、12.8ポイント割安となり、先週比1.7ポイント拡大しました。
一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は+9.5%となり先週と比較してプラス幅は2.6ポイント拡大し、総合乖離率は+7.3%となりプラス転換しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は9日線、25日線の上に在りますので、短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と200日線、25日線、9日線の上に在ります。短期的には"青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週は、米国の経済指標の好転と米企業の第三四半期の好決算期待で米国市場が上昇したことや円高一服に反応して日経平均も戻り歩調となりました。今週も米企業の決算発表や経済指標に波乱がなければ、先週の流れを引き継ぎ、堅調な展開が持続しそうです。円高の改善傾向と外人の買いが続くかどうかが日経平均の戻りの大きさに影響しそうです。



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Friday, October 09, 2009

<20091009>日経平均の今後の見通し

[市況]
8日のNY DowとNASDAQは上昇しました。9日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。寄り付き後に10円安まで売られる場面もありましたが、終日堅調に推移し、最終的に前日比150円高で終わりました。日経平均は183円高で引け、出来高は20.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1340万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

8日の米国市場では、アルコアの7-9月期決算が市場予想を上回ったことが好感され、素材株などが買われました。朝方発表の週間の新規失業保険申請件数が予想より少なかったうえ、9月の小売売上高が予想に反して前年同月比0.6%増加したことで、景気回復への期待が改めて強まり、株価指数は上昇しました。
9日の日本市場では、寄り前発表の8月機械受注統計は前月比0.5%増と、予想を下回ったものの、米市場の上昇に加え、円高進行が一服するなど、投資家心理改善による自律反発狙いの買いが優勢となりました。後場に入ると中国株市場の堅調推移も支援材料となりました、終値では心理的節目の1万円の大台を回復しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+7.3%となり、プラス幅を拡大しました。200日線との乖離率は+9.5%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の下に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、9日線の上に在りますが、25日線も上回りました。一目均衡表では雲の上に出ました。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が12.1ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が4.0ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数や9月の小売売上高が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標もまちまちです。9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。但し、対ドルに対する円高方向に変化は見られません。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は8日、小幅上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.65ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.1となりました。PBRは1.26となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高の改善で、NY Dowの上昇率以上に上げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%(130円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は若干拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-340円~-110円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていましたが、ここ3日は上振れしています。ドル・ベースの日経平均は、NY Dowより130円ほど下振れで昨日とあまり変化はありませんが、円ベースでの日経平均は270円程度の下振となり160円ほど改善しました。日本市場独自の弱さによる分が130円、円高による下振れ分が140円と言うことになります。
日本市場の短期トレンドは、黄信号となりました。米市場は青信号です。今夜の米国市場では8月の貿易収支が注目されそうです。日経平均の弱さの原因である円高も改善の兆しが出てきました。外人買いも続いているようですので、米国市場が大きく崩れなければ、米国市場からの下振れの改善に今後も繋がるものと思われます。


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Thursday, October 08, 2009

<20091008>日経平均の今後の見通し

[市況]
7日のNY Dowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。8日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場は50円安まで売られた後に80円高まで上昇する場面もありました。後場は売り戻された後再度買われ、最終的に前日比70円高で終わりました。日経平均は32円高で引け、出来高は19.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1480万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態ですが引き続きボトムアウト感があります。

7日の米国市場では、連日の上昇で売りが出やすい中、米主要企業の決算発表を前に、業績への期待が下値を支えました。ネット電話ソフトの使用を解禁したと発表したAT&Tなど通信株や、住宅建設株が軟調な反面、グーグルの基本ソフトを搭載したスマートフォンをデルが発売すると報じられたグーグル株が堅調に推移するなど、まちまちな動きでした。
8日の日本市場では、米市場が方向感に乏しい展開だったことで、朝方は利益確定売りが出る場面もありましたが、米市場の取引終了後に発表されたアルコアの7-9月期決算が、4四半期ぶりに黒字転換したことが好感する動きが徐々に顕著になり上げに転じました。後場は方向感に欠ける展開でしたが、ほぼ今日の高値圏で引けました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+2.0%となり、プラス幅を拡大しました。200日線との乖離率は+7.7%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の下に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在り、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に出ました。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が13.3ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は若干縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が4.0ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。但し、対ドルに対する円高方向に変化は見られません。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は7日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.64ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは38.5となりました。PBRは1.23となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高と、NY Dowの下落にも関わらず上げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%(120円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-340円~-110円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いていましたが、ここ2日は上振れしています。
日本市場の短期トレンドは、まだ赤信号ですが米市場は青信号です。ドル・ベースの日経平均は、NY Dowより120円ほど下振れしている形です。円ベースでの日経平均は430円程度の下振れです。ドル・ベースの日経平均は徐々にNY Dow連動する形になってきました。これは日本市場独自の弱さは徐々に無くなりつつあることを意味しますが、円高の影響は300円ほど残っています。今夜の米国市場では8月の卸売在庫や9月のチェーンストア売上高が注目されそうです。日経平均の弱さの原因である円高に変化はないものの、外人買いの復活で日本市場独自の弱さは改善されつつあります。外人買いが続けば、米国市場からの下振れの改善に今後も繋がるものと思われます。


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Wednesday, October 07, 2009

<20091007>日経平均の今後の見通し

[市況]
6日のNY DowとNASDAQは続伸しました。7日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場に40円高まで上げ幅を縮める場面もありましたが、後場にかけて140円高まで買われました。その後は揉み合いとなり、最終的に前日比110円高で終わりました。日経平均は107円高で引け、出来高は23.4億株と低水準ながら増加しました。寄り付き前の外国人は600万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態ですがボトムアウト感があります。

6日の米国市場では、オーストラリア中央銀行が政策金利を引き上げたことや、原油取引でのドル決済をやめる案が検討されているとの報道で、ドルが対主要通貨で大きく下落しました。これを受けて金相場が過去最高値を更新し、原油も買われました。ドル安で株も含めたリスク資産への投資が増加するとの思惑が強まり、金鉱株や非鉄株、石油株などを中心に買われました。
7日の日本市場では、米市場高を好感して買い先行で始まりました。円高への警戒感を意識する半面、値頃感や日本株市場の相対的な出遅れ感から自律反発の買いが続き、9800円台を回復する場面もありました。その後は積極的な買い手掛かり材料の乏しさから上値の重い展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+0.8%となり、プラス転換しました。200日線との乖離率は+7.4%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の下に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に入りました。
NY Dowは200日線、75日線の上に在り、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在り、25日線、9日線を上回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が13.4ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.9ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」、「為替の動向」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。3つめについてはオーストラリアの中央銀行が利上げしたことにより、世界的な低金利政策から各国の事情ごとの金利政策への転換点となったようです。為替は金利差による変動となる要素が増しそうです。但し、対ドルに対する円高方向に変化は見られません。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は6日、変化はありませんでした。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.67ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは38.2となりました。PBRは1.22となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にしては、NY Dowの上昇に連動して上げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.5%(250円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-340円~-160円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。
日本市場の短期トレンドは赤信号ですが米市場は青信号に戻りました。ドル・ベースの日経平均は、NY Dowより250円ほど下振れしている形です。円ベースでの日経平均は460円程度の下振れです。今日の日経平均はテクニカルに売られ過ぎを示す指標が増えてきましたので、自律反発の買いが支えました。今夜の米国市場ではアルコアの決算発表が注目されそうです。日経平均の弱さの原因である円高に変化はないものの、もう一つの原因である金融株の弱さには今日も改善が見られました。この傾向は続きそうですので米国市場からの下振れの改善に徐々に繋がるものと思われます。


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Tuesday, October 06, 2009

<20091006>日経平均の今後の見通し

[市況]
5日のNY DowとNASDAQは反発しました。6日の日経平均先物は、前日比70円高で寄り付きました。寄り付き直後に80円高まで買われましたが、後場寄付にかけて50円安まで売られました。その後は戻り歩調となり、最終的に前日比同値で終わりました。日経平均は17円高で引け、出来高は20.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は150万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態ですがボトムアウト感が出てきました。

5日の米国市場では、9月のISM非製造業景況感指数が前月比で市場予想以上に上昇したことで、景気不安が和らぎ、買いが優勢となりました。アナリストによる大手銀行セクターの投資判断引き上げで、銀行株が堅調に推移したことや、原油上昇でエネルギーや素材株が買われたことで、株価指数は上げ幅を広げました。
6日の日本市場では、米市場高や前日までの3日で458円下落した後とあって、自立反発を意識した買いが優勢でした。ただ、手掛かり材料に乏しく、円高方向へ推移したことも重しとなり、後場は下げに転じる場面もありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は-2.7%となり、マイナス幅が縮小しました。200日線との乖離率は+6.3%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の下に在ります。1つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に入りました。
NY Dowは200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が12.7ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや9月のISM非製造業景況感指数が改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は5日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.67ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは37.7となりました。PBRは1.20となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高だった分、NY Dowの上昇率ほどは上げませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.8%(290円の割安)となっており、日経平均のプレミアムのマイナス幅は変わりませんでした。プレミアム値は、ここ1週間は、-340円~-100円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。
日・米市場とも短期トレンドは赤信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均も、NY Dowより290円ほど下振れしている形です。円ベースでの日経平均は460円程度の下振れです。今夜の米国市場では重要な経済指標の発表はありませんので個別の材料が注目されそうです。下値の目途として、7月の下落率と同じ25日線の7%下方乖離の9520円が視野に入ってきました。しかし、日経平均の弱さの原因である円高に変化はないものの、もう一つの原因である金融株の弱さには改善が見られます。この傾向が続けば米国市場からの下振れの改善に繋がるものと思われます。さらに、テクニカルに売られ過ぎを示す指標が増えてきましたので、目先は急速な下げに対する自律反発の地合いも続きそうです。


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Monday, October 05, 2009

<20091005>日経平均の今後の見通し

[市況]
2日のNY DowとNASDAQは続落しました。5日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。寄り付き直後に40円高まで買われましたが、後場にかけて60円安まで売られ、最終的に前日比50円安で終わりました。日経平均は57円安で引け、出来高は19.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は920万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態ですがボトムアウト感が出てきました。

2日の米国市場では、9月の雇用統計で雇用者数が予想以上に減少したことで、景気の先行き不透明感が意識され、売られましが、NY Dowは前日に大幅に下げていたため、自律反発狙いの買いが入り、小高く推移する場面もありました。再建計画を正式発表したノンバンク大手CITは10%上昇しました。
5日の日本市場では、前週末の米市場の続落を受けて売り優勢で推移しました。前場は金融株が買い戻され、先週末の水準で揉み合ったものの、上値の重さが確認されると、後場に入って個人投資家の追い証発生が伝わり、需給悪化懸念でジリジリと下値を広げる展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は-3.5%となり、マイナス幅が拡大しました。200日線との乖離率は+6.2%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の下に在ります。1つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に入りました。
NY Dowは200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.8ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は変化ありません。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや8月の景気指数は大幅に改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで、9月の雇用統計は雇用者数が予想以上に減少し、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は2日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.52ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは37.7となりました。PBRは1.20となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率以上に下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.8%(290円の割安)となっており、日経平均のプレミアムはマイナス幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-300円~-100円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きが続いています。
日・米市場とも短期トレンドは赤信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均も、NY Dowより290円ほど下振れしている形です。円ベースでの日経平均は430円程度の下振れです。日経平均の弱さの原因である円高、需給要因、金融株の弱さの原因に大きな改善は見られませんので、地合いの弱い状態が続きそうです。今夜の米国市場では9月のISM非製造業景気指数が注目されそうです。下値の目途として、7月の下落率と同じ25日線の7%下方乖離の9550円が視野に入ってきました。しかし、テクニカルに売られ過ぎを示す指標が増えてきましたので、目先は急速な下げに対する若干の自律反発も予想されます。


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Sunday, October 04, 2009

<20091002>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
市場では低金利ながら景気対策効果が薄れ景気回復が遅れつつあるようです。中長期的には、米国を中心とする消費の低迷や雇用の悪化などによる個人ローンの不良債権化と商業用不動産価格の下げによる信用収縮傾向が、今後も景気の足を引っ張る原因となる可能性が大と思われます。
そのような環境の中、先週の米国市場は、ISM製造業景況指数や9月の雇用統計が予想以下となったことなどで続落しました。今週は、9月ISM非製造業景気指数などが注目されそうですが、重要経済指標の発表が少ない週です。
2009年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差はOECDのGDP予想値が改訂され日本市場が3.9ポイント割高となっています。先週と比べ0.1ポイント割高幅が拡大しました。日本市場は米国市場に比べGDPの減少率と企業利益の減少率が著しい点が原因です。日経平均のPERは37.9で、S&P500のPERの17.2と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも大幅な割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-5.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は続落となりました。
②3月決算発表が終わり、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.3%となっています。
③長期金利は低下ぎみで、日米の金利差は2.0-1.9%で推移し、為替は90--88円台のレンジ内の動きでした。今週は、90-87円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-5.6%となり、米国は-2.8%と予想されていますので、この面では日本市場にとって2.8ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤9月4週の外人は売り越しでしたが、9月5週も売り越しだった可能性は高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が弱気材料でした。今週も①③がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、11.1ポイント割安となり、先週比3.1ポイント縮小しました。
一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は+6.9%となり先週と比較してプラス幅は6.5ポイント縮小し、総合乖離率は-2.0%となりマイナス転換しました。1つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は9日線、25日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"です。
米国市場ではNY Dowは200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と200日線の上に在りますが、9日線、25日線の下に在ります。短期的には"赤信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週は、経済指標の悪化に伴う米国市場の下落と円高や金融機関の大型資金調達による需給懸念、債務の返済猶予制度問題が影響し、日本市場は米国市場以上に下げました。今週もこれ等の悪材料に改善は望めそうもありませんので、弱含みの推移が予想されます。


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Friday, October 02, 2009

<20091002>日経平均の今後の見通し

[市況]
1日のNY DowとNASDAQは大幅の続落でした。2日の日経平均先物は、前日比190円安で寄り付きました。前場に180円安まで下げ幅を縮めましたが、後場にかけて270円安まで売られました。その後は戻り歩調となり、最終的に前日比250円安で終わりました。日経平均は246円安で引け、出来高は21.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は590万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

1日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が前週から増加し、市場予想を上回りました。ISM製造業景況指数は市場予想に反して前月比で低下しました。米景気の回復に関する不透明感が意識され、景気敏感業種を中心に売られ、株価指数は引けにかけて下げ幅を広げました。
2日の日本市場では、米市場の大幅下落を受けて朝方から主力株を中心に売りが先行しました。後場に入ると、一段安となった後は米9月雇用統計の結果を見極めたいとの手控えムードで小動きとなり、当日安値圏で引けました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は-2.0%となり、プラス幅が縮小しました。200日線との乖離率は+6.9%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の下に在ります。1つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。
NY Dowは200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わり真下。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.8ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや8月の景気指数も大幅に改善しています。8月の雇用統計も改善しました。しかし、9月の雇用統計には懸念もでてきました。住宅関連指数はまちまちで、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、9月のISM製造業景況指数が前月比で低下したことや、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は1日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.53ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは37.9となりました。PBRは1.21となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率に連動して下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.3%(230円の割安)となっており、日経平均のプレミアムはマイナス幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-280円~-60円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して若干上振する動きとなりました。
日・米市場とも短期トレンドは赤信号となりました。ドル・ベースの日経平均も、NY Dowよりまだ下振れしている形ですので、日経平均の弱さは円高だけでは説明できないようです。日本市場の需給要因や金融株の弱さが原因の一つと考えられます。円ベースでの日経平均はあまり変化せず400円程度の割安です。今夜の米国市場では9月の雇用統計が注目されそうです。米市場も日本市場に続き短期的に下落トレンド入りを確認した形となりました。一目均衡表の曇の下限を割ってきましたので、雇用統計の内容次第ですが、7月の下落率と同じ25日線の7%下方乖離の9650円が視野に入ってきました。しかし、目先は急激な下げに対する自律反発も予想されます。


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Thursday, October 01, 2009

<20091001>日経平均の今後の見通し

[市況]
30日のNY DowとNASDAQは小幅の続落でした。1日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きました。前場に30円安まで下げ幅を縮めましたが、後場にかけて150円安まで売られました。その後は戻り歩調となり、最終的に前日比130円安で終わりました。日経平均は154円安で引け、出来高は18.1億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1540万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、”売り”が有利な状態です。

30日の米国市場では、9月のシカゴ購買部協会景気指数が市場予想に反して低下したことで、売りが優勢となりましが、売り一巡後は四半期末のドレッシング買いや原油高などで上げに転じる場面がありました。個別株では、連邦破産法適用申請の可能性などが報じられたノンバンク大手CITは45%急落しました。
1日の日本市場では、米市場の先行き不透明感に加え、日銀が朝方に発表した9月の短観で下期の想定為替レートは1ドル=94.08円と足元の相場よりかなり円安水準を想定していることから、業況の先行きに警戒感が強まり、相場を押し下げました。債務返済猶予制度の創設をにらんで大手銀行株にまとまった売りが出たことも重石となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在りますので、短期トレンドは赤信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+5.4%となり、プラス幅が縮小しました。200日線との乖離率は+9.7%となり、プラス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の中に在ります。2つがプラスですので、中期的トレンドは、黄信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が13.0ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや8月の景気指数も大幅に改善しています。8月の雇用統計も改善しました。しかし、住宅関連指数はまちまちで、9月の消費者態度指数やシカゴ購買部協会景気指数が予想以下となり、消費関連経済指標が弱含みになってきました。さらに、米国の設備投資の伸びなやみが景気の足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面ゼロ金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題やノンバンク大手CITの破綻懸念問題がくすぶっています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は30日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.84ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは39.0となりました。PBRは1.24となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの下落率以上に下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.6%(260円の割安)となっており、日経平均のプレミアムはマイナス幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-280円~-+10円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して下振する動きとなりました。
米市場の短期トレンドは黄信号で、日本市場は赤信号です。ドル・ベースの日経平均も、NY Dowよりまだ下振れしている形ですので、日経平均の弱さは円高だけでは説明できないようです。日本市場の需給要因や金融株の弱さが原因の一つと考えられます。円ベースでの日経平均は下振れして400円程度の割安に拡大しました。今夜の米国市場では9月のISM製造業景況指数が注目されそうです。米市場も正念場が続いています。日本市場は短期的に下落トレンド入りを確認した形となりました。目先の下値目途は一目均衡表の曇の下限の9900円前後で、これを割るようですと、7月の下落率と同じ25日線の7%下方乖離の9650円を目途と考えておきたいと思います。


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