日経平均の予想: April 2024

Tuesday, April 30, 2024

[2023/04/30]今後の日経平均の見通し

[市況]

429日、NYDowNASDAQは上昇しました。430日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付くと、午前中は260円安から100円高の間で上下し、午後は50円安から340円安の間で上下して、結局、60円安で取引を終了しました。日経平均の終値は470円高の38405円で、出来高は20.74億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

429日の米国市場では、ChatGPTを手がけるオープンAIと技術利用に関する協議を再開したと伝わったアップルや、中国当局と運転支援機能「フルセルフドライビング」の実用化へ向けた協議をおこなうと伝わったテスラが上昇し、投資家心理を支えました。長期金利の上昇が一服していることも追い風となりました。NYDowNASDAQは続伸しました。

430日の日本市場では、前日の米ハイテク株高が投資家心理を上向かせ、半導体関連株を中心とした主力株に買いが向かいました。先週おこなわれた日銀の金融政策決定会合で政策の現状維持が決まったことも買い安心感につながりました。円相場は乱高下しているものの、先安観は根強く、輸出関連株には採算改善を見込んだ買いが入りました。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+9.7%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+10.8%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.8ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が690円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+5.3ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2040円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.47と前日より低下し、VIX14.67と前日より低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.1、米国-0.2と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.42ポイント(日経平均換算で109340円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率1.6%増で、市場予想の2.4%増を下回りました。また、13月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月の小売売上高、3月の消費者物価指数、2月の製造業受注、3月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、3月の鉱工業生産指数は市場予想と一致しました。一方、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月の耐久財受注、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比30.3万人増で、市場予想の20.0万人増を上回りました。また、失業率は3.8%で、前月の3.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、3月の中古住宅販売件数、3月の住宅着工件数、4月の住宅市場指数は予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、424 5.5860% 425 5.5864% 426 5.5911%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.75PBR1.52となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+12.5%で、こちらは3か月前より3.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.8%となり、日経平均の割安幅は1380円から1120円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-2040円から-1120円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.78ポイントから3.76ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

429日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。ドミノ・ピザやオン・セミコンダクターなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを110円ほど上回り、下値は想定ラインを710円ほど上回りました。目先は、25日線-100円(現在38920円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在38000円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っていますが、前日比で低下しました。また、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均は続伸しました。25日線を超えられるかどうかが、次の注目点です。



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Sunday, April 28, 2024

[2024/4/29]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、中東の地政学リスクへの過度な警戒が和らいだことや、主要ハイテク企業の四半期決算が市場予想を上回ったことで、投資家心理が改善して、株価指数は週間では上昇しました。

週間変動率 NYダウ:+0.67%, NASDAQ:+4.23%, S&P500:+2.67%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、2025年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.50ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER20.8に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER16.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.50ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER65.3程度になるか、又は、日経平均が149,370円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は111,440円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、111,440円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは拡大しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は、NYダウが25日線の上に戻れるか否かに注目。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+9.1%となりました。3ヶ月前に比べて0.3ポイント改善しました。また、利益伸び率は+12.5%となりました。3ヶ月前に比べて+3.5%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.78から3.78と変わらなかったものの、ドル円は154円台から158円台と円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-0.02%下落しました。

  OECDの日米の2025年の名目GDP伸び率は、日本が+3.4%で、米国は+3.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.5ポイント劣ります。

  4月第3週は売り越しで、4月第4週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に0.8ポイント(日経平均に勘算すると300円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に4.4ポイント(日経平均に勘算する1670円程度)割高です。

 

日本市場はNYダウに対しては強く、NASDAQとは同水準です。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 15.0 と低下しました。 日経 VI は 週間で 20.8と低下しました。米国市場はやや楽観的で日本市場はまだ悲観的です。

 

日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。日経平均の総合乖離率は+5.9%で、200日移動平均線との乖離率は+9.5%でした。2つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。また、一目均衡表の雲の下に在ります。

NASDAQも、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。また、一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は下降トレンド。

日本市場は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、202311月以来の150円台となっています。今週は158台から160台が想定されます。

 

今週の米国市場では、FRBの利上げ決定が注目され、次いで雇用統計も注目されます。また、投資家はISM製造業およびサービス業PMIJOLTの求人情報、貿易統計、製造業受注、CB消費者信頼感指数も注目されます。決算シーズンは、主要企業の決算発表が頂点に達します。国際的には、ユーロ圏の4月のインフレ率や第1四半期GDP速報値が発表されます。また、中国の製造業PMIが発表されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを上振れしました。上値は想定ラインを190円ほど上回り、下値は想定ラインを540円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ(現在40150円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-1σ(現在38050円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週は、FOMCと雇用統計の結果が、年内利下げ時期予想に与える影響を注視する必要がありますが、中東の地政学的リスクは落ち着きつつあり、日米市場とも、変動率は高そうですが、上昇基調となりそうです。


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Friday, April 26, 2024

[2023/04/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

425日、NYDowNASDAQは下落しました。426日の日経平均先物は、前日比240円高で寄り付くと、午前中は260円高から40円安の間で上下し、午後は160円高から510円高の間で上下して、結局、290円高で取引を終了しました。日経平均の終値は306円高の37934円で、出来高は18.61億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

425日の米国市場では、13月期のGDP13月の個人消費支出(PCE)物価指数がインフレ再加速を意識させる内容だったことから、売りが優勢となりました。メタプラットフォームズなど、決算を発表した一部の銘柄が急落したことも相場の重石となりました。ただ売り一巡後は様子見ムードが強まり、指数は下げ渋りました。NYDowは続落し、NASDAQ4営業日ぶりに反落しました。

426日の日本市場では、前日の株安の反動で、自律反発狙いの買いが先行しました。日銀の金融政策決定会合の結果公表を控え、金利上昇への警戒感から売りが優勢となる場面もありましたが、金融政策の現状維持が決まった旨が伝わると、買いを手控えていた海外勢が株価指数先物に買いを入れ、現物株を押し上げました。日経平均は反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にありますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+5.9%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+9.5%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下に出ました。NASDAQは、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+2.9ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1100円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+4.8ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1820円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.82と前日より低下し、VIX15.37と前日より低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.1、米国-0.2と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.47ポイント(日経平均換算で108540円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率1.6%増で、市場予想2.4%増を下回りました。また、13月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月の小売売上高、3月の消費者物価指数、2月の製造業受注、3月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、3月の鉱工業生産指数は市場予想と一致しました。一方、3月の耐久財受注、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比30.3万人増で、市場予想の20.0万人増を上回りました。また、失業率は3.8%で、前月の3.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、3月の中古住宅販売件数、3月の住宅着工件数、4月の住宅市場指数は予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、422 5.5845% 423 5.5851% 424 5.5860%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.57PBR1.50となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.9%で、こちらは3か月前より3.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.4%となり、日経平均の割安幅は2040円から1380円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-2040円から-1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.77ポイントから3.78ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

426日の米国市場では、3月の個人所得、3月の個人支出、PCE価格指数のほか、シェブロンやエクソンモービルなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを50円ほど下回り、下値は想定ラインを250円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+500円(現在38550円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+500円(現在37500円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っていますが、前日比で低下しました。また、信用の売り圧力は、弱まりました。日銀の金融政策決定会合を通過し、日経平均はやや反発しましたが、本格的な反騰とはまだなっていません。大型連休で動きづらいなか、目先は米国市場次第となりそうです。



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Thursday, April 25, 2024

[2023/04/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

424日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。425日の日経平均先物は、前日比500円安で寄り付くと、午前中は390円安から710円安と下落幅を拡げ、午後は620円安から850円安と下落幅を拡げて、結局、830円安で取引を終了しました。日経平均の終値は831円安の37628円で、出来高は15.94億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、やや「売り」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

424日の米国市場では、長期金利の上昇を受けて株式の相対的な割高感が意識され、積極的な買いは手控えられました。一方で、新モデルの生産を25年前半にも始めると発表したテスラなど、個別に材料が出た銘柄が買われ、相場を支えました。結局、NYDow5営業日ぶりに反落し、NASDAQは小幅に3日続伸しました。

425日の日本市場では、前日の株価急伸の反動で、戻り待ちの売りや利益確定の売りが優勢となりました。ファナックやキヤノンなど一部主要企業の決算がふるわず、企業業績全体への警戒感が強まったことも株売りを促しました。加えて、米株価指数先物が軟調に推移したことも重石となりました。日経平均は大幅に反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の下にあり、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は+3.4%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+8.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+1.3ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が490円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+2.9ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1090円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.46と前日より上昇し、VIX15.97と前日より上昇しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.2と日本が5.0ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.53ポイント(日経平均換算で108380円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP確定値は前期比年率3.4%増で、改定値の3.2%増を上回りました。また、1012月期の米企業の決算は、おおむね好調でした。

 

経済指標を見てみます。

4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、3月の小売売上高、3月の消費者物価指数、2月の製造業受注、3月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、3月の鉱工業生産指数は市場予想と一致しました。一方、3月の耐久財受注、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です

 

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比30.3万人増で、市場予想の20.0万人増を上回りました。また、失業率は3.8%で、前月の3.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

3月の新築住宅販売件数、2月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、3月の中古住宅販売件数、3月の住宅着工件数、4月の住宅市場指数は予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.6%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、419 5.5880% 422 5.5845% 423 5.5851%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.39PBR1.49となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.6%で、こちらは3か月前より2.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落率以上に下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-5.1%となり、日経平均の割安幅は1180円から2040円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-2040円から-1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.74ポイントから3.77ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

425日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、13月期のGDP3月の中古住宅販売仮契約指数のほか、アルファベット、マイクロソフト、インテル、アストラゼネカ、キャタピラー、サウスウェスト航空などの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを690円ほど下回り、下値は想定ラインを340円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+100円(現在38240円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+300円(現在37360円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っており、前日比で上昇しました。また、信用の売り圧力は、強まりました。日経平均は大幅に反落しました。日銀の金融政策決定会合や、主要企業の決算の内容が判明するまでは、本格的な反騰とはなりにくいようです。



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