[市況]
28日のNYDowとNASDAQは大幅下落しました。31日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付き、前場に190円安まで値を下げた後は、徐々に戻す動きとなりました。後場に100円安まで戻す場面も有りましたが、最終的に140円安で取引を終わりました。日経平均は122円安で引け、出来高は19.8億株に減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、270万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状況です。
28日の米国市場では、エジプトで起きた反政府デモが中東諸国に広がるとの懸念が浮上し、投資家心理が悪化しました。また、フォードが発表した四半期決算が大幅減益となったことも、好業績期待に水を差し、売りを広げました。発表された10~12月期の米実質GDPの伸び率は前期比年率で3.2%と、市場予想の3.5%程度を下回わりましたが、個人消費が大幅に伸び、景気が順調に回復しつつあると受け止められ、嫌気する動きは目立ちませんでした。
31日の日本市場では、前週末の海外市場がリスク回避目的の売りで下落し、主力株に海外投資家などの売りが先行しました。朝方には10182円と取引時間中として昨年12月7日以来の安値を付ける場面がありました。円が82円前後まで上昇したことも悪材料となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は+4.2%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+3.7%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在りますが、25日線、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.7ポイント縮小しました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.6ポイント割高となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の10-12月期のGDPは年率で3.2%増加しましたが、市場予想以下でした。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月の耐久財受注は予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の新築住宅販売件数、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の景気関連の経済指標は改善傾向ですが、雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガルを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続され、相場の支援材料となっていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、金融不安の指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1月26日 0.3044% → 01月27日 0.3044% → 01月28日 0.3044%と低水準横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は28日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.72ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.20、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.9%となり、日経平均は200円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、-330円 ~ -130円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は緩和しました。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期は横ばいとなりました。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルには割高になってきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、欧州財政問題が金融不安に発展する気配は見えません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.12%とやや縮小し、円高気味に推移しました。一方、米国市場ではエジプト問題が悪材料となりました。また、このところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出ていますが、景気関連は予想以上の改善が続いていており支援材料となっています。今夜の米国市場は、12月のコア・デフレータ、1月のシカゴ購買部協会景気指数などの経済指標の発表や、エクソンモービルなどの決算発表が注目されそうです。
今日も外人は売り越しの可能性が高く、日経平均は下落しました。米国市場に比べて弱さが目立ちます。ここからも、米市場をにらみながら、為替と外人投資家の動向が鍵となりそうです。当面エジプト問題の拡がり次第と思われますが、問題の収束には、まだ時間が掛かりそうですので、日経平均は目先のリバウンドがあっても下振れの可能性が高そうです。
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Monday, January 31, 2011
Saturday, January 29, 2011
[2011/01/30]今週の日経平均の見通しと投資スタンス
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、週半ばまで主要企業の10-12月決算がまちまちで一進一退でしたが、週末にエジプトの反政府デモが中東諸国に広がるとの懸念が浮上し大幅に下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は、日本市場が0.6ポイント割高となりました。米企業の増益予想でPERが低下し割高に転換しました。その要因はS&P500のPERが12.2で、東証1部平均のPERの16.8との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陰線となりました。今週は、中東の反政府デモの拡大状況をにらみながら、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、調整含みとなりそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は83から81円台とやや円高方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月3週は買い越しで1月4週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③⑤が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や中東情勢の動きが影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.1ポイント割安となり、先週比1.5ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+4.9%となり先週と比較してプラス幅が拡がりました。総合乖離率は+7.8%となりプラス幅が拡がりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、先週末のエジプト反政府デモの影響で下落しました。さらに、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、などのリスクが意識されやすい面も存在します。一方、好材料としては、10-12月決算が概ね好調でS&P500の今期予想PERが12.2まで低下し、新たな、上昇余地も出てきた面もあります。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドですが、短期トレンドが、NYDowに黄信号が、NASDAQに赤信号が点灯しました。日本市場は中期上昇トレンドを維持しているものの短期は下降トレンド入りとなりました。目先の状況を分析すると、EUの財政問題についてはLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差も拡大してきましたが、ここにきて一服しており、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因となっています。
今週の米国市場では、1月のISM製造・非製造業景気指数、バーナンキFRB議長講演、1月の雇用統計の発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、中東の地政学リスクがどの程度影響するかが注目点となりそうです。一方、先週の日経平均はS&Pによる8年ぶりの日本国債格下げで軟調な展開となりました。ここ数ヶ月買いに回っていた外人に変化も見られます。今週の日経平均は、中東の地政学リスクも加わり軟調な地合いを引き継ぐ動きとなりそうですが、外人の動きとボリンジャーバンドの-2σ(10225円近辺))の割り込み度合いに注目したいと思います。
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先週の米国市場は、週半ばまで主要企業の10-12月決算がまちまちで一進一退でしたが、週末にエジプトの反政府デモが中東諸国に広がるとの懸念が浮上し大幅に下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は、日本市場が0.6ポイント割高となりました。米企業の増益予想でPERが低下し割高に転換しました。その要因はS&P500のPERが12.2で、東証1部平均のPERの16.8との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陰線となりました。今週は、中東の反政府デモの拡大状況をにらみながら、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、調整含みとなりそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は83から81円台とやや円高方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月3週は買い越しで1月4週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③⑤が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や中東情勢の動きが影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.1ポイント割安となり、先週比1.5ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+4.9%となり先週と比較してプラス幅が拡がりました。総合乖離率は+7.8%となりプラス幅が拡がりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、先週末のエジプト反政府デモの影響で下落しました。さらに、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、などのリスクが意識されやすい面も存在します。一方、好材料としては、10-12月決算が概ね好調でS&P500の今期予想PERが12.2まで低下し、新たな、上昇余地も出てきた面もあります。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドですが、短期トレンドが、NYDowに黄信号が、NASDAQに赤信号が点灯しました。日本市場は中期上昇トレンドを維持しているものの短期は下降トレンド入りとなりました。目先の状況を分析すると、EUの財政問題についてはLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差も拡大してきましたが、ここにきて一服しており、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因となっています。
今週の米国市場では、1月のISM製造・非製造業景気指数、バーナンキFRB議長講演、1月の雇用統計の発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、中東の地政学リスクがどの程度影響するかが注目点となりそうです。一方、先週の日経平均はS&Pによる8年ぶりの日本国債格下げで軟調な展開となりました。ここ数ヶ月買いに回っていた外人に変化も見られます。今週の日経平均は、中東の地政学リスクも加わり軟調な地合いを引き継ぐ動きとなりそうですが、外人の動きとボリンジャーバンドの-2σ(10225円近辺))の割り込み度合いに注目したいと思います。
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Friday, January 28, 2011
[2011/01/28]日経平均の今後の見通し
[市況]
27日のNYDowとNASDAQは上昇しました。28日の日経平均先物は、前日比20円安で寄り付き、前場は120円安まで値を下げる動きとなりました。後場に150円安まで下げた後はやや戻し、最終的に110円安で取引を終わりました。日経平均は118円安で引け、出来高は21.1億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、810万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状況です。
27日の米国市場では、キャタピラーが発表した10~12月期決算の内容や業績見通しが市場予想を大幅に上回ったことで、キャタピラー株やユナイテッド・テクノロジーズが上昇しました。一方、決算が大幅減益となったP&Gや売上高が市場予想を下回ったAT&Tがともに下落し、NYDowの重荷となりました。また、12月の耐久財受注額は前月比で市場予想に反して減少しましたが、相場の反応は目立ちませんでした。
28日の日本市場では、朝方は、円安を好感した輸出関連の一角に買いが入ったことで、一時プラスとなったものの、S&Pによる8年ぶりの日本国債格下げを受けて、金融株を中心に全面安の展開となりました。昼休みにSGX先物が1万310円まで急落したことで、後場入り後も下げ幅を広げ、25日線を下回る格好で取引を終えました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+7.8%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+4.9%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が10.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.7ポイント拡大しました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.3ポイント割安となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月の耐久財受注は予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の新築住宅販売件数、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の景気関連の経済指標は改善傾向ですが、雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガルを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続され、相場の支援材料となっていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、金融不安の指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1月25日 0.3044% → 01月26日 0.3044% → 01月27日 0.3044%と低水準横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は27日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.83ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.7%となり、日経平均は290円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ -130円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は拡大しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドです。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでも割安になってきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で横ばいで、欧州財政問題が金融不安に発展する気配は見えません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%とやや縮小し、円高気味に推移しました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出ていますが、景気関連は予想以上の改善が続いていており支援材料となっています。今夜の米国市場は、10-12月期GDP、10-12月個人消費などの経済指標の発表や、シェブロン、フォード、ベリサインなどの決算発表が注目されそうです。
今日も外人は売り越しの可能性が高く、日経平均は下落しました。米国市場に比べて弱さが目立ちます。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開が続きそうですが、外人主導の先物売りで、米国市場と比べた割安感も大きくなりましたので、早晩ゆり戻しがありそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
27日のNYDowとNASDAQは上昇しました。28日の日経平均先物は、前日比20円安で寄り付き、前場は120円安まで値を下げる動きとなりました。後場に150円安まで下げた後はやや戻し、最終的に110円安で取引を終わりました。日経平均は118円安で引け、出来高は21.1億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、810万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状況です。
27日の米国市場では、キャタピラーが発表した10~12月期決算の内容や業績見通しが市場予想を大幅に上回ったことで、キャタピラー株やユナイテッド・テクノロジーズが上昇しました。一方、決算が大幅減益となったP&Gや売上高が市場予想を下回ったAT&Tがともに下落し、NYDowの重荷となりました。また、12月の耐久財受注額は前月比で市場予想に反して減少しましたが、相場の反応は目立ちませんでした。
28日の日本市場では、朝方は、円安を好感した輸出関連の一角に買いが入ったことで、一時プラスとなったものの、S&Pによる8年ぶりの日本国債格下げを受けて、金融株を中心に全面安の展開となりました。昼休みにSGX先物が1万310円まで急落したことで、後場入り後も下げ幅を広げ、25日線を下回る格好で取引を終えました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+7.8%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+4.9%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が10.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.7ポイント拡大しました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.3ポイント割安となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月の耐久財受注は予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の新築住宅販売件数、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の景気関連の経済指標は改善傾向ですが、雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガルを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続され、相場の支援材料となっていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、金融不安の指標となるLIBORドル3ヶ月物金利の推移は1月25日 0.3044% → 01月26日 0.3044% → 01月27日 0.3044%と低水準横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は27日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.83ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.7%となり、日経平均は290円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ -130円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は拡大しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドです。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでも割安になってきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で横ばいで、欧州財政問題が金融不安に発展する気配は見えません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%とやや縮小し、円高気味に推移しました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出ていますが、景気関連は予想以上の改善が続いていており支援材料となっています。今夜の米国市場は、10-12月期GDP、10-12月個人消費などの経済指標の発表や、シェブロン、フォード、ベリサインなどの決算発表が注目されそうです。
今日も外人は売り越しの可能性が高く、日経平均は下落しました。米国市場に比べて弱さが目立ちます。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開が続きそうですが、外人主導の先物売りで、米国市場と比べた割安感も大きくなりましたので、早晩ゆり戻しがありそうです。
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Thursday, January 27, 2011
[2011/01/27]日経平均の今後の見通し
[市況]
26日のNYDowとNASDAQは上昇しました。27日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は70円高から10円安の範囲で値を下げる動きでした。後場に値を戻した後は膠着した展開となり、最終的に60円高で取引を終わりました。日経平均は76円高で引け、出来高は20.2億株に増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、480万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状況です。
26日の米国市場では、オバマ大統領の演説で法人税率の引き下げに言及された点が好感されました。また、12月の新築住宅販売件数が市場予想を大きく上回る伸びになり、住宅株などに買いが膨らんだことや、FOMCの声明で事実上のゼロ金利政策の据え置き、と6000億ドルの米国債購入継続が確認されたことが、相場の支援材料となりました。一方、売上高見通しが市場予想を下回ったボーイングやヤフーは下落しました。
27日の日本市場では、欧米市場や国際商品相場の上昇を好感し、電機・精密といった輸出関連株のほか、大手商社など資源関連株が買われました。また、安く始まった上海株が持ち直したことも後場の支援材料となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+11.4%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変化ありません。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安で、ほほ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の新築住宅販売件数、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の景気関連の経済指標は改善傾向ですが、雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続され、相場の支援材料となっていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月24日 0.3031% → 01月25日 0.3044% → 01月26日 0.3044%と低水準横ばい傾向からやや上昇に転じています。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は26日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.81ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%となり、日経平均は140円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ -90円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は改善しました。
米国市場は、中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドに戻りました。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドに戻りました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準ながら金利上昇の兆しがあり、欧州財政問題が金融不安に発展する気配に注意が必要です。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.20%と拡大したものの、あまり円安方向には動いていません。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出ていますが、景気関連は予想以上の改善が続いていており支援材料となっています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、12月の耐久財受注などの経済指標の発表や、マイクロソフト、キャタピラー、アマゾン・ドット・コム、P&G、クアルコムなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は上昇したものの、今日も外人は売り越しの可能性が高く、米国市場と比べれば頭を押さえられています。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうですが、当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開が続きそうです。
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26日のNYDowとNASDAQは上昇しました。27日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は70円高から10円安の範囲で値を下げる動きでした。後場に値を戻した後は膠着した展開となり、最終的に60円高で取引を終わりました。日経平均は76円高で引け、出来高は20.2億株に増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、480万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状況です。
26日の米国市場では、オバマ大統領の演説で法人税率の引き下げに言及された点が好感されました。また、12月の新築住宅販売件数が市場予想を大きく上回る伸びになり、住宅株などに買いが膨らんだことや、FOMCの声明で事実上のゼロ金利政策の据え置き、と6000億ドルの米国債購入継続が確認されたことが、相場の支援材料となりました。一方、売上高見通しが市場予想を下回ったボーイングやヤフーは下落しました。
27日の日本市場では、欧米市場や国際商品相場の上昇を好感し、電機・精密といった輸出関連株のほか、大手商社など資源関連株が買われました。また、安く始まった上海株が持ち直したことも後場の支援材料となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+11.4%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変化ありません。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安で、ほほ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の新築住宅販売件数、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の景気関連の経済指標は改善傾向ですが、雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。また、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続され、相場の支援材料となっていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月24日 0.3031% → 01月25日 0.3044% → 01月26日 0.3044%と低水準横ばい傾向からやや上昇に転じています。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は26日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.81ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%となり、日経平均は140円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ -90円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は改善しました。
米国市場は、中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドに戻りました。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドに戻りました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準ながら金利上昇の兆しがあり、欧州財政問題が金融不安に発展する気配に注意が必要です。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.20%と拡大したものの、あまり円安方向には動いていません。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出ていますが、景気関連は予想以上の改善が続いていており支援材料となっています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、12月の耐久財受注などの経済指標の発表や、マイクロソフト、キャタピラー、アマゾン・ドット・コム、P&G、クアルコムなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は上昇したものの、今日も外人は売り越しの可能性が高く、米国市場と比べれば頭を押さえられています。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうですが、当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開が続きそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
Tuesday, January 25, 2011
[2011/01/26]日経平均の今後の見通し
[市況]
25日のNYDowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。26日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付き、前場は80円安から40円安の範囲で小動きでした。後場も膠着した展開となり、最終的に50円安で取引を終わりました。日経平均は62円安で引け、出来高は16.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状況です。
25日の米国市場では、10-12月期決算で市場予想を下回ったアメックスや、ジョンソン・エンド・ジョンソン、スリーエムなどが軟調で、NYDowの押し下げ要因になりました。11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が市場予想以上に悪化したことも悪材料となり、NYDowの下げ幅は81ドルまで広がる場面がありました。一方、1月の消費者信頼感指数が市場予想以上に改善したことが相場を下支えしました。
26日の日本市場では、米市場が小動きで買い手掛かりに乏しかったことや円高ぎみの為替の動きに加え、国内主要企業の10-12月期決算発表の本格化、米FOMCの声明などの注目イベントを控え、買い見送り気分が終日支配しました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+9.3%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+5.2%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安で、ほほ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月21日 0.3031% → 01月24日 0.3031% → 01月25日 0.3044%と横ばい傾向から上昇に転じました。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は25日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.82ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均は180円の割安で、割安幅は変化ありませんでした。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +20円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は変化ありませんでした。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準ながら金利上昇の兆しがあり、欧州財政問題が金融不安に発展する気配に注意が必要です。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.11%と縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は予想以上の改善が続いていますが、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出てきました。今夜の米国市場は、12月の新築住宅販売件数、FOMC声明などの経済指標の発表や、ボーイング、スターバックスなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は為替の円高推移で円ベースでは米国市場より弱い動きでしたが、ドル・ベースでは弱い動きは改善傾向ですが、昨日と変化はありませんでした。外人は買い越しに戻っているようです。市場は今夜のFOMCでFEBの政策スタンスが不変であることの確認待ちと思われます。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうですが、当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開となりそうです。
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25日のNYDowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。26日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付き、前場は80円安から40円安の範囲で小動きでした。後場も膠着した展開となり、最終的に50円安で取引を終わりました。日経平均は62円安で引け、出来高は16.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状況です。
25日の米国市場では、10-12月期決算で市場予想を下回ったアメックスや、ジョンソン・エンド・ジョンソン、スリーエムなどが軟調で、NYDowの押し下げ要因になりました。11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が市場予想以上に悪化したことも悪材料となり、NYDowの下げ幅は81ドルまで広がる場面がありました。一方、1月の消費者信頼感指数が市場予想以上に改善したことが相場を下支えしました。
26日の日本市場では、米市場が小動きで買い手掛かりに乏しかったことや円高ぎみの為替の動きに加え、国内主要企業の10-12月期決算発表の本格化、米FOMCの声明などの注目イベントを控え、買い見送り気分が終日支配しました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+9.3%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+5.2%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安で、ほほ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容はバラツキがあるものの概ね好調です。経済指標では、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で-1.6%と1年ぶりの大幅なマイナスになりました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月21日 0.3031% → 01月24日 0.3031% → 01月25日 0.3044%と横ばい傾向から上昇に転じました。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は25日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.82ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均は180円の割安で、割安幅は変化ありませんでした。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +20円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は変化ありませんでした。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準ながら金利上昇の兆しがあり、欧州財政問題が金融不安に発展する気配に注意が必要です。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.11%と縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は予想以上の改善が続いていますが、企業業績はまだら模様で、NYDowの堅調な動きに水を差す動きも出てきました。今夜の米国市場は、12月の新築住宅販売件数、FOMC声明などの経済指標の発表や、ボーイング、スターバックスなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は為替の円高推移で円ベースでは米国市場より弱い動きでしたが、ドル・ベースでは弱い動きは改善傾向ですが、昨日と変化はありませんでした。外人は買い越しに戻っているようです。市場は今夜のFOMCでFEBの政策スタンスが不変であることの確認待ちと思われます。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうですが、当面サプライズを伴う環境の変化は無さそうですので、目先は日経平均も米国市場の手詰まり感に連れて方向感に乏しい展開となりそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
[2011/01/25]日経平均の今後の見通し
[市況]
24日のNYDowとNASDAQは上昇しました。25日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付き、前場は徐々に値を上げる動きでした。後場は小動きながら高い水準を維持し、最終的に130円高で取引を終わりました。日経平均は119円高で引け、出来高は19.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、160万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
24日の米国市場では、米企業の10-12月期決算の発表が中盤を迎えるなか、インテルが自社株取得枠を100億ドル拡大すると発表したこともあり、業績拡大への期待が強まりました。オバマ米大統領の一般教書演説を前に経済政策への期待も強まり、時間の経過とともに買いの勢いが増し、NYDowは約2年7ヶ月ぶりの高値を連日で更新しました。
25日の日本市場では、米市場が上昇したことを好感し、電気や精密、機械など最近株価の調整が目立っていた輸出関連株を中心に買いが優勢になりました。目先の上値メドとして意識されていた25日移動平均など節目を上回り、売り方の買い戻しを誘ったことも株高につながりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+11.3%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+5.8%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在り、9日線の下にあります、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月20日 0.3031% → 01月21日 0.3031% → 01月24日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は24日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.86ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均は180円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は改善しました。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.15%と縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連や企業業績は予想以上の改善が続き、堅調な動きとなっています。今夜の米国市場は、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数などの経済指標の発表や、ヤフーインク、ベライゾン・コミュニケーションズ、ジョンソ&ジョンソンなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均はここ数日米国市場より弱い動きが続いていましたが、昨晩の100ドルを越すNYDowの上昇で、外人も買い越しに転じ、さすがに反動高となりました。ただ、目先はまだ180円ほど割安です。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。外人の売り越しが一時的で買い越しに戻れば、日経平均も米国市場に連動する動きに戻りそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
24日のNYDowとNASDAQは上昇しました。25日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付き、前場は徐々に値を上げる動きでした。後場は小動きながら高い水準を維持し、最終的に130円高で取引を終わりました。日経平均は119円高で引け、出来高は19.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、160万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
24日の米国市場では、米企業の10-12月期決算の発表が中盤を迎えるなか、インテルが自社株取得枠を100億ドル拡大すると発表したこともあり、業績拡大への期待が強まりました。オバマ米大統領の一般教書演説を前に経済政策への期待も強まり、時間の経過とともに買いの勢いが増し、NYDowは約2年7ヶ月ぶりの高値を連日で更新しました。
25日の日本市場では、米市場が上昇したことを好感し、電気や精密、機械など最近株価の調整が目立っていた輸出関連株を中心に買いが優勢になりました。目先の上値メドとして意識されていた25日移動平均など節目を上回り、売り方の買い戻しを誘ったことも株高につながりました。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+11.3%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+5.8%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在り、9日線の下にあります、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月20日 0.3031% → 01月21日 0.3031% → 01月24日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は24日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.86ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.7%となり、日経平均は180円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いていますが、今日は改善しました。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドとなりました。日経平均は中長期的にテクニカルには米国市場に比べて割安ですが、ファンダメンタルでは均衡してきました。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.15%と縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場ではこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連や企業業績は予想以上の改善が続き、堅調な動きとなっています。今夜の米国市場は、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数などの経済指標の発表や、ヤフーインク、ベライゾン・コミュニケーションズ、ジョンソ&ジョンソンなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均はここ数日米国市場より弱い動きが続いていましたが、昨晩の100ドルを越すNYDowの上昇で、外人も買い越しに転じ、さすがに反動高となりました。ただ、目先はまだ180円ほど割安です。ここからも、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。外人の売り越しが一時的で買い越しに戻れば、日経平均も米国市場に連動する動きに戻りそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
Monday, January 24, 2011
[2011/01/24]日経平均の今後の見通し
[市況]
21日のNYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。24日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は10円安から60円高までの範囲の動きでした。後場は、やや値を上げる展開となり、最終的に60円高で取引を終わりました。日経平均は70円高で引け、出来高は18.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、250万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
21日の米国市場では、市場予想を上回る決算を発表したGEが大幅高となり、NYDowを押し上げました。一方、朝方発表した四半期決算で最終赤字が前年同期から膨らんだバンク・オブ・アメリカには売りが出たものの、地銀などの好決算で金融株全般は上昇しました。
22日の日本市場では、前週末に先物主導で大幅に下げた反動で幅広く買い戻されました。自動車株などには好決算を見込んだ先回り買いが入りましたが、国内企業の10~12月期の決算発表本格化を控えて総じて模様眺め気分が強かったようです。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は+7.9%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+4.6%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.8ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.5ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月19日 0.3031% → 01月20日 0.3031% → 01月21日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は21日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.89ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.5%となり、日経平均は270円の割安で、割安幅は変化ありません。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いています。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいとなりました。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と縮小したものの、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連や企業業績は予想以上の改善が続いています。今夜の米国市場は、主要な経済指標の発表は無さそうですので、アメリカン・エキスプレス、マクドナルド、TIなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は先週末の下げ過ぎの反動高となりました。ここからは、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。外人の売り越し傾向は続いているようですので、日本市場は弱含みの展開が予想されます。ボリンジャー・バンド-2σの10180円近辺までの下げは有りそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
21日のNYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。24日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は10円安から60円高までの範囲の動きでした。後場は、やや値を上げる展開となり、最終的に60円高で取引を終わりました。日経平均は70円高で引け、出来高は18.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、250万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
21日の米国市場では、市場予想を上回る決算を発表したGEが大幅高となり、NYDowを押し上げました。一方、朝方発表した四半期決算で最終赤字が前年同期から膨らんだバンク・オブ・アメリカには売りが出たものの、地銀などの好決算で金融株全般は上昇しました。
22日の日本市場では、前週末に先物主導で大幅に下げた反動で幅広く買い戻されました。自動車株などには好決算を見込んだ先回り買いが入りましたが、国内企業の10~12月期の決算発表本格化を控えて総じて模様眺め気分が強かったようです。
[テクニカル視点]
日経平均は25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は+7.9%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+4.6%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.8ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.5ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月19日 0.3031% → 01月20日 0.3031% → 01月21日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は21日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.89ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.21、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.5%となり、日経平均は270円の割安で、割安幅は変化ありません。プレミアム値は、ここ一週間、-340円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが続いています。
米国市場は、中期上昇トレンドですが、短期トレンドは横ばいとなりました。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。
LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と縮小したものの、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連や企業業績は予想以上の改善が続いています。今夜の米国市場は、主要な経済指標の発表は無さそうですので、アメリカン・エキスプレス、マクドナルド、TIなどの決算発表が注目されそうです。
日経平均は先週末の下げ過ぎの反動高となりました。ここからは、米企業の決算発表と為替に加え、外人投資家の動向が鍵となりそうです。外人の売り越し傾向は続いているようですので、日本市場は弱含みの展開が予想されます。ボリンジャー・バンド-2σの10180円近辺までの下げは有りそうです。
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Saturday, January 22, 2011
[2011/01/23]今週の日経平均の見通しと投資スタンス
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、ゴールドマン・サックスの予想外の業績悪化や商品市況の下落で弱含む場面もあったものの、好調な決算の企業が勝り、堅調に推移しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米市場の平均PERの低下で、日本市場が0.2ポイント割安となり、この面での割安感はなくなりつつあります。その要因はS&P500のPERが13.4で、東証1部平均のPERの16.6との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陽線となりましたがNASDAQは陰線でした。今週も、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、堅調な展開に陰りが見え始めました。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.1%~2.2%とやや拡がり、為替は81から83円台とやや円安方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月2週は買い越しで1月3週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①が強気材料でしたが⑤が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や上海市場の動きが影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、8.6ポイント割安となり、先週比0.8ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+3.8%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+5.9%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と、経済指標の改善、好決算期待が支援材料となり、NYDowは上昇局面が続いているものの、NASDAQは短期トレンドに赤信号が点灯しました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、商品市場の下落懸念などのリスクが意識されやすい面も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドですが、短期トレンドに変調の兆しが出てきました。日本市場は中期上昇トレンドを維持しているものの短期は下降トレンド入りとなりました。目先の状況を分析すると、EUの財政問題についてはLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差も拡大してきましたが、ここにきて一服しており、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因です。
今週の米国市場は、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の新築住宅販売件数、FOMC、12月の耐久財受注、10-12月期GDPの発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、引き続き、好業績が支援材料となりそうです。一方、先週の日経平均はNYDowの堅調な動きや為替の動きに関わらず軟調な展開となりました。ここ数ヶ月買いに回っていた外人に変化も見られます。今週の日経平均は、軟調な地合いを引き継ぐ動きとなりそうですが、外人の動きとボリンジャーバンドの-2σ(10175円近辺))で持ちこたえられるか否かに注目したいと思います。
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先週の米国市場は、ゴールドマン・サックスの予想外の業績悪化や商品市況の下落で弱含む場面もあったものの、好調な決算の企業が勝り、堅調に推移しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米市場の平均PERの低下で、日本市場が0.2ポイント割安となり、この面での割安感はなくなりつつあります。その要因はS&P500のPERが13.4で、東証1部平均のPERの16.6との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陽線となりましたがNASDAQは陰線でした。今週も、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、堅調な展開に陰りが見え始めました。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.1%~2.2%とやや拡がり、為替は81から83円台とやや円安方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月2週は買い越しで1月3週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①が強気材料でしたが⑤が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や上海市場の動きが影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、8.6ポイント割安となり、先週比0.8ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+3.8%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+5.9%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と、経済指標の改善、好決算期待が支援材料となり、NYDowは上昇局面が続いているものの、NASDAQは短期トレンドに赤信号が点灯しました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、商品市場の下落懸念などのリスクが意識されやすい面も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドですが、短期トレンドに変調の兆しが出てきました。日本市場は中期上昇トレンドを維持しているものの短期は下降トレンド入りとなりました。目先の状況を分析すると、EUの財政問題についてはLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差も拡大してきましたが、ここにきて一服しており、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因です。
今週の米国市場は、11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の新築住宅販売件数、FOMC、12月の耐久財受注、10-12月期GDPの発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、引き続き、好業績が支援材料となりそうです。一方、先週の日経平均はNYDowの堅調な動きや為替の動きに関わらず軟調な展開となりました。ここ数ヶ月買いに回っていた外人に変化も見られます。今週の日経平均は、軟調な地合いを引き継ぐ動きとなりそうですが、外人の動きとボリンジャーバンドの-2σ(10175円近辺))で持ちこたえられるか否かに注目したいと思います。
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Friday, January 21, 2011
[2011/01/21]日経平均の今後の見通し
[市況]
20日のNYDowとNASDAQは下落しました。21日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付き、前場は40円高から100円安まで値を下げる動きでした。後場は、さらに値を下げる展開となり、最終的に160円安で取引を終わりました。日経平均は162円安で引け、出来高は26.7億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、660万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
20日の米国市場では、中国の10~12月期の実質GDPの伸び率が市場予想を上回り、金融引き締め策を加速するとの観測が広がったことで、商品相場が下落し、素材やエネルギー株が売られ、相場を押し下げました。一方、週間の新規失業保険申請件数が市場予想よりも少なかったことで、雇用に対する警戒感がやや後退したことや、12月の中古住宅販売が市場予想以上に増加したことが、相場全体を下支えしました。
21日の日本市場では、中国の一段の金融引き締めへの警戒などを背景に、利益確定売りが広がりました。日本企業の10-12月期決算発表が本格化するのを前に、買いが手控えられた面もありました。一方為替は昨日と比べて円安に振れたものの株価への反応は限定的でした。
[テクニカル視点]
日経平均はの9日線下に在り、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+5.9%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+3.8%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.7ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月18日 0.3031% → 01月19日 0.3031% → 01月20日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は20日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.80ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.5%となり、日経平均は270円の割安で、割安幅が大幅に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-270円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが加速しました。
米国市場は、中期とも上昇トレンドの中にありますが、短期トレンドは横ばいとなりました。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.25%と拡大し、円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いてきました。しかし、ここにきて銀行の業績悪化が見え始めてきました。今夜の米国市場は、主要な軽罪指標の発表は無さそうですので、バンク・オブ・アメリカ、GEの決算発表が注目されそうです。
日経平均は円安にも関わらず、外人売りで大きく下げました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうですが、ここにきて、外人投資家が売りに回る可能性がでてきたことや、米企業の決算内容に懸念も生まれてきましたので、日本市場は弱含みの展開が予想されます。11月から続いてきた過剰流動性相場に変化の兆しが見えます。目先の日経平均は調整が続きそうです。
ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
20日のNYDowとNASDAQは下落しました。21日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付き、前場は40円高から100円安まで値を下げる動きでした。後場は、さらに値を下げる展開となり、最終的に160円安で取引を終わりました。日経平均は162円安で引け、出来高は26.7億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、660万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
20日の米国市場では、中国の10~12月期の実質GDPの伸び率が市場予想を上回り、金融引き締め策を加速するとの観測が広がったことで、商品相場が下落し、素材やエネルギー株が売られ、相場を押し下げました。一方、週間の新規失業保険申請件数が市場予想よりも少なかったことで、雇用に対する警戒感がやや後退したことや、12月の中古住宅販売が市場予想以上に増加したことが、相場全体を下支えしました。
21日の日本市場では、中国の一段の金融引き締めへの警戒などを背景に、利益確定売りが広がりました。日本企業の10-12月期決算発表が本格化するのを前に、買いが手控えられた面もありました。一方為替は昨日と比べて円安に振れたものの株価への反応は限定的でした。
[テクニカル視点]
日経平均はの9日線下に在り、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は+5.9%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+3.8%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.3ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.7ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、12月の中古住宅販売は予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞ぎみです。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月18日 0.3031% → 01月19日 0.3031% → 01月20日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は20日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.80ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.5%となり、日経平均は270円の割安で、割安幅が大幅に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-270円 ~ +80円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べて弱い動きが加速しました。
米国市場は、中期とも上昇トレンドの中にありますが、短期トレンドは横ばいとなりました。一方、日経平均は中期上昇トレンドですが、短期は下降トレンドとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.25%と拡大し、円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いてきました。しかし、ここにきて銀行の業績悪化が見え始めてきました。今夜の米国市場は、主要な軽罪指標の発表は無さそうですので、バンク・オブ・アメリカ、GEの決算発表が注目されそうです。
日経平均は円安にも関わらず、外人売りで大きく下げました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうですが、ここにきて、外人投資家が売りに回る可能性がでてきたことや、米企業の決算内容に懸念も生まれてきましたので、日本市場は弱含みの展開が予想されます。11月から続いてきた過剰流動性相場に変化の兆しが見えます。目先の日経平均は調整が続きそうです。
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Wednesday, January 19, 2011
[2011/01/20]日経平均の今後の見通し
[市況]
19日のNYDowとNASDAQは下落しました。20日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付き、前場は60円安から140円安までの範囲で値を下げる動きでした。後場は、低水準で小動きな動きとなり、最終的に130円安で取引を終わりました。日経平均は119円安で引け、出来高は20.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、70万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
19日の米国市場では、ゴールドマン・サックスの2010年10-12月期決算が、主力の投資銀行部門の低迷が響いて純利益が前年同期比で半減したことで、金融機関の事業環境の回復の鈍さが意識され、他の銀行株にも売りが波及しました。また、朝方発表の10年12月の米住宅着工件数が52万9000戸と、前月比で4.3%減少し、市場予想の55万戸を下回り、悪材料となりました。
20日の日本市場では、米市場が反落した流れや、円高ぎみの為替、中国の主要経済統計の発表を受けたアジア株が軟調に推移したことが重荷にとなりました。相場の過熱感が強いなか、利益確定売りが広がりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。総合乖離率は+10.8%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+5.4%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.5ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.0ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加するなど予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月17日 0.3031% → 01月18日 0.3031% → 01月19日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.76ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は50円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べてやや弱い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.15%とやや拡大したものの、円高ぎみの動きが続いています。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いてきました。しかし、ここにきて銀行の業績悪化が見え始めてきました。今夜の米国市場は、週間の新規失業保険申請件数、12月の中古住宅販売件数やグーグル、モルガン・スタンレーの決算発表が注目されそうです。
日経平均はアジア株安と円高進行で大きく下げました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ここにきて、米企業の決算内容に懸念も生まれてきましたので、日本市場の懸念要因が増えました。FRBの金融緩和が続いていますので、米市場の大きな下げは考えにくいものの、ひと息いれそうな気配です。円高が続けば、日経平均はNYDowより弱い動きが続きそうです。
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19日のNYDowとNASDAQは下落しました。20日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付き、前場は60円安から140円安までの範囲で値を下げる動きでした。後場は、低水準で小動きな動きとなり、最終的に130円安で取引を終わりました。日経平均は119円安で引け、出来高は20.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、70万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
19日の米国市場では、ゴールドマン・サックスの2010年10-12月期決算が、主力の投資銀行部門の低迷が響いて純利益が前年同期比で半減したことで、金融機関の事業環境の回復の鈍さが意識され、他の銀行株にも売りが波及しました。また、朝方発表の10年12月の米住宅着工件数が52万9000戸と、前月比で4.3%減少し、市場予想の55万戸を下回り、悪材料となりました。
20日の日本市場では、米市場が反落した流れや、円高ぎみの為替、中国の主要経済統計の発表を受けたアジア株が軟調に推移したことが重荷にとなりました。相場の過熱感が強いなか、利益確定売りが広がりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。総合乖離率は+10.8%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+5.4%とプラス幅は縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.5ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.0ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しですが金融機関の業績に懸念が出てきました。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加するなど予想以上でしたが、12月の米住宅着工件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月17日 0.3031% → 01月18日 0.3031% → 01月19日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.76ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は50円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べてやや弱い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.15%とやや拡大したものの、円高ぎみの動きが続いています。一方、米国市場はこのところ雇用や住宅関連では停滞を示す中、景気関連は昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いてきました。しかし、ここにきて銀行の業績悪化が見え始めてきました。今夜の米国市場は、週間の新規失業保険申請件数、12月の中古住宅販売件数やグーグル、モルガン・スタンレーの決算発表が注目されそうです。
日経平均はアジア株安と円高進行で大きく下げました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ここにきて、米企業の決算内容に懸念も生まれてきましたので、日本市場の懸念要因が増えました。FRBの金融緩和が続いていますので、米市場の大きな下げは考えにくいものの、ひと息いれそうな気配です。円高が続けば、日経平均はNYDowより弱い動きが続きそうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
[2011/01/19]日経平均の今後の見通し
[市況]
18日のNYDowとNASDAQは上昇しました。19日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は70円高から10円高までの範囲で値を下げる動きでした。後場は、小動きながら引け際に戻し、最終的に50円高で取引を終わりました。日経平均は38円高で引け、出来高は22.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、360万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
18日の米国市場では、発表が本格化している米企業の四半期決算への期待などからボーイングなどに買いが入りました。また、原油の下げ渋りを受けて景気敏感株が買われ、株価指数を押し上げました。ニューヨーク連銀が朝方に1月の景気指数を発表しましたが、市場予想とほぼ一致したため、相場の反応は限られました。
19日の日本市場では、米市場の上昇やアップルの好決算が支えになった一方、高値警戒感や82円台前半まで進んだ円高が上値を抑えました。一日を通じて小高い水準での一進一退に終始しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.6%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.6%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.1ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.0ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月14日 0.3031% → 01月17日 0.3031% → 01月18日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は18日、大幅下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.80ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.23、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して、上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均は60円の割高で、割高幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.12%とやや拡大したものの、円高ぎみの動きとなりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の住宅着工及び着工許可件数やゴールドマン・サックスの決算発表が注目されそうです。
日経平均は膠着感があったものの円高進行の割には確りした動きでした。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、日米金利差拡大は止まっている中、ユーロが買われ、連れて円高となりました。日本市場は、好調な米企業の決算とFRBの金融緩和から、引き続き、米市場の堅調な動きが支援材料となりそうですが、目先は騰落レシオが131と高止まりして警戒感も強く、円高が続けば、日経平均はNYDowよりやや弱い動きが続きそうです。
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18日のNYDowとNASDAQは上昇しました。19日の日経平均先物は、前日比40円高で寄り付き、前場は70円高から10円高までの範囲で値を下げる動きでした。後場は、小動きながら引け際に戻し、最終的に50円高で取引を終わりました。日経平均は38円高で引け、出来高は22.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、360万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
18日の米国市場では、発表が本格化している米企業の四半期決算への期待などからボーイングなどに買いが入りました。また、原油の下げ渋りを受けて景気敏感株が買われ、株価指数を押し上げました。ニューヨーク連銀が朝方に1月の景気指数を発表しましたが、市場予想とほぼ一致したため、相場の反応は限られました。
19日の日本市場では、米市場の上昇やアップルの好決算が支えになった一方、高値警戒感や82円台前半まで進んだ円高が上値を抑えました。一日を通じて小高い水準での一進一退に終始しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.6%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.6%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.1ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.1ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.0ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月14日 0.3031% → 01月17日 0.3031% → 01月18日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機直前の昨年05月03日の0.346%は下回っています。MAXは昨年6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は18日、大幅下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.80ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.23、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して、上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均は60円の割高で、割高幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、ドル・ベースでは米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.12%とやや拡大したものの、円高ぎみの動きとなりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の住宅着工及び着工許可件数やゴールドマン・サックスの決算発表が注目されそうです。
日経平均は膠着感があったものの円高進行の割には確りした動きでした。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、日米金利差拡大は止まっている中、ユーロが買われ、連れて円高となりました。日本市場は、好調な米企業の決算とFRBの金融緩和から、引き続き、米市場の堅調な動きが支援材料となりそうですが、目先は騰落レシオが131と高止まりして警戒感も強く、円高が続けば、日経平均はNYDowよりやや弱い動きが続きそうです。
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Tuesday, January 18, 2011
[2011/01/18]日経平均の今後の見通し
[市況]
17日のNYDowとNASDAQは休場でした。18日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付き、前場は50円安から30円高まで値を上げる動きでした。後場は、値を下げる展開となり、最終的に20円高で取引を終わりました。日経平均は16円高で引け、出来高は19.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、190万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
17日の米国市場は、休場でした。
18日の日本市場では、欧州市場でのアップル急落が嫌気され、朝方は、安く始まりましたが、昨日急落した上海総合指数が、じり高の展開となったことで日経平均は切り返し、その後は落ち着いた動きになりました。ただ、今晩の米市場でアップル・シティグループの決算を見極めたいとするムードも広がり、膠着感が強まりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.7%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.2%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.2ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月13日 0.3031% → 01月14日 0.3031% → 01月17日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は14日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.13ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowは休場でしたが、上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は20円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.11%とやや縮小し、円高ぎみの動きとなりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、1月のニューヨーク連銀製造業景気指数やシティグループ、アップル 、IBMの決算発表が注目されそうです。
日経平均は米市場の様子見となりました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、ユーロは落ち着きましたが、日米金利差拡大は止まっており、円相場は膠着状態です。日本市場は騰落レシオが128と高止まりして警戒感も強く、目先はアップルショックはあるものの、好調な米企業の好決算とFRBの金融緩和から米市場の堅調な動きが支援材料となりそうですが、日経平均は米国市場よりやや弱い動きが続きそうです。
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17日のNYDowとNASDAQは休場でした。18日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付き、前場は50円安から30円高まで値を上げる動きでした。後場は、値を下げる展開となり、最終的に20円高で取引を終わりました。日経平均は16円高で引け、出来高は19.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、190万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
17日の米国市場は、休場でした。
18日の日本市場では、欧州市場でのアップル急落が嫌気され、朝方は、安く始まりましたが、昨日急落した上海総合指数が、じり高の展開となったことで日経平均は切り返し、その後は落ち着いた動きになりました。ただ、今晩の米市場でアップル・シティグループの決算を見極めたいとするムードも広がり、膠着感が強まりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.7%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.2%とプラス幅は拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.2ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月13日 0.3031% → 01月14日 0.3031% → 01月17日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は14日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.13ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowは休場でしたが、上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は20円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.11%とやや縮小し、円高ぎみの動きとなりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、1月のニューヨーク連銀製造業景気指数やシティグループ、アップル 、IBMの決算発表が注目されそうです。
日経平均は米市場の様子見となりました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、ユーロは落ち着きましたが、日米金利差拡大は止まっており、円相場は膠着状態です。日本市場は騰落レシオが128と高止まりして警戒感も強く、目先はアップルショックはあるものの、好調な米企業の好決算とFRBの金融緩和から米市場の堅調な動きが支援材料となりそうですが、日経平均は米国市場よりやや弱い動きが続きそうです。
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Monday, January 17, 2011
[2011/01/17]日経平均の今後の見通し
[市況]
14日のNYDowとNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、前場は70円高から30円高までの範囲の動きでした。後場は、値を下げる展開となり、最終的に前日同値で取引を終わりました。日経平均は3円高で引け、出来高は18.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、120万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
14日の米国市場では、JPモルガンが朝方に発表した四半期決算が大幅な増益となり、金融大手の業績が持ち直すとの期待が浮上し、金融株の上昇が相場をけん引しました。今後、米企業が相次いで発表する四半期決算への期待も強まりました。また、原油が上げに転じたため、相場を支えた面もありました。一方、中国の預金準備率引き上げの発表で、朝方は売りに押される場面もありました。
17日の日本市場では、朝方は、米主力企業の好決算発表を受けた前週末の米株高や円相場の上昇一服を手掛かりにした買いがやや優勢となりました。ただ、14日の預金準備率引き上げ発表を受けた上海株の急落が重荷となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.5%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅は変わりませんでした。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.4ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.7ポイント広がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月12日 0.3031% → 01月13日 0.3031% → 01月14日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は14日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.13ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は50円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや弱い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.13%とやや拡大し、円高一服となりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、休場です。
日経平均は上海市場安が重荷となりました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、ユーロは落ち着きましたが、日米金利差拡大は止まっており、円相場は膠着状態です。騰落レシオは132と高止まりして警戒感も強く、目先は上海市場を睨みながら神経質な展開となりそうです。
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14日のNYDowとNASDAQは上昇しました。17日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、前場は70円高から30円高までの範囲の動きでした。後場は、値を下げる展開となり、最終的に前日同値で取引を終わりました。日経平均は3円高で引け、出来高は18.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、120万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
14日の米国市場では、JPモルガンが朝方に発表した四半期決算が大幅な増益となり、金融大手の業績が持ち直すとの期待が浮上し、金融株の上昇が相場をけん引しました。今後、米企業が相次いで発表する四半期決算への期待も強まりました。また、原油が上げに転じたため、相場を支えた面もありました。一方、中国の預金準備率引き上げの発表で、朝方は売りに押される場面もありました。
17日の日本市場では、朝方は、米主力企業の好決算発表を受けた前週末の米株高や円相場の上昇一服を手掛かりにした買いがやや優勢となりました。ただ、14日の預金準備率引き上げ発表を受けた上海株の急落が重荷となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.5%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅は変わりませんでした。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.4ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.7ポイント広がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。10-12月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調との見通しです。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月12日 0.3031% → 01月13日 0.3031% → 01月14日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は14日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.13ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は50円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-70円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや弱い動きに変わりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.13%とやや拡大し、円高一服となりました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、休場です。
日経平均は上海市場安が重荷となりました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。このところ、ユーロは落ち着きましたが、日米金利差拡大は止まっており、円相場は膠着状態です。騰落レシオは132と高止まりして警戒感も強く、目先は上海市場を睨みながら神経質な展開となりそうです。
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Saturday, January 15, 2011
[2011/01/16]今週の日経平均の見通しと投資スタンス
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、欧州財政問題の落ち着きと好調な企業決算期待で堅調に推移しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日米長期金利差の拡大もあり、日本市場が1.1ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.5で、東証1部平均のPERの17.0との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は陽線となりました。今週は、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、堅調な展開が続きそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は83から82円台とやや円高方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月1週は買い越しで1月2週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.4ポイント割安となり、先週比2.1ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+6.0%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+13.6%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と、経済指標の改善、好決算期待が支援材料となり、上昇局面が続いています。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい面も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドです。日本市場も短期・中期とも上昇トレンドです。目先の状況を分析すると、EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んだもののLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大してきましたが、先週は一服し、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因でした。
今週の米国市場は、12月の住宅着工件数、12月の鉱工業生産、12月の消費者物価、12月の小売売上高の発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、引き続き、好決算期待が支援材料となりそうです。一方、先週の日経平均は米国市場高で上昇する場面もあったものの、円高ぎみの為替が、頭を抑える展開でした。今週の日経平均は、米市場高に連動して上昇基調が続きそうですが、雇用統計発表以来、為替がやや円高に振れていますので、この傾向が変わらないと、米国市場よりは弱い動きが続きそうです。
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先週の米国市場は、欧州財政問題の落ち着きと好調な企業決算期待で堅調に推移しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日米長期金利差の拡大もあり、日本市場が1.1ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.5で、東証1部平均のPERの17.0との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は陽線となりました。今週は、昨年10-12月期の企業決算発表や経済指標の発表内容と商品相場の推移が株式相場に影響しそうでが、堅調な展開が続きそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は83から82円台とやや円高方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 1月1週は買い越しで1月2週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.4ポイント割安となり、先週比2.1ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+6.0%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+13.6%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と、経済指標の改善、好決算期待が支援材料となり、上昇局面が続いています。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい面も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドです。日本市場も短期・中期とも上昇トレンドです。目先の状況を分析すると、EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んだもののLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大してきましたが、先週は一服し、やや円高方向の動きになっており、日本市場の伸び悩み要因でした。
今週の米国市場は、12月の住宅着工件数、12月の鉱工業生産、12月の消費者物価、12月の小売売上高の発表や主要企業の決算発表が注目されそうでが、引き続き、好決算期待が支援材料となりそうです。一方、先週の日経平均は米国市場高で上昇する場面もあったものの、円高ぎみの為替が、頭を抑える展開でした。今週の日経平均は、米市場高に連動して上昇基調が続きそうですが、雇用統計発表以来、為替がやや円高に振れていますので、この傾向が変わらないと、米国市場よりは弱い動きが続きそうです。
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Friday, January 14, 2011
[2011/01/14]日経平均の今後の見通し
[市況]
13日のNYDowとNASDAQは下落しました。14日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、前場は30円安から20円高までの範囲の動きでした。後場は、軟調な展開となり、最終的に60円安で取引を終わりました。日経平均は90円安で引け、出来高は24.6億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、470万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
13日の米国市場では、朝方発表の週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増え、景気の先行きに対する楽観的な見方がやや後退して、目先の利益確定売りが優勢となりました。また、NYDowの構成銘柄であるメルクの大幅下落も指数下落の要因となりました。
14日の日本市場では、米市場が安かったものの、米時間13日夕に市場予想を上回る2010年10-12月期決算を発表したインテルが時間外取引で上昇したことで、半導体関連株の一部が買われ、日経平均は下げ幅を10円弱に縮める場面もありました。ただ、後場に、円相場が82円台半ばに上昇したことが重荷となり、輸出関連株を中心に利益確定売りが優勢となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.6%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.8ポイント広がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月11日 0.3031% → 01月12日 0.3031% → 01月13日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は13日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.04ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は40円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.12%に縮小し、円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の小売売上高、12月の鉱工業生産、1月のミシガン大学消費者信頼感指数やJPモルガン・チェースの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は円高で一服しました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。がユーロの落ち着きと日米
金利差拡大が続けば、騰落レシオが134と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。ただ、来週週初は米国市場が休場ですので目先は上値が重そうです。
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13日のNYDowとNASDAQは下落しました。14日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、前場は30円安から20円高までの範囲の動きでした。後場は、軟調な展開となり、最終的に60円安で取引を終わりました。日経平均は90円安で引け、出来高は24.6億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、470万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
13日の米国市場では、朝方発表の週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増え、景気の先行きに対する楽観的な見方がやや後退して、目先の利益確定売りが優勢となりました。また、NYDowの構成銘柄であるメルクの大幅下落も指数下落の要因となりました。
14日の日本市場では、米市場が安かったものの、米時間13日夕に市場予想を上回る2010年10-12月期決算を発表したインテルが時間外取引で上昇したことで、半導体関連株の一部が買われ、日経平均は下げ幅を10円弱に縮める場面もありました。ただ、後場に、円相場が82円台半ばに上昇したことが重荷となり、輸出関連株を中心に利益確定売りが優勢となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+13.6%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅0.8ポイント広がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月11日 0.3031% → 01月12日 0.3031% → 01月13日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は13日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.04ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は40円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.12%に縮小し、円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の小売売上高、12月の鉱工業生産、1月のミシガン大学消費者信頼感指数やJPモルガン・チェースの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は円高で一服しました。ここからも、米企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。がユーロの落ち着きと日米
金利差拡大が続けば、騰落レシオが134と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。ただ、来週週初は米国市場が休場ですので目先は上値が重そうです。
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Thursday, January 13, 2011
[2011/01/13]日経平均の今後の見通し
[市況]
12日のNYDowとNASDAQは上昇しました。13日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付き、前場は100円高まで上昇する場面がありました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に40円高で取引を終わりました。日経平均は76円高で引け、出来高は22.6億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、1360万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
12日の米国市場では、ポルトガル政府が実施した国債入札が予想に比べて順調な結果となったことで、欧州の財政不安がひとまず後退するとの思惑から米国株にも買いが入りました。また、投資判断の引き上げなどを好感して金融株が買われたことも相場を支援材料となりました。
13日の日本市場では、米金融株高と米国市場高を受けて、銀行・証券や不動産株に海外投資家からとみられる資金流入が観測され、前日に続いて値上がりが目立ちました。また、円が対ユーロで下落したことも投資家心理を明るくし、一部輸出関連株を始め、幅広い銘柄で買いが優勢となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.6%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.9%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.9ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変わりませんでした。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月10日 0.3031% → 01月11日 0.3031% → 01月12日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は12日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.08ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.23、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は20円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%にやや拡大したものの、やや円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、 11月の貿易収支やインテルの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は円安一服で伸び悩みました。ここからは、インテルの決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが143と高止まりして警戒感が強いものの、引き続き上昇余地はまだありそうです。
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12日のNYDowとNASDAQは上昇しました。13日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付き、前場は100円高まで上昇する場面がありました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に40円高で取引を終わりました。日経平均は76円高で引け、出来高は22.6億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、1360万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
12日の米国市場では、ポルトガル政府が実施した国債入札が予想に比べて順調な結果となったことで、欧州の財政不安がひとまず後退するとの思惑から米国株にも買いが入りました。また、投資判断の引き上げなどを好感して金融株が買われたことも相場を支援材料となりました。
13日の日本市場では、米金融株高と米国市場高を受けて、銀行・証券や不動産株に海外投資家からとみられる資金流入が観測され、前日に続いて値上がりが目立ちました。また、円が対ユーロで下落したことも投資家心理を明るくし、一部輸出関連株を始め、幅広い銘柄で買いが優勢となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.6%とプラス幅が拡がりました200日線との乖離率は+6.9%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.9ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変わりませんでした。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月10日 0.3031% → 01月11日 0.3031% → 01月12日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は12日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在5.08ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.23、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は20円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%にやや拡大したものの、やや円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、 11月の貿易収支やインテルの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は円安一服で伸び悩みました。ここからは、インテルの決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが143と高止まりして警戒感が強いものの、引き続き上昇余地はまだありそうです。
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Wednesday, January 12, 2011
[2011/01/12]日経平均の今後の見通し
[市況]
11日のNYDowとNASDAQは上昇しました。12日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、前場は70円高まで上昇する場面がありました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に10円高で取引を終わりました。日経平均は2円高で引け、出来高は25.1億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、10万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
11日の米国市場では、アナリストが投資判断を引き上げたHPが上昇したほか、原油の上昇を受けてエネルギー株が買われ、相場を支えました。一方、2011年1月期の1株利益見通しを引き上げたティファニーが下落に転じるなど、業績期待から先行して上昇基調にあった銘柄には利益確定売りも目立ち、相場の上値を抑えました。
12日の日本市場では、欧米市場の上昇を受けて、メガバンクなど金融株を中心に買いが広がりました。個人投資家の物色意欲が根強く、一時は10570円台まで上昇し、取引時間中としては8ヶ月ぶりの高値を付けました。ただ、後場に入ると円が対ドルで上げに転じたことで、輸出関連株の一部が売られ、日経平均も伸び悩みました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.5%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.1%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.9ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月07日 0.3031% → 01月10日 0.3031% → 01月11日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は11日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.94ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均は60円の割高で、割高幅はやや縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.17%に拡大し、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数や決算発表を控え業績予想などが注目されそうです。
日経平均は円安一服で伸び悩みました。ここからは、好調と予想される米主要企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが141と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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11日のNYDowとNASDAQは上昇しました。12日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、前場は70円高まで上昇する場面がありました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に10円高で取引を終わりました。日経平均は2円高で引け、出来高は25.1億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、10万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
11日の米国市場では、アナリストが投資判断を引き上げたHPが上昇したほか、原油の上昇を受けてエネルギー株が買われ、相場を支えました。一方、2011年1月期の1株利益見通しを引き上げたティファニーが下落に転じるなど、業績期待から先行して上昇基調にあった銘柄には利益確定売りも目立ち、相場の上値を抑えました。
12日の日本市場では、欧米市場の上昇を受けて、メガバンクなど金融株を中心に買いが広がりました。個人投資家の物色意欲が根強く、一時は10570円台まで上昇し、取引時間中としては8ヶ月ぶりの高値を付けました。ただ、後場に入ると円が対ドルで上げに転じたことで、輸出関連株の一部が売られ、日経平均も伸び悩みました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.5%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.1%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.9ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月07日 0.3031% → 01月10日 0.3031% → 01月11日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は11日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.94ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6%となり、日経平均は60円の割高で、割高幅はやや縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +120円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題が金融不安に発展する気配はありません。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.17%に拡大し、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数や決算発表を控え業績予想などが注目されそうです。
日経平均は円安一服で伸び悩みました。ここからは、好調と予想される米主要企業の決算発表と為替に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが141と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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Tuesday, January 11, 2011
[2011/01/11]日経平均の今後の見通し
[市況]
10日のNYDowは下落し、NASDAQは小幅上昇しました。11日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付き、前場は10円安まで徐々に値を戻す展開となりました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に40円安で取引を終わりました。日経平均は30円安で引け、出来高は21.1億株とやや減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
10日の米国市場では、欧州でスペインやポルトガル、イタリアで国債の入札が相次ぐことで、これ等の国の国債利回りが急上昇して、欧州の主要株式相場が軒並み下落し、投資家心理が悪化しました。また、今週から始まる2010年10-12月期決算を見極めたいとの雰囲気が強まり、方向感のない相場となりました。
11日の日本市場では、米雇用回復に対する過度な期待の後退、欧州財政懸念の再燃などを背景に、NYDowが3日続落となるなど、株高傾向にやや一服感が出てきたことから、日経平均も主力株を中心に利益確定売りが出て、安く始まりました。しかし、投資家の先高期待は強く、売り一巡後は前日終値近辺まで下げ渋る場面もありました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.7%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変わりませんでした。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月06日 0.3031% → 01月07日 0.3031% → 01月10日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は10日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.92ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.9%となり、日経平均は80円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +110円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いているようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.10%に縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、11月の卸在庫やアルコアの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は悪材料が出たわりには下げ渋りました。ここからは、好調と予想される米主要企業の決算発表に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが152と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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10日のNYDowは下落し、NASDAQは小幅上昇しました。11日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付き、前場は10円安まで徐々に値を戻す展開となりました。後場は、やや軟調な展開となり、最終的に40円安で取引を終わりました。日経平均は30円安で引け、出来高は21.1億株とやや減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
10日の米国市場では、欧州でスペインやポルトガル、イタリアで国債の入札が相次ぐことで、これ等の国の国債利回りが急上昇して、欧州の主要株式相場が軒並み下落し、投資家心理が悪化しました。また、今週から始まる2010年10-12月期決算を見極めたいとの雰囲気が強まり、方向感のない相場となりました。
11日の日本市場では、米雇用回復に対する過度な期待の後退、欧州財政懸念の再燃などを背景に、NYDowが3日続落となるなど、株高傾向にやや一服感が出てきたことから、日経平均も主力株を中心に利益確定売りが出て、安く始まりました。しかし、投資家の先高期待は強く、売り一巡後は前日終値近辺まで下げ渋る場面もありました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.7%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.0%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変わりませんでした。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.1ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。12月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が103000人増と市場予想より小幅な伸びでしたが、失業率は9.8%から9.4%と前月から改善しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月06日 0.3031% → 01月07日 0.3031% → 01月10日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は10日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.92ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.9%となり、日経平均は80円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +110円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなっています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標と企業決算の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いているようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.10%に縮小し、やや円高方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、11月の卸在庫やアルコアの決算発表などが注目されそうです。
日経平均は悪材料が出たわりには下げ渋りました。ここからは、好調と予想される米主要企業の決算発表に影響される相場となりそうです。ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが152と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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Sunday, January 09, 2011
[2011/01/10]今週の日経平均の見通しと投資スタンス
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、好調な経済指標の発表で堅調に推移しましたが、週末の雇用統計の発表で頭を抑えられました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日米長期金利差の拡大もあり、日本市場が1.2ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.6で、東証1部平均のPERの16.9との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は陽線となりました。今週は、企業決算や経済指標の発表内容と長期金利と為替の推移が相場に影響しそうです。2011年度相場を占う相場となりそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は81から83円台と円安方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 12月5週は買い越しで1月1週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.3ポイント割安となり、先週比2.1ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+6.3%となり先週と比較してプラス幅が拡がりました。総合乖離率は+16.0%となりプラス幅が拡がりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と好調な年末商戦、経済指標の改善が支援材料となり、上昇局面が9月から続いてきました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい局面への変化も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドです。日本市場も短期・中期とも上昇トレンドです。目先の状況を分析すると、EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んでいるもののLIBORのドル3ヶ月物金利は横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大方向で、先週は、円安方向の動きになっており、日本市場の上昇要因でした。
今週の米国市場は、11月の卸在庫、12月の小売売上高、12月の鉱工業生産や主要企業の決算発表が注目されそうです。一方、先週の日経平均は米国市場高と円安推移で上昇しましたが、週末の雇用統計発表以来、為替が円高に振れていますので、今週の日経平均は、やや弱含みな動きが想定されます。騰落レシオの高さから高値警戒感も有ります。ただ、米国の金融緩和による世界の商品や株価上昇期待は根強く、大きく下落することも考えにくい状況です。今週からしばらくは米主要企業の決算発表に伴う業績見通しに影響される相場となりそうです。
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先週の米国市場は、好調な経済指標の発表で堅調に推移しましたが、週末の雇用統計の発表で頭を抑えられました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日米長期金利差の拡大もあり、日本市場が1.2ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.6で、東証1部平均のPERの16.9との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は陽線となりました。今週は、企業決算や経済指標の発表内容と長期金利と為替の推移が相場に影響しそうです。2011年度相場を占う相場となりそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.2%~2.1%とやや縮まり、為替は81から83円台と円安方向の動きでした。今週も81から83円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 12月5週は買い越しで1月1週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と企業決算や経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.3ポイント割安となり、先週比2.1ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+6.3%となり先週と比較してプラス幅が拡がりました。総合乖離率は+16.0%となりプラス幅が拡がりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と好調な年末商戦、経済指標の改善が支援材料となり、上昇局面が9月から続いてきました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい局面への変化も存在します。テクニカルな面を見ると、米国市場は短期・中期とも上昇トレンドです。日本市場も短期・中期とも上昇トレンドです。目先の状況を分析すると、EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んでいるもののLIBORのドル3ヶ月物金利は横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、昨年10月以来、米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大方向で、先週は、円安方向の動きになっており、日本市場の上昇要因でした。
今週の米国市場は、11月の卸在庫、12月の小売売上高、12月の鉱工業生産や主要企業の決算発表が注目されそうです。一方、先週の日経平均は米国市場高と円安推移で上昇しましたが、週末の雇用統計発表以来、為替が円高に振れていますので、今週の日経平均は、やや弱含みな動きが想定されます。騰落レシオの高さから高値警戒感も有ります。ただ、米国の金融緩和による世界の商品や株価上昇期待は根強く、大きく下落することも考えにくい状況です。今週からしばらくは米主要企業の決算発表に伴う業績見通しに影響される相場となりそうです。
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Thursday, January 06, 2011
[2011/01/07]日経平均の今後の見通し
[市況]
6日のNYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。7日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、終日10円安と50円高の狭いレンジでの動きとなり、最終的に40円高で取引を終わりました。日経平均は11円高で引け、出来高は22.9億株とやや減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、270万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
6日の米国市場では、前日に約2年5ヶ月ぶりの高値に上昇していたうえ、明日発表の12月の雇用統計の内容を見極めたいとして、目先の利益確定売りが優勢となりました。ドルが対ユーロなどで上昇し、アルコアなど素材株が下げたことも相場の重荷となりました。
7日の日本市場では、前場は10500円台を回復した翌日とあって、目標達成感や高値警戒感から利益確定売りが先行しました。3連休前の週末ということや、12月の米雇用統計の発表を控え模様眺め気分が強まりました。後場は上海市場の上昇や円安ぎみの為替の動きで、強含みの展開でした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.0%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.3%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月04日 0.3028% → 01月05日 0.3028% → 01月06日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向ですが昨日はやや上昇しました。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は06日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.95ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は30円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いているようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.21%に縮小したものの、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の雇用統計やバーナンキFRB議長の議会証言などが注目されそうです。
日経平均は米雇用統計発表待ちで動きづらい相場でした。来週週初は週末の雇用統計発表に左右される展開が予想されますが、ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが149と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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6日のNYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。7日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、終日10円安と50円高の狭いレンジでの動きとなり、最終的に40円高で取引を終わりました。日経平均は11円高で引け、出来高は22.9億株とやや減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、270万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
6日の米国市場では、前日に約2年5ヶ月ぶりの高値に上昇していたうえ、明日発表の12月の雇用統計の内容を見極めたいとして、目先の利益確定売りが優勢となりました。ドルが対ユーロなどで上昇し、アルコアなど素材株が下げたことも相場の重荷となりました。
7日の日本市場では、前場は10500円台を回復した翌日とあって、目標達成感や高値警戒感から利益確定売りが先行しました。3連休前の週末ということや、12月の米雇用統計の発表を控え模様眺め気分が強まりました。後場は上海市場の上昇や円安ぎみの為替の動きで、強含みの展開でした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.0%とプラス幅が縮まりました200日線との乖離率は+6.3%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月04日 0.3028% → 01月05日 0.3028% → 01月06日 0.3031%と比較的低水準で横ばい傾向ですが昨日はやや上昇しました。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は06日、下落しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.95ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.22、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowに連動して小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%となり、日経平均は30円の割高で、割高幅はやや拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-20円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べてやや強い動きとなりました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いているようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.21%に縮小したものの、やや円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月の雇用統計やバーナンキFRB議長の議会証言などが注目されそうです。
日経平均は米雇用統計発表待ちで動きづらい相場でした。来週週初は週末の雇用統計発表に左右される展開が予想されますが、ユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが149と高止まりして警戒感が強いものの、上昇余地はまだありそうです。
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[2011/01/06]日経平均の今後の見通し
[市況]
5日のNYDowとNASDAQは上昇しました。6日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付き、終日120円高と160円高の狭いレンジでの動きとなり、最終的に130円高で取引を終わりました。日経平均は148円高で引け、出来高は24.0億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、270万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
5日の米国市場では、12月のADP雇用統が前月比29万7000人増と大幅に改善したことで。7日発表される政府の雇用統計への期待が高まり、相場を押し上げました。また、12月のISM非製造業景況感指数も市場予想を上回ったため、米景気の拡大期待が一段と強まりました。
6日の日本市場では、米株式市場が上昇したほか、円が83円台前半に下落したことを好感した買いが入りました。電機や自動車など輸出関連株を中心に幅広い銘柄が買われ、東証1部全体の7割強の銘柄が上昇しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.1%とプラス幅が拡がりました0日線との乖離率は+6.2%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.5ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月03日 0.3028% → 01月04日 0.3028% → 01月05日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は05日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.97ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.21ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は10円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-10円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きからほぼ均衡しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.26%に拡大し為替は円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数などが注目されそうです。
日経平均は米雇用情勢の改善期待と円安で大幅高となりました。週末の雇用統計発表まで、雇用に関する情報に左右される展開が予想されます。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが140と高止まりして警戒感が強いものの、週末にかけて様子見気分が高まりそうですが、下値は堅そうです。
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注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
5日のNYDowとNASDAQは上昇しました。6日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付き、終日120円高と160円高の狭いレンジでの動きとなり、最終的に130円高で取引を終わりました。日経平均は148円高で引け、出来高は24.0億株と高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、270万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
5日の米国市場では、12月のADP雇用統が前月比29万7000人増と大幅に改善したことで。7日発表される政府の雇用統計への期待が高まり、相場を押し上げました。また、12月のISM非製造業景況感指数も市場予想を上回ったため、米景気の拡大期待が一段と強まりました。
6日の日本市場では、米株式市場が上昇したほか、円が83円台前半に下落したことを好感した買いが入りました。電機や自動車など輸出関連株を中心に幅広い銘柄が買われ、東証1部全体の7割強の銘柄が上昇しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+16.1%とプラス幅が拡がりました0日線との乖離率は+6.2%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.5ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM非製造業景況感指数、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は01月03日 0.3028% → 01月04日 0.3028% → 01月05日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は05日、上昇しました。(一昨年1月高値7.59ドル・一昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.97ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.21ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は10円の割高で、割高幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-10円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きからほぼ均衡しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.26%に拡大し為替は円安方向に動きました。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数などが注目されそうです。
日経平均は米雇用情勢の改善期待と円安で大幅高となりました。週末の雇用統計発表まで、雇用に関する情報に左右される展開が予想されます。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが140と高止まりして警戒感が強いものの、週末にかけて様子見気分が高まりそうですが、下値は堅そうです。
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Wednesday, January 05, 2011
[2011/01/05]日経平均の今後の見通し
[市況]
4日のNYDowは小幅上昇し、NASDAQは小幅下落しました。5日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、終日40円高と20円安の狭いレンジでの動きとなり、最終的に前日同値で取引を終わりました。日経平均は17円安で引け、出来高は17.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、130万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
4日の米国市場では、前回のFOMC議事要旨で、短期的な景気見通しがやや強気に傾いていたことが明らかになったものの、「景気見通しの変化は資産購入策に変更を加えるほど十分ではない」との判断により、量的緩和策の継続が決められたことで買い安心感を誘いました。一方、商品市場では原油や金などが大幅下落したことで、エネルギーや素材株の一部に売りが出て、相場全体の上値を抑えました。
5日の日本市場では、目新しい買い材料が無い中、利益確定売りが優勢となりました。また、アジア市場が下げ、買いが見送られた面もありました。ただ、米景気の回復期待は根強く、売り急ぐ動きも見られませんでした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+11.9%とプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は+4.7%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数、11月のISM非製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は12月30日 0.3028% → 01月03日 0.3028% → 01月04日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は04日、変わらずでした。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.20、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowと同じく小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は50円の割高で、割高幅は変わりませんでした。プレミアム値は、ここ一週間、0円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きが続いています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と変わらず為替もあまり変化はありませんでした。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月のADP雇用統計や、12月のISM非製造業景気指数などが注目されそうです。
日経平均は米国市場と為替に方向感なく、膠着した動きでした。ただ、個別には資源関連や不動産などが高く、先行きを示唆するような動きでした。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが140と高止まりして警戒感が高いものの、12月のSQ値10420円を抜けば、日経平均の上昇余地はあると思われます。引き続き為替動向が重要と思われます。
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4日のNYDowは小幅上昇し、NASDAQは小幅下落しました。5日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付き、終日40円高と20円安の狭いレンジでの動きとなり、最終的に前日同値で取引を終わりました。日経平均は17円安で引け、出来高は17.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、130万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
4日の米国市場では、前回のFOMC議事要旨で、短期的な景気見通しがやや強気に傾いていたことが明らかになったものの、「景気見通しの変化は資産購入策に変更を加えるほど十分ではない」との判断により、量的緩和策の継続が決められたことで買い安心感を誘いました。一方、商品市場では原油や金などが大幅下落したことで、エネルギーや素材株の一部に売りが出て、相場全体の上値を抑えました。
5日の日本市場では、目新しい買い材料が無い中、利益確定売りが優勢となりました。また、アジア市場が下げ、買いが見送られた面もありました。ただ、米景気の回復期待は根強く、売り急ぐ動きも見られませんでした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+11.9%とプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は+4.7%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数、11月のISM非製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は12月30日 0.3028% → 01月03日 0.3028% → 01月04日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は04日、変わらずでした。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.20、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowと同じく小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は50円の割高で、割高幅は変わりませんでした。プレミアム値は、ここ一週間、0円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きが続いています。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドです。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と変わらず為替もあまり変化はありませんでした。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、昨年9月以降予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、12月のADP雇用統計や、12月のISM非製造業景気指数などが注目されそうです。
日経平均は米国市場と為替に方向感なく、膠着した動きでした。ただ、個別には資源関連や不動産などが高く、先行きを示唆するような動きでした。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが140と高止まりして警戒感が高いものの、12月のSQ値10420円を抜けば、日経平均の上昇余地はあると思われます。引き続き為替動向が重要と思われます。
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Tuesday, January 04, 2011
[2011/01/04]日経平均の今後の見通し
[市況]
3日のNYDowとNASDAQは上昇しました。4日の日経平均先物は、前日比140円高で寄り付き、前場は堅調な動きが続きました。後場に210円高となる場面もありましたが、最終的に170円高で取引を終わりました。日経平均は169円高で引け、出来高は16.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
3日の米国市場では、3日のアジア、欧州株式相場の上昇が心理面での追い風となる中、12月分のISM製造業指数は57.0で、市場予想並みでしたが、0.4ポイントと前月比で2ヶ月ぶりに上昇したことが好感されました。また、ボーイングやアルコア株などへの投資判断引き上げが相次いだことも市場心理を強気に傾けました。NASDAQは、約3年ぶりの高値を更新しました。
4日の日本市場では、年末年始で日本が休場の間に海外株が堅調だったことが好感され、輸出株や資源関連銘柄を中心に幅広く買われました。円高の一服も支えとなり、東証1部は全体の9割弱の銘柄が上げるほぼ全面高の展開でした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+12.7%とプラス幅が拡がりました。200日線との乖離率は+4.9%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.5ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.9ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数、11月のISM非製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は12月29日 0.3028% → 12月30日 0.3028% → 01月03日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は03日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.20、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は50円の割高で、割高幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、0円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きがやや減速しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドですがとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と縮まったものの円安高推移でした。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、前回のFOMC議事録などが注目されそうです。
日経平均は米国市場の堅調な動きと円安推移で久々に大幅に上昇しました。日米金利差は拡大方向ですので、欧州財政問題に起因するユーロ安が落ち着き、円安に振れました。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが130台と高止まりして警戒感が高いものの、日経平均の上昇余地はあると思われます。引き続き為替動向が重要と思われます。
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世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート
注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。
3日のNYDowとNASDAQは上昇しました。4日の日経平均先物は、前日比140円高で寄り付き、前場は堅調な動きが続きました。後場に210円高となる場面もありましたが、最終的に170円高で取引を終わりました。日経平均は169円高で引け、出来高は16.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
3日の米国市場では、3日のアジア、欧州株式相場の上昇が心理面での追い風となる中、12月分のISM製造業指数は57.0で、市場予想並みでしたが、0.4ポイントと前月比で2ヶ月ぶりに上昇したことが好感されました。また、ボーイングやアルコア株などへの投資判断引き上げが相次いだことも市場心理を強気に傾けました。NASDAQは、約3年ぶりの高値を更新しました。
4日の日本市場では、年末年始で日本が休場の間に海外株が堅調だったことが好感され、輸出株や資源関連銘柄を中心に幅広く買われました。円高の一服も支えとなり、東証1部は全体の9割弱の銘柄が上げるほぼ全面高の展開でした。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。総合乖離率は+12.7%とプラス幅が拡がりました。200日線との乖離率は+4.9%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.5ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.9ポイント縮まりました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2011年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融緩和の効果」、「欧州の財政赤字による金融不安の再燃」、「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を実行中です。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、12月のISM製造業景況感指数、12月のフィラデルフィア連銀景気指数、11月の鉱工業生産指数、12月のニューヨーク連銀景気指数、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者態度指数、11月のISM非製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、11月の耐久財受注、などは予想以下となりました。11月の雇用統計は、雇用者数の増加幅が39000人増と市場予想を大幅に下回り、失業率も9.8%と前月から悪化しました。一方、住宅関連では、11月の米住宅着工件数が3ヶ月ぶりに増加、10月の仮契約住宅販売指数が前月比10.4%上昇と大幅に改善し、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇するなど予想以上でしたが、先行指標の11月の住宅着工許可件数は予想以下でした。また、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9ヶ月ぶりにマイナスに転じました。9月以降の経済指標は改善傾向ですが、直近の雇用と住宅関連は停滞しています。
ギリシャ、アイルランドを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が金融システム不安再燃の懸念を生んでいます。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが背景に有ることから、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策と大幅なドル供給策は継続されていますが、中国を初めとする新興国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は12月29日 0.3028% → 12月30日 0.3028% → 01月03日 0.3028%と比較的低水準で横ばい傾向です。欧州財政危機前の05月03日の0.346%は下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は03日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.20、ROEが7.4%となっています。
[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均は50円の割高で、割高幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、0円 ~ +200円の間で推移しています。日本市場は、米国市場に比べて強い動きがやや減速しました。
米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドの中にあります。一方、日経平均も短・中期上昇トレンドですがとなりました。日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いて行くものと思われます。短期的には、為替の変化、欧州財政問題、米経済指標の発表、中国市場の動向に左右される相場が続きそうです。日経平均の上昇の為には、今後も円安方向への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、LIBORのドル3ヶ月物金利は低水準で、欧州財政問題は落ち着いたようです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要ですが、今日の長期金利差は2.18%と縮まったものの円安高推移でした。一方、米国市場はこのところ停滞を示す経済指標も出始めましたが、予想以上の経済指標の発表が続いており、年初来高値を更新する動きが続いています。今夜の米国市場は、前回のFOMC議事録などが注目されそうです。
日経平均は米国市場の堅調な動きと円安推移で久々に大幅に上昇しました。日米金利差は拡大方向ですので、欧州財政問題に起因するユーロ安が落ち着き、円安に振れました。ここからもユーロの落ち着きと日米金利差拡大が続けば、騰落レシオが130台と高止まりして警戒感が高いものの、日経平均の上昇余地はあると思われます。引き続き為替動向が重要と思われます。
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Sunday, January 02, 2011
[2011/01/03]今週の日経平均の見通しと投資スタンス
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、好調な経済指標の発表があったものの、中国の利上げと高値警戒感が頭を抑え、年末の閑散相場も影響し、膠着した展開でした。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米長期金利の上昇もあり、日本市場が1.4ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.5で、日経平均のPERの16.0との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+3.0%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は十字線となりました。今週も、欧州の財政不安や経済指標の発表内容と長期金利と為替の推移が相場に影響しそうです。2011年度相場入りになり、動きが戻ってくることが予想されます。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.1%~2.3%と横ばいで推移し、為替は82から80円台と円高方向の動きでした。今週も80から82円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 12月4週は買い越しで12月5週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.4ポイント割安となり、先週比0.3ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+3.1%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+7.9%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線の上に在りますが、9日線の下に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は短期、中期とも上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドですが、短期が横ばいとなりました。EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んでいるもののLIBORのドル3ヶ月物金利は横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準で、今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、12月に入ってからは米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大方向ですが、先週は、円高方向の動きになっており、2週連続で日本市場の低迷要因でした。米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と好調な年末商戦、経済指標の改善が支援材料となり、上昇局面が9月から続いてきました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい局面への変化も存在します。今週の米国市場は、ISM 製造業景気指数、ISM 非製造業景気指数、12月の雇用統計、バーナンキFRB議長の議会証言などが注目されそうです。一方、日経平均は目先、円高や、裁定買残と騰落レシオの高さから高値警戒感が有り、利食い売りが出やすい状況は続いています。また米国市場も上値が重く、今週の日経平均はマイナス材料が多い状況が続きそうですが、日米の長期金利差が拡大方向ですので、ユーロが反転すれば円安に戻りやすい状況であることが、プラス材料となり得る要素と思われます。
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先週の米国市場は、好調な経済指標の発表があったものの、中国の利上げと高値警戒感が頭を抑え、年末の閑散相場も影響し、膠着した展開でした。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米長期金利の上昇もあり、日本市場が1.4ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが15.5で、日経平均のPERの16.0との差と日米金利差によるものです。
[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+3.0%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は十字線となりました。今週も、欧州の財政不安や経済指標の発表内容と長期金利と為替の推移が相場に影響しそうです。2011年度相場入りになり、動きが戻ってくることが予想されます。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.1%~2.3%と横ばいで推移し、為替は82から80円台と円高方向の動きでした。今週も80から82円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 12月4週は買い越しで12月5週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と経済指標発表が影響すると思われます。
[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.4ポイント割安となり、先週比0.3ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+3.1%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+7.9%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線の上に在りますが、9日線の下に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。
[今週の見通し]
米国市場は短期、中期とも上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドですが、短期が横ばいとなりました。EUの財政問題が再燃してユーロ安が進んでいるもののLIBORのドル3ヶ月物金利は横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準で、今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、12月に入ってからは米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大方向ですが、先週は、円高方向の動きになっており、2週連続で日本市場の低迷要因でした。米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と好調な年末商戦、経済指標の改善が支援材料となり、上昇局面が9月から続いてきました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい局面への変化も存在します。今週の米国市場は、ISM 製造業景気指数、ISM 非製造業景気指数、12月の雇用統計、バーナンキFRB議長の議会証言などが注目されそうです。一方、日経平均は目先、円高や、裁定買残と騰落レシオの高さから高値警戒感が有り、利食い売りが出やすい状況は続いています。また米国市場も上値が重く、今週の日経平均はマイナス材料が多い状況が続きそうですが、日米の長期金利差が拡大方向ですので、ユーロが反転すれば円安に戻りやすい状況であることが、プラス材料となり得る要素と思われます。
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