日経平均の予想: May 2009

Sunday, May 31, 2009

<20090531>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は週初に発表された5月の消費者信頼感指数が予想以上に改善するなど、全般的に堅調でした。今週は、GMの再建計画の提出期限を迎えることや景気指数、雇用統計など、相次ぐ注目材料をにらんで神経質な展開となりそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げによる信用収縮傾向は今後も続くと思われます。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は3.8ポイント割高となりました。先週と比べ割高度が0.2ポイント縮小しました。3月度決算発表が進み、日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは40.5となりました。S&P500のPERが16.3と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週は個人消費改善期待などから上昇しました、今週も経済指標に左右される展開となりそうです。
②決算発表が進み、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.1%となっています。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は2.0-2.2%と拡大し、為替は94-97円台と円安方向に変化しました。今週も、99-93円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は5月3週は小幅売り越しでした。5月4週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越し傾向が予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①⑤と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、1.3ポイント割安となり、先週比1.1ポイント割安方向に動きました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-+2.1%となり先週と比較してプラス幅は3.3ポイント拡大し、総合乖離率は+19.8%となりプラス幅が拡大しました。3つともにプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在り、短期的には"青黄信号"です。
米国市場ではNY Dowは25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に在り、25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"で中期的にも"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週の日経平均は200日線を抜き、中期トレンドも青信号点灯となりました。上昇中の25日線が下値抵抗線となっています。日米ともに短期トレンドも青信号となりましたので上昇トレンドの中に在ると考えてよさそうです。目先の過熱感もさほど有りません。ただ、日本市場は米国市場より2.5%程度割高ですので、米国市場より上昇余地は小さそうです。


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Friday, May 29, 2009

<20090529>日経平均の今後の見通し

[市況]
28日の、NYDowと、NASDAQが上昇したことを受けて、29日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場に20円安まで売られる場面もありましたが、後場に買い戻され、最終的に60円高で終わりました。日経平均は71円高で引け、寄り付き前の外国人は10万株の買い越しで、出来高は26.1億株と増加しました。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態ですがピークアウト感は残っています。

28日の米国市場は、午前中に4月の新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことで売りに押される場面もありましたが、前日の株安の原因だった米長期金利の急上昇に一服感が広がったことが相場を支えました。金融株や、原油先物相場の上昇でエネルギー関連株も堅調となり、株価指数を押し上げました。
29日の日本市場では、米国市場高や寄り付き前に発表された4月の鉱工業生産指数の上昇を手掛かりに買いが先行しましたが、雇用関連の経済統計の悪化もあり、前場は軟調な展開となる場面もありました。後場は商品相場の上昇基調を手掛かりに鉱業や非鉄株の一角が物色され、引け際に買い戻されて終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+19.8%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は+2.1%とプラス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスとなりましたので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.3ポイント上にある状態となり、日本市場は割高幅が縮小しました。
NYDowは75日線の上にあり、25日線、9日線を上回りました。200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在り、9日線、25日線、200日線の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日に迫る中、GMが債務削減に失敗し、週内に対応を協議すると発表しました。法的整理を前提に債権者とぎりぎりの協議がなされているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在していますが、消費者信頼感指数が予想を上回り好材料視されています。3つめについては、金融危機は遠のいたものの、米連邦預金保険公社が経営に問題のある金融機関が2008年末から増加と発表したことと長期金利の上昇が、悪材料となっています。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は28日は下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在3.67ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表も終盤となり、予想PERは40.6となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安もあり、米国市場の下落にも関わらず小幅上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.6.%(240円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+160円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日米とも短期的に青信号が点灯しています。日本市場は中期的にも青信号が点灯しており、5月11日の高値9504円を抜きましたので、日経平均は短期上昇トレンドを確認した形となりました。目先は200日線(9300円)とボリンジャーバンド+2σ(9700円)の間の動きが想定されます。


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Thursday, May 28, 2009

<20090528>日経平均の今後の見通し

[市況]
27日の、NYDowと、NASDAQが下落したことを受けて、28日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付きました。その後は買い戻され、後場に70円高まで買われましたが、最終的に30円高で終わりました。日経平均は12円高で引け、寄り付き前の外国人は520万株の買い越しで、出来高は22.4億株と増加しました。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態ですがピークアウト感がでてきました。

27日の米国市場は、昨日の大幅高で利益確定売りが出たうえ、午後に長期金利が急上昇したことで米景気を冷やす可能性が意識され、売りを誘いました。米連邦預金保険公社が経営に問題のある金融機関が305行と2008年末から53行増えたと発表したことで、金融株も売られました。
28日の日本市場では、朝方は米市場の下落で安く始まったものの、円安に推移したことで電機や自動車といった主力株が買われ、先物に断続的に買いが入り、日経平均は堅調に推移しました。しかし、大引け間際にまとまった売りが出て上げ幅を縮小したことで、11日に付けた年初来高値の9452円に50銭ほど届きませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+17.7%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は+1.1%とプラス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスとなりましたので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント上にある状態となり、日本市場は割高となりました。
NYDowは75日線の上にありますが、25日線、9日線を下回りました。200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在り、9日線、25日線、200日線の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が3.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日に迫る中、GMが債務削減に失敗し、週内に対応を協議すると発表しました。法的整理が濃厚になりました。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在していますが、消費者信頼感指数が予想を上回り好材料視されています。3つめについては、米連邦預金保険公社が経営に問題のある金融機関が2008年末から増加と発表したことが、悪材料となっています。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は27日は下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.70ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表も終盤となり、予想PERは40.3となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安もあり、米国市場の下落にも関わらず小幅上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.3.%(300円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+200円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日本市場は短期的にも中期的にも青信号が点灯していますので、日経平均は短期上昇トレンドを維持していると思われます。200日線を抜き、今日は200日線が下値支持線となりました。しかし、今日は9500円に先物の大量の売り指値があったようで、強力な抵抗線となっていました。5月11日の高値9504円を抜けずにもたつくようですと一旦下落もありそうです。


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Wednesday, May 27, 2009

<20090527>日経平均の今後の見通し

[市況]
26日の、NYDowと、NASDAQが大幅上昇したことを受けて、27日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付きました。前場に160円高まで買われましたが、後場は80円高まで引き戻される場面もありました。最終的に90円高で終わりました。日経平均は127円高で引け、寄り付き前の外国人は440万株の買い越しで、出来高は21.7億株と増加しました。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

26日の米国市場は、住宅価格指数の低下が続いたことで、朝方は安く始まりましたが、5月の消費者信頼感指数が54.9と、市場予想の43を上回り、8カ月ぶりの高水準となったことを手掛かりに小売株を中心に買いが優勢となりました。
27日の日本市場では、米市場の大幅高と4月の貿易統計が大方の市場予想に反して貿易黒字だったことで日経平均は上昇して始まり、終値での年初来高値の9451円を上回る場面もありましたが、9500円の節目が意識され、朝高後は上値の重い展開となりました。GMの債務削減交渉で債権者側の回答期限を迎え、合意には至らなかったとの報道が様子見ムードを誘った面もあったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+17.6%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は+0.7%とプラス転換しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、3つともプラスとなりましたので、中期的トレンドは、黄信号から青信号に変わりました。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.8ポイント下にある状態となり、日本市場は割安となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在り、9日線、25日線、200日線を上回わりました。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.0イント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になり、債権者が債務削減策の提案を拒否したと報じられました。米国市場の動きに注目です。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在していますが、消費者信頼感指数が予想を上回り好材料視されています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は26日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.77ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは40.3となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、プレミアム値が大きかった分、米国市場の上昇率ほどは上昇しませんでした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.5.%(220円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、+160円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日・米市場とも短期的に青信号で、日本市場は中期的にも青信号となりました。日経平均は短期上昇トレンドを維持していると思われます。上値抵抗線が200日線で下値の支持線が25日線の三角持ち合いとなっていましたが、200日線を抜きましたので上離れる可能性が大ですが、5月11日の高値9504円を抜くことが前提です。しかし、新たな買いシナリオが見えてきたとは言えませんので、まだテクニカルな指標に影響されそうです。ちなみに、25日線との乖離率は3.8%で、サイコロジカル・ラインも50%で目先の過熱感は有りませんので、米国市場の動き次第ではありますが、目先の上昇余地チャンスはありそうです。



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Tuesday, May 26, 2009

<20090526>日経平均の今後の見通し

[市況]
25日の、NYDowと、NASDAQは休場でしたが、26日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付きました。前場に110円安まで売られる場面がありましたが、後場は戻し、最終的に前日同値で終わりました。日経平均は36円安で引け、寄り付き前の外国人は240万株の買い越しで、出来高は19.3億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が若干拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

25日の米国市場は、メモリアル・デイで休場でした。
26日の日本市場では、米市場が休場で手掛かり難の中、今晩の米住宅関連指標の発表や米国債入札などを控えて、積極的な買いが見送られました。円相場の高止まりも有り、輸出関連株を中心に軟調でしたが、引けにかけて先物への買いで急速に下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+13.7%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-0.8%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.2ポイント上にある状態となり、日本市場は割高となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線、200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在りますが、9日線、25日線、200日線を下回わりました。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になり、債権者が債務削減策の提案を拒否する計画と報じられました。債権者との合意が出来るかどうか最後の詰めがなされているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在しており、小売り売上の2ヶ月連続減少やFRBのGDP下方修正が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は22日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.67ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは40.2となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場が休場の中、前日比小幅安でした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.6.%(410円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が若干拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+120円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
米国市場は短期的に黄信号ですが、日経平均は青信号で底堅い動きとなっておあり、短期上昇トレンドを維持していると思われます。次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。現在は上値抵抗線が200日線で下値の支持線が25日線の三角持ち合いとなっています。現在は320円ほどの値幅がありますが、セオリーどうり上下どちらかに離れた方に付いて行くのがベターと思われますが、プレミアム値がかなり拡大していますので、日本市場の割高感は修正されそうです。


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Monday, May 25, 2009

<20090525>日経平均の今後の見通し

[市況]
22日の、NYDowと、NASDAQが小幅下落しましたが、25日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付きました。前場に150円高まで買われる場面がありましたが、後場初めに下げた後買い戻され、最終的に110円高で終わりました。日経平均は121円高で引け、寄り付き前の外国人は860万株の買い越しで、出来高は20.1億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

22日の米国市場では、小売りのギャップやシアーズの一株損益が市場予想を上回り、株価が上昇し、自律反発狙いの買いなどでNY Dowも上昇して推移しましたが、三連休を前に市場参加者が少なく、GMの債権者が債務削減策の提案を拒否する計画との報道が伝わるとGM株、金融株や景気敏感株にも売りが広がり、NY Dowはマイナス圏で終了しました。
25日の日本市場では、前週末の米市場の下落にも関わらず、国内景気の底入れ期待から、医薬品など内需関連株や、商品市況の上昇で、資源関連株が上昇しました。日経平均は先物主導で上昇し、9400円台まで上昇する場面もありましたが、北朝鮮の地下核実験と短距離ミサイルの発射実験実施と伝わり、地政学リスクへの警戒感から伸び悩んで終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にあり、9日線を上回わりましたので、短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+15.2%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-0.7%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.3ポイント上にある状態となり、日本市場は割高となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線、200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在りますが、9日線、25日線、200日線を下回わりました。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になり、債権者が債務削減策の提案を拒否する計画と報じられました。債権者との合意が出来るかどうか最後の詰めがなされているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在しており、小売り売上の2ヶ月連続減少やFRBのGDP下方修正が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は22日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.67ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは39.7となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、先週末にNY Dowが下落したにも関わらず、上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.4.%(390円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
米国市場は短期的に黄信号ですが、日経平均は青信号で短期上昇トレンドにあると思われますので、次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかです。新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。現在は上値抵抗線が200日線で下値の支持線が25日線の三角持ち合いとなっています。現在は350円ほどの値幅がありますが、セオリーどうり上下どちらかに離れた方に付いて行くのがベターと思われますが、プレミアム値がかなり拡大していますので、日本市場の独歩高はそろそろ限界と考えられます。


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Sunday, May 24, 2009

<20090524>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は週初にゴールドマン・サックスが米金融機関に対する投資判断を引き上げて、買いが先行したものの後半に景気悪化懸念が出て下落しました。今週は、GMの破産法申請懸念や住宅関連の経済指標が相場の影響要因となりそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げによる信用収縮傾向は今後も続くと思われます。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は4.0ポイント割高となりました。先週と比べ割高度が1.6ポイント縮小しました。3月度決算発表が進み、日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは39.2となりました。S&P500のPERが15.7と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週はFRBが米経済見通しを引き下げたことなどが嫌気され、週末にかけて軟調に推移しました。
②決算発表が進み、日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、世界景気の下ぶれにより今期ROE予想値は3.1%となっています。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は1.8-2.0%と拡大ぎみながら、為替は95-93円台と円高方向に変化しました。今週は、99-93円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は5月2週は売り越しでした。5月3週は小幅に買い越しだった可能性が高く、今週は売り越し傾向が予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③が弱気材料でした。今週も①と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、0.2ポイント割安となり、先週比0.9ポイント割安方向に動きました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-2.2%となり先週と比較してマイナス幅は0.6ポイント縮小し、総合乖離率は+11.4%となりプラス幅が縮小しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線の上に在りますが、9日線は下回っており、短期的には"黄信号"です。
米国市場ではNY Dowは25日線の上に在りますが、9日線は下回っています。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に在りますが、25日線、9日線を下回っていますので、短期的には"黄信号"で中期的にも"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週も日経平均は200日線を抜けずに推移し、中期トレンドの青信号点灯は持ち越されました。長期間200線を下回っていましたので、下降中の200日線が上値抵抗線になってるようです。一方、上昇中の25日線が下値抵抗線となっており、この2本の移動平均線の間の三角持合いとなっています。週初米国市場は休日であり、日経平均はNYDowと比べ目先買われ過ぎですので、今週の週初は軟調な展開が予想されまが、三角持合いの中での値動きが予想されます。その後は2本の移動平均線のどちらかを抜いた方に大きく動く可能性があります。


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Friday, May 22, 2009

<20090522>日経平均の今後の見通し

[市況]
21日の、NYDowと、NASDAQが下落したことを受けて、22日の日経平均先物は、前日比160円安で寄り付きましたが、後場初めに前日同値まで戻しましたが、その後売られ、最終的に50円安で終わりました。日経平均は38円安で引け、寄り付き前の外国人は560万株の売り越しで、出来高は20.6億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

21日の米国市場では、S&Pが英国債の格付けを引き下げたことを嫌気して欧州株が急落し、この流れが米国株にも波及しました。巨額の財政出動で米国債の格下げ懸念もでて、売りを誘ったようです。週間の米新規失業保険申請件数は高水準で高止まりし、5月の景気指数は前月から改善したものの市場予想を下回るなど、米景気の先行き不透明感が広がり、幅広い銘柄に売りが出ました。
22日の日本市場では、米経済指標や米国債格下げリスクへの警戒感、円相場の上昇による輸出企業の業績悪化懸念、GMの再建問題などの悪材料から下落してはじまりましたが、日本の景況感の改善から値ごろ感や投資信託の設定に伴う買いが入り底堅い展開でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にありますが、9日線を下回っていますので、短期トレンドは黄信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+11.4%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-2.2%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.9ポイント下にある状態となり、日本市場は割安幅が縮小しました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。200日線は下回っています。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在りますが、9日線、25日線、200日線を下回わりました。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変化しました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.5ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりました。米政府が来週にもGMに破産法の適用を申請させる方向で準備していると報じられました。債権者との合意が出来るかどうか最後の詰めがなされているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在しており、小売り売上の2ヶ月連続減少やFRBのGDP下方修正が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は21日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.72ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは39.3となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にも関わらず、結局NY Dowの下落率ほどは下げませんでした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.5.%(390円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円~+440円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
ドル・ベースの日経平均を除き、日米市場とも短期的に黄信号となり、日経平均は三角持ち合いとなっています。日経平均は短期上昇トレンドにあると思われますので、次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。上値の心理的節目の9500円がボリンジャーバンドの+2σや200日線の近辺ですが、少し離れました。逆に下値の心理的節目である25日線の9000円に近付きました。これを下回ると下降懸念も出てきますので正念場となったようです。ここ数日、出来高が減少している点が問題です。



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Thursday, May 21, 2009

<20090521>日経平均の今後の見通し

[市況]
20日の、NYDowと、NASDAQが下落したことを受けて、21日の日経平均先物は、前日比50円安で寄り付き、前場に150円安まで売られる場面がありました。後場も安値近辺で推移しましたが、引けにかけてもどし、最終的に50円安で終わりました。日経平均は80円安で引け、寄り付き前の外国人は480万株の買い越しで、出来高は20.4億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

20日の米国市場では、原油をはじめ商品先物相場が堅調で素材株の一角が買われ株価指数は堅調な場面もあったものの、FRBが午後に発表した経済予測で、実質GDP成長率見通しが下方修正されたことが金融株を中心に売りに繋がったようです。
21日の日本市場では、円が94円台前半と前日に比べ1円超上昇し、輸出企業中心に売りが優勢でしたが、「内閣府が25日に公表する5月の月例経済報告で景気の基調判断を3年3ヶ月ぶりに上方修正する」と報道されるなど、国内景気の底入れ期待は根強く下値を売り込む動きも限られ、引けにかけて戻しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にありますが、9日線を若干下回りましたので、短期トレンドは青信号から黄信号に変化しました。一方、日経平均の総合乖離率は+12.7%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-2.0%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.4ポイント下にある状態となり、日本市場は割安幅が拡大しました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。200日線は下回っています。NASDAQは、75日線、、9日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在り、。200日線を上回っています。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及しましたが、労組と合意の方向との報道も出て揺れています。ただ、債権者との合意が出来るかが問題です。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在しており、小売り売上の2ヶ月連続減少やFRBのGDP下方修正が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は20日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.69ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは40.6となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にも関わらず、結局NY Dowの下落率と同程度下落となりました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.0.%(260円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円~+360円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
円ベースの日経平均を除き、日米市場とも短期的に青信号が点灯しており、悪材料をこなしつつ堅調な展開が続いています。日経平均は短期上昇トレンドにあると思われますので、次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。心理的節目の9500円がボリンジャーバンドの+2σや200日線の近辺でもあり、ここが抜ければ一段の上昇も見込めますが、かなりエネルギーが必要と思われます。ここ数日、出来高が減少している点が問題です。



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Wednesday, May 20, 2009

<20090520>日経平均の今後の見通し

[市況]
19日の、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しましたが、20日の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付き、寄り付き後に110円高まで値を上げる場面がありましたが、その後は売りに押され、最終的に30円高で終わりました。日経平均は54円高で引け、寄り付き前の外国人は190万株の買い越しで、出来高は20.7億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

19日の米国市場では、4月の米住宅着工件数が市場予想を下回り、過去最低水準に減少したことが相場の重しとなりNY Dowは下落して終了しました。しかし、米景気の改善期待も根強く、Nasdaqは小幅に続伸しました。
20日の日本市場では、1-3月期のGDP速報値で減少率が戦後最大となりましたが、市場予想の範囲にとどまり、反動で4-6月期はプラスに転じるとの期待感もあり、確りした動きとなりました。ただ、9500円の心理的な節目はクリアーできず、円が一時95円台に上昇したことで、輸出株の一角に売りが出て日経平均は小幅高で終わりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+15.6%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-1.3%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.1ポイント下にある状態となり、日本市場は割安幅が拡大しました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。200日線は下回っています。NASDAQは、75日線、、9日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在り、。200日線を上回りました。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変化しました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及しましたが、労組と合意の方向との報道も出て揺れています。ただ、債権者との合意が出来るかが問題です。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連はまちまちで、小売り売上の2ヶ月連続減少が重しとなっています。経済指標は材料としては好悪まちまちです。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は19日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.77ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは47.7となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowが調整安となったにも関わらず若干上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.2.%(100円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円~+360円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日米市場とも短期的に青信号が点灯しており、悪材料をこなしつつ堅調な展開が続いています。日経平均は短期上昇トレンドにあると思われますので、次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。心理的節目の9500円がボリンジャーバンドの+2σや200日線の近辺でもあり、ここが抜ければ一段の上昇も見込めますが、かなりエネルギーが必要と思われます。



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Tuesday, May 19, 2009

<20090519>日経平均の今後の見通し

[市況]
18日の、NYDowとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、19日の日経平均先物は、前日比250円高で寄り付き、後場初めに180円高まで値を下げる場面がありましたが、その後は若干戻し、最終的に220円高で終わりました。日経平均は251円高で引け、寄り付き前の外国人は60万株の売り越しで、出来高は23.2億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

18日の米国市場では、ゴールドマン・サックスがバンカメを買い推奨したことで、金融株が買い戻されました。ホームセンター大手のロウズの市場予想を上回る決算発表や、5月の米住宅市場指数が前月比で2ヶ月連続で上昇したことで、景気に楽観的見方が広がり幅広い銘柄が買われました。下院総選挙の結果でインドの株式相場が急伸したことも市場心理を改善させ、株価指数は引けにかけて上げ幅を広げました。
19日の日本市場では、米市場が大幅上昇したことや、円高基調が一服したことなどで、輸出関連銘柄を中心に幅広い銘柄に買いが優勢となりました。中国が鉄鋼の生産調整に乗り出したとの報道を受け、製品市況の回復期待から鉄鋼株も上昇しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にあり、9日線を上回りましたので、短期トレンドは黄信号から青信号に変化しました。一方、日経平均の総合乖離率は+14.0%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-2.1%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.8ポイント下にある状態となり、日本市場は割安幅が拡大しました。
NYDowは75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡表の雲の上に在り、9日線、25日線を上回わりました。200日線は下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変化しました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及しましたが、労組と合意の方向との報道も出て揺れています。ただ、債権者との合意が出来るかが問題です。2つめについては、米国の雇用状況と住宅に底打ちの兆しが多少出てきました。一方、小売り売上の2ヶ月連続減少が重しとなっています。経済指標は材料としては好悪まちまちです。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は18日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.64ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは47.5となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安に振れたにも関わらず、NYDowの上昇率ほどは上昇しませんでした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.6.%(50円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が大幅に縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円~+360円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均はプレミアムが大きかったことから、上昇幅は限定的でした。その結果。プレミアムは50円と190ポイント減少しNYDow水準に近付きました。昨日25日線に接近しましたが今日は3.4%の上方乖離となりました。日経平均は短期上昇トレンドにあると思われますので次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、昨日の上昇幅が大きかった分、今夜の米国市場は利食い先行の調整となりそうです。プレミアムは無くなりましたので、日経平均も米国市場の動きに連動する動きが予想されます。



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Monday, May 18, 2009

<20090518>日経平均の今後の見通し

[市況]
15日の、NYDowとNASDAQが下落したことを受けて、18日の日経平均先物は、前日比170円安で寄り付き、前場に280円安まで売られる場面がありましたが、後場は多少戻し、最終的に190円安で終わりました。日経平均は226円安で引け、寄り付き前の外国人は280万株の買い越しで、出来高は21.1億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

15日の米国市場では、5月の景気指数や4月の鉱工業生産指数、5月の消費者態度指数がそろって予想より良い内容で、午前中は買いが優勢になる場面がありましたが、石油株やストレステストなどの重要日程を終え、材料出尽くし感から売りが出ている金融株が安くなり株価指数を押し下げました。
18日の日本市場では、先週末の米市場安や円高、新型インフル問題が、このところ強気に傾きつつあった投資心理に水を差した形となりました。近畿地方では既に個人消費や企業活動の縮小が鮮明になっており、景気押し下げにつながる不安材料として意識されました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にありますが、9日線を下回りましたので、短期トレンドは青信号から黄信号に変化しました。一方、日経平均の総合乖離率は+5.9%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-4.9%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.4ポイント下にある状態となり、日本市場は割安に変化しました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回わりました。200日線も下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドも引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が5.6ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及しましたが、労組と合意の方向との報道も出て揺れています。ただ、債権者との合意が出来るかが問題です。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、小売り売上の2ヶ月連続減少が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は15日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.48ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは112.7となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上下落率以上に下落しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.8.%(240円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、+140円~+360円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均は先物の売り残が減少して積極的に買いづらいところに、悪材料が重なり大きく下落しました。その結果。プレミアムは240円と110ポイント減少し25日線に接近しました。短期上昇トレンドの中の一服ではあるものの、新たな買いシナリオは日米とも設定しずらい状況です。今後は、しばらく25日線を意識した動きが想定されます。引き続き、米国市場の動きよりは下振れする展開が予想されます。



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Sunday, May 17, 2009

<20090517>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は小売売上高の減少やストレステストなどの重要日程を終え、材料出尽くし感から下落しました。今週は、19日の4月の米住宅着工件数、20日の日本の1-3月GDPなどの経済指標が相場の影響要因となりそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げ傾向は今後も続くと思われます。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は5.6ポイント割高となりました。先週と比べ割高度が1.2ポイント縮小しました。3月度決算発表が進み、日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは115.5となりました。S&P500のPERが16.4と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週は金融株の反落と、経済指標を嫌気し下落しました。今週も軟調な展開が予想されます。
②決算発表が進み、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより-51.3%の減益予想なりました。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は1.8-1.7%と縮小ぎみで、為替は98-95円台と円高方向に変化しました。今週は、99-94円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は5月1週は買い越しでした。5月2週は売り越しだった可能性が高く、今週も売り越し傾向が続くと思われます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が弱気材料でした。今週も①⑤と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、0.7ポイント割高となり、先週比1.6ポイント割高方向に動きました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-2.8%となり先週と比較してマイナス幅は0.9ポイント拡大し、総合乖離率は+13.7%となりプラス幅が縮小しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは一目均衡表の雲や、25日線の上に在りますが、9日線は下回っています。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に在りますが、25日線、9日線を下回っていますので、短期的には"黄信号"で、中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週の日経平均は200日線を抜けずに押し戻され、中期トレンドの青信号点灯は持ち越されました。長期間200線を下回っていましたので、一旦、200日線が抵抗線になる可能性が高くなりました。短期的には上昇トレンドが維持される(8500円は割らない)可能性が高いものの、前週末の米国株安、日経平均の米国市場と比べ目先買われ過ぎ、日本国内での新型インフルエンザ大量感染など、今週の週初は下落して始まる可能性が大です。20日には1-3月GDP 発表がありますので、内容次第では、さらに一段安もあり得そうです。



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Friday, May 15, 2009

<20090515>日経平均の今後の見通し

[市況]
14日の、NYDowとNASDAQが上昇したことを受けて、15日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付き、その後も終日堅調な動きとなり、最終的に140円高で終わりました。日経平均は171円高で引け、寄り付き前の外国人は710万株の売り越しで、出来高は23.7億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

14日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回り雇用の厳しさが改めて意識されたことで上値の重い展開でしたが、前日に下落が目立っていた銀行株やハイテク株に買い戻しが入ったことで相場は上昇して終えました。
15日の日本市場では、米市場の反発や円高進行の一服を好感し、主力株が買われました。発表された3月の機械受注額の減少率が市場予想平均より小さかったことで、景気の底入れ期待が広がったことと、8000億円規模の資本増強と伝わったみずほFGなどの銀行株が高くなったことで日経平均は高値引けとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にあり、9日線を上回りましたので、短期トレンドは黄信号から青信号に変化しました。一方、日経平均の総合乖離率は+13.7%とプラス幅が描く拡大し、200日線との乖離率は-2.8%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント上にある状態となり、日本市場は若干割高となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡表の雲の上に在り、9日線の下に在りますが、25日線を上回わりました。200日線は下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が6.0ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になりましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及し、可能性が出てきましたが労組と合意の方向との報道も出てきました。ただ、債権者との合意が出来るかが問題です。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、小売り売上の2ヶ月連続減少が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は14日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.55ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは126.2となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率以上に上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.1.%(350円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-100円~+360円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均は堅調な動きでしたが、プレミアムは350円とかなり高水準となりました。先物の売り残も減少してきた点も考慮すると、日経平均は積極的に買いづらいところにあります。ここからは、米国市場の動きよりは下振れする展開が予想されます。



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Thursday, May 14, 2009

<20090514>日経平均の今後の見通し

[市況]
13日の、NYDowとNASDAQが下落したことを受けて、14日の日経平均先物は、前日比220円安で寄り付きました。後場にかけて300円安まで売られる場面もありましたが、引け際に買い戻され、最終的に230円安で終わりました。日経平均は246円安で引け、寄り付き前の外国人は1380万株の売り越しで、出来高は23.2億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

13日の米国市場では、4月の小売売上高は前月比0.4%減と市場予想の0.1%増に反して2ヶ月連続で減少し、景気の底入れの期待感がやや後退し、小売株、素材株など景気敏感株が売られました。金融株にも売りが続いたこともマイナス要因となりました。
14日の日本市場では、米景気の回復期待がそがれ、国際優良銘柄を中心に売られました。円が約2ヶ月ぶりの円高水準となる95円台前半まで上昇したことを受け、さらなる円高進行への警戒感も出て投資家心理を冷やしたようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線の上にありますが、9日線を下回りましたので、短期トレンドは青信号から黄信号に変化しました。一方、日経平均の総合乖離率は+8.1%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-4.7%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント下にある状態となり、日本市場の割安感はほぼ無くなりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線の下に在り、25日線を下回わりました。200日線も下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が6.1ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが5月末に延期されましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及し、可能性が出てきました。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、小売り売上の2ヶ月連続減少が重しとなりました。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は13日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.41ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは126.7となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落に合せて下落しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.0.%(260円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-100円~+300円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均の出来高は減少し、一服しました。テクニカルには日・米国市場とも黄信号となりました。Nasdaqが25日線を下回った点が気になりますが、25日平均乖離率が1.8%でサイコロジカルラインが67%と目先の警戒域は後退しました。25日線もからめて9000円ラインの攻防が目先の方向に関係しそうです。


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Wednesday, May 13, 2009

<20090513>日経平均の今後の見通し

[市況]
12日の、NYDowは上昇しNASDAQが下落したことを受けて、13日の日経平均先物は、前日同値で寄り付きました。前場に50円安まで売られる場面もありましたが、後場に買い戻され、最終的に40円高で終わりました。日経平均は41円高で引け、寄り付き前の外国人は220万株の売り越しで、出来高は23.9億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

12日の米国市場では、フォードや一部銀行が普通株による公募増資を発表。株主価値の希薄化懸念が広がったことや、複数の幹部が保有株を売却したと米メディアが報じたGMが連日で2桁の下落となったこと等で市場心理を冷やしましたが、前日にNY Dowは155ドルと大きく下げた後とあって下値ではディフェンシブ銘柄の押し目を拾う動きが見られ、NY Dowは上昇に転じて終えました。
13日の日本市場では、自動車やハイテク株がさえなかった半面、電力や食料品、情報通信株などが出遅れ感を背景に買いを集めました。週末にかけて発表がピークを迎える3月期決算を見極めたいとの雰囲気から、模様眺めもあったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+16.7%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-2.3%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.4ポイント下にある状態となり、日本市場の割安感はほぼ無くなりました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を下回っています。200日線も下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が6.8ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが5月末に延期されましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及し、可能性が出てきました。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、再び楽観論が大勢となってきたようです。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感も出てきたようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は12日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.66ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中で、予想PERは計算不能となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇に合せて上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.7.%(230円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-100円~+260円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均の出来高は減少し上昇力はあまり有りません。テクニカルには米国市場が黄信号となっている点が気になりますが、日経平均は短期的に青信号が点灯し続けており、上昇トレンドの中にあります。25日平均乖離率が4.7%でサイコロジカルラインが75%とやや目先の警戒域がありますので、上昇トレンドの中の一服が続きそうです。



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Tuesday, May 12, 2009

<20090512>日経平均の今後の見通し

[市況]
11日の、NYDowとNASDAQが下落したことを受けて、12日の日経平均先物は、前日比110円安で寄り付きました。前場に50円安まで戻す場面もありましたが、その後は狭い範囲の値動きとなり、最終的に130円安で引けました。日経平均は153円安で引け、寄り付き前の外国人は1380万株の売り越しで、出来高は25.2億株と減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

11日の米国市場では、ストレステストで追加の資本増強が必要ないと判断されたUSバンコープなどが公的資金の返済を目的に増資を発表したことで、株主価値の希薄化も意識され、これまでの上昇の反動から金融株に売りが出ました。また、破産法11条申請の可能性が強まっているGMが10%超の下落率となったことも重しになりました。
12日の日本市場では、米金融株安を嫌気し、このところ上げが目立っていた大手銀行株に売りが膨らみ、円が上昇したことで、輸出関連の主力株にも売りが広がりました。日経平均は3日連続で年初来高値を更新し、節目の9500円に接近したため、短期的な高値警戒感から利益確定の売りも出ましたが、日中の値幅は狭く売り崩す動きとはなりませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+15.6%とプラス幅は減少し、200日線との乖離率は-2.9%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.7ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅は若干拡大しました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を下回りました。200日線は下回っています。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号となりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が6.8ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、クライスラーは破産法適用の後、再建ということになりました。GMのタイムリミットは5月末に延期されましたが、GMのCEOが破産法を申請する可能性に言及しています。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、再び楽観論が大勢となってきたようです。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感も出てきたようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は11日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.86ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中で、予想PERは計算不能となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高にも関わらず、NYDowに比べ下げは限定的でした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.9.%(160円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、-100円~+240円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均の出来高は減少し、米国市場に追随して下げました。結果200線は抜けずに押し戻された形ですが、テクニカルには米国市場が黄信号となった点が気になりますが、日経平均は、上昇トレンドの中にあります。25日平均乖離率が4.6%でサイコロジカルラインも67%と目先の警戒域は後退しています。ここからの上昇には出来高が高水準を保つことが必要ですが、今日の出来高水準が続くと上昇は困難と思われます。上昇トレンドの中の一服が続きそうです。


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Monday, May 11, 2009

<20090511>日経平均の今後の見通し

[市況]
8日の、NYDowとNASDAQが上昇したことを受けて、11日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。前場に50円高となる場面もありましたが、後場初めに120円安まで売られましたが、引けにかけてもどし、最終的に10円安で引けました。日経平均は19円高で引け、寄り付き前の外国人は1420万株の買い越しで、出来高は30.4億株と高水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

8日の米国市場では、前日夕に公表された金融機関のストレステストの結果が安心感につながり、金融株が上昇しました。4月の雇用統計では、前月比53万9000人減と、減少幅が市場予想の61万人を下回り、失業率は8.9%に上昇したものの、市場は米景気が底入れに向かっていることを示す内容と受け止めたようです。
11日の日本市場では、日経平均が前週末までの4営業日で11%超上昇したことから、警戒感も強く、朝方に心理的な節目となる9500円を上回ると達成感から、利益確定売りに押される場面があったものの、武田や塩野義など午後に決算を発表した銘柄群の一角が買いを集めたことでが日経平均を下支えしたようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+21.3%とプラス幅は変化せず、200日線との乖離率は-1.5%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅はほぼ無くなりました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在り、9日線を上回りました。200日線は下回っています。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号となりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が6.8ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、クライスラーは破産法適用の後、再建ということになりました。GMのタイムリミットは5月末に延期されましたが、GMも破産法適用が懸念されます。2つめについては、米国の雇用状況に底打ちの兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、再び楽観論が大勢となってきたようです。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感も出てきたようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は減少傾向は続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は8日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在4.02ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中につき、予想PERは計算不能となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、130円のプレミアムがありましたので、米国市場の上昇にも拘らず、さほど上昇しませんでした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2.%(10円の割高)となっており、日経平均は、割高幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-100円~+150円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均は利食い売りが出やすい水準でしたので、下落する場面もありましたが、今日も小幅に年初来高値を更新しました。テクニカルにも短期の青信号が点灯し続けていますので、上昇トレンドの中にありますが、25日平均乖離率が6.7%でサイコロジカルラインも75%ですので依然として目先は警戒域です。ここからの上昇には出来高が高水準を保つことが必要です。ちなみに今日の出来高は30.4億株と高水準でした。明日以降も出来高に注目する必要があります。出来高が減少すれば、一服となりそうです。


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Saturday, May 09, 2009

<20090510>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場はストレステストの結果や雇用統計の発表が安心感に繋がり上昇しました。今週は、13日に小売売上高、15日に鉱工業生産などの経済指標が相場の影響要因となりそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げ傾向は今後も続くと思われます。ただ、ヘッジファンドの売り圧力は、一旦は峠を越えたようです。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は6.8ポイント割高となりました。先週と比べ割高度が0.6ポイント縮小しました。日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは予想利益がマイナスとなり計算不能となりました。S&P500のPERが16.4と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週も金融株中心に、経済指標を評価し上昇しました。今週も堅調な展開が予想されます。
②決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%の減益予想から欠損予想に大きく悪化しています。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は1.8-1.9%と拡大ぎみで、為替は98-99円台と円安方向に変化しました。今週も、100-97円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は5月1週は買い越しだったようです。今週も買い越し傾向が続くと思われます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、0.9ポイント割安となり、先週比3.4ポイント割安幅が縮小しました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-1.9%となり先週と比較してマイナス幅は5.1ポイント縮小し、総合乖離率は+21.3%となりプラス幅が拡大しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯していますが、青信号寸前となりました。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqも一目均衡表の雲と25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週の日経平均のボリンジャー・バンドが狭まっていましたので、上下どちらかに動く気配が濃厚でしたが、9100-8700のレンジを上に抜けました。その結果、あと2%の上昇で200日線を抜けるところまで上昇してきました。200日線を上回ると中期トレンドにも青信号点灯します。長期間200線を下回っていましたので、目先は200日線が抵抗線になる可能性も高く、25日線の乖離率が7.2%と過熱感もあり、目先の利食い売り圧力も強くなると想定されますので、今週は200日線(9618円)を抜けるかどうかが注目されます。ただ、年初来高値を更新しましたので、短期的には上昇トレンドが維持される可能性が高いと考えられます。



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Friday, May 08, 2009

<20090508>日経平均の今後の見通し

[市況]
7日の、NYDowとNASDAQは下落しましたが、8日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付きました。前場に20円安となる場面もありましたが、後場に上昇し、最終的に90円高で引けました。日経平均は47円高で引け、寄り付き前の外国人は510万株の買い越しで、出来高は28.7億株と高水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

7日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が前週比で減少し、4月の米既存店売上高が全体で市場予想を上回り、朝方は買いが優勢となる場面がありましたが、引け後にストレステストの結果発表を控え、ひとまず利益を確定する動きが出たようです。
8日の日本市場では、ストレステストの結果発表を受け、金融システム不安が薄れ、後場は銀行や証券、保険といった金融株に買いが膨らみました。上昇ピッチの速さに対する警戒感はあるものの、個人や外人の押し目買い意欲は強く、日経平均は昨年11月5日以来の高値を付けました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+21.3%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-1.9%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅はほぼ無くなりました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線、200日線を下回りました。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号となりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が7.3ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、クライスラーは破産法適用の後、再建ということになりました。GMのタイムリミットは5月末に延期されましたが、GMも破産法適用が懸念されます。2つめについては、米国の雇用状況に改善の兆しが多少出てきました。経済指標はまちまちですが、再び楽観論が大勢となってきたようです。ストレステストの結果発表であく抜け感も出てきたようです。。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は改善の兆しがありません。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は7日、若干下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.81ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中につき、予想PERは計算不能となりました。PBRは1.11となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場がストレステスト結果発表を前に下落したにも関わらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.5.%(130円の割高)となっており、日経平均は、割高に変化しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円~+150円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均は今日も年初来高値を更新し、テクニカルにも短期の青信号が点灯し続けていますので、堅調な動きが続いています。しかし、25日平均乖離率が7.2%でサイコロジカルラインも75%に上昇するなど警戒域となりましたので、利食い売りも出やすい水準です。ここからの上昇には出来高が高水準を保つことが必要ですので、出来高が減少すれば、一服となりそうです。



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Thursday, May 07, 2009

<20090507>日経平均の今後の見通し

[市況]
6日及び連休中の、NYDowとNASDAQが上昇したことを受けて、7日の日経平均先物は、前日比350円高で寄り付きました。その後売られ、後場初めに260円高まで下げる場面もありましたが、その後は堅調な動きとなり、最終的に340円高で引けました。日経平均は408円高で引け、寄り付き前の外国人は2940万株の買い越しで、出来高は31.1億株と、高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

6日の米国市場では、7日にも公表されるストレステストの結果が懸念したほど厳しいものにならないと受け止められ、金融株を中心に買いが広がりました。ADPの4月全米雇用リポートで雇用者数が懸念したほど減らなかったことも、株価指数の上昇要因となりました。
7日の日本市場では、米景気の底入れ期待や金融不安の後退や連休中の米国市場の上昇もあり、投資家心理が改善し、幅広い銘柄に買いが入り、4ヶ月ぶりに年初来高値を更新しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+20.4%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-2.6%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.9ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅は縮小しました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQも、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在り、200日線も上回りました。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が7.4ポイントとかなり割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、クライスラーは破産法適用の後、再建ということになりました。GMのタイムリミットは5月末に延期されましたが、GMもが追加再建計画を示し市場は一旦評価しました。2つめについては、米国の雇用状況には改善の兆しは見られないものの、経済指標はまちまちですが、再び楽観論が大勢となってきたようです。5月7日の発表内容が報道により次第に明らかになるにつれ、過度な金融不安はなくなりつつあります。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は改善の兆しがありません。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は6日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.86ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中につき、予想PERは計算不能となりました。PBRは1.1となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、連休中の米国市場の上昇に連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1.%(10円の割高)となっており、日経平均は、ほぼニュートラルになりました。プレミアム値は、ここ1週間、-170円~+70円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均は4月10日の高値9069円だけでなく、ボリンジャーバンド+2σも抜き、年初来高値も更新しました。その結果25日平均乖離率が6.4%と警戒域となり、サイコロジカルラインも75%に上昇し警戒域となりましたので、目先は過熱感がでてきました。ストレステスト結果発表後小反落も考えられる水準となりました。



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Wednesday, May 06, 2009

<20090506>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週から今週の米国市場は経済指標を評価して上昇しています。今週は、ストレステストの結果や雇用統計の発表が相場の影響要因となりそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げ傾向は今後も続くと思われます。ただ、ヘッジファンドの売り圧力は、一旦は峠を越えたようです。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は7.4ポイント割高となりました。先週と比べ割高度が0.1ポイント拡大しました。日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは予想利益がマイナスとなり計算不能となりました。S&P500のPERが14.9と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週も金融機関の不良債権増加懸念が出たものの、経済指標を評価し上昇しました。今週も堅調な展開が予想されます。
②決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%の減益予想から欠損予想に大きく悪化しています。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は1.6-1.8%と拡大ぎみで、為替は97-99円台と円安方向に変化しました。今週も、99-97円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は4月4週は買い越しでした。4月5週も買い越しだったようです。今週も買い越し傾向が続くと思われます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が強気材料でした。今週も①と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、4.3ポイント割安となり、先週比1.4ポイント割安幅が縮小しました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-7.0%となり先週と比較してマイナス幅は3.6ポイント縮小し、総合乖離率は+6.8%となりプラスに転換しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので短期的には"青信号"です。
米国市場ではNY Dowは25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqも一目均衡表の雲と25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
連休中に米国市場は上昇していますので、連休明けの日経平均は2~3%程度の上昇が見込まれます。ボリンジャー・バンドが狭まっていますが、9100-8700のレンジを上に抜けて始まりそうです。その後に7日に予定されているストレステストの結果の発表がありますが、事前報道がかなりありましたので、サプライズがなければすでに相場に織り込まれているように思われますので、今週は日米市場とも堅調な展開が予想されます。


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Friday, May 01, 2009

<20090501>日経平均の今後の見通し

[市況]
30日、NYDowは小幅下落しNASDAQは小幅上昇しました。1日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付き後場初めに40円安まで下げる場面もありましたが、その後は堅調な動きとなり、最終的に170円高で引けました。日経平均は149円高で引け、寄り付き前の外国人は620万株の買い越しで、出来高は22.5億株と、低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しましたが、個別銘柄に関しては、売り買いが拮抗している状態です。

30日の米国市場では、4月の景気指数が予想を上回ったほか、週間の新規失業保険申請件数が予想より少くなるなど、経済指標や企業決算内容を好感し、NYDowは午前中は堅調に推移しましたが、クライスラーの破産法適用申請の発表が重しとなりNYDowは小幅安で引けました。
1日の日本市場では、連休を控え、後場初めに利益確定売りが出て、全般的に安くなる場面がありましたが、引けにかけて先物主導の買いが入り、主力株が上昇して終了しました。一方、朝方発表の雇用や物価の経済指標は、市場の予想範囲内で相場への影響は限定的でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号です。一方、日経平均の総合乖離率は+6.8%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は-7.0%とマイナス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.3ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅は縮小しました。
NYDowは75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQも、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が7.3ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、クライスラーは破産法適用の後再建ということになりました。GMは5月末に延期されましたが、GMが追加再建計画を示し市場は一旦評価しました。2つめについては、米国の雇用状況には改善の兆しは見られないものの、経済指標はまちまちで過度な楽観論はなくなりつつあるようです。3つめに関してはFRBがシティグループやバンカメに資本増強を要請すると報じられ、5月4日の発表が重要性を増しました。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用は改善の兆しがありません。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は29日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.12ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中につき、予想PERは計算不能となりました。PBRは0.98となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安もあり、米国市場以上に上げました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%(40円の割高)となっており、日経平均は、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-170円~+240円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には、青信号が点灯しています。
日経平均はクライスラーの破産法適用や連休を控えポジション縮小の動きもさほど影響せず4月10日の高値1069円に接近するまで上昇しましたが、抜くまでには至りませんでした。連休明けに抜くことが出来るか否かは米国市場の動き次第ですが、やはり、5月4日のストレステスト内容発表後の金融不安状況と豚インフルエンザ問題の影響を見極める必要がありそうです。ここ2日の日経平均の上昇には多少違和感が残ります。



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