日経平均の予想: <20090526>日経平均の今後の見通し

Tuesday, May 26, 2009

<20090526>日経平均の今後の見通し

[市況]
25日の、NYDowと、NASDAQは休場でしたが、26日の日経平均先物は、前日比30円高で寄り付きました。前場に110円安まで売られる場面がありましたが、後場は戻し、最終的に前日同値で終わりました。日経平均は36円安で引け、寄り付き前の外国人は240万株の買い越しで、出来高は19.3億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が若干拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

25日の米国市場は、メモリアル・デイで休場でした。
26日の日本市場では、米市場が休場で手掛かり難の中、今晩の米住宅関連指標の発表や米国債入札などを控えて、積極的な買いが見送られました。円相場の高止まりも有り、輸出関連株を中心に軟調でしたが、引けにかけて先物への買いで急速に下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+13.7%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は-0.8%とマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、マイナスは1つですので、中期的トレンドには、引き続き黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.2ポイント上にある状態となり、日本市場は割高となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在りますが、9日線、200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在りますが、9日線、25日線、200日線を下回わりました。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になり、債権者が債務削減策の提案を拒否する計画と報じられました。債権者との合意が出来るかどうか最後の詰めがなされているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在しており、小売り売上の2ヶ月連続減少やFRBのGDP下方修正が重しとなっています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は22日、下落しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.67ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは40.2となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場が休場の中、前日比小幅安でした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.6.%(410円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が若干拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+120円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
米国市場は短期的に黄信号ですが、日経平均は青信号で底堅い動きとなっておあり、短期上昇トレンドを維持していると思われます。次の注目点は5月11日の高値9504円を抜けるかどうかですが、新たな買いシナリオが見えてきたとはまだ言えませんので、テクニカルな指標に影響されそうです。現在は上値抵抗線が200日線で下値の支持線が25日線の三角持ち合いとなっています。現在は320円ほどの値幅がありますが、セオリーどうり上下どちらかに離れた方に付いて行くのがベターと思われますが、プレミアム値がかなり拡大していますので、日本市場の割高感は修正されそうです。


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