Tuesday, January 25, 2022

[2022/01/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

125日、NYDowNASDAQは下落しました。126日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付くと、午前中は130円高から220円安と下落に転じ、午後は110円安から60円高の間で上下して、結局50円安で取引を終えました。日経平均の終値は120円安の27011円で、出来高は10.33億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を下回りました。個別銘柄への売り圧力は弱まりました。

 

125日の米国市場では、FOMCの結果発表を控え、金融引き締めに積極的な姿勢が示されるのではないか、との警戒感強まり、売りが優勢となりました。わけても、金利が上昇すると売られやすいハイテク株の下げが目立ちました。また、ウクライナ情勢の緊迫化も投資家心理の重石となりました。NYDowNASDAQは反落しました。

126日の日本市場では、前日の米ハイテク株安を受けて値がさの主力株が売られ、相場全体を押し下げました。ただ、売り一巡後は、直近まで下げが目立った銘柄に買い戻しが入り、相場の支えとなりました。もっとも、FOMCの結果発表を前に手控えムードも強く、買いの勢いは続きませんでした。日経平均は続落し、昨年来安値を更新しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-16.5%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-6.0%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より1.7ポイント拡大して+2.3となり、日経平均が620円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が4.0ポイント(日経平均換算で1080円)割安となっています

 

日経VI27.61VIX31.16と、米国市場のボラティリティーのほうが高い状態ですが、NYDowに対する日経平均の弱さはやや拡大しました。VIX30を上回り、投資家の不安心理は非常に高い状態となりました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.4、米国-3.2と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.08ポイント(日経平均換算で4550円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP確報値は前期比年率2.3%増で、改定値の2.1%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、概ね好調でした。

 

経済指標を見てみます。

1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の製造業受注、11月の耐久財受注は市場予想を上回りました。また、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、1月のミシガン大学消費者信頼感指数、12月の鉱工業生産指数、12月の小売売上高、12月のISM非製造業景況指数、12月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面から見て中立材料です。

 

米国の12月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比19.9万人増で、市場予想の40万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で、先月の4.2%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

12月の住宅着工件数は予想を上回りました。一方、12月の中古住宅販売件数、1月の住宅市場指数、11月の中古住宅販売仮契約指数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.3%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、120 0.2588 121 0.2577 124 0.2671と上昇傾向にあり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.3PBR1.21となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。一方、今期予想利益の伸率は+35.5%で、こちらは3か月前より1.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.3%で、日経平均のほうが90円ほど割高となっています。プレミアム値は、ここ一週間、+90円から+650円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.63ポイントから1.64ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

126日の米国市場では、FOMCの結果公表およびパウエルFRB議長の会見や、12月の新築住宅販売件数のほか、インテル、テスラ、ボーイングなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、オミクロン感染状況や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、ほぼ想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを230円ほど下回り、下値は想定ラインを40円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-300円(現在27410円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-200円(現在26900円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率からは、売り圧力が弱まったことが見て取れます。27000円の抵抗ライン近辺で買い戻しが入ったことが原因と考えられます。ただ、日本市場のボラティリティーは25を上回っており、投資家の不安心理は高い状態が続いています。引き続き、下降中のボリンジャーバンド-2σラインを挟んだ動きとなりそうです。



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Monday, January 24, 2022

[2022/01/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

124日、NYDowNASDAQは小幅上昇しました。125日の日経平均先物は、前日比260円安で寄り付くと、午前中は130円安から600円安と下落幅を拡げ、午後は430円安から720円安の間でもみあって、結局520円安で取引を終えました。日経平均の終値は457円安の27131円で、出来高は13.20億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を上回りました。個別銘柄への売り圧力は強まりました。

 

124日の米国市場では、FRBによる金融政策の正常化や、ウクライナ情勢の緊迫化などへの警戒感から、売りが先行しました。わけてもハイテク株や景気敏感株への売りが目立ちました。ところが、午後に入ると、目先の売りは出尽くしたとの見方から買い戻しが入り、取引終了にかけて相場は急速に上昇に転じました。NYDowの日中の値幅は1270ドルに達しました。結局、NYDow7営業日ぶりに反発し、NASDAQ5営業日ぶりに反発しました。

125日の日本市場では、外部環境の不透明さを受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが膨らみました。25日の米株式相場も不安定な動きになるとの見方が強く、押し目買いも入りにくい環境でした。午後は、リクルートやソフトバンクグループなど値がさ株が売られ、指数を押し下げました。結局、日経平均は大幅に反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-15.5%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-5.6%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より2.2ポイント縮小して+0.6となり、日経平均が160円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が3.8ポイント(日経平均換算で1030円)割安となっています

 

日経VI28.53VIX29.90と、米国市場のボラティリティーのほうが高い状態で、日本市場の弱さにあまり変化はありません。両指数とも25を上回っており、投資家の不安心理は引き続き高い状態です。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.4、米国-3.2と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.05ポイント(日経平均換算で4440円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP確報値は前期比年率2.3%増で、改定値の2.1%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、概ね好調でした。

 

経済指標を見てみます。

12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の製造業受注、11月の耐久財受注、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、1月のミシガン大学消費者信頼感指数、12月の鉱工業生産指数、12月の小売売上高、12月のISM非製造業景況指数、12月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面から見て中立材料です。

 

米国の12月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比19.9万人増で、市場予想の40万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で、先月の4.2%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

12月の住宅着工件数は予想を上回りました。一方、12月の中古住宅販売件数、1月の住宅市場指数、11月の中古住宅販売仮契約指数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、10月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.4%でしたが、伸び率は鈍化し、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、119 0.2551 120 0.2588 121 0.2577と上昇傾向にあり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.3PBR1.22となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前と同水準です。一方、今期予想利益の伸率は+35.0%で、こちらは3か月前より1.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず大幅に下落しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.4%となり、日経平均の割高幅は650円から90円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-410円から+650円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.64ポイントから1.63ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

125日の米国市場では、11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数や、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、IMFの世界経済見通しのほか、マイクロソフト、アメリカン・エキスプレス、GEJ&J3M、ロッキード・マーチン、ベライゾン・コミュニケーションなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、オミクロン感染状況や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを240円ほど下回り、下値は想定ラインを290円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-300円(現在27540円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-200円(現在27080円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日本市場のボラティリティーは25を上回っており、投資家の不安心理は高い状態が続いています。空売り比率からは、売り圧力が強まったことが見て取れます。引き続き、下降中のボリンジャーバンド-2σラインを挟んだ動きとなりそうです。



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Sunday, January 23, 2022

[2022/01/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

121日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。124日の日経平均先物は、前日比240円安で寄り付くと、午前中は350円安から120円安の間で上下し、午後は220円安から90円高と上昇に転じて、結局60円高で取引を終えました。日経平均の終値は66円高の27588円で、出来高は10.81億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は5日平均を下回りました。個別銘柄への売り圧力は弱まりました。

 

121日の米国市場では、ハイテク大手の先陣を切って四半期決算を発表したネットフリックスが急落し、決算発表を控える主力ハイテク株に売りが波及しました。FRBの早期の金融引き締めが景気の減速につながるとの見方は引き続き強く、景気敏感株への売りも目立ちました。NYDow6日続落し、NASDAQ4日続落しました。

122日の日本市場では、前週末の米株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが先行しました。しかし、日経平均が昨年来安値に接近すると、主力銘柄に値ごろ感からの買いが入り、相場を支えました。値がさの半導体関連株や、前週に大きく下げていた海運株、銀行株などへの買い戻しも目立ちました。米株価指数先物が堅調に推移したことも好感されました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-11.1%と前週末よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-4.0%と前週末よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+2.8ポイントとプラスに転換し、日経平均が770円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの比較では、日経平均が1.9ポイント(日経平均換算で520円)割安となっています

 

日経VI25.74VIX28.85で、米国市場のほうがボラティリティーが高い状態となり、日本市場の弱さは改善されました。ただ、両指数とも20を上回っており、投資家の不安心理は引き続き高い状態です。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.2、米国-3.2と日本が4.0ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+1.8、米国が+4.9)3.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.93ポイント(日経平均換算で4000円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP確報値は前期比年率2.3%増で、改定値の2.1%増から上方修正されました。また、79月期の米企業の決算は、概ね好調でした。

 

経済指標を見てみます。

12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の製造業受注、11月の耐久財受注、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、12月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、1月のミシガン大学消費者信頼感指数、12月の鉱工業生産指数、12月の小売売上高、12月のISM非製造業景況指数、12月のISM製造業景況指数、11月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面から見て中立材料です。

 

米国の12月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比19.9万人増で、市場予想の40万人増を下回りました。一方、失業率は3.9%で、先月の4.2%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

12月の住宅着工件数は予想を上回りました。一方、12月の中古住宅販売件数、1月の住宅市場指数、11月の中古住宅販売仮契約指数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。また、10月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.4%でしたが、伸び率は鈍化し、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げ時期が遅くなるという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末までに3回利上げすると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末まで18500億ユーロ」に拡大しました。ただ、224月以降の資産購入額は現在の半分以下に減少する見込みです。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れるとしています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、119 0.2551 120 0.2588 121 0.2577と上昇傾向にあり、注意が必要です。なお、202199日の0.1141が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.6PBR1.24となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.2%となり、これは3か月前と同水準です。一方、今期予想利益の伸率は+35.2%で、こちらは3か月前より2.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.3%となり、日経平均の割高幅は230円から650円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-410円から+650円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.64ポイントから1.64ポイントと横ばいでした。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化していますが、FRBの政策変更により金融緩和は収束方向に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続していますが、202112月の理事会で、新型コロナウイルス対応で実施している追加の債券購入を20223月で終了することを決定しました。

 

124日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。IBMやハリバートンなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、オミクロン感染状況や原油価格、長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲をやや下ぶれしました。上値は想定ラインを230円ほど下回り、下値は想定ラインを50円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在27860円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-100円(現在27350円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日本市場のボラティリティーは20を上回っているものの、やや下降し、投資家の不安心理は高い状態ながら、若干改善されました。空売り比率からも、売り圧力が弱まったことが見て取れます。引き続き、下降中のボリンジャーバンド-2σラインを挟んだ動きとなりそうです。



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Saturday, January 22, 2022

[2022/01/23]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBの早期の金融引き締めが景気の減速につながるとの見方が根強く、株価指数は大幅下落しました。

週間変動率 NYダウ:-4.58%, NASAQ:-7.55%, S&P500:-5.68%

 

一方、中長期的には、エネルギー・コスト、生産・供給コスト上昇によるインフレ加速懸念と、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、サプライチェーン混乱などによる世界経済の減速懸念もあります。このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東、ウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が0.95ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER20.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.5との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに0.95ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER15.5程度になるか、又は、日経平均が31590円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は4070円ほど割安です。

ファンダメンタルで見れば、日本市場は4070円分魅力に欠ける状態であるとも言えます。

日米金利差が縮小して、日本市場の弱さは改善されました。

 

 [日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYDow200日線の上戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.2%となりました。3ヶ月前に比べて同水準です。また、利益伸び率は+35.2%3ヶ月前に比べて2.2ポイント改善しています。

  米国の長期金利が低下し、日米間の金利差は1.65から1.63と縮小し、ドル円は115円から113円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.49%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率予測が公開されて、日本が+1.8%で、米国は+4.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が3.1ポイント劣ります。

  1月第2週は売り越しで、1月第3週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①③⑤が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に2.5ポイント(日経平均に勘算すると690円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に2.2ポイント(日経平均に勘算する610円程度)割安です。

週間では米国市場に対する日本市場の弱さが改善しました。米国市場では、売り圧力が強まり、日本市場に比べボラティリティーが高い状態に変化しました。日米市場ともボラティリティー・インデックスは25を超え、投資家の不安心理がさらに高まっていることを示しています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-12.0%となり先週と比較してマイナス幅は拡大しました。200日移動平均線との乖離率は-4.3%で、マイナス幅は拡大しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドには、"赤信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線と9日線の下にあります。短期トレンドには、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、200日線、25日線と9日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線と9日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には赤信号で、中期的には赤信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東やウクライナ、東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国政府による大規模の経済対策があげられます。また、日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債と12兆円までのETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府による経済対策があります。さらに、EUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の継続などが揚げられます。ただ、ECBFRB債券購入の減額を決め、利上げ時期を探っています。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。日本市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安方向に反転しています。今週は114円台から112台が想定されます。

 

今週は、米国とカナダの中央銀行による金融政策の決定が注目されます。また、アップルとマイクロソフトの四半期決算など、決算シーズンは最も忙しい時期のひとつを迎えます。その他、米国、英国、ユーロ圏、日本、オーストラリアのPMI速報値や、米国、ドイツ、フランスなどの第4四半期GDPが注目されます。その他の重要なデータとしては、米国の個人消費、ユーロ圏の景気調査などがあります。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを260円ほど下回り、下値は想定ラインを460円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド -1σ(現在28030円近辺)で、下値がボリンジャーバンド -3σ(現在27080円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週は、下降中のボリンジャーバンド -2σを挟んで上下する動きとなりそうです。


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