Monday, September 26, 2022

[2022/09/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

923日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。926日の日経平均先物は、前日比330円安で寄付くと、午前中は240円安から470円安と下落幅を拡げ、午後は440円安から560円安と下落幅を拡げて、結局、550円安で取引を終了しました。日経平均の終値は722円安の26431円で、出来高は15.27億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を3日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態が続いています。

 

923日の米国市場では、欧米の金融引き締めによる金利上昇と世界景気後退への懸念から、景気敏感株を中心とした幅広い銘柄に売りが膨らみました。英政府が大規模な減税と国債の増発計画を打ち出し、財政悪化やインフレ加速懸念から英長期金利が急騰すると、米国債にも売りが波及し、米10年債利回りはおよそ12年ぶりの水準まで上昇しました。主要3指数はそろって続落しました。

926日の日本市場では、世界景気悪化懸念を背景に前週末の欧米株が大幅に下落した流れが引き継がれ、幅広い銘柄に売りが優勢となりました。相場の先安観は強く、1日を通して下値を模索する展開が続きました。外国為替市場で英ポンドの変動率が高まっていることも警戒されました。日経平均は3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-12.8%と前週末よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.5%と前週末よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+12.1ポイントと前週末よりややプラス幅を縮め、日経平均が3200円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差も、+7.6ポイントと前週末よりプラス幅を縮め、日経平均が2010円ほど割高であることを示しています

 

日経VI25.13と前週末より上昇し、VIX29.92と前週末より上昇しました。日経VIも、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。日米市場のボラティリティーの差は縮小し、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-8.0、米国-2.3と日本が5.7ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.34ポイント(日経平均換算で29450円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注、7月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売件数、8月の新築住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の新築住宅販売件数数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、921 3.6038% 922 3.6414% 923 3.6284%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022922日に記録した3.6414%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.13PBR1.10となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.3%で、こちらは3か月前より4.0ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均の割安幅は200円から290円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-430円から-200円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.32ポイントから3.53ポイントに拡大しました。ドル円相場は、前週末よりは円高ですが、円安方向に推移しています。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

926日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを620円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-2σ+200円(現在27030円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-3σ(現在26260円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を3日連続で回りました。日経VIは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回りました。売られ過ぎを示す指標も増え始め、日経平均は、数日中にはリバウンドしそうです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Saturday, September 24, 2022

[2022/09/25]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場では、FRBの利上げ加速の警戒感と長期金利の上昇で株価指数は週間で大幅下落しました。

週間変動率 NYダウ:-4.00%, NASAQ:-5.07%, S&P500:-4.65%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、サプライチェーン混乱の長期化による世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2023年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.08ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER16.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER12.4との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.08ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER25.2程度になるか、又は、日経平均が55080円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は27930円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、27930円分魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陰線となりました。日足は200日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。今週は、NYDow25日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は9.1%となりました。3ヶ月前に比べて0.2ポイント改善しています。また、利益伸び率は+4.3%3ヶ月前に比べて3.3%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.21から3.46と拡大して、ドル円は140円から145円の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+3.08%上昇しました。

  OECDの日米の2023年の名目GDP伸び率は、日本が+3.54%で、米国は+4.88%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.34ポイント劣ります。

  92週と93週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①と⑤が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に14.7ポイント(日経平均に勘算すると3990円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に10.2ポイント(日経平均に勘算する2770円程度)割高です。

 

週間では米国市場に対する日本市場の強さは増大しました。米国市場のボラティリティーを示す、VIX29.92投資家の不安心理示す25をおおきく上回り、先週は上昇しました。

 

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには"赤信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-5.4%となり先週と比較しマイナス幅が拡大しました。 200日移動平均線との乖離率は-0.9%で、マイナスに転換しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドにも、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表の雲の下に在ります。

短期的には赤信号で、中期的にも赤信号が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ウクライナ紛争、米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては日銀による金融緩和政策の維持が挙げられます

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期下落トレンドで、短期も下落トレンドです。日本市場も中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安トレンドが続いています。今週は145円台から140円台が想定されます。

 

今週、米国では、FRB議長の講演やPCE価格指数、個人所得・支出指数の発表が注目されます。欧州では、ドイツ、スペイン、フランス、イタリアを含むユーロ圏のインフレ率速報値や、Ifo景気指数を含む複数の景況感指数が注目されます。また、中国と日本の製造業PMIの数値も注目されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれしました。上値は想定ラインを300円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド-1σ(現在27560円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-3σ(現在26550円近辺)の間での動きが想定されます。

 

先週の米国市場は下落し、ボラティリティーは週間では上昇しました。日米とも売られ過ぎゾーンに入ってきましたので、今週の日経平均は買場を探す週となりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Thursday, September 22, 2022

[2022/09/22]今後の日経平均の見通し

[市況]

921日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。922日の日経平均先物は、前日比270円安で寄付くと、午前中は400円安から190円安と下落幅を縮め、午後は300円安から90円安と下落幅を縮めて、結局、90円安で取引を終了しました。日経平均の終値は159円安の27153円で、出来高は11.45億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強い状態です。

 

921日の米国市場では、FRBFOMC0.75%の利上げを決定し、インフレ抑制に向けて当面は大幅な利上げを続ける方針を示したことから、景気後退への懸念が高まり、景気敏感株を中心に売りが優勢となりました。パウエル議長の会見は新味なしと受け止められ、会見後は一時的に買い直される場面もありましたが、買い一巡後は売りが加速しました。NYDowNASDAQは続落しました。

922日の日本市場では、FOMCで市場の想定より強い金融引き締めを続ける姿勢が示されたことが投資家心理の重石となり、幅広い銘柄で売りが優勢となりました。ただ、日銀の金融政策決定会合で大規模な金融緩和が維持される方針が示されると、外国為替市場で円安ドル高が進み、円安恩恵株が買われて相場の下値を支えました。日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-5.4%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-0.9%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下に出ました。3つの要素すべてがマイナスとなり、中期トレンドも黄信号から赤信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+12.2ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が3310円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+8.6ポイントと前日よりプラス幅を拡げ、日経平均が2340円ほど割高であることを示しています

 

日経VI21.61と前日より低下し、VIX27.99と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回っています。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は拡大し、NYDowと比較して、日経平均の強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.8、米国-2.2と日本が5.6ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.31ポイント(日経平均換算で31300円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注、7月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の中古住宅販売件数、8月の新築住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の新築住宅販売件数数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、915 3.5271% 916 3.5852% 920 3.6017%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022920日に記録した3.6017%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.42PBR1.13となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+4.1%で、こちらは3か月前より3.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均の割安幅は430円から200円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-450円から-170円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.25ポイントから3.32ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

922日の米国市場では、週間新規失業保険申請件数、英国金融政策発表のほか、フェデックス、コストコなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを460円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ(現在27560円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-200円(現在26850円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を2日連続で回りました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回っていますが、前日より低下しました。売られ過ぎを示す指標も出始めており、日経平均のリバウンドは近そうです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート

Wednesday, September 21, 2022

[2022/09/21]今後の日経平均の見通し

[市況]

920日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。921日の日経平均先物は、前日比200円安で寄付くと、午前中は200円安から390円安と下落幅を拡げ、午後は300円安から420円安の間でもみあって、結局、330円安で取引を終了しました。日経平均の終値は375円安の27313円で、出来高は10.69億株と比較的高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

また、空売り比率は、5日平均を4日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり強まりました。

 

920日の米国市場では、FRBの金融引き締め観測を受けて長期金利が一時およそ11年ぶりの水準まで上昇したことが嫌気され、終日売りが優勢となりました。21日にFOMCの結果公表を控え、タカ派的な姿勢が改めて示されるとの警戒感が強まったことも重石となりました。NYDowNASDAQは反落しました。

921日の日本市場では、米長期金利の上昇を背景に前日の米国市場で主要な株価指数がそろって下落した流れを受け、運用リスク回避の売りが優勢となりました。上海株が下落したことも重石となりました。FOMCの結果公表を間近に控え、午後は膠着した相場となりました。日経平均は反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-4.0%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率は-0.3%とマイナスに転換しました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドも赤信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+11.4ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が3110円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+7.7ポイントと前日よりプラス幅を縮め、日経平均が2100円ほど割高であることを示しています

 

日経VI22.57と前日より上昇し、VIX27.16と前日より上昇しました。日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回っています。また、VIXは、不安心理がかなり高まっているとされる25を上回っています。日米市場のボラティリティーの差は拡大しましたが、NYDowと比較して、日経平均の強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.8、米国-2.2と日本が5.6ポイント割安ですが、OECD2023年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.5、米国が+4.9)1.4ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.22ポイント(日経平均換算で30490円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP改定値は前期比年率0.6%減で、速報値の0.9%減から改善されました。また、46月期の米企業の決算は、下方修正が目立ちました。

 

経済指標を見てみます。

8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月の消費者物価指数、8月のISM非製造業景況指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、7月の製造業受注、7月の耐久財受注は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比31.5万人増で、市場予想の30万人増をやや上回りました。また、失業率は3.7%で、先月の3.5%から悪化しました。雇用は、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

7月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、9月の住宅市場指数、7月の新築住宅販売件数数、7月の中古住宅販売件数、7月の新築住宅着工件数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+18.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが落ち着くという面では強気材料です。

 

新型コロナウイルス騒動による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB2022年末まで利上げを継続すると予想されています。また、テーパリングの加速が決定しています。ECBは、7月に0.5%利上げし、マイナス金利と量的緩和策を終了しました。一方、日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、昨年3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、914 3.4834% 915 3.5271% 916 3.5852%と、ここ5年の最高値を連日で更新しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、2022916日に記録した3.5852%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER12.50PBR1.13となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は+4.2%で、こちらは3か月前より3.6ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%となり、日経平均の割安幅は290円から430円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-450円から-170円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.25ポイントから3.28ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に下降トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。中国最大の不動産企業である恒大集団の破綻が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBはゼロ金利政策を続けていますが、量的緩和政策は終了に向かいつつあります

 

921日の米国市場では、FOMCの結果公表およびパウエルFRB議長の会見のほか、8月の中古住宅販売件数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式市場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲をやや下ぶれしました。上値は想定ラインを480円ほど下回り、下値は想定ラインを30円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+100円(現在27730円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ(現在27110円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

空売り比率は5日平均を4日ぶりに上回りました。また、日経VIは、不安心理の高まりを示す20を上回っています。日経平均は200日線をやや下回りました。FOMC通過で下げ止まるとは期待しにくい地合いです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。

右のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら世界の市場のリアルチャート