[市況]
2月12日、NYDowとNASDAQは下落しました。2月13日の日経平均先物は、前日530円安で寄り付くと、午前中は70円安から770円安の間で上下し、午後は80円安から560円安と下落幅を拡げて、結局、450円安で取引を終えました。日経平均の終値は697円安の56941円で、出来高は34.10億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を5日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや強まりました。
2月12日の米国市場では、AIが既存企業の業務にとって代わるとの懸念が引き続き意識され、ソフトウエアや大型ハイテク株などに売りが出ました。資産運用など金融関連サービスもAIに代替されるとの見方から、金融株の下げも目立ちました。一方、消費関連株などディフェンシブ株には買いが向かいました。NYDowは続落し、NASDAQは3日続落しました。
2月13日の日本市場では、短期的な過熱感が意識され、幅広い銘柄に利益確定の売りが優勢となりました。前日の米株安も投資家心理の重石となりました。ただ、日本株の先高観は根強く、売り一巡後は好決算銘柄などへの押し目買いが指数の下値を支えました。日経平均は続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+42.4%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+26.6%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下に抜けました。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+23.4ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が13320円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+18.8ポイントとプラス幅を縮め、日経平均10700円ほど割高であることを示しています。
日経VIは34.21と前日よりやや上昇し、VIXも20.83と前日より上昇しました。両指数ともに、投資家が不安心理を強めているとされる20を上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.65、米国-0.41と日本が2.24ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.9)は1.7ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.53ポイント(日経平均換算で7040円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「南米や中東、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の7~9月期のGDP改定値は前期比年率4.4%増で、速報値の4.3%増を上回りました。また、7~9月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
2月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数、1月のシカゴ購買部協会景気指数、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の耐久財受注、11月の製造業受注、12月の鉱工業生産指数は市場予想を上回りました。一方、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、12月の消費者物価指数、12月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比13.0万人増で、市場予想の5.5万人増を上回りました。一方、失業率は4.3%で、前月の4.4%から改善されました。雇用は強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
12月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、12月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅市場指数、10月の新築住宅販売件数数、10月の住宅着工件は市場予想を下回りました。11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.4%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、1月のFOMCでは4会合ぶりに政策金利を据え置きました。市場は、パウエル議長が在任中に追加利下げをする可能性は低いと見ています。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、1月の金融政策決定会合では政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが20.63、PBRが1.85となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.0%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+0.1%で、こちらは3か月前より5.8ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+6.6%となり、日経平均の割高幅は3540円から3490円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+1600円~+3870円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.96ポイントから1.91ポイントに縮小しました。ドル円相場は方向感なく推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
2月13日の米国市場では、1月の消費者物価指数(CPI)のほか、モデルナなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、AI関連投資やソフトウエア事業の先行きも株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、ほぼ想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを540円ほど下回り、下値は想定ラインを20円ほど下回りました。目先はボリンジャーバンド+2σ+100円(現在57270円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在56090円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは、30を上回る高水準にあります。信用の売り圧力は、やや強まりました。日経平均は続落しました。米国市場の動き次第ではありますが、上昇中のボリンジャーバンド+2σに沿った動きが続く可能性はまだ残されています。
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