Tuesday, July 27, 2021

[2021/07/27]今後の日経平均の見通し

[市況]

726日、NYDowNASDAQは上昇しました。727日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付くと、午前中は20円高から190円高の間でもみあい、午後は150円高から70円高の間でもみあって、結局80円高で取引を終えました。日経平均の終値は136円高の27970円で、出来高は9.39億株と低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

726日の米国市場では、朝方こそ中国当局によるネット企業などへの規制強化を懸念した売りが先行しましたが、主力ハイテク株を中心に、好決算を期待した買いが次第に優勢となりました。経済正常化の恩恵を受けやすい景気敏感株や消費関連株の上昇も目立ちました。主要3指数はそろって過去最高値を更新しました。

727日の日本市場では、前日の米株高を受けて買いが優勢となりました。ただ、日経平均が心理的節目の28000円に近付くと目先の利益を確定する売りが出て、上値が重くなりました。ソフトバンクグループや楽天グループが下落したことも投資家心理を冷やしました。日経平均は3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-3.6%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率は+0.8%と前日よりプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

一方、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の下にありますが、9日線を上回りました。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.5ポイント縮小して-10.9となり、中長期的には日経平均が3050円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が8.9ポイント(日経平均換算で2490円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.3、米国-3.2と日本が4.1ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.82ポイント(日経平均換算で3530円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率6.4%増で、改定値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、7月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、6月の鉱工業生産指数、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、5月の製造業受注、6月のISM製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、5月の耐久財受注、5月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は29負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比85.0万人増で、市場予想の70万人増を上回りました。一方、失業率は5.9%で、先月の5.8%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

6月の住宅着工件数、5月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、6月の新築住宅販売件数、6月の中古住宅販売件数、7月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+14.9%で、市場予想の+12.5%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、721 0.1378 722 0.1252 723 0.1288で上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021614日の0.1180が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.7PBR1.22なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より2.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+28.4%で、こちらは3か月前より19.2ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.9%となり、日経平均の割安幅は930円から820円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-930円から-560円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.25ポイントから1.27ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

727日の米国市場では、6月の耐久財受注、5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、アルファベット、アップル、マイクロソフト、ビザ、GE3MAMD、スターバックスなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを90円ほど下回り、下値は想定ラインを320円ほど上回りました。目先は、25日線-100円(現在28300円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-200円(現在27720円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, July 26, 2021

[2021/07/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

723日、NYDowNASDAQは上昇しました。726日の日経平均先物は、前日比540円高で寄り付くと、午前中は590円高から280円高と上昇幅を縮め、午後は340円高から200円高の間でもみあって、結局270円高で取引を終えました。日経平均の終値は285円高の27833円で、出来高は9.67億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

 

723日の米国市場では、主要企業好の好決算を受けて投資家のリスク選好姿勢が強まり、消費関連株を中心に買いが優勢となりました。来週に決算発表を予定しているハイテク株にも業績期待の買いが入りました。NYDowNASDAQ4日続伸し、過去最高値を更新しました。

726日の日本市場では、連休中に米株式相場の上昇が続いたことから、リスク選好姿勢を強めた投資家が幅広い銘柄に買いを入れました。ただ、日経平均が心理的節目の28000円を一時的に上回ったこともあり、買い一巡後は利益確定の売りや戻り待ちの売りが相場の上値を抑えました。上海や香港の株式相場が大きく下落したことも重石となりました。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-5.2%と前営業日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率は+0.4%とプラスに転換しました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうちマイナスは2つとなり、中期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

一方、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前営業日より1.1ポイント拡大して-11.4となり、中長期的には日経平均が3170円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が9.2ポイント(日経平均換算で2560円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.4、米国-3.2と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.85ポイント(日経平均換算で3640円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率6.4%増で、改定値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、7月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、6月の鉱工業生産指数、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、5月の製造業受注、6月のISM製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、5月の耐久財受注、5月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は29負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比85.0万人増で、市場予想の70万人増を上回りました。一方、失業率は5.9%で、先月の5.8%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

6月の住宅着工件数、5月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売件数、7月の住宅市場指数、5月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+14.9%で、市場予想の+12.5%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金融緩和の両面から見て中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、721 0.1378 722 0.1252 723 0.1288で上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021614日の0.1180が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.6PBR1.21なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+29.3%で、こちらは3か月前より19.9ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.3%となり、日経平均の割安幅は850円から930円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-930円から-520円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.20ポイントから1.25ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しましたが、日中は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

726日の米国市場では、6月の新築住宅販売件数のほか、テスラやロッキード・マーティンなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを80円ほど上回り、下値は想定ラインを510円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在28160円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+100円(現在27570円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Saturday, July 24, 2021

[2021/07/25]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、長期金利の低下と市場予想を上回る好決算が相次ぎ、株価指数は上昇しました。

一方、中長期的には、過剰流動の副作用によるインフレ懸念、ファンドなどのディフォルトによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また、中国の不動産バブル崩壊懸念と景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、東アジア、中東、ウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2022年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が0.97ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER22.4に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER13.4との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに0.97ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER15.5程度になるか、又は、日経平均が31670円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は4130円ほど割安です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安

OECDによる日本の2022GDP予測値(現在+2.72%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

最近の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NYDow25日線の上を維持できるか否かに注目したいと思います。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は8.9%となりました。3ヶ月前に比べて3.0ポイント改善しています。また、利益伸び率は+29.3%3ヶ月前に比べて19.8ポイント改善しています。

  米国の長期金利は低下し、日米の金利差は 1.28から1.28と変わらないものの、為替は109円台から110円台で円安方向に動きました。

  OECDの日米の2022年の名目GDP伸び率予測が改定されて、日本が+2.72%で、米国は+6.01%と予想されていますので、この面では日本市場の方が3.29ポイント劣ります。

  7月第2週と、7月第3週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に12.4ポイント(日経平均に勘算すると3420円程度)割安です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に10.2ポイント(日経平均に勘算する2810円程度)割安です。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-8.4%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。200日移動平均線乖離率は-0.6%でマイナス転換しました。3つの要素がマイナスですので、中期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNYDowは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線・25日線・9日線の上にあります。一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には青信号"で、中期的にも青信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、長期金利の上昇、原油相場の上昇、米中貿易摩擦、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済減速懸念、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇の気配があり、注意が必要です。20203月にも、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策と債券購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や2兆ドルの経済対策。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債や0から12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンド。日本市場は中期下降トレンドで、短期も下降トレンドです。

 

為替市場を分析すると、2020年は、ゆるやかに円高方向に動いていましたが、2021年に入り、円安方向に反転しています。今週は109円台から110円台が想定されます。

 

今週は、アップル、フェイスブック、マイクロソフト、アルファベット、アマゾンが四半期決算を発表し、FRBが金融政策を決定するなど、決算シーズンが最も忙しい時期に入ります。経済指標では、米国で第2四半期のGDP速報値が発表されるほか、耐久財受注や個人消費支出も発表されます。また、ユーロ圏のGDPも発表されます。そのほか、ユーロ圏とオーストラリアのインフレ率、日本の小売売上高と鉱工業生産高、中国のNBS PMI調査などが注目されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを130円ほど下回り、下値は想定ラインを150円ほど下回りました。今週の日経平均の想定範囲は、上値が25日線(現在28490円近辺)で、下値がボリンジャーバンド -2σ(現在27530円近辺)の間での動きが想定されます。


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Wednesday, July 21, 2021

[2021/07/21]今後の日経平均の見通し

[市況]

720日、NYDowNASDAQは大幅上昇しました。721日の日経平均先物は、前日比340円高で寄り付くと、午前中は460円高から30円高と上昇幅を縮め、午後は150円高から10円高の間でもみあって、結局150円高で取引を終えました。日経平均の終値は159円高の27548円で、出来高は9.37億株と比較的低水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

720日の米国市場では、前日の大幅下落の反動で、景気敏感株を中心に短期的な戻りを期待した買いが広がりました。企業業績や景気の強さを踏まえると、前日の市場の懸念は行き過ぎであったとの見方も出たようです。また、長期金利の低下が一服したことも投資家心理の改善につながりました。NYDow3営業日ぶりに反発し、NASDAQ6営業日ぶりに反発しました。

721日の日本市場では、前日の米株式相場が大幅に反発したことを受け、投資家心理の悪化に歯止めがかかり、幅広い銘柄に反発狙いの買いが入りました。ただ、国内では22日から4連休に入り、23日には東京五輪が開幕するとあって、持ち高調整の売りや利益確定の売りが相場の上値を抑えました。日経平均は6営業日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-8.4%と前日よりマイナス幅を縮め、200日線との乖離率も-0.6%と前日よりマイナス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線の下にありますが、200日線の上にあり、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に戻りました。NASDAQは、9日線の下にありますが、200日線の上にあり、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より1.1ポイント拡大して-10.3となり、中長期的には日経平均が2840円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が8.8ポイント(日経平均換算で2420円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.4、米国-3.2と日本が4.2ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.92ポイント(日経平均換算で3890円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率6.4%増で、改定値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、7月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、6月の鉱工業生産指数、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、5月の製造業受注、6月のISM製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、5月の耐久財受注、5月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は29負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比85.0万人増で、市場予想の70万人増を上回りました。一方、失業率は5.9%で、先月の5.8%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

6月の住宅着工件数、5月の中古住宅販売仮契約指数、5月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、7月の住宅市場指数、5月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+14.9%で、市場予想の+12.5%を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、715 0.13383 716 0.1342 719 0.1342で上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021614日の0.1180が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.4PBR1.20なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より3.0ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+28.7%で、こちらは3か月前より19.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.0%となり、日経平均の割安幅は520円から850円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1100円から-520円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.20ポイントから1.20ポイントと横ばいでした。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

721日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。ベライゾン・コミュニケーションズ、コカ・コーラ、テキサス・インスツルメンツなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを160円ほど上回り、下値は想定ラインを390円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ(現在28010円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ-200円(現在27330円近辺)が下値の目安になりそうです。



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Monday, July 19, 2021

[2021/07/20]今後の日経平均の見通し

[市況]

716日、NYDowNASDAQは大幅下落しました。720の日経平均先物は、前日比270円安で寄り付くと、午前中は330円安から10円安と下落幅を縮め、午後は40円安から260円安の間でもみあって、結局190円安で取引を終えました。日経平均の終値は264円安の27388円で、出来高は10.86億株と比較的高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

 

719日の米国市場では、世界的に新型コロナウイルスのデルタ型の感染拡大が続いていることから、景気の先行きに対する懸念が強まり、幅広い銘柄に売りが膨らみました。金利低下を受けて金融株が売られたほか、原油先物相場の大幅安を受けて石油株も売られました。主力ハイテク株も軒並み下落しました。NYDowは大幅に続落し、NASDAQ5日続落しました。

720日の日本市場では、前日の米株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まりました。米長期金利が急低下したことや、原油先物相場が大幅安となったことも重石となりました。22日から4連休に入るとあって、押し目買いも入りにくかったようです。日経平均は5日続落し、終値ベースでおよそ半年ぶりの安値となりました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は-10.3%と前日よりマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-1.1%と前日よりマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドににも赤信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線の下にあり、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に抜けました。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.2ポイント縮小して-9.2となり、中長期的には日経平均が2520円ほど割安であることを示しています。また、日経平均とNYDowとの比較では、日経平均が7.7ポイント(日経平均換算で2110円)割安となっています

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-7.5、米国-3.2と日本が4.3ポイント割安ですが、OECD2021年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.72、米国が+6.01)3.29ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.94ポイント(日経平均換算で3930円)割安となっています。

 

市場は現在、「新型コロナウイルスの感染拡大」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米中貿易摩擦」「バイデン政権の経済対策が金融市場全体に与える影響」「日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP確定値は前期比年率6.4%増で、改定値と一致しました。また、13月期の米企業の決算は、概ね好調です。

 

経済指標を見てみます。

7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、7月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値、6月の鉱工業生産指数、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、5月の製造業受注、6月のISM製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、5月の耐久財受注、5月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は29負で、景気面では弱気材料ですが、金融緩和が長引く公算が大きくなるという面では強気材料です。

 

米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比85.0万人増で、市場予想の70万人増を上回りました。一方、失業率は5.9%で、先月の5.8%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、金融緩和の早期縮小につながりかねないという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

5月の中古住宅販売仮契約指数、5月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、5月の新築住宅販売件数、5月の住宅着工件数、6月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+14.9%で、市場予想の+12.5%を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気、金融緩和の両面から見て中立材料です

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRBはゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで継続すると表明しました。また、米国債などを月1200億ドル買い入れ、購入ペースを維持するとしています。ECBは、民間銀行が中央銀行に預け入れる際のマイナス金利を-0.5%とし、国債の買い取りを含む量的緩和政策を「20223月末までに18500億ユーロ」に拡大しました。日銀は、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続しています。加えて、国債の買い取り上限を80兆円から無制限に拡大しました。ETFについては、TOPIXのみ0から12兆円まで買い入れると変更しています。さらに、企業の資金繰り支援として、社債やCPなどの買い取り枠を20兆円まで拡大しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、ここ8か月は低下傾向にありますが、3月末と6月末には一時的に上昇しました。直近では、714 0.1263 715 0.13383 716 0.1342と上昇は一服していますが、注意が必要です。なお、2021614日の0.1180が直近の最低金利で、20181220日に記録した2.8237%が、ここ5年の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.4PBR1.19なっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より2.9ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+28.5%で、こちらは3か月前より19.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%となり、日経平均の割安幅は1090円から520円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1100円から-520円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.28ポイントから1.20ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的に下降トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。ドイツ銀行をはじめとする欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。国有企業や地方政府の不良債権問題の深刻化も経済成長の足かせとなりつつあり、注意が必要です。

米国では、金融緩和措置が長期化しそうですが、銀行の資本規制緩和終了などの影響で、このところ長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

欧州経済は悪化しています。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対応するため、EU首脳会議は、およそ92兆円規模の復興基金の設立で合意しました。ECBはマイナス金利政策と金融緩和政策を継続しています。

 

720日の米国市場では、6月の住宅着工件数のほか、ネットフリックス、トラベラーズ、ハリバートン、フィリップモリス、ユナイテッド・エアラインズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、仮想通貨の値動きや長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲をやや下ぶれしました。上値は想定ラインを360円ほど下回り、下値は想定ラインを30円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-2σ+200(現在27830円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-3σ(現在27160円近辺)が下値の目安になりそうです。



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