[市況]
3月30日、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。3月31日の日経平均先物は、前日比1040円安で寄り付くと、午前中は1410円安まで下落したのち210円高まで上昇し、午後は40円安から950円安と下落幅を拡げて、結局、850円安で取引を終えました。日経平均の終値は822円安の51063円で、出来高は26.42億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を3日連続で上回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。
3月30日の米国市場では、トランプ大統領が自身のSNSで「イランとの本格的な協議が進展している」と主張したことから、軍事衝突が長期化するとの懸念がやや和らぎ、株買いにつながりました。ただ、米軍は地上作戦の準備を進めているとの報道もあり、買いの勢いは限定的でした。マイクロン・テクノロジーやブロードコムなど半導体株が売られたことも相場の重石となりました。結局、NYDowは3営業日ぶりに反発し、NASDAQは3日続落しました。
3月31日の日本市場では、半導体関連株を中心に売りが先行しました。「トランプ大統領が側近に対し、ホルムズ海峡の封鎖が解かれなくても戦争を終結させる用意がある、と述べた」と伝わり、これに反応した買いが優勢となる場面もありましたが、イラン側には停戦に向けた前向きな姿勢は見られず、原油先物相場が高止まりしていることも手伝って、次第に株価指数先物に散発的な売りが出て、相場を押し下げました。結局、日経平均は4日続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は-4.1%とマイナスに転換し、200日線との乖離率は+7.0%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドにも赤信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+14.1ポイントとプラス幅を縮め、日平均が7200円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+10.3ポイントとプラス幅を縮め、日経平均5260円ほど割高であることを示しています。
日経VIは48.09と前日より上昇し、VIXは30.62と前日より低下しました。両指数ともに、投資家が不安を強めているとされる目安の20を大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.95、米国-0.57と日本が2.38ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)は1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.88ポイント(日経平均換算で10180円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP改定値は前期比年率0.7%増で、速報値の1.4%増から下方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
2月の小売売上高、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のISM製造業景況指数、2月のISM非製造業景況指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、2月の消費者物価指数、2月の鉱工業生産指数、1月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の耐久財受注、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の2月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比9.2万人減で、市場予想の5万人増に反して減少しました。また、失業率は4.4%で、前月の4.3%から悪化しました。雇用は景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の住宅市場指数、2月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、1月の新築住宅販売件数、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.4%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、3月のFOMCでも政策金利を据え置きました。また、26年と27年にそれぞれ1回の利下げ見通しも維持されました。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、3月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが18.90、PBRが1.65となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.8%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-2.1%で、こちらは3か月前より3.4ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.4%となり、日経平均の割安幅は560円から1300円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1300円~-210円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、2.04ポイントから1.98ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安水準でもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にも下降トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。
3月31日の米国市場では、1月のS&Pケース・シラー米住宅価格指数や、2月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、ファクトセット・リサーチ・システムズやマコーミックなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢と原油価格の推移が株式相場に大きく影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを600円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在52370円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+100円(現在50370円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは、40を上回る高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、やや弱まりました。日経平均は自律反発とはならず、4日続落しました。目先、ボリンジャーバンド-2σに沿った動きとなりそうです。
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