[市況]
9月4日、NYDowとNASDAQは上昇しました。9月7日の日経平均先物は、前日比1040円高で寄り付くと、午前中は880円高から1660円高と上昇幅を拡げ、午後は1000円高から1470円高の間でもみあって、結局、1470円高で取引を終えました。日経平均の終値は1378円高の66399円で、出来高は22.30億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。
9月4日の米国市場では、8月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことから、FRBが早期に利上げに踏み切るとの観測が強まり、株式には売りが優勢となりました。ただ、AI向けメモリーの増産が伝わったマイクロン・テクノロジーは大幅上昇し、関連銘柄にも買いが波及しました。NYDowとNASDAQは3日ぶりに反落しました。
9月7日の日本市場では、前週末の米株式市場で半導体関連の一角が買われた流れを受け、アドバンテストや東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど値がさの半導体関連株が買われ、指数を押し上げました。韓国総合株価指数や台湾加権指数が上昇したことも追い風となりました。日経平均は続伸しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から青信号に変わりました。
総合乖離率は+12.2%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+12.4%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上に抜けました。3つの要素すべてがプラスとなり、中期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と200日線の上にあり、25日線を上回りました。
NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+4.0ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が2660円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+5.5ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が3650円ほど割高であることを示しています。
日経VIは21.86と前日より低下し、VIXは14.52と前日より上昇しました。日経VIは、投資が不安を強めているとされる目安の20をまだ上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.78、米国+0.07と日本が2.85ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.05ポイント(日経平均換算で570円ほど)割高の状態です。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP改定値は前期比年率1.5%増で、速報値の1.5%増と一致しました。また、4~6月期の米企業の決算は、5年ぶりの好決算を記録する見通しです。
米国の経済指標は:
8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、7月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、8月のISM製造業景況指数、8月のシカゴ購買部協会景気指数、7月の鉱工業生産指数、6月の耐久財受注、7月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標6勝6負で、景気・金利の両面で中立です。
米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比16.2万人減で、市場予想の5.3万人増を大幅に上回りました。一方、失業率は4.1%で、前月の4.1%と同水準でした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
8月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、7月の新築住宅販売件数、7月の住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.1%で、市場予想の+1.7%を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、7月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、参加者の多くは「インフレ圧力次第では追加の金融引き締めが必要」と評価しています。ECBも、7月の会合では、中銀預金金利を2.25%に据え置きました。日銀も、7月の金融政策決定会合では政策金利を現在の1.0%程度に据え置きましたが、報道では9月・10月利上げを視野に入れているとされています。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.60、PBRが1.93となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは11.0%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+17.8%で、こちらは3か月前より7.6ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前週末のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.4%となり、日経平均は400円の割安から1540円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1220円~+1540円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.86ポイントから1.88ポイントに拡大しましたが、ドル円相場は円高方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
9月7日の米国はレイバーデイの祝日で、株式市場は休場です。
きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを920円ほど上回り、下値は想定ラインを1500円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-400円(現在67100円近辺)が上値の目安に、25日線-500円(現在65650円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は続伸し、25日線を上回りました。8月27日の高値(66954円)を上回れるかどうかが、次の注目点です。
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