日経平均の予想

Tuesday, October 08, 2024

[2023/10/08]今後の日経平均の見通し

[市況]

107NYDowNASDAQは下落しました108日の日経平均先物は、前日比500円安で寄り付くと、午前中は230円安から660円安と下落幅を拡げ、午後は550円安から370円安の間でもみあって、結局、410円安で取引を終えました。日経平均の終値は395円安の38937円で、出来高は17.94億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を4日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は強まりました。

 

107の米国市場では、9月の雇用統計の堅調さを受けて長期金利が4%台に上昇したことから、株式の相対的な割高感が意識され、売りが優勢となりました。中東情勢が一段と悪化するとの懸念や、原油高がインフレ圧力を強めるとの観測も売りを促しました。NYDowNASAQは反落しました。

108日の日本市場では、中東情勢の悪化懸念や前日の米株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄で売りが優勢となりました。米アップルの下落や、香港ハンセン指数の下落も重石となりました。日経平均は4営業日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+7.9%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+2.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-4.7ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1830円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、-3.9ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1520円ほど割安であることを示しています

 

日経VI33.54と前日より上昇し、VIX22.64と前日より上昇しました。両指数ともに、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.5、米国-0.3と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.9)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.30ポイント(日経平均換算で81200円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.0%増で、改定値の3.0%増から変わりませんでした。また、46月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の耐久財受注、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は102負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比25.4万人増で、市場予想の15.0万人増を大幅に上回りました。また、失業率は4.1%で、前月の4.2%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+5.9%で、市場予想と一致しました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB9月のFOMC0.5%の大幅利下げを決定しました。ECBは、追加の利下げを実施し、中銀預金金利を3.5%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では926 4.8652% 927 4.8549% 930 4.8537%と、ここ5年の最高値圏からピークアウトしています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.72PBR1.39となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より0.2ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.6%で、こちらは3か月前より1.9ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は30円の割安から60円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円~+60円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.07ポイントから3.09ポイントに拡大しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、経済のハードランディングを避けるべく、0.5%の利下げが決まりました。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げを継続しています

 

107日の米国市場ではノーベル賞(物理学賞)受賞者の発表や、8月の貿易収支のほか、ペプシコなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを820円ほど下回り、下値は想定ラインを240円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-400円(現在39530円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-500円(現在38280円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、依然として高水準にあり、前日比で上昇しました。また、信用の売り圧力は強まりました。きょうの日経平均は反落しました。しばらくは乱高下が続きそうですが、927日の高値(39830円)を越えられるかどうかが、目先の注目点です。



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Monday, October 07, 2024

[2023/10/07]今後の日経平均の見通し

[市況]

103NYDowNASDAQは上昇しました107日の日経平均先物は、前日比1240円高で寄り付くと、午前中は1240円高から790円高と上昇幅を縮め、午後は1040円高から800円高と上昇幅を縮めて、結局、810円高で取引を終えました。日経平均の終値は697円高の39332円で、出来高は19.13億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

104の米国市場では、9月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことから、米経済がソフトランディングに向かうとの期待が高まり、株買いをさそいました。また、イスラエルがイランの石油関連施設を標的に報復攻撃を実行する可能性について、バイデン大統領が慎重な見解を示したとの報道を受け、警戒感がやや緩んだことも買いにつながりました。NYDowは反発して過去最高値を更新し、NASDAQも反発しました。

107日の日本市場では、雇用統計の好調さを受けて前週末の米株式相場が上昇した流れが引き継がれ、運用リスクをとる動きが優勢となりました。FRBの大幅利下げ観測が後退し、外国為替市場で円相場が円安ドル高に振れたことも追い風となりました。日経平均は大幅に3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+11.1%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+3.8%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-4.9ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1930円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-3.8ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1490円ほど割安であることを示しています

 

日経VI32.86と前日より大幅に上昇し、VIX19.21と前日より低下しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を大幅に上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.4、米国-0.3と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.9)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.21ポイント(日経平均換算で79560円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.0%増で、改定値の3.0%増から変わりませんでした。また、46月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の耐久財受注、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は102負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比25.4万人増で、市場予想の15.0万人増を大幅に上回りました。また、失業率は4.1%で、前月の4.2%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+5.9%で、市場予想と一致しました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB9月のFOMC0.5%の大幅利下げを決定しました。ECBは、追加の利下げを実施し、中銀預金金利を3.5%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では926 4.8652% 927 4.8549% 930 4.8537%と、ここ5年の最高値圏からピークアウトしています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.89PBR1.39となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.5%で、こちらは3か月前より1.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.1%となり、日経平均は60円の割高から30円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円~+310円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.97ポイントから3.07ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、経済のハードランディングを避けるべく、0.5%の利下げが決まりました。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げを継続しています

 

107日の米国市場では、ノーベル賞(生理学・医学賞)の受賞者発表などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを300円ほど上回り、下値は想定ラインを1180円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在39900円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在38560円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、依然として高水準にあり、前日比で急上昇しました。一方、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均は大幅に続伸しました。しばらくは乱高下が続きそうですが、927日の高値(39830円)を越えられるかどうかが、目先の注目点です。



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Saturday, October 05, 2024

[2024/10/6]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、中東情勢の緊迫化が懸念材料ですが、雇用統計が良好な内容になり、米経済がソフトランディングできるとの期待から、週間で株価指数は上昇しました。

週間変動率 NYダウ:+0.09%, NASDAQ:+0.10%, S&P500:+0.22%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、2025年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.36ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER23.5対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER15.6との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

日米市場が均衡するためには、次の条件が必要です。

現在の日経平均の価格に対して、2025年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.36ポイント拡大する。(日本が下方修正又は米国が上方修正される)。又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER48.7程度になる。又は、日経平均が120,760円程度となる。

結果的に、中長期的に日本市場は82,130円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、82,130円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは拡大しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2025GDP予測値(現在+2.9%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線を維持できるか否かに注目。

  決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.8%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント悪化しました。また、利益伸び率は+2.5%となりました。3ヶ月前に比べて1.3%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は2.92から3.10と拡大して、ドル円は141円台から148円台の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+2.06%下落しました。

  OECDの日米の2025年の名目GDP伸び率は、日本が+3.0%で、米国は+3.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.9ポイント劣ります。

  9月第4週は売り超しで、10月第1週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①と③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に6.7ポイント(日経平均に勘算すると2590円程度)割安です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に5.6ポイント(日経平均に勘算する2160円程度)割安です。

 

日本市場はNYダウとNASDAQに対しては弱い状態です。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 19.2 と上昇しました。 日経 VI は 週間で 25.1と低下しました。米国市場はやや楽観的で、日本市場はボラタイルです。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。日経平均の総合乖離率は+5.8%となり、また、200日移動平均線との乖離率は+2.0%でした。 2つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"青信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の上に在ります。

NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、景気後退懸念が意識されています。また、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇、EU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東の地政学的リスク拡大などがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期は上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、20246月につけた162円台をピークに円高方向に転換しています。今週は149円から146円が想定されます。

 

今週の米国市場では、9月のCPIの発表、FOMC議事録の公表、決算シーズンの開始など、重要な週となります。FRB高官による講演や、生産者物価指数、ミシガン州消費者信頼感指数、貿易統計も注目されます。世界的には、ドイツの製造業受注と鉱工業生産、小売売上高、英国のGDP成長率と工場稼働率などが注目されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内を上振れしました。上値は想定を490円ほど上回り、下値は想定ラインを1170円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在39770円近辺)で、下値が25日線(現在37580円近辺)の間での動きが想定されます。

                       

今週の日経平均は、先週末のドル高円安を受けて週初にボリンジャーバンド+2σに向けた動きとなりそうですが、その後も、乱高下が続きそうです。


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Friday, October 04, 2024

[2023/10/04]今後の日経平均の見通し

[市況]

103NYDowNASDAQは下落しました104日の日経平均先物は、前日比100円安で寄り付くと、午前中は120円安から210円高と上昇に転じ、午後は160円高から50円安とマイナス圏に戻して、結局、40円安で取引を終えました。日経平均の終値は83円高の38635円で、出来高は18.18億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

103の米国市場では、中東情勢悪化への警戒感や、港湾労働者のストライキによる物流停滞への懸念が投資家心理の重石となり、売りが優勢となりました。9 月の雇用統計の発表を前に、持ち高調整の売りも強まりました。ただ、9月のISM非製造業景況指数が市場予想を上回るなど、安心材料もあり、下値は限定的でした。NYDowNASDAQは反落しました。

104日の日本市場では、日銀による早期の利上げ観測の後退が投資家心理を支え、株買いにつながりました。ただ、中東情勢の悪化を警戒した売りや、9月の米雇用統計を意識した持ち高調整の売りも出て、相場の上値は限定的でした。日経平均は小幅に続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+5.8%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+2.0%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-5.5ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が2120円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-4.8ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1850円ほど割安であることを示しています

 

日経VI25.09と前日より低下し、VIX20.49と前日より上昇しました。両指数ともに、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.5、米国-0.4と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.9)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.25ポイント(日経平均換算で76160円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.0%増で、改定値の3.0%増から変わりませんでした。また、46月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

9月のISM非製造業景況指数、9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の耐久財受注、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は102負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比14.2万人増で、市場予想の16.0万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡大するという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+5.9%で、市場予想と一致しました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB9月のFOMC0.5%の大幅利下げを決定しました。ECBは、追加の利下げを実施し、中銀預金金利を3.5%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では926 4.8652% 927 4.8549% 930 4.8537%と、ここ5年の最高値圏からピークアウトしています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.59PBR1.37となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.2%で、こちらは3か月前より1.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は220円の割安から60円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円~+310円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.98ポイントから2.97ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、経済のハードランディングを避けるべく、0.5%の利下げが決まりました。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げを継続しています

 

103日の米国市場では、9月の雇用統計が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを440円ほど下回り、下値は想定ラインを520円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在39180円近辺)が上値の目安に、25日線+400円(現在37980円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、依然として高水準にありますが、前日比で低下しました。また、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。きょうの日経平均は小幅に続伸しました。当面、変動の大きい相場が続きそうです。25日線や200日線の上を維持できるかどうかが、引き続き注目点です。



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Thursday, October 03, 2024

[2023/10/03]今後の日経平均の見通し

[市況]

102NYDowNASDAQは小幅上昇しました103日の日経平均先物は、前日比1030円高で寄り付くと、午前中は1280円高から760円高の間で上下し、午後は960円高から810円高の間でもみあって、結局、850円高で取引を終えました。日経平均の終値は743円高の38552円で、出来高は19.07億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

102の米国市場では、中東情勢の緊迫化が投資家の買い意欲を削ぐなか、9月のADP雇用統計が労働市場の底堅さを示す内容と受け止められ、半導体を中心に主力株の一部が持ち直しました。また、原油高を受けて石油株が買われました。NYDowNASDAQは反発しました。

103日の日本市場では、石破新首相が前言を翻し金融正常化を急がない姿勢を示したことから、外国為替市場で円安ドル高が進行し、輸出関連株を中心に買いが入りました。また、前日の米半導体株高を受けて値がさの半導体関連株が買われ、指数を押し上げました。ただ、中東情勢悪化への警戒感は根強く、買い一巡後は上値の重い展開となりました。日経平均は大幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄青信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+5.3%とプラスに転換し、200日線との乖離率は+1.9%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスとなり、中期トレンドも黄信号から青信号に変わりました。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-5.7ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が2200円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.5ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が2120円ほど割安であることを示しています

 

日経VI26.70と前日より大幅に低下し、VIX18.90と前日より低下しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.6、米国-0.4と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.0、米国が+3.9)0.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.24ポイント(日経平均換算で76030円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の46月期のGDP確定値は前期比年率3.0%増で、改定値の3.0%増から変わりませんでした。また、46月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

9月のシカゴ購買部協会景気指数、8月の耐久財受注、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、8月の小売売上高、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は102負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の8月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比14.2万人増で、市場予想の16.0万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%から改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡大するという面では強気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数、7月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売仮契約指数、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+5.9%で、市場予想と一致しました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB9月のFOMC0.5%の大幅利下げを決定しました。ECBは、追加の利下げを実施し、中銀預金金利を3.5%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では926 4.8652% 927 4.8549% 930 4.8537%と、ここ5年の最高値圏からピークアウトしています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.66PBR1.38となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.8%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+2.2%で、こちらは3か月前より1.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均の割安幅は340円から220円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-340円~+990円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、2.92ポイントから2.98ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、経済のハードランディングを避けるべく、0.5%の利下げが決まりました。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げを継続しています

 

102日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、8月の製造業受注、9月のISM非製造業景況指数のほか、コンステレーション・ブランズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを400円ほど上回り、下値は想定ラインを1290円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在39160円近辺)が上値の目安に、25日線+400円(現在37970円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、依然として高水準にありますが、前日比で低下しました。また、信用の売り圧力は、かなり弱まりました。日経平均は円安ドル高を受けて大幅に反発しました。25日線や200日線の上を維持しているものの、当面は変動の大きい相場が続きそうです。



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