[市況]
7月21日、NYDowとNASDAQは上昇しました。7月22日の日経平均先物は、前日比780高で寄り付くと、午前中は750円高から1350円高の間で上下し、午後は1130円高から320円安と下落に転じて、結局、250円安で取引を終えました。日経平均の終値は116円安の66115円で、出来高は22.07億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を7日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。
7月21の米国市場では、「TSMCが2027年に半導体の生産受託価格を最大10%引き上げる」との報道が、半導体需要の強さを裏付けるものと受け止められ、半導体関連株を買い直す動きが広がりました。また、3Mなど好決算を発表した銘柄にも物色が向かいました。一方、原油高が米経済を下押しするとの懸念は相場の重石となりました。NYDowとNASDAQは4営業日ぶりに反発しました。
7月22の日本市場では、前日の米株式市場で半導体関連株が買われたことや、22日午前のKOSPI(韓国総合株価指数)が上昇したことなどを支えに、AI・半導体関連株が買われ、相場を押し上げました。ただ、海外勢の買いは午前で一服し、その後は材料難から戻り待ちの売りが優勢となりました。ファーストリテイリングの下落も指数の重石となりました。結局、日経平均は小幅に反落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は+16.7%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+17.4%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。
NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+9.6ポイントとプラス幅を縮め、日平均が6350円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+10.6ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が7010円ほど割高であることを示しています。
日経VIは32.59と前日より低下し、VIXも17.04と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.87、米国-0.01と日本が2.86ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.05ポイント(日経平均換算で530円)割高となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の1~3月期のGDP確定値は前期比年率2.1%増で、改定値の1.6%増から上方修正されました。また、1~3月期の米企業の決算は、概ね好調でした。
米国の経済指標は:
7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、5月の耐久財受注、6月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、5月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、6月の鉱工業生産指数、6月の小売売上高、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標5勝7負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比5.7万人増で、市場予想の11.5万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
6月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売仮契約指数、7月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売件数、5月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.14%で、市場予想の+0.9%を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、6月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、年内に利上げに転換する見通しを示しました。ECBは6月の会合で、およそ3年ぶりに0.25ポイントの利上げを実施し、中銀預金金利を2.25%としました。日銀も、6月の金融政策決定会合で政策金利を現在の0.75%程度から1.0%程度に引き上げることを決定しました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.90、PBRが1.89となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.5%となり、これは3か月前より1.7ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+12.1%で、こちらは3か月前より13.5ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-4.6%となり、日経平均の割安幅は2410円から3210円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-6020円~-2410円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.87ポイントから1.91ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。
7月22日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。アルファベット、テスラ、IBM、TI、フィリップ・モリス・インターナショナル、AT&T、GEベルノバ、ムーディーズ、CMEグループ、サービスナウなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを450円ほど上回り、下値は想定ラインを660円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+400円(現在67340円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+400円(現在65400円近辺)が下値の目安となります。
日経平均のリバウンドは続かず、小幅に反落しました。やはり、目先はボリンジャーバンド-2σに沿った動きとなりそうです。
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