日経平均の予想

Saturday, June 15, 2024

[2024/6/16]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、物価指数は落ち着きを見せた一方、米経済の減速懸念が意識されて、株価指数はまちまちでした。

週間変動率 NYダウ:-0.54%, NASDAQ:+3.24%, S&P500:+1.58%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、2025年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.40ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER22.1に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER16.3との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.40ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER57.6程度になるか、又は、日経平均が137,180円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は98,360円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、98,360円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線の上に復帰できるか否かに注目。

  3月期本決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+8.9%となりました。3ヶ月前に比べて0.1ポイント悪化しました。また、利益伸び率は+1.0%となりました。3ヶ月前に比べて10.9%ポイント悪化しています。

  米国の長期金利は低下し、日米間の金利差は3.50から3.29と縮小して、ドル円は155円台から158円台の範囲で円安方向に動きました。ドル・インデックスは週間で+0.56%上昇しました。

  OECDの日米の2025年の名目GDP伸び率は、日本が+3.4%で、米国は+3.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.5ポイント劣ります。

  6月第1週は売り超しで、6月第2週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、③が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に7.8ポイント(日経平均に勘算すると3030円程度)割安です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に4.8ポイント(日経平均に勘算する1860円程度)割高です。

 

日本市場はNYダウに対しては強く、NASDAQに対しては弱い状態です。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 12.7 と上昇しました。 日経 VI は 週間で 16.3と低下しました。米国市場は楽観的で日本市場はやや楽観的です。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の中に在ります。日経平均の総合乖離率は+8.7%となり、200日移動平均線との乖離率は+8.9%でした。2つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"黄信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。また、一目均衡表の雲の下に在ります。

NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期ももみあいです。

日本市場は中期もみあいで、短期は上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、202311月以来の150円台となっています。今週は156台から158台が想定されます。

 

今週の米国市場では、小売売上高、製造業・サービス業PMI、鉱工業生産、住宅着工件数、建築許可件数、中古住宅販売件数などの経済指標が注目されます。さらに、FRB高官数人による講演も注目を集めそうです。世界的には、中国と英国の中央銀行の金融政策発表、日本、ユーロ圏、英国の製造業・サービス業PMI、日本と英国のインフレ率、ドイツのZEW景況感指数などが注目されます。また、中国では、鉱工業生産、小売売上高、住宅価格、失業率、固定資産投資も発表されます。

 

先週の日経平均は、ほぼ想定レンジ内の動きでした。上値は想定ラインを40円ほど上回り、下値は想定ラインを380円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在39280円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在38170円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週も、発表される経済指標が景気後退を示唆するか、利下げ時期にどう影響するかを検証する週となりそうですが、引き続き、日経平均は方向感のない展開が続きそうです。


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Friday, June 14, 2024

[2023/06/14]今後の日経平均の見通し

[市況]

613日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。614日の日経平均先物は、前日比120円安で寄り付くと、午前中は210円安から60円高と上昇に転じ、午後は10円安から300円高の間で上下して、結局、120円高で取引を終えました。日経平均の終値は94円高の38814円で、出来高は21.57億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均と一致しました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

613米国市場では、5月の生産者物価指数(PPI)がインフレ圧力の緩和を示す内容だったことや、週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことなどを受け、年内に複数回の利下げが実施される可能性が改めて意識され、株買いをさそいました。ただ、一連の経済指標は米経済の減速を示しているとの見方もあり、景気敏感株や消費関連株などには売りが出ました。結局、NYDow、は3日続落し、NASDAQ4日続伸しました。S&P500NASDAQは、4日連続で過去最高値を更新しました。

614日の日本市場では、日銀の金融政策決定会合で追加利上げが見送られ、事前に警戒されていた国債買い入れの減額についても具体的な計画には踏み込まなかったことから、ハト派的であるとの受け止めが広がり、買い安心感につながりました。ドル円相場が円安ドル高方向に推移したことも追い風となりました。ただ、買い一巡後は戻り待ちの売りが上値を抑えました。日経平均は3日ぶりに反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。

総合乖離率は+8.7%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+8.9%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドも青信号から黄信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-7.9ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が3070円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+4.6ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1790円ほど割高であることを示しています

 

日経VI16.29と前日より低下し、VIX11.94と前日より低下しました。両指数ともに、変動率の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.3と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.36ポイント(日経平均換算で95330円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率1.3%増で、速報値の1.6%増を下回りました。また、13月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

5月のISM非製造業景況指数、4月の製造業受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月の耐久財受注、5月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、5月の消費者物価指数、5月のISM製造業景況指数、5月のシカゴ購買部協会景気指数、4月の鉱工業生産指数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月の小売売上高、5月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比27.2万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は4.0%で、前月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、5月の住宅市場指数は予想を下回りました。一方、3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+7.4%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性を意識していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、610 5.6048% 611 5.6084% 612 5.6082%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.31PBR1.45となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+0.8%で、こちらは3か月前より10.9ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.5%となり、日経平均の割高幅は280円から190円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+190円から+570円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.36ポイントから3.33ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的にもみあいです。日経平均も、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、景気が減速ぎみに推移しており、FRBが利下げに転換する時期を探る動きとなっています。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げに踏み出しています

 

614日の米国市場では、6月のミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを170円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在39200円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在38450円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を下回っています。また、信用の売り圧力は弱まりました。日経平均は、日銀の金融政策決定会合の結果には大きく影響を受けず、小幅に反発しました。目先は、25日線を挟んだ動きが続きそうです。



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Thursday, June 13, 2024

[2023/06/13]今後の日経平均の見通し

[市況]

612日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。613日の日経平均先物は、前日比250円高で寄り付くと、午前中は340円高から220円安と下落に転じ、午後は90円安から260円安と下落幅を拡げて、結局、230円安で取引を終えました。日経平均の終値は156円安の38720円で、出来高は16.18億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスに転換しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を5日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

612米国市場では、5月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことが好感され、買いが先行しました。しかし、FOMC参加者が年内の利下げ回数の予想を前回の3回から1回に減らしたと伝わると、インフレ長期化への懸念が再燃し、株売りにつながりました。一方、長期金利の低下を受け、ハイテク株は買われました。結局、NYDowは続落し、NASDAQ3日続伸しました。

613日の日本市場では、前日の米ハイテク株高を受けて半導体関連株などに買いが先行しましたが、買い一巡後は利益確定の売りや戻り待ちの売りに押される展開となりました。日銀の金融政策決定会合の結果を受けて株価が大きく動く可能性も警戒されたようです。日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+8.1%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+8.8%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-7.7ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が2980円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、+4.3ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1660円ほど割高であることを示しています

 

日経VI17.15と前日より低下し、VIX12.04と前日より低下しました。両指数ともに、変動率の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.3と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.37ポイント(日経平均換算で97120円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率1.3%増で、速報値の1.6%増を下回りました。また、13月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

5月のISM非製造業景況指数、4月の製造業受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月の耐久財受注、5月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、5月の消費者物価指数、5月のISM製造業景況指数、5月のシカゴ購買部協会景気指数、4月の鉱工業生産指数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月の小売売上高、5月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比27.2万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は4.0%で、前月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、5月の住宅市場指数は予想を下回りました。一方、3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+7.4%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、67 5.5956% 610 5.6048% 611 5.6084%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.34PBR1.46となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+1.2%で、こちらは3か月前より10.4ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.7%となり、日経平均の割高幅は470円から280円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+280円から+570円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.42ポイントから3.36ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移したのち、円安方向へ戻す動きとなりました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、景気が減速ぎみに推移しており、FRBが利下げに転換する時期を探る動きとなっています。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げに踏み出しています

 

612日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、5月の生産者物価指数(PPI)のほか、アドビなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを60円ほど上回り、下値は想定ラインを190円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在39190円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在38310円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を下回っています。一方、信用の売り圧力は強まりました。日経平均は続落しました。日銀の金融政策決定会合の結果次第ですが、引き続き、目先は下落リスクのほうが高そうです。



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Wednesday, June 12, 2024

[2023/06/12]今後の日経平均の見通し

[市況]

611日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。612日の日経平均先物は、前日比280円安で寄り付くと、午前中は240円安から380円安と下落幅を拡げ、午後は370円安から230円安と下落幅を縮めて、結局、230円安で取引を終えました。日経平均の終値は258円安の38876円で、出来高は15.01億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を4日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

611米国市場では、5月の消費者物価指数(CPI)の発表とFOMCの結果公表を間近に控えて買い手控えムードが強まり、金融株などに持ち高調整の売りが出ました。ただ、10年物国債入札が堅調だったことが伝わると、長期金利が低下し、ハイテク株などへの買いをさそいました。次期OSに生成AI機能を組み込むと発表したアップルが大幅上昇したことも支えとなりました。結局、NYDowは反落し、NASDAQは続伸しました。

612日の日本市場では、5月の米CPIの発表やFOMCの結果公表を前に、目先の利益を確定する売りや持ち高調整の売りが優勢となりました。ただ、前日の米ハイテク株高を受けて半導体関連株や電子部品株の一角は底堅く推移し、相場を下支えしました。日経平均は3日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+9.5%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+9.3%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうちプラスは2つとなり、中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-5.6ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が2180円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、+4.6ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1790円ほど割高であることを示しています

 

日経VI17.61と前日より上昇し、VIX12.85と前日より上昇しました。両指数ともに、変動率の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.1、米国-0.2と日本が4.9ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.40ポイント(日経平均換算で101620円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP改定値は前期比年率1.3%増で、速報値の1.6%増を下回りました。また、13月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

5月のISM非製造業景況指数、4月の製造業受注、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月の耐久財受注、5月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。一方、5月のISM製造業景況指数、5月のシカゴ購買部協会景気指数、4月の鉱工業生産指数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月の小売売上高、5月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

米国の5月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比27.2万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は4.0%で、前月の3.9%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

4月の中古住宅販売仮契約指数、4月の新築住宅販売件数、4月の中古住宅販売件数、4月の住宅着工件数、5月の住宅市場指数は予想を下回りました。一方、3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+7.4%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は15負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、66 5.5960% 67 5.5956% 610 5.6048%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.43PBR1.47となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE8.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は+1.0%で、こちらは3か月前より10.8ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.2%となり、日経平均の割高幅は570円から470円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+420円から+570円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.43ポイントから3.42ポイントに縮小しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、景気が減速ぎみに推移しており、FRBが利下げに転換する時期を探る動きとなっています。対ドルで円安が進みにくい状況です。尚、ECBは利下げに踏み出しています

 

612日の米国市場では、5月の消費者物価指数(CPI)や、FOMCの結果公表およびパウエルFRB議長の会見のほか、ブロードコムなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを460円ほど下回り、下値は想定ラインを20円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+200円(現在39190円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在38470円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を下回っています。また、信用の売り圧力は、弱い状態です。日経平均は反落しました。米CPIおよびFOMCの結果次第ではありますが、利下げ開始が早まるとは考えにくく、目先は下落リスクのほうが高そうです。



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