[市況]
7月22日、NYDowとNASDAQは下落しました。7月23日の日経平均先物は、前日比290高で寄り付くと、午前中は150円高から1020円高の間で上下し、午後は190円高から810円高の間で上下して、結局、280円高で取引を終えました。日経平均の終値は307円高の66422円で、出来高は19.14億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。
7月22の米国市場では、イラン情勢の不透明感から原油先物相場が上昇したことや、インフレへの懸念から長期金利が水準を切り上げたことなどが重石となり、株式には売りが優勢となりました。一方、主要企業の決算発表が本格化するなか、アナリスト予想を上回る業績となる企業が目立っていることは、投資家心理の支えとなりました。NYDowとNASDAQは反落しました。
7月23の日本市場では、前日の米株式市場で半導体株が買われたことや、23日のKOSPI(韓国総合株価指数)が堅調に推移したことなどが好感され、AI・半導体関連株を中心に買いが優勢となりました。ただ、米国とイランの軍事衝突が一段と激化するとの警戒感や、インフレ圧力の高まりを背景とした長期金利の上昇は投資家心理の重石となり、相場の上値を抑えました。日経平均は反発しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。
総合乖離率は+17.8%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+17.7%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。
NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+10.6ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が7040円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+11.0ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が7310円ほど割高であることを示しています。
日経VIは34.82と前日より上昇し、VIXは16.64と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.77、米国+0.02と日本が2.79ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.11ポイント(日経平均換算で1280円)割高となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の1~3月期のGDP確定値は前期比年率2.1%増で、改定値の1.6%増から上方修正されました。また、1~3月期の米企業の決算は、概ね好調でした。
米国の経済指標は:
7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、5月の耐久財受注、6月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、5月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、6月の鉱工業生産指数、6月の小売売上高、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、6月のISM製造業景況指数、6月のISM非製造業景況指数、6月のシカゴ購買部協会景気指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標5勝7負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比5.7万人増で、市場予想の11.5万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
6月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売仮契約指数、7月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売件数、5月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。4月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.14%で、市場予想の+0.9%を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、6月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、年内に利上げに転換する見通しを示しました。ECBは6月の会合で、およそ3年ぶりに0.25ポイントの利上げを実施し、中銀預金金利を2.25%としました。日銀も、6月の金融政策決定会合で政策金利を現在の0.75%程度から1.0%程度に引き上げることを決定しました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが18.10、PBRが1.91となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.5%となり、これは3か月前より1.7ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+12.1%で、こちらは3か月前より13.5ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.8%となり、日経平均の割安幅は3210円から2640円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-6020円~-2410円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.91ポイントから1.91ポイントと横ばいでした。ドル円相場は円安水準でもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的には上昇トレンドです。
7月23日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、ラガルドECB総裁の会見のほか、インテル、Tモバイル、ユニオン・パシフィック、ニューモント、ブラックストーン、ロッキード・マーチン、ナスダック、ハネウェル・インターナショナル、RTX、コムキャストなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを130円ほど下回り、下値は想定ラインを1040円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド-1σ+900円(現在67650円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-2σ+900円(現在65670円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は反発しました。ボリンジャーバンド-2σに沿った動きとはならず、しばらくは現水準でのもみあいとなりそうです。
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