日経平均の予想

Sunday, March 03, 2024

[2023/03/04]今後の日経平均の見通し

[市況]

31日、NYDowNASDAQは上昇しました。34日の日経平均先物は、前日比300円高で寄り付くと、午前中は350円高から130円高の間で上下し、午後は200円高から10円高の間で上下して、結局、150円高で取引を終了しました。日経平均の終値は198円高の40109円で、出来高は18.60億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

31日の米国市場では、2月のISM製造業景況指数が市場予想を下回ったことから、FRBによる利下げへの期待が再び強まり、ハイテク株を中心に買いが優勢となりました。長期金利が低下したことも追い風となりました。NYDowNASDAQは続伸しました。

34日の日本市場では、前週末の米ハイテク株高を受け、値がさの半導体関連株などが買われて相場を押し上げました。一方、銀行や海運、空運など景気敏感株の一角には売りが目立ちました。日経平均は続伸し、初めて心理的な節目の4万円台に乗せました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+41.3%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+20.6%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+5.6ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が2250円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+10.2ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が4090円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.89と前日より上昇し、VIX13.11と前日より低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.6と日本が4.6ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.15ポイント(日経平均換算で93620円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率3.2%増で、速報値の3.3%増を下回りました。また、1012月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、12月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、2月のISM製造業景況指数、2月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月の耐久財受注、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ次期が早まるという面では強気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比37.3万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.7%で、前月の3.7%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売件数、2月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数は予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、FRB3月利下げに慎重な姿勢を示しています。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、228 5.6028% 229 5.5951% 31 5.5927%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.88PBR1.53となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.0%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.3%で、こちらは3か月前より2.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの上昇と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.2%となり、日経平均の割高幅は1630円から1610円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+940円から+1630円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.54ポイントから3.51ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安水準でもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

34日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを60円ほど下回り、下値は想定ラインを430円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-300円(現在40170円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在39580円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回っており、さらに上昇しました。また、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均には、まだ上値余地がありそうです。



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Saturday, March 02, 2024

[2024/3/3]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタル視点]

先週の米国市場では、利益確定売りに押される場面があったものの、1月のPCE物価指数の伸び率が市場予想より上振れしなかったことで、安心感も出て、株価指数は週間ではまちまちでした。

週間変動率 NYダウ:-0.11, NASDAQ:+1.74%, S&P500:+0.95%.

 

一方、中長期的なリスクとしてはウクライナ紛争の長期化懸念、エネルギー・コスト、金利上昇による金融不安と世界経済の減速懸念、不動産バブル崩壊と中国の景気減速懸念があります。また、このことから、スタグフレーションの到来も懸念されています。さらに、東アジア、中東の地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、2025年のOECDの名目GDP予想値を考慮すると、日本市場が4.24ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER21.0に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER16.9との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2022年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに4.24ポイント拡大するか(日本が下方修正又は米国が上方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER59.3程度になるか、又は、日経平均が140,240円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は100,3340円ほど割安です。

 

ファンダメンタルからは、日本市場は米国市場に比べ、100,330円ほど魅力に欠けるとも言えます。先週、日本市場の弱さは縮小しました。

      

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大による一段の円安

OECDによる日本の2023GDP予測値(現在+3.5%)の上方修正

⑤外人の買い越し

 

先週の動きを見ると、

  先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は、NYダウが25日線の上を維持できるか否かに注目。

  四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は+9.0%となりました。3ヶ月前に比べて0.2ポイント改善しました。また、利益伸び率は+11.3%となりました。3ヶ月前に比べて+2.4%ポイント改善しています。

  米国の長期金利は上昇し、日米間の金利差は3.54から3.58,拡大したものの、ドル円は150円から149円の範囲で円高方向に動きました。ドル・インデックスは週間で-0.07%下落しました。

  OECDの日米の2025年の名目GDP伸び率は、日本が+3.4%で、米国は+3.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が0.5ポイント劣ります。

  2月第3週は売り越しで、2月第4週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①⑤が強気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に5.2ポイント(日経平均に勘算すると2080円程度)割高です。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に9.8ポイント(日経平均に勘算する3910円程度)割高です。

 

米国市場に対して日本市場は割高に転換しました。米国市場のボラティリティーを示す指標である VIX は、週間で 13.1 と低下しました。 日経 VI は 週間で 20.7と上昇しました。米国市場は楽観的で日本市場はかなり楽観的です。

 

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには"信号”が点灯しています。

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。日経平均の総合乖離率は+40.6%で、200日移動平均線との乖離率は+20.2%でした。3つの要素がプラスですので、中期トレンドには、"青信号"が点灯しています。

                                                        

米国市場では、NYDow9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の上に在ります。

NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。また、一目均衡表の雲の上に在ります。

短期的には"信号”で、中期的には"信号”が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると目先、世界経済減速懸念は後退しているものの、ロシア・ウクライナ戦争によるインフレと金利上昇とEU圏のエネルギー不足と政治情勢悪化などによる景気後退、米中貿易摩擦、中国の不動産バブルの崩壊と信用収縮に伴う金融市場混乱、中東や東アジアの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

直近のLIBOR金利は上昇傾向で、引き続き金融不安再燃に注意が必要です。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

日本市場は中期上昇トレンドで、短期も上昇トレンドです。

 

為替市場を分析すると、202311月以来の150円台となっています。今週は150円台から148円台が想定されます。

 

今週の米国市場は、投資家は米国の1月雇用統計と、パウエルFRB議長の議会向け金融政策報告を含む複数のFRB高官の講演を注意深く見守ることになります。また、ISMサービス業PMIJOLTS求人倍率、製造業受注、貿易統計など、米国の主要指標も注目されます。国際的には、欧州中央銀行の金利決定が焦点となります。また、ドイツ、フランス、中国など主要輸出国の貿易データと、中国のサービス業PMIが注目されます。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内の動きでした。上値は想定ラインを650円ほど下回り、下値は想定ラインを380円ほど上回りました。

今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在40190円近辺)で、下値がボリンジャーバンド+1σ(現在38860円近辺)の間での動きが想定されます。

 

今週の日経平均は1月雇用統計と、パウエルFRB議長の八絃に影響されそうですが、40,000円越えが、目先の達成感からの反落となるか否か、注目されます。


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Thursday, February 29, 2024

[2023/03/01]今後の日経平均の見通し

[市況]

229日、NYDowNASDAQは上昇しました。31日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付くと、午前中は30円高から670円高と上昇幅を拡げ、午後は580円高から750円高と上昇幅を拡げて、結局、740円高で取引を終了しました。日経平均の終値は744円高の39910円で、出来高は17.91億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を4日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱まりました。

 

229日の米国市場では、1月の個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が市場予想より上振れしなかったことから、インフレに対する過度な警戒感が和らぎ、ハイテク株を中心に買いが優勢となりました。長期金利の低下も追い風となりました。NYDow4営業日ぶりに反発しました。NASDAQも反発し、過去最高値を更新しました。

31日の日本市場では、前日の米株式市場でハイテク株比率が高いNASDAQがおよそ23か月ぶりに過去最高値を更新した流れを受け、値がさの半導体関連株に集中的な買いが入りました。日経平均はほぼ一貫して上昇幅を拡げ、大引け間際には心理的節目の4万円にあと10円程度まで迫る場面がありました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+40.6%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+20.2%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+6.3ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2510円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+10.0ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が3990円ほど割高であることを示しています

 

日経VI20.74と前日より上昇し、VIX13.40と前日より低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を上回りました。NYDowと比べて、日経平均は強い状態であり、前日比で強さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.5と日本が4.7ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.26ポイント(日経平均換算で102060円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率3.2%増で、速報値の3.3%増を下回りました。また、1012月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

2月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、12月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1月の耐久財受注、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比37.3万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.7%で、前月の3.7%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売件数、2月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数は予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、FRB3月利下げに慎重な姿勢を示しています。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、226 5.5994% 227 5.6047% 228 5.6028%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.87PBR1.53となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.7%で、こちらは3か月前より2.4ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.3%となり、日経平均の割高幅は1170円から1630円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+940円から+1630円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.58ポイントから3.54ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

31日の米国市場では、2月のISM製造業景況指数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを400円ほど上回り、下値は想定ラインを370円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-100円(現在40090円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在39360円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

信用の売り圧力は、大きく低下しました。また、日経VIは上昇し、変動率の高まりを示す20を上回りました。売り圧力はさらに低下しており、週明けの日経平均は、40000円超えとなりそうです。



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Wednesday, February 28, 2024

[2023/02/29]今後の日経平均の見通し

[市況]

228日、NYDowNASDAQは下落しました。229日の日経平均先物は、前日比180円安で寄り付くと、午前中は280円安から0円安の間で上下し、午後は270円安から90円高と上昇に転じて、結局、90円高で取引を終了しました。日経平均の終値は41円安の39166円で、出来高は23.66億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日連続で上回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。

 

228日の米国市場では、1月の個人消費支出(PCE)物価指数の発表を翌日に控え、持ち高調整の売りが出ました。ただ、様子見の雰囲気も強く、朝安後は次第に売りの勢いが弱まりました。ボーイングやゴールドマン・サックスが買われたことも支えとなりました。結局、NYDowは小幅に3日続落し、NASDAQは反落しました。

229日の日本市場では、前日の米株安を受けて売りが先行しました。日銀審議員の「2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になってきた」との発言を受けて円高ドル安が進行したことも重石となりました。ただ、後場に入るとトヨタやソニーといった大型株に買いが入り、日経平均は上昇に転じる場面もありました。結局、日経平均は続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+35.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+18.2%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+5.2ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が2040円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+8.0ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が3130円ほど割高であることを示しています

 

日経VI19.13と前日より低下し、VIX13.84と前日より上昇しました。両指数ともに、変動率の高まりを示す20を下回っています。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.4、米国-0.4と日本が5.0ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.4、米国が+3.9)0.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.42ポイント(日経平均換算で106460円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の1012月期のGDP改定値は前期比年率3.2%増で、速報値の3.3%増を下回りました。また、1012月期の米企業の決算は、おおむね好調です。

 

経済指標を見てみます。

2月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数、1月の消費者物価指数、1月のISM非製造業景況指数、1月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、12月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、1月の耐久財受注、1月の鉱工業生産指数、1月の小売売上高、1月のシカゴ購買部協会景気指数、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は75負で、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の1月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比37.3万人増で、市場予想の18.0万人増を大きく上回りました。また、失業率は3.7%で、前月の3.7%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

1月の中古住宅販売件数、2月の住宅市場指数、12月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数は予想を下回りました。12月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+6.1%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利下げ次期が遅れるという面では弱気材料です

 

新型コロナウイルス騒動に端を発する景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので注意が必要です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

市場は、FRB2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、FRB3月利下げに慎重な姿勢を示しています。ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。一方、日銀は、植田新総裁の体制下でも、2%のインフレ目標を設定し、マイナス金利を継続するなど、金融緩和策を維持しています。ただ、長期金利の許容変動幅は、0.5%に据え置きつつも、1%までは柔軟に対応するという政策に変更されました。

 

金融不安の気配を探る目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるLIBORドル3か月物金利は、今年に入り上昇を続けています。直近では、223 5.5921% 226 5.5994% 227 5.6047%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、202199日の0.1141%が直近の最低金利で、20231010日に記録した5.6873%がここ5年間の最高金利です。米国債金利と比べ、金融不安を示唆するレベルまで上昇していますが、直近ピークアウトしています。


一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.54PBR1.50となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+11.7%で、こちらは3か月前より2.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.1%となり、日経平均の割高幅は940円から1170円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+940円から+1290円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.59ポイントから3.58ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的・中期的に上昇トレンドです。日経平均も、短期的・中期的に上昇トレンドです。

 

ファンダメンタル面も見てみましょう。

LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムへの懸念があることを示しています。欧米の金融機関の健全性が疑問視されています。

中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。

米国では、インフレ対策を目的としたFRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。

ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています

 

229日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数、1月の個人所得・個人支出、PCE価格指数、1月の中古住宅販売仮契約指数のほか、ベストバイやデル・テクノロジーズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを250円ほど下回り、下値は想定ラインを40円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-600円(現在39300円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ(現在38640円近辺)が下値の目安になりそうです。

 

信用の売り圧力は、やや低下しました。また、日経VIは低下し、変動率の高まりを示す20を下回っています。売り圧力は低下に転じており、PCE価格指数次第では、日経平均は最高値更新へのチャレンジする展開もありそうです。



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