[市況]
4月16日、NYDowとNASDAQは上昇しました。4月17日の日経平均先物は、前日比210円安で寄り付くと、午前中は110円安から590円安と下落幅を拡げ、午後は460円安から1000円安と下落幅を拡げて、結局、790円安で取引を終えました。日経平均の終値は1042円安の58475円で、出来高は21.32億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。
4月16日の米国市場では、「イスラエルとレバノンが10日間の停戦で合意した」とのトランプ大統領の発表を受け、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が前進するとの期待が強まり、株買いにつながりました。また、TSMCの好決算を背景に、AI関連銘柄に物色が向かいました。一方、短期的な過熱感を意識した売りも出て、相場の上値を抑えました。結局、NYDowは反発し、NASDAQは12日続伸しました。
4月17日の日本市場では、日経平均が前日に過去最高値を更新し、節目の6万円も近付いているとあって、利益確定の売りや持ち高調整の売りが優勢となりました。米国とイランが近く戦闘終結に向けた協議を再開させるとの観測があるなか、売り一巡後は様子見ムードが強まりましたが、引けにかけては終値執行とみられる売りがかさみ、指数を押し下げました。日経平均は4営業日ぶりに反落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+34.3%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+19.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+12.8ポイントとプラス幅を縮め、日平均が7480円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+16.4ポイントとプラス幅を縮め、日経平均9590円ほど割高であることを示しています。
日経VIは28.40と前日より低下し、VIXも17.95と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.47、米国-0.44と日本が2.03ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)は1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.53ポイント(日経平均換算で7110円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率0.5%増で、改定値の0.7%増から下方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月の耐久財受注、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のISM製造業景況指数、2月の小売売上高は市場予想を上回りました。また、1月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、3月の鉱工業生産指数、3月の消費者物価指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝5負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比17.8万人増で、市場予想の6万人増を上回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.4%から改善されました。雇用は景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、4月の住宅市場指数、1月の新築住宅販売件数、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.2%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は1勝5負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、3月のFOMCでも政策金利を据え置きました。また、26年と27年にそれぞれ1回の利下げ見通しも維持されました。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、3月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが20.53、PBRが1.82となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.9%となり、これは3か月前より0.1ポイント悪化しています。また、今期予想利益の伸率は-1.4%で、こちらは3か月前より3.0ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.0%となり、日経平均の割高幅は3470円から2160円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+1120円~+3470円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.87ポイントから1.92ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
4月17日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。トリスト・フィナンシャル、リージョンズファイナンシャル、フィフスサードバンコープ、ステート・ストリートなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢と原油価格の動向なども株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを940円ほど下回り、下値は想定ラインを420円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在59060円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+400円(現在57190円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは20を上回る高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強まりました。日経平均は反落しました。中東で米国とイランの停戦状態が続くようであれば、目先は、上昇中のボリンジャーバンド+2σと+1σの間で推移することとなりそうです。
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