[市況]
8月6日、NYDowとNASDAQは下落しました。8月7日の日経平均先物は、前日比290高で寄り付くと、午前中は400円高から870円安と下落に転じ、午後は530円安から190円高とプラス圏に戻して、結局、110円高で取引を終えました。日経平均の終値は76円安の65606円で、出来高は28.76億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。
8月6日の米国市場では、ホルムズ海峡の開放に向けた米国とイランの交渉をめぐる不透明感を背景に原油先物相場が上昇したことから、主力株の一角に利益確定の売りが出ました。長期金利の上昇も重石となりました。AMDやブロードコムなど半導体株の一角が買われた一方、半導体メモリーのサンディスクやHDD大手のウエスタンデジタルは売られました。結局、NYDowは6営業日ぶりに反落し、NASDAQも小幅に続落しました。
8月7日の日本市場では、レーザーテックやアドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体関連株が軒並み売られ、指数を押し下げました。富士フイルムやソフトバンクグループの下落も重石となりました。また、6月の家計調査で消費の落ち込みが明らかになったことも株売りにつながりました。一方、任天堂やバンダイナムコ、コナミグループなどゲーム関連株には買いが向かい、相場の支えとなりました。結局、日経平均は小幅に続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。
総合乖離率は+14.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+14.3%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+5.0ポイントとプラス幅を縮め、日平均が3280円ほど割高であることを示しています。一方、NYDowとの差は、+5.0ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が3280円ほど割高であることを示しています。
日経VIは29.88と前日よりやや上昇し、VIXは15.14と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-3.02、米国-0.09と日本が2.93ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.03ポイント(日経平均換算で310円ほど)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率1.5%増で、市場予想の2.0%増を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数、7月のニューヨーク連銀製造業景況指数、5月の耐久財受注、6月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、5月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、6月の鉱工業生産指数、6月の小売売上高、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標6勝6負で、景気・金利の両面で中立です。
米国の6月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比5.7万人増で、市場予想の11.5万人増を下回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
6月の新築住宅販売件数、6月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売仮契約指数、7月の住宅市場指数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.6%で、市場予想の+1.3%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、7月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、ウォーシュ議長は、インフレ目標はあくまで2%であると強調しました。ECBも、7月の会合では、中銀預金金利を2.25%に据え置きました。日銀も、7月の金融政策決定会合では政策金利を現在の1.0%程度に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.28、PBRが1.88となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より1.6ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+16.2%で、こちらは3か月前より11.0ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均の割安幅は1050円から400円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1560円~-20円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.87ポイントから1.90ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。
8月7日の米国市場では、7月の雇用統計などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを980円ほど下回り、下値は想定ラインを130円ほど上回りました。目先は、25日線+900円(現在66870円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+800円(現在64520円近辺)が下値の目安となります。
きょうの日経平均は25日線を超えられませんでしたが、まだ方向感が定まったとはいえません。週明けの展開も、結局はイラン情勢や半導体関連株の動き次第のようです。
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