日経平均の予想: December 2024

Monday, December 30, 2024

[2023/12/30]今後の日経平均の見通し

[市況]

1227NYDowNASDAQは下落しました。1230日の日経平均先物は、前日比130円安で寄り付くと、午前中は130円高まで上昇したのち250円安まで下落幅を拡げ、午後は190円安から330円安の間でもみあって、結局、240円安で取引を終えました。日経平均の終値は386円安の39894円で、出来高は16.23億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや強まりました。

 

1227日の米国市場では、短期的な過熱感が意識されるなか、長期金利の上昇を受けて株式の相対的な割高感が意識され、ハイテク株を中心に利益確定の売りが広がりました。また、年末を控えて持ち高調整の売りも出ました。NYDow6営業日ぶりに反落し、NASDAQは続落しました。

1230日の日本市場では、前週末の株高の反動で、利益確定の売りが優勢となりました。前週末の米株式市場で主要な株価指数がそろって下落したことも投資家心理の重石となりました。日経平均は4営業日ぶりに反落しました。もっとも、年末時点の株価としては、1989年の38915円を上回って最高となりました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+8.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+3.2%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線の上にありますが、25日線の下にあり、200日線を下回りました。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-8.3ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が3310円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、-2.2ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が880円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.85と前日より上昇し、VIX15.95と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.1、米国+0.1と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.09ポイント(日経平均換算で77030円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11の耐久財受注、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月のシカゴ購買部協会景気指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.09PBR1.47となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.2%で、こちらは3か月前より0.4ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.4%となり、日経平均の割高幅は560円から540円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-190円~+560円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.50ポイントから3.54ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

1230日の米国市場では、11月の中古住宅販売仮契約指数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを260円ほど下回り、下値は想定ラインを110円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在40170円近辺)が上値の目安に、25日線+200円(現在39340円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。また、信用の売り圧力は、やや強まりました。最終取引日の日経平均は、続伸とはなりませんでした。目先、ピークアウトした可能性が高そうですが、年明けは、連休中の海外市場の動き次第です。



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Friday, December 27, 2024

[2023/12/27]今後の日経平均の見通し

[市況]

1226NYDowは小幅上昇し、NASDAQは小幅下落しました。1227日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付くと、午前中は90円高から720円高と上昇幅を拡げ、午後は620円高から970円高と上昇幅を拡げて、結局、740円高で取引を終えました。日経平均の終値は713円高の40281円で、出来高は21.36億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

1226日の米国市場では、長期金利の上昇一服を受けて株式の相対的な割高感が薄れ、主力株に買いが向かいました。ただ、FRBが来年の利下げを慎重に進めるとの観測から金利の先高観は根強く、一方的に買われる展開とはなりませんでした。結局、NYDowは小幅に5日続伸し、NASDAQ4日ぶりに小反落しました。

1227日の日本市場では、これといった材料も見られないなか、年末にかけては株価が上昇しやすいという経験則どおり、幅広い銘柄に買いが向かいました。外国為替市場の円安ドル高進行を受けて輸出関連株が買われたほか、午後には値がさの半導体関連株が上昇幅を拡げ、指数を押し上げました。日経平均は大幅に3日続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+11.4%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+4.1%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、9日線と200日線を上回りました。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-9.0ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が3630円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-2.0ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が810円ほど割安であることを示しています

 

日経VI20.80と前日より上昇し、VIX14.73と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.1、米国-0.0と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より3.97ポイント(日経平均換算で74260円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11の耐久財受注、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月のシカゴ購買部協会景気指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.33PBR1.49となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+2.2%で、こちらは3か月前より0.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇率以上に上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.4%となり、日経平均の割高幅は40円から560円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-190円~+560円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.54ポイントから3.50ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

1227日の米国市場では、重要な経済指標の発表は予定されていません。個別の材料が注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを310円ほど上回り、下値は想定ラインを480円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+3σ-100円(現在40490円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在39690円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、弱まりました。日経平均は大幅に3日続伸しました。およそ5か月ぶりの高値をつけたので、最終取引日は、ボリンジャーバンド+3σ(現在40586円)を目指す動きが期待できそうです。



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Wednesday, December 25, 2024

[2023/12/26]今後の日経平均の見通し

[市況]

1225、米国市場は休場でした1226日の日経平均先物は、前日終値と同値で寄り付くと、午前中は80円安から230円高と上昇に転じ、午後は160円高から400円高と上昇幅を拡げて、結局、290円高で取引を終えました。日経平均の終値は437円高の39568円で、出来高は19.69億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラスに転換しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態となりました。

空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや強い状態です。

 

1225日の米国はクリスマスの祝日で、株式市場は休場でした。

1226日の日本市場では、12月期決算企業の期末配当や優待の権利付き最終売買日を迎え、権利取りを狙った買いが優勢となりました。また、堅調な株価推移を受けて株価指数先物に上値追いを狙った買いが入り、現物株を押し上げました。トヨタが連日で急伸したことも、投資家心理を上向かせました。日経平均は続伸しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にあり、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。

総合乖離率は+6.3%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+2.3%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-11.0ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が4350円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-3.8ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1500円ほど割安であることを示しています

 

日経VI20.54と前日より低下しました。VIX14.27と低水準にありますが、日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.2、米国-0.1と日本が5.1ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.13ポイント(日経平均換算で77300円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11の耐久財受注、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月のシカゴ購買部協会景気指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.02PBR1.46となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.3%で、こちらは3か月前より0.2ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

前日の米国市場は休場でしたが、日経平均は上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は190円の割安から40円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-190円~+400円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.54ポイントから3.54ポイントと横ばいでした。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

1226日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格や長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲をやや上ぶれしました。上値は想定ラインを20円ほど上回り、下値は想定ラインを360円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在39930円近辺)が上値の目安に、25日線+100円(現在39110円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にありますが、低下傾向にあります。一方、信用の売り圧力は、やや強い状態です。日経平均は続伸しました。明日は、配当権利落ち分を埋められるかどうかが注目点です。



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[2023/12/25]今後の日経平均の見通し

[市況]

1224NYDowNASDAQは上昇しました1225日の日経平均先物は、前日比160円高で寄り付くと、午前中は180円高から180円安と下落に転じ、午後は160円安から90円高とプラス圏に戻して、結局、80円高で取引を終えました。日経平均の終値は93円高の39130円で、出来高は17.69億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を4日ぶりに上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。

 

1224日の米国市場では、クリスマス・イブで短縮取引とあって新たな取引材料が限られるなか、ハイテクや景気敏感株の一角に買いが入り、指数を押し上げました。薄商いで値動きが大きくなりやすく、NYDowは取引終了にかけて上昇幅を拡げました。NYDow4日続伸し、NASADAQ3日続伸しました。

1225日の日本市場では、前日の米株高を受けて買いが先行しましたが、買い一巡後は持ち高調整の売りや戻り待ちの売りが出て、指数の重石となりました。午後も日本株の上値の重さを意識した展開が続きましたが、引けにかけては押し目買いの勢いが増しました。結局、日経平均は小幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+3.2%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+1.2%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-12.2ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が4770円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.0ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1960円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.21と前日より低下し、VIX14.27と前日より低下しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.3、米国-0.0と日本が5.3ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.21ポイント(日経平均換算で77980円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11の耐久財受注、11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月のシカゴ購買部協会景気指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.81PBR1.43となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.1%で、こちらは3か月前より0.2ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と連動して上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均は150円の割高から190円の割安に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-190円~+1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.53ポイントから3.54ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

1225日の米国はクリスマスの祝日で、株式市場は休場です。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを250円ほど下回り、下値は想定ラインを260円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在39530円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在38670円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強まりました。日経平均は小幅に反発しました。海外勢が休暇中のため、目立った材料が出ない限りは、日本市場も薄商いで小動きの展開が続きそうです。



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Monday, December 23, 2024

[2023/12/24]今後の日経平均の見通し

[市況]

1223NYDowNASDAQは上昇しました1224日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付くと、午前中は110円高から190円安と下落に転じ、午後は170円安から70円安の間でもみあって、結局、70円安で取引を終えました。日経平均の終値は124円安の39036円で、出来高は18.48億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

1223日の米国市場では、12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数や11月の新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことが投資家心理の重石となり、売りが優勢となる場面もありましたが、エヌビディアやクアルコムなど半導体をはじめとしたハイテク株の一角に買いが入り、指数を押し上げました。結局、NYDow3日続伸し、NASADAQも続伸しました。

1224日の日本市場では、クリスマス休暇入りで海外投資家の買いが見込めないなか、年末の損益通算を目的とした持ち高調整の売りが主力株の一角に向かい、相場を押し下げました。日経平均は反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線の上にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+2.6%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+0.9%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-11.2ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が4370円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-4.4ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1720円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.59と前日より低下し、VIX16.78と前日より低下しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.3、米国-0.0と日本が5.3ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.24ポイント(日経平均換算で77890円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、10月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、11月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.72PBR1.43となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.1%で、こちらは3か月前より0.3ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.4%となり、日経平均の割高幅は400円から150円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+150円~+1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.48ポイントから3.53ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

1224日の米国市場では、11月の耐久財受注などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを270円ほど下回り、下値は想定ラインを280円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ(現在39410円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ+200円(現在38620円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、弱い状態です。日経平均は反落しました。海外勢が休暇中のため、引き続き、目立った材料が出ない限りは、日本市場も薄商いで小動きの展開となりそうです。



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