[市況]
4日のNYSEは小幅下落でNASDAQが小幅上昇したことを受けて、日経平均は50円ほど高く寄りつきましたが、前場は売られ、一時70円安くなる場面がありましたが、後場にかけて多少持ち直したものの、結局20円安で引けました。外人は1050万株の売り越しで、出来高は19.5億株と今年2番目の低くさとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-425とマイナス幅は若干縮小しましたが、個別銘柄は"売り"が有利な状況が続いています。
4日の米国株式市場ではバーナンキ議長が講演で、住宅ローンの延滞に言及。サブプライムローン問題が長引くことで金融機関の業績悪化も続くとの懸念が広がり金融株が軒並み売られましたが、アムバックの資本増強策が近くまとまるとの報道が伝わると、急速に下げ渋って終了しました。5日の日本市場では寄付き前に財務省が発表した10―12月期法人企業統計は企業の経常利益や設備投資額の悪化を示した為、朝方は売り先行で始まりましが、国内経済の減速はある程度織り込み済みの面もあり、上昇に転じる場面もありました。週末に米国の重要経済指標発表も控えている為に結果的には小動きで終始しました。
[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の800円下に在り、総合乖離率は-33.0%となりマイナス幅は若干縮小し、200日線との乖離率は-19.4%と変わらず、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は米国企業決算を受けて年度替りとなり、かなり縮まりました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が6.8ポイント下回り、割安感が少なくなりつつある状況に変化はありません。
米国市場はNasdaqに続きDowも2月の安値を割ってしまいました、チャート的には下離れした感じです。その割には、日経平均は踏みとどまっているのではないかと思います。
[ファンダメンタルの現状認識]
今日も方向感の定まらない相場でした。米国の経済指標である2月のISM非製造業景況指数や2月の雇用統計の発表を控え動きずらいところです。これ等の経済指標好材料が出てこないと上昇トレンド転換とはならないようです。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが続くと考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。
[今後の見通し]
今日も、ボリンジャーバンド-2σ(12800円)がサポートラインとなっています。下離れするかどうかは米国の経済指標次第となってきたようですが、日柄的には反転して良い時期です。引き続き米国市場を注視したいと思います。
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