日経平均の予想: <20090329>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, March 29, 2009

<20090329>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は米政府の不良資産買い取り計画の詳細発表評価されて大幅に上昇しました。今週は、大手自動車メーカーへの支援策の内容や住宅指数・雇用統計などの経済指標に影響されそうです。一方、中長期的には、世界同時不況と、ヘッジファンドの売り圧力、不動産価格の下げ傾向に変化は見られません。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は4.3ポイント割高となりました。先週と比べ割高度は0.2ポイント減少しました。日本市場はファンダメンタルには米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは100.3と云う数字になっており、明らかに米国市場と比べて割高です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週は大幅上昇しましたが週末に一服しました。今週は調整局面入りとなりそうです。
②決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%から-90.3%の減益予想に悪化しました。先週も、若干悪化しました。
③長期金利は急低下し、日米の金利差は1.4%前後に縮んだものの、為替は95-98円台と円安方向に変化しました。今週も、96-98円台が想定されます。
④11月初旬に、OECDによる日米の2009年のGDP伸び率予測値が修正され日本が-0.1%となり、米国は-0.9%となりましたので、この面では日本市場にとって0.8ポイント強気材料となりました。
⑤外人は3月3週は小幅買い越しでした。3月4週も売り買い拮抗していたようです。今週も同じ傾向が続くと思われます。
5つのポイントのうち先週は①と円安が強気材料でした。今週も①⑤と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、0.9ポイント割安となり、先週比0.3ポイント割安幅は縮小しました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-16.0%となり先週と比較してマイナス幅は7.7ポイント縮小し、総合乖離率は+3.7%となりプラスに転換しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"となりました。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので短期的には"青信号"です。米国市場ではNY Dowは25日線、9日線の上に在りますが、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"ですが中期的には"黄信号"となりました。。

[今週の見通し]
今週は、大手自動車メーカーへの支援策が、31日には1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数明らかになる予定ですので、市場の評価次第で大きく変動する可能性があります。テクニカル面では、先週は短期的な青信号が維持しましたが、今週も青信号が維持できるかどうかに注目が必要です。日経平均はボリンジャーバンド+2σを超え8800円に達しましたが、25日線の乖離率が12%を超えるど、上げ過ぎとなっていますので、25日線に向かって、一旦は調整する可能性が高そうです。今後を占う上でこの調整幅がキーとなりそうですので、今週はこの調整幅に注目したいと思います。



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