7/27日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、前日比150円ほど安く寄り付き、その後、250円安まで下げましたが、徐々に切り替えし、後場も上昇し、結局5円の高で引けました。外人は780万株の売り越しながら、出来高は23.1億株と高水準で、安値更新銘柄数が減少し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-958とマイナス幅が減少しました。
米国市場の大幅続落、参議院選挙での与党大敗で、日経平均は寄り付き直後250円近く下落しましたが、17000円割れを回避したこと、鉱工業生産が前月比+1.2%(市場予想は+1.1%程度)で着地したことで、押し目買いが入ったようです。上海が史上最高値を更新したほか、資源関連株に好決算が相次いだことも投資家心理を好転させようです。
サブプライム問題に起因した米国市場の急落が落ち着くまでは波乱含みの展開もありそうですが、騰落レシオや、安値更新銘柄数が1000を超えた点、サイコロジカルラインが33%となった点、イールドスプレッドの日米差などからみると、さらなる下げは限定的と思われます。一方、日米金利差が3.0%に縮小し、円高を誘発、日経平均三角持合下離れ、一目均衡表では雲の下に抜けてしまい、総合乖離率マイナスに深く突入と消極的にならざるを得ない状況も存在します。目先はリバウンドする確率が高いと思われますので、短期投資スタンスは、"買い"を推奨します。しかし、戻りが鈍いと中期下降トレンド入りも有り得ます。
基本的には、イールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在でのす。米国市場が回復すれば、日経平均に良い影響が有るのは必定です。
テクニカル面では、日経平均のチャートを見ると直近の株価はかろうじて、200日移動平均線の上ですが、一目均衡表では、雲の下に抜け、総合乖離率はマイナス6.8%となり、中期上昇トレンドは、赤信号です。しかし、短期にこの状況から抜け出せれば問題ありません。
今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が4.8%下回り、この面での割安感もまだまだ大きい状態です。
今後も、米国市場の、インフレと金利の動向、サブプライム問題再燃と信用収縮懸念、業績発表動向に注意しつつ、反転エネルギーの強さを見極める必要が有ります。
ここからの売買シナリは、200日線を陽線で抜いて終りましたので、買いで良いと思いますが、数日内で窓埋め(17670)が出来なければ売りを考えるべきでしょう。
《注目銘柄、材料、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》