6/12日のNYSEと、NASDAQは大幅上昇したことを受けて、日経平均は前日比100円ほど高く寄り付き、その後も60円幅の中で推移し、結局109円高で引けました。出来高は18.5億株と減少し、外人は340万株の売り越しとなりましたが、高値更新銘柄数が増加して、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は+57とプラス転換しました。金利高一服から米国株高となり、円安も進展したことを背景に資源関連が軒並み高となったほか、国際優良株が堅調に推移しました。しかし、出来高の少なさや、上昇幅の少なさを見るとまだまだ様子見気分のようです。米国長期金利が5.1%を超えたのは昨年5月末以来です。昨年6月の下落を思い出させいやな感じです。昨年は原油高や原材料インフレ、村上ファンドショック等も同時に起こりましたので、今回はそこまでは行かないのではないかと思いますが、米国市場を注意深く見る必要は有りそうです。しかし、日本市場は、3月決算の発表が終わり、業績発表リスクがなくなった点や相対的割安感、また、下値抵抗線(17500)までは余裕があり、切りあがっている点、まだ25日移動平均線の上に有る点に円安も加わり、好材料も多く有りますので、短期投資スタンスは、"買い"を継続します。東証一部銘柄の今期平均予想増益率+18.3%と日経平均採用銘柄予想増益率+5.9%は第一四半期の業績発表がある8月まではあまり変化はないと思われますし、米国市場の今期増益率は7.7%とあまり差がないので、8月までは業績は材料とはならないと思います。ここからは、イールド・スプレッドの変化率(米国はここ3ヶ月で-2.2から-0.9まで上昇していますが、日本は-3.0近辺で推移し、あまり変化は有りません)と日米差に注目することが重要です。今のところ差は拡大していることから、日本市場には依然割安感があります。米国市場が今後も堅調であれば、いずれ日経平均も2月高値を更新する動きになると思われますが、米国市場が一服すると、そうとう先になってしまう可能性もあります。テクニカル面では、日経平均のチャートを見ると直近の株価は200日移動平均線の上で推移し、一目均衡表では、雲の上に在り、総合乖離率はプラス(7.9%)ですので、中期上昇トレンドは、依然として、青信号です。今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が1.7%下回わっていますので、この面でも割安感が有ります。今後も、米国市場の調整幅を探る為に、インフレと長期金利の動向とリバウンドの強さ加減に注目する必要がありそうです。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》