日経平均の予想: <20090724>日経平均の今後の見通し

Friday, July 24, 2009

<20090724>日経平均の今後の見通し

[市況]
23日のNY DowはとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、24日の日経平均先物は、前日比160円高で寄り付きました。後場に80円高まで上げ幅を縮める場面もありましたが、引けに掛けて戻し、最終的に前日比160円高で終わりました。日経平均は151円高で引け、出来高は25.9億株と低水準ながら増加しました。寄り付き前の外国人は2880万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

23日の米国市場では、中古住宅販売件数が3ヶ月連続で増加し、市場予想も上回ったことが好感されて、株価指数は堅調な展開となりました。NY Dowが9000ドルを上回ったことでさらに勢いが増しました。
24日の日本市場では、米市場が大幅高となったうえ、円が一時95円台前半まで下落したことを好感し、輸出関連のハイテクや自動車など主力株が上昇しました。アドテストの4-6月期の受注高が1-3月期の2倍になったとのニュースが伝わり、ハイテク株全体に収益回復期待が出たことが投資家心理を強気にした面もあったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在りますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+22.8%となり、プラス幅が拡大しました。200日線との乖離率は+13.5%となり、プラス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスですので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.6ポイント下にある状態となり、日本市場の割安幅は拡大しました。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が0.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「実体経済の見通し」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調なことや、中古住宅販売件数が3ヶ月連続で増加したことが好感され、株価指数は年初来高値を更新しています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは不透明です。しかし、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調ですので当面問題の再燃はなさそうです。ノンバンクではCITに破綻懸念との報道がありましたが、当面回避との報道が新たに出ています。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は減速の勢いは緩和されたものの、改善の気配を未だ見せておらず、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる不動産価格の下落から、金融機関の不良債権増加懸念を払しょく出来ず、個人消費や企業の投資の為の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は23日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在2.77ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは41.4となりました。PBRは1.27となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円安に振れたにも関わらず、NY Dowの上昇率には及びませんでした。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-3.5%(340円の割安)となっており、日経平均のプレミアムはマイナス幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-490円~-170円の間で推移しています。プレミアムのマイナス幅は大きく、日経平均は、NY Dowの動きより今後も、上振れする可能性が高そうです。
米企業の4-6月決算発表は今のところ順調で、日・米とも短期、中期の株価指数トレンドは青信号となっています。日経平均先物は上値抵抗ラインの9950円近辺に到達し、正念場となりました。米国市場はなかなか一服しませんが、25日線との乖離率がNY Dowで7%、Nasdaqで8%となりましたのでさすがに、一休みしてもよい水準です。


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