日経平均の予想: <20090706>日経平均の今後の見通し

Monday, July 06, 2009

<20090706>日経平均の今後の見通し

[市況]
3日のNYDowとNASDAQは休場でしたが、6日の日経平均先物は、前日比110円安で寄り付き直後に60円安まで戻す場面もありましたが、その後は終日軟調な展開となり、最終的に前日比140円安で終わりました。日経平均は135円安で引け、出来高は16.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は10万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

3日の米国市場は、独立記念日振替え休日で休場でした。
6日の日本市場では、米市場が休場だったことで、2日発表の6月の米雇用統計の悪化に対する警戒感を引きずり、静岡県知事選で民主党などの推薦候補が勝利したため、東京都議会議員選挙への影響と政治運営の先行き不透明感と、GLOBEXで米株価指数先物が軟調に推移したことなどから主力株を中心に買い手控え気分が強まりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日の上に在りますが、25日線、9日線を下回りましたで、短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+12.3%とプラス幅が縮小し、200日線との乖離率は+8.4%とプラス幅が縮小しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスですので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント下にある状態となり、日本市場は若干割安に転換しました。
NYDowは75日線の上にありますが、25日線の下に在り、一目均衡表では雲の中に入り、200日線、9日線を下回りました。NASDAQは、一目均衡の雲の上に在り、200日線、75日線の上に在りますが、9日線、25日線を下回りました。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、GDP伸び率が改訂され、現在は日本市場が0.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM再生処理」「実体経済の悪化に対する景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMの米連邦破産法11条の適用申請が決まりましたが、今後のテーマは短期間の再建が可能かどうかに移ると思われます。6月の雇用統計にはあまり影響がなかったようです。2つめについては、米国の6月雇用統計では失業率が9.5%に拡大し、減少幅も予想以上となりました。一方、住宅関連指標や景気指標はこのところ好悪混在し方向感が定まりません。3つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、金融機関の不良債権が実質的に減少するがどうかは不透明です。一方、米金融機関の公的資金返済や規制強化の動きは健全化の動きとしては評価できるものの、貸付の抑制につながる懸念から景気にはマイナスとの市場の見方が主流です。米国債の入札は好調で、長期金利が低下しドル安円高傾向となっています。
一方、中長期的に見ると、世界景気は減速の勢いは緩和されたものの、改善の気配を未だ見せておらず、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる不動産価格の下落から、金融機関の不良債権増加懸念を払しょく出来ず、個人消費や企業の投資の為の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は2日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在2.88ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは40.6となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NY Dowの2日の下落率に連動して下げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.0%(280円の割高)となっており、日経平均のプレミアムはプラス幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、+140円~+420円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線、25日線を下回りました。プレミアムのプラス幅がここ一週間の中間となりましたが、為替に大きな変化がなければ明日以降も米国市場の動きより下振れする可能性はまだ高いと思われます。
日・米国市場とも短期トレンドは赤信号となりましたので、6月12日の高値10171円へのチャレンジは遠のき、逆に9510円近辺の節目を下回るかどうかに注目する必要がでてきました。


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