日経平均の予想: <20090211>日経平均の今後の見通し

Wednesday, February 11, 2009

<20090211>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNY DowとNASDAQは-4%を超える大幅下落でした。ガイトナー長官が発表した金融安定化策は、官民投資ファンドを新設し最大1兆ドルの不良資産を買い取る内容ながら、不良資産の買い取り価格の決定方法など具体的な仕組みが示されなかったことから、失望感が広がりました。政策への期待感から前週末にかけて相場が上げていたため、金融株を中心に利益確定の売りが広がりました。バーナンキ議長の議会証言も新鮮味に乏しいと受け止められ、売りはさらに拡大しました。

[テクニカル視点]
NY Dowは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の下に在り、9日線も割りました。Nasdaqも、一目均衡表の雲の下に抜け、9日線、25日線、75日線を割りましたので、米国市場の短期トレンドは、"赤信号"となりました。中期トレンドも、"赤信号"となりました。

[ファンダメンタル視点]
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差は、長期間、日本市場が割安でしたが、このところの日本企業のPERの急激な悪化で、日本市場が2.9ポイント割高となっています。
市場テーマである①ビッグ3救済問題、②世界的な実態経済の急速な悪化と効果的な景気対策、③金融機関の損失拡大による金融危機再燃。という課題のうち①は、オバマ政権に持ち越されていますが、2/17の改革案の提出期限が近づいてきましたので、再び材料視されそうです。②については急激な景気悪化を示す懸念材料が止まりませんが、オバマ政権への期待感は強いものがあります。③については、オバマ政権の金融安定化策は市場の厳しい評価を浴びました。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、ヘッジファンドを中心とする外人の売り圧力は当面続きそうです。加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響はまだまだ根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。
これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、10日は下落しました。(1月の安値2.8ドルに対して現在3.35ドル)

[今後の見通し]
日本市場は休場でしたが、シカゴ日経平均先物の終り値7780円を基準にすると、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-0.4%(40円の割安)となり割安幅が減少しました。プレミアム値はここ1週間は-380~+270の範囲で動いています。
米国市場はテクニカルにも売り有利となってきました。日経平均はシカゴ先物の7780円を基準に考えると、三角持合を下離れする可能性が大となりました。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。