日経平均の予想: <20090206>日経平均の今後の見通し

Friday, February 06, 2009

<20090206>日経平均の今後の見通し

[市況]
5日のNY DowとNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均先物は190円高で寄り付き、前場に250円高まで上昇しましたが、その後は、戻り売りに押され、結局130円高で引けました。日経平均は126円高でした。寄付き前の外人は320万株の買い越しで、出来高は19.7億株と低水準でしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小しましたが、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
5日の米国株式市場は、1月の米ISM非製造業景況感指数で、総合指数が前月の40.1から42.9に上昇したことなどでNY Dowは午前中は上昇したものの、ウォルト・ディズニーが市場予想を下回る決算を発表したことや、バンカメが節目の5ドルを割り込んだことが市場心理を悪化させ、NY Dowは下落しました。半面、ハイテク株は底堅い展開でした。
6日の日本市場では、米市場高や円が急落したことで、輸出関連株を買い戻す動きが広がりました。しかし、ムーディーズによるトヨタの格下げなどの影響で、節目の8100円を超えた水準では戻り待ちの売りが出たようです。きょう米国で発表となる1月の雇用統計が厳しい情勢を示す内容になるとの警戒感もあり、上値は重かったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、上昇し、75日線、25日線の下に在りますが、9日線を抜きましたので、短期トレンドは"黄信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-34.8%とマイナス幅が縮小し、200日線との乖離率も-28.5%とマイナス幅が縮小しましたが、3つがマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.0ポイント下回るレベルとなり、割安度は拡大しました。
NY Dowは、上昇し、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは、75日線、の下にありますが、一目均衡表の雲の中に在り、9日線、25日線の上にありますので、米国市場の短期トレンドは、"黄信号"です。中期トレンドも、"黄信号"です。

[ファンダメンタル視点]
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差は、長期間、日本市場が割安でしたが、このところの日本企業のPERの急激な悪化で、日本市場が2.5ポイント割高となりました。市場テーマである①ビッグ3救済問題、②世界的な実態経済の急速な悪化と効果的な景気対策、③金融機関の損失拡大による金融危機再燃。という課題のうち①は、オバマ政権に持ち越されていますが、2/17の改革案の提出期限が近づいてきましたので、再び材料視されそうです。②については急激な景気悪化を示す懸念材料が止まりませんが、オバマ政権への期待感は強いものがあります。③については、日米主要企業の決算発表を終え業績内容の悪さが顕著ですが、まだ一巡したとは言えないようです。市場は、実態悪とオバマ政権への期待が交互に材料視されています。一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、ヘッジファンドを中心とする外人の売り圧力は当面続きそうです。加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響はまだまだ根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、5日は小動きでした。(1月の安値2.8ドルに対して現在3.5ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-73.3%で、予想PERは34.4、PBRは0.92となりました。PBRは1.0を割り超長期投資としては買い場と思われます。

[今後の見通し]
日経平均は、円安にもかかわれず、NY Dowの上昇率ほどは上がりませんでした。その結果、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは+0.1%(10円の割高)となり割高幅は縮小しました。プレミアム値はここ1週間は-180~+270の範囲で動いています。日経平均は、年初から、NY Dowと連動した動きにもどっています。海外投資家から見た日経平均の動きである、ドル換算チャートは、一目均衡表の雲の中にありますが、75日線、25日線、9日線の下に在り、短期的には"赤信号"です。米国市場はテクニカルにNasdaqが良い形になりつつあります。日経平均も、9日線を抜きましたので雇用統計が悪影響せず、バッドバンク構想が来週評価されれれば上昇余地が出てきそうです。しかし、日経平均は三角持合に入っていますので、1/29の高値8305円か2/2の安値7795円のどちらかを抜いたほうについて行く方針は守った方が良いように思います。


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