日経平均の予想: <080911>日経平均の今後の見通し

Thursday, September 11, 2008

<080911>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNYSEとNASDAQは上昇しましたが、日経平均は前日比110円ほど安く寄り付き、後場にかけて下落し一時270円ほど安くなる場面がありましたが、結局244円安で引けました。寄付き前の外人は200万株の買い越しながら、出来高は19.5億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は日経平均が安値を更新したにも関わらず、マイナス幅は縮小しました。個別銘柄は"売り"が有利な状況ながらボトムアウト感が出てきました。
10日の米国株式市場では、リーマンが決算見通しと再建策を発表したものの、市場の評価は立て直しは難しい状況は続くとして買いは続かず、さらに、S&Pがワシントン・ミューチュアルの格付けの引き下げを発表したことで、金融株全般が軟調となりました。一方、フェデックスが利益見通しを引き上げ、半導体大手TIは収益見通しを維持したことが好感され、ハイテクなどに買いが入り、エネルギー株も買い戻されたことで株価指数は上昇して終了しました。
11日の日本市場では、米市場で金融株が売られたことで、米金融不安が改めて嫌気され大手銀行株が売られました。7月の機械受注統計が前月比3.9%減と2ヶ月連続減となったことや、アジアの株式相場が全面安となったことも重しになり、東証1部では7割以上の銘柄が下落しました。

[テクニカル視点]
日経平均は下げ、75日線、25日線、9日線の下に在り、昨日に続き直近安値を更新し、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-25.9%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-11.4%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は1.5ポイントに拡大し、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.1ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は拡大しました。
NY Dowは、上昇しましたが、75日線、9日線、25日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqも75日線、9日線、25日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは"赤信号"で、中期トレンドも、"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はリーマンの決算発表を好感しませんでしたが、昨日の大幅な下げの後でもあり、多少上げましたが、世界景気の減速懸念は全く払拭できていません。さらに、中長期的に見ると、不動産価格は下げ止まったとは言えず、投資銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうですので、6月の高値を抜くにはまだ時間がかかりそうです。予想どうり、米証券会社の四半期決算に注目が集まってきました。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、9日は下落しました。(7月安値14.0ドルに対して現在18.7ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-6.0%で、予想PERは14.6となりました。

[今後の見通し]
日本市場は昨日のリーマンの決算発表期待が裏切られて、昨日分の下げを織り込んだようです。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-1.8%(-240円)と割安度は一昨日レベルの戻りました。ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、新安値となりました。200日線乖離率が10%を超え、25日線乖離率が5%を超え、騰落率が73%と70%に接近、サイコロジカルラインが33%などテクニカルにボトム圏を示しています。引き続き、突っ込みで買い、リバウンドすれば早めに売ると云う投資スタンスが有効と思います。個別銘柄では内需系が有利と思われます。


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