日経平均の予想: <080904>日経平均の今後の見通し

Thursday, September 04, 2008

<080904>日経平均の今後の見通し

[市況]
3日のNYSEは小幅上昇しNASDAQは下落したことを受けて、日経平均は前日比600円ほど安く寄り付き、前場は前日比170円ほど下げた後30円安まで戻しましたが、後場は軟調で小動きとなり、結局131円安で引けました。出来高は21.3億株と低水準ながら増加したものの、寄付き前の外人は590万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
3日の米国株式市場では、8月の新車販売が予想より悪化しなかったGMが大幅高となり、韓国産業銀行の出資を巡る思惑からリーマン・ブラザーズが上昇するなど金融株も全般に堅調でしたが、悪材料の出たハイテク株は売られ、NASDAQは3日続落となりました。
4日の日本市場では、世界経済の減速懸念と原油など商品市況の下落が影響し、海運株、商社株、鉄鋼株が軟調となり、年初来安値を更新する銘柄が相次ぎ、東証一部の安値更新銘柄数は今年最多を記録しました。円が107円台に上昇したことも影響したようです。

[テクニカル視点]
日経平均は75日線、25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-17.9%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-8.6%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は1.7ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.1ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は若干拡大しました。
NY Dowは、下落し、75日線の下に在りますが、25日線、9日線近辺で、一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは200日線、75日線、9日線、25日線の下に在り、一目均衡表の雲の中に入って目先下げトレンド入りしました。米国市場の短期トレンドは"赤信号"となり、中期トレンドは、引き続き"黄信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は個別材料でまちまちな動きでした。今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。6月の高値を抜くには、さらなる公的資金を活用した破綻懸念の払拭策が必須と思われますが、当面は米証券会社の四半期決算に注目が集まるものと思います。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、3も上昇しました。(7月安値14.0ドルに対して現在19.6ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-6.0%で、予想PERは15.3となりました。

[今後の見通し]
日本市場はNASDAQに連動した形となりました。若干円高に振れたこともありドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-1.9%(-250円)と割安度は昨日とほぼ変わりませんでした。ドル換算チャートでは、年初来安値更新とはならなかったものの、25日線、9日線の下に在り、目先は下降トレンドに変化はありません。日経平均は、テクニカルにはボトムを探る展開であることに変わりはありません。騰落率やサイコロジカルラインが底値圏であることを示している点などは考慮しておくべき点です。ここからは突っ込みは買いで良い様に思います。


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