日経平均の予想: <080423>日経平均の今後の見通し

Wednesday, April 23, 2008

<080423>日経平均の今後の見通し

[市況]
22日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は90円ほど安く寄りつき、その後は上昇し一時160円高もありましたが、若干下落し、結局31円高で引けました。出来高は17.0億株と低水準で、外人は1090万株の売り越しとなりましたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
22日の米国株式市場では、原油先物相場が連日で最高値を更新しており、企業収益を圧迫するとの懸念が強まり相場の重しとなったようです。米主要企業が発表した1―3月期決算は総じて良好でしたが、デュポンが4%下げるなど見通しが慎重と受け止められ、売られる銘柄が目立ちました。
23日の日本市場では、米株安を受けて朝方は下げましたが次第に底堅さを意識した買いが広がり、円相場の落ち着きやアジア株の上昇をきっかけに先物に大口買いが続き、後場にかけ思いのほか上昇しましたが、主要企業の3月期決算発表を前に様子見ムードも強く、大引けには主力株に売りが出て、急速に伸び悩みました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に在り、総合乖離率は-4.5%までマイナス幅が縮小、200日線との乖離率も-110%までマイナス幅が縮小しました。中期的トレンドは、"黄信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.2ポイントと変わらず、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差も、日本市場が4.7ポイント下回わるレベルに縮小し、売られ過ぎ感は改善しました。
NY Dowは25日線、75日線を抜き、一目均衡表の雲の上に出て、2月高値も大きく抜きました。11700-12700の持ち合いを脱し上昇トレンドを確認しました。Nasdaqは、25日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在ります。一方、日経平均は、5日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在りますが、もう少しで抜けます。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では景気指数の発表は悪材料が多く、バンカメは悪材料となりましたが金融機関の1-3月期の決算発表は相場への影響は限定的で、主要企業の業績発表は好材料が多いようですが、昨日はネガティブに反応しました。主要の金融機関の業績発表を問題なく通過しましたので、とりあえず信用収縮懸念は後退するものと思われます。しかし、今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、金融機関の破綻懸念は払拭はされた訳ではないと思いますが、米国政府は公的資金注入問題に対して数ヶ月の時間は得たこと云うことになったようです。本格反転には金融機関の破綻懸念の払拭が必要です。今後は米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。

[今後の見通し]
日本市場は相変わらず出来高が少なく、先物と米国市場次第の動きが続いていますが、日本企業の3月期決算発表が近づいてきましたので、日本独自の動きも出てきそうです。日米ともテクニカル指標の過熱感は若干後退しましたが、日柄的には悪材料に敏感な時期と思われます。


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