日経平均の予想: <080408>日経平均の今後の見通し

Tuesday, April 08, 2008

<080408>日経平均の今後の見通し

[市況]
7日のNYSEは小幅上昇、NASDAQが小幅下落したことを受けて、日経平均は80円ほど安く寄りつき、前場はさらに徐々に下落、後場に一段安となり、結局199円安で引けました。外人は1770万株の売り越しで、出来高は今日も16.9億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を縮小しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況ですが、ピーク・アウト感があります。
7日の米国株式市場ではワシントン・ミューチュアルが投資ファンドなどから50億ドルの出資受け入れで合意が近づいているとの米紙報道から金融株中心に買いが先行したが、買い一巡後は売りに押されました。8日の日本市場は米国7日夕に発表された非鉄大手アルコアの1―3月期の大幅な減益決算や半導体大手AMDの市場予想を下回る1―3月期の売上高見通しが、決算発表の本格化を前に警戒感を誘い、先物主導で下げました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の300円下までに拡大、総合乖離率は-12.8%とマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-14.6%とマイナス幅が拡大しました。大分改善してきましたが、3つとも依然マイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントに縮小しました。テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.3ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は若干拡大しました。
NY Dowは昨日の高値で一目均衡表の雲を抜けましたが、終値では雲の中に入ってしまいました。2月の高値とボリンジャーバンド+2σにはまだ届いていません。NasdaqとS&P500は一目均衡表の雲の中にあり、昨日の高値で75日線とボリンジャーバンド+2σに到達しました。この辺でピーク・アウトしてもおかしくありません。一方、日経平均は一目均衡表の雲の下限や、75日線とボリンジャーバンド+2σに接近しましたが、一旦は跳ね返されました。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では金融機関の自己資本調達はなんとかなりそうですが、始まった業績発表内容があまり良くありません。市場はどのように反応するか注目したいと思います。とりあえず、日経平均には悪影響となりました。やはり、今月中旬以降に控えている金融機関の1-3月期の決算発表が終わるまでは安心できません。予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、本格反転まで、まだまだ時間が掛ることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日経平均はドル換算チャートでも、2月高値と、一目均衡表の雲は抜けませんでしたが、雲の上限は明日以降下降しますので、まだチャンスはあります。これ等を一気に抜けるかどうかが、ひき続き一両日の注目点です。抜ければ、売り方の買い戻しや外人買いを誘い一段高が期待できます。しかし、短期テクニカル指標は目先のピークを示すものが多く、抜けずに下落すると逆に失望売りを誘いそうです。

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