日経平均の予想: <080402>日経平均の今後の見通し

Wednesday, April 02, 2008

<080402>日経平均の今後の見通し

[市況]
1日のNYSEとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均は180円ほど高く寄りつき、前場は狭いレンジの動きでしたが、後場一段高となり、結局532円高で引けました。出来高は今日も20.7億株と低水準ながら、外人は1480万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅を拡大し、個別銘柄は"買い"有利な状況が続いています。
1日の米国株式市場ではリーマン・ブラザーズが公募増資を発表し、募集も順調で、増資額引き上げを発表し、UBSも増資を発表し、金融機関の財務や資金繰りへの懸念が後退し金融株が大幅上昇。3月のISM製造業景況感指数は48.6と前月の48.3から小幅上昇し、市場予想の47.5を上回わり、株価指数は大幅上昇しました。
2日の日本市場では海外金融機関が相次ぎ増資を発表したことで金融不安が後退したとの見方が広がり、金融株が上昇。さらに、円相場が1ドル=101円台後半の水準まで下落したことで輸出関連株も大幅上昇し株価指数を押し上げました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の250円下までに縮小、総合乖離率は-15.9%とマイナス幅が縮小、200日線との乖離率も-15.5%とマイナス幅が縮小しましたが、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は0.9ポイントと若干改善しました。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が8.0ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感には変化はありませんでした。
NY Dowは昨日の上げで、25日線だけでなく75日線も抜き、一目均衡表の雲をもう少しで抜けるところまできましが、あと100ドルでボリンジャーバンド+2σに到達します。NasdaqとS&P500は75日線に接近し、あと12-14ポイントで+2σに到達します。一方、日経平均は25日線は抜きましたが、一目均衡表の雲には届かず、75日線には、あと500円とまだ距離があります。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場は金融機関が相次ぎ増資を発表したことで上昇しましたが、今月中旬以降に控えている金融機関の1-3月期の決算発表が終わるまでは安心できません。予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、本格反転まで、まだまだ時間が掛ることも十分考えられます。

[今後の見通し]
今日の上げで日経平均はドル換算チャートでは75日平均線を抜きました。円レート102円で13500円となると2月の高値を抜き、一目均衡表の雲も抜くことができます。ここからはこの点が実現するかどうかに注目したいと思います。現在の相場は円ベースのチャートを見ていても正しい判断ができないと思います。外人投資家の投資の尺度となるドル換算チャートも毎日見ることをお勧めします。ドル換算チャートでは日経平均は1月安値を割っておらず、売られ過ぎと言うことはありません。NY Dowと良く連動していることが判ります。


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