日経平均の予想: <080409>日経平均の今後の見通し

Wednesday, April 09, 2008

<080409>日経平均の今後の見通し

[市況]
8日のNYSEとNASDAQは小幅下落しましたが、日経平均は45円ほど高く寄りつき、前場は徐々に下落、後場に一段安となり、引け際に若干戻したものの結局138円安で引けました。外人は1590万株の売り越しで、出来高は今日も18.3億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はほぼ0となりました。個別銘柄は"売り買い"拮抗していますが、ピーク・アウト感がさらに増しました。
8日の米国株式市場ではFOMC議事要旨が発表され、多くの委員が2008年前半に米景気が後退局面入りしている可能性が高いと見ていることが明らかになったものの市場は反応せず、一方、アルコアやAMDの業績発表が嫌気されハイテク中心に売られました。ワシントン・ミューチャルは減配の発表もあり買い材料とはならなかったようです。
9日の日本市場は海外の金融システムに対する警戒感が根強い上に、シカゴ先物取引で米株価指数先物が下落したことで、今晩の米株式相場の下げを警戒感が出て、主力株の売りが目立ちましたが、先物主導の下げとの指摘も多かったようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の400円下までに拡大、総合乖離率は-15.5%とマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-15.4%とマイナス幅が拡大しました。3つとも依然マイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.3ポイントに拡大しました。一方、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が7.6ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は若干拡大しました。
NY Dowは75日線が下値を支えているものの一目均衡表の雲をまだ抜けられません。2月の高値にはまだ超えられず、ボリンジャーバンド+2σには跳ね返されました。NasdaqとS&P500は一目均衡表の雲の中にあり、75日線を割ってしまいました。この辺でピーク・アウトしてもおかしくありません。一方、日経平均は一目均衡表の雲の下限や、75日線とボリンジャーバンド+2σに接近しましたが、跳ね返されました。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場ではワシントンミューチャルの自己資本調達は好材料とはならず、AMDの業績発表を嫌気しハイテクが売られました。しかし、下げ幅は限定的です。今月中旬以降に控えている金融機関の1-3月期の決算発表が終わるまでは安心感は出そうもありません。予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、本格反転まで、まだまだ時間が掛ることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日経平均はドル換算チャートでも、2月高値と、一目均衡表の雲は抜けませんでした。短期テクニカル指標は目先のピークを示すものが多く、日柄的にも4月上旬が転換しやすいことから、目先は下落に向かう可能性が大となりました。下げの第一目標は25日線の12750円が妥当と思います。


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