[市況]
21日のNYSEは小幅下落、NASDAQが小幅上昇したことを受けて、日経平均は110円ほど安く寄りつき、その後は上下90円幅と小動きとなり、結局148円安で引けました。出来高は15.7億株と低水準で、外人は450万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が縮小しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況ですがピークアウト感がでてきました。
21日の米国株式市場では、バンカメの1―3月期決算は利益が前年同期比77%減少し予想を下回り、地銀大手ナショナル・シティが減配と70億ドルの資本調達を発表したことで、金融株が下落。一方、アナリストが目標株価を引き上げたアップルが買われ、ハイテクの主要企業の決算が控えており、ハイテク株は小じっかりでした。
22日の日本市場では、前日までの5連騰で800円近く上昇した反動と102円台まで円高・ドル安が進んだことやアジアの主要な株価指数が総じて下落したことが市場心理の後退につながったようです。
[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に在り、総合乖離率は-4.9%までマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-11.3%までマイナス幅が拡大しました。中期的トレンドは、"黄信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.2ポイントと拡大し、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差も、日本市場が6.2ポイント下回わるレベルに拡大し、売られ過ぎ感は拡大しました。
NY Dowは25日線、75日線を抜き、一目均衡表の雲の上に出て、2月高値も大きく抜きました。11700-12700の持ち合いを脱し上昇トレンドを確認しました。Nasdaqは、25日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在ります。一方、日経平均は、5日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在ります。
[ファンダメンタル視点]
米国市場では景気指数の発表は悪材料が多く、バンカメは悪材料となりましたが金融機関の1-3月期の決算発表は相場への影響は限定的で、主要企業の業績発表は好材料が多いようです。主要の金融機関の業績発表を問題なく通過しましたので、とりあえず信用収縮懸念は後退するものと思われます。しかし、今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、金融機関の破綻懸念は払拭はされた訳ではないと思いますが、米国政府は公的資金注入問題に対して数ヶ月の時間は得たこと云うことになったようです。本格反転には金融機関の破綻懸念の払拭が必要です。今後は米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。
[今後の見通し]
日経平均は、日本企業の3月期決算発表が近づいてきましたので、上げずらい時期となったようです。テクニカル指標の過熱感は若干後退しましたが、引き続き目先は悪材料に敏感になると思われます。
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