日経平均の予想: <080414>日経平均の今後の見通し

Monday, April 14, 2008

<080414>日経平均の今後の見通し

[市況]
11日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は190円ほど安く寄りつき、その後も下落ぎみに推移し、結局406円安で引けました。出来高は15.1億株と今年最低で、外人は170万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大しました。個別銘柄は"売り"が有利な状態となりました。
11日の米国株式市場では予想を下回るGEの決算見通しが出たことや、3月の輸入物価指数が前月比2.8%上昇と、市場予想の2.1%を上回り、インフレ圧力の強まりを示したこと、4月の米消費者態度指数が63.2と、予想の68を大きく下回り、個人消費の減速懸念が広がったこと等が大幅下げに繋がったようです。
14日の日本市場は米株式相場の大幅安で米個人消費の後退やインフレを警戒する声が根強いことが嫌気され、円高による国内の輸出関連の企業業績圧迫が懸念されたようです。米企業の1―3月期の決算を見極めたいとして売り一巡後も戻りは見られませんでした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の500円下に接近、総合乖離率は-18.7%とマイナス幅が拡大、200日線との乖離率も-16.2%とマイナス幅が拡大しました。3つとも依然マイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.3ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が6.2ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は減少傾向です。
NY Dowは先週末の下落で75日線と25日線を割り、一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました。2月高値を抜けませんでしたので、持ち合いの中、下落に向かう動きとなりました。Nasdaqは一目均衡表の雲の下に抜け、9日線を割り、25日線に到達したところです。一方、日経平均は一目均衡表の雲に跳ね返され、9日線を再び割り25日線に接近しています。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では有力企業の業績下方修正が出て大幅下落しました。しばらく、決算発表に一喜一憂しそうです。焦点はやはり、今週から始まる金融機関の1-3月期の決算発表と思いますので、これが終わるまでは安心できません。予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。しかし、投入のタイミングが非常に重要ですので、米国政府や議会も投入の前提条件やタイミングを考えているものと思われます。条件が整わない場合は、本格反転まで、まだまだ時間がかかることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日柄的にも4月上旬が転換しやすい時期ですので、日経平均は今日の下落で目先はピークアウトしたようですが、今日の出来高の少なさを見ると、日本市場では積極的に売り込む向きも少ないようです。米国市場の方向を見極めたいと云うことでしょう。ドル換算チャートでは、一目均衡表の雲の中に入ってしまいましたが、75日線の上に在り、短期上昇トレンドは崩れていませんので、踏みとどまっている感じです。

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