日経平均の予想: <20080420>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Saturday, April 19, 2008

<20080420>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.2ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.1ポイント拡大しました。200日線乖離率差は-6.7ポイントとなり先週よりも3.0ポイント割安度は拡大しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は先週は拡大しましたが、週末の米国市場高が影響しています。週初にこの差分を埋める上昇が期待されます。
一方、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均では-0.1%まで減少しました。米銀行の決算発表でのサブプライム関連の評価損は大きかったものの、悪材料出尽くしから逆に米国市場は大幅高となりました。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、1-3月期決算発表に一喜一憂する相場でしたが、週末に大きく上げたことで、決算発表はプラスに働いたことになります。山場は越えたようです。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより4ヶ月前の+6.8%から-0.1%に減少しています。先週も悪化しました。
③長期金利は上昇傾向で、金利差は2.2%から2.3%で推移しました。為替は1ドル101円台後半もありましたが、週末は103円台後半と円安に推移しています。3円の幅での動きでした。今週も引き続き為替の影響を受け易いと思われます。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤4月第2週は若干買い越しでしたが、4月第3週は買い越しと思われます。今週も週初は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤と円安が強気材料でした。今週も週初は①③⑤と為替が強気材料となりそうですが、週末にかけては②が注目点になると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の中に入り、200日移動平均線乖離率は-12.0となり先週と比較してマイナス幅は1.7ポイント縮小、総合乖離率も-6.0%とマイナス幅が4.2ポイント縮小しましたが、中期上昇トレンドは、"赤信号"ですが、"黄色"見えてきました。日経平均は25日線と75日線を抜き25日線は上昇に転じています。ドル換算チャートでは75日線と一目均衡表の雲も抜き、週初に2月高値も大きく抜くと思いますので、上昇トレンドを確認できるでしょう。外人投資家の買いを誘うことが期待できます。

[今週の見通し]
NY Dowは2月高値を抜き、一目均衡表の雲の上に大きく抜けて12700ドルの壁を突破し、上昇トレンド入りとなりましたが、同時にボリンジャー・バンド+2σも到達しましたので、当面は頭を抑えられる可能性もあります。日経平均はボリンジャー・バンド+2σラインが13800にありますので、ここまでは一気に上昇するものと思われます。その後はまた米国市場次第と思われます。


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