日経平均の予想: <080415>日経平均の今後の見通し

Tuesday, April 15, 2008

<080415>日経平均の今後の見通し

[市況]
14日のNYSEとNASDAQが下落しましたが、日経平均30円ほど高く寄りつき、前場は、一時前日比50円安くなる場面がありましたが、その後130円高もありましたが、結局73円高で引けました。出来高は16.7億株と低水準で、外人は1480万株の売り越しでしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小しました。個別銘柄は"売り"が有利な状態です。
14日の米国株式市場ではワコビアが発表した1―3月期決算は市場予想に反して赤字に転落して約70億ドルの資金調達を発表。業績悪化と株主価値の希薄化などを嫌気した売りが他金融株にも波及しました。一方資源株が上昇しましたが、その後は、これから続く主要企業の業績発表を見定めたいとの動きで様子見ムードで小動きとなったようです。
15日の日本市場では、今期の経常減益観測が伝わった新日鉄やJFEが「織り込み済み」として逆に買われたことで投資心理がやや改善し日経平均は上げる場面もありましたが、今夜のインテルの1―3月期決算発表を控えて模様眺めムードも強く、後場は上海株の下げが重しとなり、日経平均は伸び悩みました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の400円下に接近、総合乖離率は-17.0%までマイナス幅が縮小、200日線との乖離率も-15.6%までマイナス幅が縮小しました。3つとも依然マイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.1ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.0ポイント下回わり、この面の売られ過ぎ感は減少傾向です。
NY Dowは先週末の下落で75日線と25日線を割り、一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました。2月高値を抜けませんでしたので、11700-12700の持ち合いの中、下落に向かう動きとなっています。Nasdaqは一目均衡表の雲の下に抜け、9日線を割り、25日線も割りました。一方、日経平均は一目均衡表の雲に跳ね返され、9日線を再び割りましたが25日線の上に在ります。

[ファンダメンタルの現状認識]
米国市場では昨日も主要企業の業績下方修正が出て下落しました。しばらく、決算発表に一喜一憂しそうです。焦点はやはり、今週から始まる金融機関の1-3月期の決算発表と思いますので、これが終わるまでは安心できません。予想を超える評価損による破綻懸念は残っていますので、一段安も十分有り得ます。金融機関のバランスシートが傷んでいるときはいくら金利を下げても信用収縮はとまらないと言うことは日本の過去が実証済みです。今後も不動産下落は続きそうですので、これ以上破綻する金融機関がでれば、ベアー・スターンズのスキーム以外にも、公的資金注入という強力な材料しか打開策はなさそうです。本格反転まで、まだまだ時間がかかることも十分考えられます。

[今後の見通し]
日柄的にも4月上旬が転換しやすい時期ですので、日経平均は今日の下落で目先はピークアウトしたようですが、ここ数日の出来高の少なさを見ると、日本市場では積極的に売り込む向きも少ないようです。米国主要企業の決算発表次第と言うことでしょう。ドル換算チャートでは、一目均衡表の雲の中に入ってしまいましたが、75日線の上に在り、短期上昇トレンドは崩れていませんので、今日も踏みとどまっている感じです。


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