日経平均の予想: <080111>日経平均の今後の見通し

Friday, January 11, 2008

<080111>日経平均の今後の見通し

10日のNYSEとNASDAQは上昇したことを受けて、日経平均は前日比30円ほど高く寄りつきましたが、その後は昨日同様終日軟調な展開となり、昨年来安値を更新し、結局230円安で引けました。出来高は24.3億株と高水準ながら、外人は1030万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-788とマイナス幅が拡大しました。
9日の米国株式市場市場はバーナンキFRB議長が月末のFOMCで大幅利下げを示唆。さらに、バンク・オブ・アメリカがカントリーワイド・ファイナンシャルの買収で協議との報道が伝わり、これらを好感した買いが優勢になりました。ただ、小売各社が発表した昨年12月の売上高は予想を下回り、企業の業績下方修正発表などで朝方は売りに押される場面もありました。
日本市場は来週以降の米金融機関の決算発表を前に買いが手控えられるなか、円高・ドル安進行や日経平均連動型の債券を組み入れた投信が元本割れする「ノックイン価格(最も高いものは14231円)」の水準を意識した仕掛け的な売りが株価指数先物に出たことで水準を切り下げたようです。
米国市場の上昇にも関わらず2日連続で売られたことを見ると、外人の日本売りは米国市場とは関係なく、日本自身の問題と捉えるべきでしょう。株価の下落に対して政府や日銀は何の対策も取らないことへの海外投資家の諦めともとれます。又は、新興アジア市場買いの日本市場売りと云うポジションを採りだしたとも考えられます。
一目均衡表では雲の1200円下に在り、総合乖離率は-35.3%とマイナス幅は拡大、200日線との乖離率も-16.1%とマイナス幅が拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、赤信号のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在ですし、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が11.4ポイント下回るところまで開きました。逆の意味で米国市場離れとはなってしまったようです。
やはり、今後も米国市場の動きと景気動向以上に日本政府の景気・株安対策の行方や外人の動向で、ここからの方向を見極める必要が有りそうです。米国市場は、悪材料が重なり大きく下落した後、若干もどしましたが、9日移動平均も超えておらず、リバウンドとはまだ言えません米国市場は1月中旬以降、米企業の決算発表とFRBの政策金利決定会合が控えており、それまでは大きくは反発しずらいと思われますので、日本市場は1月中は米国市場上昇の恩恵も望めそうにありませんので、日本独自の好材料が出ない限り、もうしばらくは下値を探る展開と思われます。

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