日経平均の予想: <080116>日経平均の今後の見通し

Wednesday, January 16, 2008

<080116>日経平均の今後の見通し

15日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比230円ほど安く寄りつき前場は戻す場面もありましたが、後場下げに転じ、昨年来安値を更新し、結局468円安で引けました。出来高は30.2億株と高水準ながら、外人は1950万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-1844とマイナス幅が大幅に拡大しました。
15日の米国株式市場市場はシティが発表した昨年10―12月期決算で、サブプライムローン関連などで巨額損失を計上。四半期配当の減額や追加増資を発表したが、問題の根深さが意識され、シティ株は7%超の大幅安となりました。追加増資を発表したメリルリンチも5%超下げました。さらに、昨年12月の小売売上高が前月比0.4%減と6カ月ぶりに減少に転じたことも嫌気され、相場の下落を誘ったようです。
日本市場では海外株式相場の下落や円相場の上昇など外部環境が一段と悪化する中、昨年相場を牽引していた商社や鉄鋼、海運、機械など好業績の銘柄に外国人売りが膨らみ、終日軟調な展開でした。テクニカル上では自律反発しても良い水準ですし、追い証発生に伴う処分売りが今日も出たようですので、出来高を見る限り今日がセリング・クライマックスであった可能性が高いのですが、肝心の米国市場は今のところセリング・クライマックス示すには至っていませんし、政府や日銀による対策も見えません。反転の環境はまだ整ってはいないようです。
一目均衡表では雲の1900円下に在り、総合乖離率は-45.3%とマイナス幅は拡大、200日線との乖離率も-19.5%とマイナス幅が拡大しました。3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、赤信号のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は拡大していますし、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が12.1ポイント下回るところまで拡大しました。日本には個人金融資産が豊富に有りながら、外人売りの受け皿となっていないことの証です。個人と政府・日銀に期待できないとなると、やはり、今後も米国の景気動向と米国市場の動きと外人買の動向で、ここからの方向を見極めるしかありません。
米国市場では、昨日から米企業の決算発表が始まったばかりで、月末にはFRBの政策金利決定会合が控えており、それまでは大きくは反発しずらいと思われますので、日本市場は1月中は米国市場上昇の恩恵も望めそうにありません。
今回の下げ幅が昨年10月-11月の下げと同程度とした場合の下値の目安13300円が目前に迫りました。この水準で下げ止まるかどうか注目したいと思います。

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