日経平均の予想: <20071125>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

Sunday, November 25, 2007

<20071125>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

OECDのGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は直近では+1.9ポイントとなりました、今月から2008年をベースとしていますが、先週と同水準となり日本市場の大きな割安感は変わりません。
200日線乖離率差は-13.7ポイントとなり先週よりも0.5ポイント割安度は減少しましたが、この面でもまだ大きな割安感があります。一方、3月決算の中間業績発表が進み、今期予想増益率は、日経225採用銘柄平均+5.3%と増益率は減少傾向にありますが、米国S&P平均は+3.6%に低下し、この面では日本企業より米国企業方が増益率が減少傾向にあります。
9月中間決算発表も終盤でが、今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2007年GDP予測値(現在2.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は原油高騰と、サブプライム問題による金融機関の業績悪化から景気への影響懸念が出て大幅下落しました。依然として下げ止まりの兆候が見えません。
②中間決算発表が続いていますが、日経225採用銘柄平均+5.3%と通期予想増益率は減少傾向が続いています。
③長期金利は下降ぎみで、金利差は2.6%と縮小し、大幅円高となっています。
④今月からOECDによる2008年のGDP予測値をベースに変更しましたが、日本の今年のGDP伸び率予測値2.1%となり、米国は2.5%ですので、この面のでは日本市場の弱気材料となります。
⑤11月第2週は大幅売り越しでしたが。11月第3週も売り越しが続いているものと思われます。
5つのポイントのうち先週は①③⑤が弱気材料でした。今週も①③⑤に左右される展開が予想されますが、昨年は連休明けから上昇に転じましたので、今年も期待したいところです。その為には、日米欧の金融当局の政策協調の動きが、表面化する等の材料が必要でしょう。
日本市場はテクニカル面では、日経平均は一目均衡表では雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-13.1%とマイナス幅は拡大、総合乖離率も-28.6%とマイナス幅は拡大、中期上昇トレンドは"赤信号"です。
しかし、各種の投資尺度からみる限り、目先は下げすぎです。今後は①米国市場の落ち着き具合、③に伴う為替の動向、⑤外人買い動向がキー・ポイントと思われます。株価は月足の下値抵抗ラインを大きく割ってしまいましたので、上昇トレンド復帰には時間がかかりそうでが、目先はリバウンドのタイミングが近づいたと思われます。