日経平均の予想: <071122>日経平均の今後の見通し

Thursday, November 22, 2007

<071122>日経平均の今後の見通し

21日のNYSEとNASDAQは大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比110円ほど安く寄り付き、前場は170円安まで下げる場面もありましたが、後場、上昇に転じ、結局51円高で引けました。寄付き前の外人は1820万株の売り越しで、出来高は23.5億株と増加しましたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-534とマイナス幅が拡大しました。
米国株式市場では、OECDがサブプライム関連損失額が最大3000億ドルに膨らむとの見通しを公表。信用リスク懸念で金融株が売られ、原油が一時1バレル100ドルに接近して米景気の先行き不透明感が意識されたことも下落要因となりました。日本市場では午後に入って円安気味に推移したことと、前日の急落時に米株の下落を先取りする形で織り込んでいたとの指摘もあり、後場に入ると堅調さを取り戻しました。上昇して終わったものの、上昇に転じたとは、まだ言えません。
一目均衡表では雲の1500円下に在り、総合乖離率は-28.6%とマイナス幅は大きく、200日線との乖離率も-13.1%とマイナス幅が大きいままで、25日線も下向きですので、中期的トレンドは、赤信号のままです。一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在ですし、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が13.8ポイント下回り、日本市場は売られ過ぎが続いています。信用収縮と政局が落ち着き、企業業績が改善すれば、この差が埋まるものと思われますが、なかなか、この状況から脱することが出来ません。
現在までの決算発表結果では増益率が6.8%から5.3%に低下しています。中間決算は好調ですが、通期の業績には慎重な見方が多いようです。米国市場の動きと日本の政局の行方や外人の動向で、ここからの方向を見極める必要が有ります。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差が-1000を超えましたので経験的には底値圏ですが、今日もザラバの安値を更新してしまいました。とりあえずの下値の目途は、7月高値から8月安値の値幅が3000円ですので、10月高値から3000円下げるとすると14490円近辺と言うことになります。