OECDのGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は直近では+1.6ポイントとなりました、今週から2008年をベースとしますが、日本市場には引き続き大きな割安感が有ります。
200日線乖離率差は-13.8ポイントとなり先週よりも0.4ポイント割安度は減少しましたが、この面でも大きな割安感があります。
一方、3月決算の中間業績発表が進み、今期予想増益率は、日経225採用銘柄平均+4.8%と増益率は1.5ポイント減少、米国S&P平均は+6.5%となり、この面では日本市場には弱き材料となってきました。今後も9月中間決算発表による変化に注目する必要が有ります。
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、④日本の2007年GDP予測値(現在2.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場はFRBの利下げがあったものの、金融機関の業績懸念からサブプライム問題の景気への影響懸念が出て木曜に大幅下落しましたが、予想外に良い雇用統計が出て、金曜は乱高下したものの上昇して終了しました。しばらくは一進一退となりそうです。
②中間決算発表が続いていますが、日経225採用銘柄平均+4.8%と増益率は先週末比1.5ポイント減少しています。
③長期金利は多少下降ぎみながら、安定的に推移していますが、金利差は2.7%と縮小し、円高方向で推移しています。
④今週からOECDによる2008年のGDP予測値をベースに変更しましたが、日本の今年のGDP伸び率予測値2.1%となり、米国は2.5%ですので、この面のでは日本市場の弱気材料となります。
⑤10月第4週は小幅買い越しでした。やはり、外人が買い越した週は上げています。
5つのポイントのうち先週は①②③④が弱気材料でした。今週も①②③⑤に左右される展開が予想されます。今週はトヨタの中間決算発表があり注目されます。
日本市場はテクニカル面では、直近株価は一目均衡表では雲の中で、200日移動平均線乖離率は-4.4%とマイナス幅は変わらず、総合乖離率は-7.8%とマイナス幅が縮小しましたが、中期上昇トレンドは"黄色信号"のままです。
今後は①米国市場の落ち着き具合②の業績発表結果による展開、③に伴う為替の動向、⑤外人買い動向がキー・ポイントと思われます。
ここからの投資スタンスは、日柄とトレンドから、基本スタンスは買いが有利とおもわれまが、株価は現在分水嶺である16500円にありますので、上か下か、動いた方について行くのが賢明と思われます。