9/6日のNYSEとNASDAQが上昇しましたが、日経平均は前日比80円ほど安く寄り付き、前場は前日終値に迫る場面も有りましたが、その後上昇下落に転じ、引け際に戻したものの結局134円安で引けました。外人は930万株の買い越しとなったものの、出来高は15.9億株と低水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-129とマイナス幅は縮小しました。
前場は前日の後場に不自然な形で急上昇した反動で下げ、後場は先物への仕掛け的な売りをきっかけに、下げるなど、出来高の少ない中、先物に振り回される展開が続いているようです。
今日現在NASDAQの株価の200日平均線との乖離率は+4.2%ですが日経平均の200日平均線との乖離率は-6.7%です。なぜこれほど日本市場に魅力が無いのか、その原因を明確にしないと、今後の対応法を誤るような気がします。過去の乖離率の差をチェックしたところ7月に入ってからこの傾向は顕著になってきたことが判ります。7月と言えば思い出すのはサブプライム問題ではなく、年金問題です。やはり、政局が一番の原因と考えると乖離の大きさと良く符合します。とすれば、この問題の解消は厄介です。それでも、短期的には、外部環境の好転、市場エネルギーの回復を待つしかないようでが、それさえインパクトはなくなりつつ有ります。
中期的には、一目均衡表では雲のかなり下に在り、総合乖離率もマイナス(-15.5%)幅は深く、200日線との乖離率は(-6.7%)と云う状態です。チャートは昨年11月の安値までも割り込み、中期下降トレンド入りも大いにあり得ることを示唆しています。改革後退、政局混乱なら有りうるシナリオです。
しかし、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在ですし、テクニカルから見た今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が10.9%下回り、日本市場は売られ過ぎであることも事実です。日本市場の魅力が復活すれば、急騰も有りえますが、政局が原因とすれば、厄介です。
今後も、米国の景気の行方、サブプライム問題が景気後退に繋がる悪材料の出方と日本市場での外人の売買動向に注意しつつ、ここからの方向を見極める必要が有ります。当面は25日線まで戻りましたので、200日線までさらに上昇するのか、2番底に向け下落するかですが、過去の出来高を見ると16650円から17000円にはかなりの戻り待ちの売りが控えていると考えられますので、通過にはかなりのエネルギーが必要と思われます。出来高がさらに増えないと、とてもムリでしょう。
ここからの売買シナリは、8/29のザラ場安値15830を割れば売り、16600円を抜ければ買いが良いように思います。
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