8/15日のNYSEとNASDAQが大幅安だったことを受けて、日経平均は前日比180円ほど安く寄り付き、その後も下落し、後場に一段安となり一時600円を超える大幅な下げとなりましたが、切り返し結局327円安で引けました。外人は2350万株の大量の売り越しとなり、出来高は26.7億株と急落の中で増加し、安値更新銘柄数が増加し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-1313とマイナス幅が1000を超え、目先のボトムの可能性が高いことを示しています。
サブプライムローン問題に端を発した、株式市場から資金を引き揚げる動きが世界的に止まらないようです。日経平均に比べたTOPIXの相対的な弱さは、時価総額上位の主力株売りが主因とみられます。短期間にあまり値を下げずに大量に売る必要がある機関投資家が存在している証拠と言えると思います。さらに、円相場が1ドル=115円台まで上昇したことも、ハイテクや自動車など輸出関連企業の収益減速懸念につながった点も今日の予想以上の下げの一因と思われます。
米国市場は8/6の安値を割ってしまいましたし、日経平均も下値攻防ラインの昨年6月からの上げの半値となる16200円近辺をあっさり割ってしまいましたので、上昇トレンド復帰はさらに時間が掛かることになりそうです。
一方、ほぼ目先のボトムに達したと思われるデータも多く有ります。まず総合乖離率が一時-25%を越えた点、25日移動平均乖離率が-7%を超えた点、日経平均PERが17まで下がった点、等・・コツンときた感じは有ります。いずれにせよ、米国市場の立ち直りが前提です。中期的には、一目均衡表では雲のかなり下に在り、総合乖離率もマイナス(-22.3%)幅が拡大し、200日線は下向きとなり、200日線との乖離率は(-6.6%)と云う状態となり、中期下降トレンド入りの可能性は高くなりました。
テクニカルと、ファンダメンタルからはほぼ安値圏に到達したと思われますので、中、長期投資には絶好の機会が到来していると言えます。
イールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在ですので、米国市場が回復すれば、日本市場もバリュー株中心に見直されると思います。それに加え、今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.1%下回り、日本市場は売られ過ぎの面があります。
今後も、米国市場の、年後半の景気の動向、サブプライム問題に伴う信用収縮と景気後退懸念、外人の売買動向に注意しつつ、いつ反転できるかを見極める必要が有ります。今日の市場では売り方の外人機関投資家の買い戻しが有ったようですので、目先のボトムを付けた可能性も有ります。それを判定する必要が有りそうです。
そこで、ここからの売買シナリは、米国市場が下げ止まることが前提ですが、目先のボトムを付けたと判定できる昨日の高値16650円を抜けば買い、一旦リバウンドしたが16650円が抜けずに力無くもたつけば売りというスタンスが良いように思います。
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