8/16日のNYSEとNASDAQが大幅な下髭をつけて小幅安だったことを受けて、日経平均は前日比100円ほど安く寄り付き、その後も下落し、後場に大幅安となり、結局874円安で引けました。外人は1550万株の大量の売り越しとなり、出来高は29.4億株と急落の中で大幅に増加し、安値更新銘柄数が増加し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は-1550とマイナス幅が1000を大きく超え、目先のボトムの可能性が高いことを示しています。
平均株価は今年最大の下げ幅となり、06年8月7日以来の15,300円割れとなりました。欧米株安や、1ドル=112円台の急激な円高進行などを嫌気し、輸出関連株中心に売り一色の展開となりました。
日経平均は昨年11月の安値15616円もあっさり割ってしまいましたので、上昇トレンド復帰にはさらに時間が掛かることになりそうです。今後、年初来高値を越えることは年内はムリかも知れません。
一方、テクニカルには、目先のボトムに達したと思われるデータも多く有ります。まず総合乖離率が2002年10月以来の-36.6%となった点、25日移動平均乖離率が2004年5月17日以来の-10%を超えた点、日経平均PERが、たぶんここ10年では最低となる16.1まで下がった点、等・・日本市場のオーバーシュートは明らかです。
なぜ日本市場のみ下げが大きいのかの原因が明確になったような気がします。すなわち、日本の景気は輸出による部分が大きく円高により、景気が低迷するとの連想がはたらき易いと云う事でしょう。日本市場の中期的な立ち直りには円レートが大きく影響するということでしょう。いずれにせよ、その前に米国市場の立ち直りが前提です。
中期的には、一目均衡表では雲のかなり下に在り、総合乖離率もマイナス(-36.6%)幅が拡大し、200日線は下向きとなり、200日線との乖離率は(-11.7%)と云う状態となり、中期下降トレンド入りも大いにあり得ると覚悟すべきと思います。
一方、テクニカルと、ファンダメンタルからは安値圏に到達したと思われますので、中、長期投資には絶好の機会が到来していると言えます。イールド・スプレッドの日米差からの割安感は健在ですので、米国市場が回復すれば、日本市場もバリュー株中心に見直されると思います。それに加え、今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が9.9%下回り、日本市場は異常に売られ過ぎと言って良いでしょう。
今後も、米国市場の、年後半の景気の動向、サブプライム問題に伴う信用収縮と景気後退懸念、外人の売買動向に注意しつつ、いつ反転できるかを見極める必要が有ります。
引け後にFRBが公定歩合を下げたとのニュースが伝わりましたので、今夜の欧米市場は上昇する可能性が大でので、今度こそ、日本市場も目先のボトムを付けた可能性が大です。
今後の目安は窓埋めとなる16400円まで戻せるかと思います。ここからの売買シナリは、米国市場が上昇することが前提ですが、月曜の寄り付きが16400円をかなり下回るようであれば、買いで良い様に思います。その後は16400円前後でもたつけば売りというスタンスが良いように思います。
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