9日のNYSEは上昇、NASDAQは小幅上昇したことを受けて、日経平均は前日比50円高く寄り付き、その後前場は小動きでしたが、前引け前に下落に向かい後場もその水準で推移し、結局11円安で引けました。出来高は24.8億株と高水準で、外人は760万株の買い越しで、高値更新銘柄数が増加して高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は+215とプラス幅が拡大しました。下げた割に市場全体の内容としては良好でしたが、2008年3月期の微増益見通しを示したトヨタの年初来安値更新が、株式相場全体の地合いに水を差し、鉄鋼や非鉄金属など、急伸してきた銘柄の一角が反落するなど、昨日と逆の展開になりました。5月15日が決算発表のピークですので、それまでは、このような状態が続く可能性が有ります。ボリンジャーバンドが狭まってきましたので、そろそろ上か下に大きく動きそうな気配ですが、下に大きく動く材料は見当たりませんので、短期投資スタンスは、"買い"を継続します。主力企業の決算発表が進んでいますが、今期見通しは概ね保守的でコンセンサスを下回る銘柄が多いようです。今日までのところ、東証一部銘柄の平均増益率は、+5.0%と好転してきました。日経平均採用銘柄予想増益率は、+9.8%と引き続き好調です。米国市場の今期増益率は6.9%なので、日経平均が若干優位で、イールド・スプレッドの差も拡大してきたことから、日経平均に割安感がでてきました。基本的には米国市場と連動した動きとなると思われますので、いずれ日経平均も2月高値を更新する動きになると思われます。テクニカル面では、日経平均のチャートを見ると直近の株価は200日移動平均線の上で推移し、一目均衡表では、雲の上に復帰して、総合乖離率はプラス(9.4%)ですので、中期上昇トレンドには、青信号が点灯しています。今日現在の日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場がまだ3%下回っておりこの面でも割安感があります。しかし、今後しばらく、日米市場とも、決算発表には一喜一憂するものと思われます。
《材料や参考銘柄、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください。》