[市況考察]
15日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は前日終値近辺でく寄りつき、前場は急騰し前日比200円ほど高くなる場面も有りましたが、後場下落に転じ、結局12円高で引けました。出来高は21.6億株と低水準ながら、外人は880万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は+262とプラス幅は拡大しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況が続いています。
15日の米国株式市場ではニューヨーク連銀景気指数や米消費者態度指数が予想を下回って米景気後退懸念が強まる一方、輸入物価指数が高い伸びとなってインフレ懸念が出て、売りが優勢となったようです。18日の祝日を含む3連休を前に、買い控えムードもあったようです。
18日の日本市場では前場は半導体関連の工場建設や提携の報道を好感してハイテク株が買われた上昇したものの、後場先物主導で200円ほど下落し「行って来い」の動きとなりました。
[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1500円下まで改善し、総合乖離率は-23.1%となりマイナス幅は若干縮小、200日線との乖離率も-16.5%と若干縮小、しかし3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は依然大きく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が6.2ポイント下回るところまで縮小し、かなり改善されてきました。この動きが継続するかどうかは非常に重要です。
[ファンダメンタルの現状認識]
米国で景気後退を示す指標が出ましたが、今日も日本市場はこの悪材料を跳除けました。しかし、米国の景気後退は当面避けられそうもありませんので、ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好悪材料の綱引きが考えられます。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。<
[今後の見通し]
米国市場が祝日でもあり、今日も日本固有の動きとなりましたが、やはりここ暫くは米国市場の動きと外人買の動向など、外部要因に影響されることが予想されます。日本市場は終値は25日線の上で、高値更新銘柄数が勝り、今日は外人も買い越しとなり、投資家のマインドが改善し、個別銘柄は買い有利な状態となりました。出来高は今ひとつで、先物主導となり易く、振れも大きそうですが、ここからは2月4日の高値13889円を大きく抜けるかどうかに注目したいと思います。抜ければ75日線(14800円前後)までの戻りも視野に入りますが、当面は14100円前後(数日後のボリンジャーバンド+2σの位置)を目標にするのが無難と思います。支援買い材料が欲しいところです。
《注目銘柄、材料、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください
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