[市況]
20日のNYSEとNASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は150円ほど高く寄りつき、前場は堅調に推移、後場に急騰し、結局377円高で引けました。出来高は21.7億株と低水準ながら、外人は60万株の買い越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差は+117とプラス幅は拡大し、個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
20日の米国株式市場では朝方、1月の米消費者物価指数の上昇率が市場予想を上回ったことで安く始まりましたが、午後にFRBが公表した1月末開催のFOMC議事要旨で、米景気の下振れリスクを強く警戒していたことが明らかになったことで、利下げが継続されるとの期待で指数は上昇に転じたようです。21日の日本市場では前日の米ダウ平均の上げ幅はさほど大きくなかっものの、前日の日経平均が447円安と下げすぎでもあったため、先物に売りを出していた投資家が買い戻すきっかけになったようです。ただ、外国人などによる実需の買いは限定的だったとの見方が多いようです。
[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の1200円下まで接近し、総合乖離率は-20.7%となりマイナス幅は縮小、200日線との乖離率も-17.5%に縮小、3つとも依然マイナス幅は大きく、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は依然大きく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率は、日本市場が5.6ポイント下回るところまで縮小し、改善方向は復活しました。今後も日米差の改善の動きが継続するかどうかに注目する必要があります。
[ファンダメンタルの現状認識]
昨日の米国市場の認識は原油・金の高値更新の影響はFRBの金利引下げの重石にはならないと云うことのようです。米投資ファンドに絡んだ資金繰り悪化の報道は欧米市場ではまったく材料視されず、今日の日本市場は昨日の下げを大方取り戻しました。ここ暫くは、モノラインの格下げ懸念vs信用強化策期待や企業業績の明暗、景気悪化を示す経済指標vs景気対策などの好・悪材料の綱引きが続きそうです。いずれにせよ、根本的には米国の住宅価格の下落が止まる必要があると思われますので、時間がかかりそうです。
[今後の見通し]
今日の上昇でも、日本市場は2月4日の高値には届かず、日・米国市場とも三角持ち合いの状態が続いています。煮詰まったところで、上か下のどちらかに大きく動くことになりそうです。ここ数日が正念場のようですが、日本市場は明日から25日線が上向きそうな感じですのでプラス材料です。一旦上に行く確率が高かそうです。
《注目銘柄、材料、日経平均チャートについては右のLINKにある"YS総合研究所HP"も参考にしてください
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