[市況]
18日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比150円ほど安く寄り付きましたが、前場はさらに下落し一時前日比380円安までありましたが、後場は小動きとなり、結局300円高で引けました。出来高は15.7億株と低水準で、寄付き前の外人は1040万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を大幅に拡大小しました。個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
18日の米国株式市場では、米投資情報紙バロンズが「フレディマックとファニーメイに対して資金を注入する可能性が高まっている」と報じたことで両社株が急落し、金融株全般に売りが優勢となりました。原油が下落しましたが、相場を押し上げる材料とはなりませんでした。
19日の日本市場では、米国発の金融不安が再燃し、銀行株やハイテク株など東証1部の約9割が値下がりする展開でした。世界的な景気減速を警戒する動きも広がり、日経平均は大幅に下落しましたが、次第に19日発表の7月の住宅着工件数など米経済指標の結果を見極めようとする様子見気分が広がって安い水準で小動きとなりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、75日線の下に在り、9日線と25日線を割り、短期的には"赤信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-115.3%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-7.7%とマイナス幅を拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は2.6ポイントで変化はありませんが、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.0ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は拡大しました。
NY Dowは、下落し、75日線の下に在りますが、9日線を割り25日線まで下げました。一目均衡表の雲の下となりました。Nasdaqは25日線、一目均衡表の雲と75日線の上に在りますが、200日線を割り、9日線まで下げました。米国市場の短期トレンドは"黄信号"となりました。中期トレンドも、引き続き"黄信号"です。
[ファンダメンタル視点]
米国市場は金融不安再燃が原油安に勝り下落しました。今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。6月の高値を抜くには、さらなる公的資金を活用した破綻懸念の払拭策が必須と思われますが8月中は議会も夏休みの為、動きはなさそうです。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、18日は下落しました。(7月安値14.0ドルに対して現在17.6ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-5.8%で、予想PERは15.9となりました。
[今後の見通し]
日本市場は米国市場に連動して下落しました。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-4.2%(-570円)と割安度は若干拡大しました。ドル換算チャートでは25日線と9日線の下に在り、直近安値を更新して、短期下降トレンドを確認しました。割安感からの上昇余地はあるものの、弱い地合いが続いています。日経平均の円ベースの日足は、三角持合を下離れましたが、目先の下値もボリンジャーバンドの-2σ(12700円)程度と思われます。
ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!
今日の強気・弱気材料はこちら=>今日の強気・弱気材料
注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください