日経平均の予想: December 2024

Friday, December 20, 2024

[2023/12/20]今後の日経平均の見通し

[市況]

1219NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました1220日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付くと、午前中は10円安から290円安の間で上下し、午後は110円安から390円安と下落幅を拡げて、結局、370円安で取引を終えました。日経平均の終値は111円安の38701円で、出来高は27.19億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

 

1219日の米国市場では、前日の急激な株安の反動で、主力株の一角に自律反発を期待した買いが先行しました。しかし、長期金利の上昇が重石となり、朝方の買い一巡後は上値の重い展開となりました。前日に決算を発表したマイクロン・テクノロジーが大幅安となり、他の半導体株に売りが波及したことも重石となりました。結局、NYDow11営業日ぶりに小幅に反発し、NASDAQ3日続落しまた。

1220日の日本市場では、外国為替市場の円安ドル高進行を受け、外需関連株に買いが向かいました。日銀の追加利上げ観測が後退したことを受け、不動産株も目立って上昇しました。一方、米株価指数先物の下落を受けて半導体関連の一角が売られたことや、金利の先高観が後退したことを受けて銀行株が売られたことは指数の重石となりました。結局、日経平均は6日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の下にあります。短期トレンドには赤信号が点灯しています。

総合乖離率は+0.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+0.0%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中にあります。NASDAQも、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには赤信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-10.1ポイントとマイナス幅をやや拡げ、日経平均が3910円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-4.0ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1550円ほど割安であることを示しています

 

日経VI23.68と前日より上昇し、VIX24.09と前日より低下しました。両指数ともに、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.4、米国-0.1と日本が5.3ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.35ポイント(日経平均換算で82030円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、10月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

11月の中古住宅販売件数、10月の中古住宅販売仮契約指数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、10月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.63PBR1.42となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.0%で、こちらは3か月前より0.6ポイント悪化しています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowが上昇したにもかかわらず下落しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.8%となり、日経平均の割高幅は1180円から310円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+310円~+1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.47ポイントから3.52ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

1220日の米国市場では、11月の個人消費支出およびPCEデフレータが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを230円ほど下回り、下値は想定ラインを370円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在39170円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在38240円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。一方、信用の売り圧力は弱まりました。日経平均は6日続落しました。引き続き、円安で底堅い展開が続きそうですが、米国株の軟調な展開がいつまで続くかに依存する相場となりそうです。



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Wednesday, December 18, 2024

[2023/12/19]今後の日経平均の見通し

[市況]

1218NYDowNASDAQは下落しました1219日の日経平均先物は、前日比760円安で寄り付くと、午前中は990円安から340円安と下落幅を縮め、午後は550円安から120円安と下落幅を縮めて、結局、120円安で取引を終えました。日経平均の終値は268円安の38813円で、出来高は22.89億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は強まりました。

 

1218日の米国市場では、FOMCで参加者の利下げに慎重な姿勢が露わとなり、2025年の利下げ回数も前回会合で示された4回から2回に半減したことから、金利高止まりへの警戒感が強まり、株売りが広がりました。長期金利の上昇も、株価の重石となりました。NYDowは大幅に10日続落し、NASDAQも大幅に続落しました。NYDow10日続落はおよそ50年ぶりとのことです。

1219日の日本市場では、前日の米株安を受け、幅広い銘柄にリスク回避の売りが向かいました。ただ、米金利の先高観から円売りドル買いが広がったことが支えとなり、売り一巡後の指数は底堅さを見せました。日銀の金融政策決定会合で追加利上げが見送られたことも安心感につながりました。日経平均は5日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にあり、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。

総合乖離率は+1.1%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+0.3%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうちプラスは2つとなり、中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線の下にあり、25日線と200日線を下回りました。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。NASDAQは、200日線の上にありますが、9日線と25日線を下回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-10.0ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が3880円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-3.7ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が1440円ほど割安であることを示しています

 

日経VI23.45と前日より上昇し、VIX27.62と急上昇しました。両指数ともに、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.4、米国-0.1と日本が5.3ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.30ポイント(日経平均換算で79480円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売仮契約指数、10月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、11月の住宅着工件数、10月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB12月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しましたが、2025年の利下げ回数は前回会合で示された4回から2回に半減しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.62PBR1.42となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+2.4%で、こちらは3か月前より0.3ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.0%となり、日経平均の割高幅は830円から1180円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+670円~+1180円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.33ポイントから3.47ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均も、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

 

1219日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数、79月期のGDP確定値、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、11月の中古住宅販売件数のほか、フェデックス、ナイキ、アクセンチュア、カーマックス、カーニバル、レナーなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを560円ほど下回り、下値は想定ラインを300円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-100円(現在39270円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在38330円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。また、信用の売り圧力は、強まりました。日経平均は5日続落しました。目先は、円安で底堅い展開が続きそうですが、結局は米国株の軟調な展開がいつまで続くかが鍵となりそうです。



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Tuesday, December 17, 2024

[2023/12/18]今後の日経平均の見通し

[市況]

1217NYDowNASDAQは下落しました1218日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付くと、午前中は270円安から20円安の間で上下し、午後は100円安から310円安の間で上下して、結局、200円安で取引を終えました。日経平均の終値は282円安の39081円で、出来高は21.10億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、やや強まりました。

 

1217日の米国市場では、FOMCの結果公表を控えて様子見ムードが強まるなか、11月の小売売上高が消費の底堅さを示す数値だったことから、25年の利下げ頻度が低下するとの観測が強まり、幅広い銘柄に売りが出ました。NYDow9日続落し、NASDAQ3営業日ぶりに反落しました。

1218日の日本市場では、前日の米株安を受けてソフトバンクグループなど値がさ株を中心に売りが出て、指数を押し下げました。一方、ホンダと経営統合に向けて協議中と報じられた日産自動車が上昇し、他の自動車株にも買いが波及しました。また、追加利上げへの思惑から、銀行や保険の一角が買われました。日経平均は4日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。

総合乖離率は+3.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+1.0%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-13.5ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が5280円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、-5.8ポイントと前日比横ばいで、日経平均が2270円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.72と前日より上昇し、VIX15.87と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態です。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.3、米国-0.1と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.14ポイント(日経平均換算で72200円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

11月の小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月の鉱工業生産指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、10月の新築住宅販売件数、10月の住宅着工件数、8月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB11月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.68PBR1.42となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+2.6%で、こちらは3か月前より0.5ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.1%となり、日経平均の割高幅は670円から830円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+670円~+1130円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.33ポイントから3.33ポイントと横ばいでした。ドル円相場は円高方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均も、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

1217日の米国市場では、FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見や、11月の住宅着工件数のほか、マイクロン・テクノロジーやゼネラル・ミルズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを400円ほど下回り、下値は想定ラインを140円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在39460円近辺)が上値の目安に、25日線-200円(現在38640円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にあります。また、信用の売り圧力は、やや強まりました。日経平均は4日続落しました。FOMCで示される今後の利下げスケジュールが市場の想定の範囲内であれば、目先は反転も期待できそうです。



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Monday, December 16, 2024

[2023/12/17]今後の日経平均の見通し

[市況]

1216NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました1217日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付くと、午前中は320円高から30円高と上昇幅を縮め、午後は110円高から120円安と下落に転じて、結局、60円安で取引を終えました。日経平均の終値は92円安の39364円で、出来高は18.93億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を3日ぶりに下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。

 

1216日の米国市場では、トランプ次期大統領が薬価交渉を担う薬剤給付管理(PBM)に対する批判的な発言をしたと伝わり、ユナイテッドヘルス・グループなど関連株に売りが出ました。一方、ビットコインが再び過去最高値を更新したことが追い風となり、アルファベットやマイクロン・テクノロジーなど、ハイテク株の一角には買いが向かいました。結局、NYDow8日続落しました。NASDAQは続伸し、過去最高値を更新しました。

1217日の日本市場では、前日の米ハイテク株高や円相場の下落を受け、主力株の一角に買いが先行しました。また、米国で大規模な投資を実行すると発表したソフトバンクグループが大幅に上昇し、指数を支えました。ただ、買い一巡後は戻り待ちの売りなどがかさんだうえ、値がさ株のアドテストが大幅安となったことも重石となり、結局、日経平均は3日続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、25日線の上にありますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+5.4%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+1.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-13.2ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が5200円ほど割安であることを示しています。一方、NYDowとの差は、-5.8ポイントと前日比横ばいで、日経平均が2280円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.15と前日より上昇し、VIX14.69と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態です。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.3、米国-0.1と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.09ポイント(日経平均換算で71830円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の小売売上高は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の鉱工業生産指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、10月の新築住宅販売件数、10月の住宅着工件数、8月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB11月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.80PBR1.44となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.3%で、こちらは3か月前と同水準です。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.7%となり、日経平均の割高幅は740円から670円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+670円~+1130円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.33ポイントから3.33ポイントと横ばいでした。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均も、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

1217日の米国市場では、11月の小売売上高などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを70円ほど下回り、下値は想定ラインを340円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-100円(現在39770円近辺)が上値の目安に、25日線+100円(現在38930円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にありますが、低下傾向にあります。また、信用の売り圧力は、かなり弱い状態です。日経平均は3日続落しました。FOMCと日銀の金融政策決定会合の結果が判明するまでは、想定レンジ内での調整が続きそうです。



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Sunday, December 15, 2024

[2023/12/16]今後の日経平均の見通し

[市況]

1213NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました1216日の日経平均先物は、前日比140円高で寄り付くと、午前中は220円高から20円安の間で上下し、午後は50円高から100円安の間でもみあって、結局、10円安で取引を終えました。日経平均の終値は12円安の39457円で、出来高は15.28億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。

 

1213日の米国市場では、今月のFOMCで利下げ継続が決まるとの観測が投資家心理を支える一方、長期金利の上昇が重石となり、株売りをうながしました。ただ、週末を控えた持ち高調整の買いや、短期的な過熱感が薄れたとみた押し目買いも入り、下値を支えました。また、好材料が出たテスラには買いが集まりました。結局、NYDow7日続落し、NASDAQは小幅に反発しました。

1216日の日本市場では、前週末の米半導体株高を受けて値がさの半導体関連株に買いが向かいました。10月の機械受注統計が市場予想を上回ったことも追い風となりました。一方、指数寄与度の高いファストリなど消費関連株には売りが向かい、指数の重石となりました。日経平均は一進一退で推移し、結局、小幅に続落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+6.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率は+2.0%と前日比横ばいでした。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。

 

NYDowは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均線と株価の乖離率の差は、-11.7ポイントと前日比横ばいで、日経平均が4620円ほど割安であることを示しています。また、NYDowとの差は、-5.8ポイントとマイナス幅を縮め、日経平均が2290円ほど割安であることを示しています

 

日経VI21.09と前日より低下し、VIX13.81と前日より低下しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を依然として上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態ですが、前日比で弱さは縮小しました。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-5.3、米国-0.1と日本が5.2ポイント割安ですが、OECD2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.06ポイント(日経平均換算で71560円)割安となっています。

 

市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の79月期のGDP改定値は前期比年率2.8%増で、速報値の2.8%%増と一致しました。また、79月期の米企業の決算は、まちまちです。

 

経済指標を見てみます。

12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月のISM製造業景況指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の小売売上高は市場予想を上回りました。また、10月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、11月の消費者物価指数、11月のISM非製造業景況指数、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、10月のシカゴ購買部協会景気指数、10月の鉱工業生産指数、10月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は57負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です。

 

米国の11月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比22.7万人増で、市場予想の21.4万人増を上回りました。一方、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ幅が縮まるという面では弱気材料です

 

米国の住宅関連の指標を見てみます。

10月の中古住宅販売件数、9月の住宅市場指数は市場予想を上回りました。一方、10月の新築住宅販売件数、10月の住宅着工件数、8月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を下回りました。9月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.6%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は24負で、景気面では弱気材料ですが、利下げ幅が拡がるという面では強気材料です

 

欧米日の金融政策をまとめてみます。

FRB11月のFOMC0.25%の追加利下げを決定しました。ECBは、3会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を3.0%としました。一方、日銀は、0.25%の金利水準を維持しています。また、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER15.86PBR1.44となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.1%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+2.1%で、こちらは3か月前より0.1ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前週末のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.9%となり、日経平均の割高幅は880円から740円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+740円~+1130円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、3.29ポイントから3.33ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

1216日の米国市場では、12月のニューヨーク連銀製造業景況指数などが注目されるでしょう。引き続き、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを560円ほど下回り、下値は想定ラインを20円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ(現在39870円近辺)が上値の目安に、25日線+200円(現在39030円近辺)が下値の目安となります。

 

日経VIは、依然として高水準にありますが、低下傾向にあります。また、信用の売り圧力は、弱い状態です。日経平均は小幅に続落しました。何か目新しい材料が出ない限りは、想定レンジ内での調整が続きそうです。



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