Thursday, July 01, 2010

[2010/07/01]日経平均の今後の見通し

[市況]
30日の、NYDowとNASDAQは下落しました。1日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場から売りが優勢となり、後場寄り後に220円安まで売られた後は徐々に値を戻す展開となりました。最終的に180円安で終わりました。日経平均は191円安で引け、出来高は17.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、590万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が若干縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
30日の米国市場では、ECBが実施した3ヶ月物の資金供給オペで金融機関の応札額が市場予想を下回り、ECBに頼らなくても欧州金融機関が資金調達できているとの安心感が広がり、欧州株式相場が堅調に推移したことや、6月のシカゴ購買部協会景気指数が予想ほど低下しなかったため、株価指数は小高く推移しましたが、ADP全米雇用リポートで、民間の雇用者数が市場予想ほど増えなかったことで、週末発表の6月の雇用統計への悲観論が出で株価指数の上値を抑えました。
1の日本市場では、米国市場安と円高進行を受けて、朝方から売りが優勢となりました。日銀短観で、大企業製造業の業況判断指数が+1と、08年6月調査以来のプラス転換を達成したものの、買い手掛かり材料とはなりませんでした。一方、中国6月製造業購買担当者景気指数が2ヶ月連続で悪化すると、世界景気の後退懸念から、後場にかけて下げ幅を230円超へ拡大させる場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-28.1%とマイナス幅が拡大しました。200日線との乖離率は-10.5%とマイナス幅は拡大しました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.0ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.13ポイント割安ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高、5月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。5月の失業率は9.7%と減少したものの、雇用者数が43万人増と事前予想の51万人増より少なくなり失望売りが出ました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月25日 0.5347% → 06月28日 0.5334% → 06月29日 0.5330% → 06月30日 0.5339%と落ち着いています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は30日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.77ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.07、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)+0.6%となり、日経平均は50円の割高で、プラス幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円高推移もあり、米国市場より下げました。今夜の米国市場は、6月のISM製造業景気指数が注目されそうです。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標や週末の雇用統計の発表がより注目されそうです。日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高まりました。出来高は低水準で、大底を感じることは出来ませんが、25日線乖離率が5.8%、サイコロジカルライン25%、日足が4空となったことなど、下げ過ぎを示す指標が出てきましたので、目先の底は近そうです。


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