Monday, July 12, 2010

[2010/07/13]日経平均の今後の見通し

[市況]
12日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。13日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付きました。前場に80円高まで買われた後は、後場初めにかけて60円安まで売られる展開となりました。その後は安値圏で方向感に乏しい動きとなり、最終的に20円安で終わりました。日経平均は10円安で引け、出来高は18.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
12日の米国市場では、前週にNYDowは大きく上昇したうえ、同日夕にアルコアの決算発表を控えていたため、積極的な買いは手控えられました。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことで、原材料の輸入が減速しているとの見方から素材関連株が下落し、NYDowが小安く推移する場面もありました。一方、「クラウドコンピューティング」で富士通などと提携すると発表したマイクロソフトや、アナリストが投資判断を引き上げた半導体のサンディスクなどハイテク株が上昇し、相場を支えました。
13日の日本市場では、米国市場高や、アルコアの市場予想を上回る4-6月期決算を好感して買いが先行しました。ただ、9600円超水準では引き続き上値の重さが確認され、前引けにかけては上げ幅が縮小しました。後場に入ると、上海市場の軟調推移と円高推移が重しとなって下げに転じ、9500円へ急接近する場面もありました。その後は、インテルの4-6月期決算を見極めたいとのムードから、大引けにかけては膠着感を強めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-15.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.03ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、アルコアの4月-6月期決算発表はまずまずでした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことや不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は12日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.11ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅がやや拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +270の間で推移しています。日本市場は、ここ2日は米国市場より弱い動きになっています。今夜の米国市場は、5月の貿易収支やインテルの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表と主要企業の4-6月期決算の発表がより注目されそうです。日経平均は売り方の買い戻し中心のリバウンドで25日線まで戻してきましが、政局混迷懸念が弱気材料となり伸び悩んでいます。暫くは米国市場より、弱含みに推移しそうです。


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