Monday, July 05, 2010

[2010/07/05]日経平均の今後の見通し

[市況]
2日の、NYDowとNASDAQは下落しました。5日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付きました。前場は10円安まで売られた後は、後場の中頃にかけて70円高まで徐々に買われる展開となりました。その後は伸び悩み、最終的に50円高で終わりました。日経平均は63円高で引け、出来高は14.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、30万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
2日の米国市場では、6月の雇用統計で雇用者数は前月比12万5000人減と、市場予想の10万人減よりも減り、週平均の労働時間も減っており、雇用情勢や家計所得の先行きに対する懸念が強まりました。消費関連株などへの売りを誘いましたが、失業率は9.5%に低下し、市場予想の9.8%より低くなった点は好材料でした。5月の製造業受注額は市場予想を下回り、景気をけん引してきた製造業が伸び悩む可能性も意識され、景気動向に敏感株の売りにつながりました。独立記念日を含む3連休を控え、手じまい売りも出ましたが、引けにかけては下げ渋りました。
5日の日本市場では、前週末までの下落に伴う値頃感から買いが先行しました。後場に入ると、円高が一服していることも支援材料となり、一時80円近く上昇する場面がありましたが、その後は新たな手掛かり材料も乏しく、米国市場の休場を控え、大引けにかけては次第に膠着感が強まりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-25.0%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.01ポイント割安ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月30日 0.5339% → 07月01日 0.5333% → 07月02日 0.5336%と落ち着いています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は2日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.08、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.5%となり、日経平均は230円の割高で、プラス幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、為替の落ち着きもあり、米国市場より強い動きとなりました。今夜の米国市場は、6休場です。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日経平均は下げ過ぎを示すテクニカル指標もあり、反発しました。米国市場も下げ過ぎを示すテクニカル指標が目立ち始めましたので、目先は、これを意識した買いが予想されますので、日経平均の上昇も続きそうです。ただ、日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高く、昨年11月27日の安値9070円を下回るようですと、さらに、下落傾向が続く可能性が高まります。


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