Wednesday, July 21, 2010

[2010/07/21]日経平均の今後の見通し

[市況]
20日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。21日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場は徐々に値を下げる展開となりました。後場に一時80円安まで売られる場面がありましたが、引けにかけて戻し、最終的に20円安で終わりました。日経平均は21円安で引け、出来高は20.2と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、490株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
20日の米国市場では、朝方はTI、IBMやゴールドマンの決算が市場予想を下回ったことから、安く始まりましたが徐々に値を上げる展開となりました。6月の住宅着工件数が前月比で2ヶ月連続減少し、市場予想も下回ったものの、着工許可件数が3ヶ月ぶりに増加に転じたため、住宅関連株に買いが入りました。需給が引き締まるとの観測から原油先物相場が上昇し、素材株などが買われたことも指数を押し上げた。ゴールドマン株が悪材料出尽くし感から売り一巡後に上昇に転じ、金融株に買いが広がったことも相場を支えました。市場ではバーナンキFRB議長が21~22日に予定している議会証言で、米景気下支えのための追加的な金融緩和などに言及するとの思惑が買いを誘った面もありました。
21日の日本市場では、米市場高やアップルの4-6月期の好決算を受け、朝方は買いが先行しましたが、日経平均の9400円近辺では先行き不透明感を嫌気した戻り売り圧力が強く、前場中ごろにかけて上げ幅を急速に縮小させました。後場は円安基調が一服したことを受け、先物主導で下落に転じました。その後は引けにかけて下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-21.5%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.1%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線、9日線の下に在りますが、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.05ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップルは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月16日 0.5212% → 07月19日 0.5178% → 07月20日 0.5125%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は20日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.99ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.9、PBRが1.08、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.2%となり、日経平均は220円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが強まりました。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数やユナイテッド・テクノロジーズ、コカ・コーラの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料に厭きてきた面もあるようです。さらに、23日のストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは半値戻しを達成しました。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ここからは、日経平均は米経済指標の内容とFRBの動きや、米国主要企業の4-6月期決算内容次第と思われますが、目先は、23日のストレステストの結果発表を控えて大きく動きづらい環境となりました。どちらかと言えば、引き続き下振れリスクが高そうです。


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