Tuesday, August 11, 2009

<20090811>日経平均の今後の見通し

[市況]
10日のNY DowとNASDAQが下落したことを受けて、11日の日経平均先物は、前日比20円安で寄り付きました。前場に40円安まで下げましたが、その後は小動きながら堅調なうごきとなり、最終的に前日比30円高で終わりました。日経平均は61円高で引け、出来高は19.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人は1140万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態ですがピークアウト感があります。

10日の米国市場では、注目される経済指標や決算発表が無く、買い材料に乏しい展開となりました。一方、高値警戒感が意識され、3月からの上げ幅の大きかった素材株や金融株などに利益確定売りが出ました。
11日の日本市場では、米国市場の下落から、朝方こそ利益確定売りが優勢でしたが、すぐに堅調な展開となりました。出遅れ感のある内需株に物色の矛先が向いたようです。もっとも、夏休みで市場参加者が少なく、今夜から始まるFOMCを前に様子見気分が強かったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在りますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+38.0%となり、プラス幅が拡大しました。200日線との乖離率は+20.7%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスですので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.0ポイント下にある状態となり、日米市場はほぼ均衡しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変化しました。中期トレンドは青信号が点灯しています。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、現在は日本市場が0.1ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「実体経済の見通し」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、住宅関連指数にも底打ち感が出てきました。4-6月期の米GDPや製造業指標も大幅に改善しています。7月の雇用統計も改善しました。しかし、消費関連経済指標は景気の弱さを示しています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。しかし、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調ですので9月中旬までは問題の再燃はなさそうです。ノンバンクのCITの破綻は当面回避されましたが、引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用を含む不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は10日、上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在3.94ドル)依然として安心できる株価とは言えません。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは41.6となりました。PBRは1.36となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、円高ぎみで、且つNY Dowが下落したにも関わらず上昇しました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%(70円の割安)となっており、日経平均のプレミアムはマイナス幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-260円~-10円の間で推移しています。今後は、円高方向に戻ると仮定すると、NY Dowの動きより下振れしやすくなっています。
日・米市場とも短期トレンドは青信号で堅調な動きが続いています。25日線との乖離率はNY Dowで5.3%、Nasdaqで4.3%となり高値警戒感は大分緩和しました。一方、日経平均の25日線との乖離率は7.2%となり乖離率からは米国市場より高値警戒感がより強くなりました。SQ週の水曜日は荒れることが多いこともあり、今夜からのFOMCでの金利政策の結果次第で、米国市場が下落した場合は日本市場の下振れリスクはより高くなりそうです。


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