日経平均の予想: [2010/04/25]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, April 25, 2010

[2010/04/25]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、GS提訴問題の影響は一時的で好決算や経済指標の好転で堅調な動きが続きました。一方、中長期的には、米国を中心とする先進国の消費や雇用の改善方向は弱く、EU加盟国のソブリンリスク問題や金融改革法案の影響による信用収縮傾向が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性が残っています。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が2.1ポイント割高となっています。日本市場は米国市場に比べ企業利益の低迷が割高の原因です。日経平均のPERは31.8で、S&P500のPERの14.4と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ります。長期金利差でこれを埋める形ですが、それでも割高感があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は年初来高値を更新して続伸しました。今週も、堅調な相場展開となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は前期が赤字の為、計算不能となりましたが、景気の低迷により今期ROE予想値は4.3%です。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は2.4%から2.5%へ拡大し、為替は92から94円台の動きでした。今週も、円安ぎみで、93から95円台が想定されます。
④今年9月に、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+1.8%となり、米国は+2.5%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.7ポイント分の割高となる弱気材料です。
⑤4月2週の外人は買い越しでした。4月3週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①③が強気材料でギリシャ問題と上海市場低迷が弱気材料でした。今週も①③と上海市場の動き、3月期決算内容がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.5ポイント割安となり、先週比3.3ポイント割安幅が拡大しました。
一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は6.1%となり先週と比較してプラス幅は縮小しました。総合乖離率は+7.1%となりプラス幅が縮小しました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは200日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には"青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週の米国市場は、堅調な動き年初来高値を更新しました。ドル円相場は円安ぎみの展開となりましたが、日経平均は、米国市場より軟調な推移となりました。今週の米国市場は、1-3月GDP速報値の発表、住宅関連指標、景気指数などが株価に影響を与えそうですが、概ね堅調な展開が予想されます。日米の長期金利差も拡大ぎみで円安方向が予想されます。日本市場では3月期決算の発表が始まりますが、増益基調が予想されます。これ等は日経平均にプラスに働く要因となりそうです。一方、下落のリスク要因としては、上海市場の低迷や米国の金融規制問題、EUのギリシャ以外のソブリンリスクの再燃などが考えられます。今週の日経平均は11000円近辺で始まった後も、堅調な展開となる場面が多そうです。25日移動平均線を上回れば、さらに堅調な展開が予想されます。


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